Hitachi Command Suite システム構成ガイド

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1.15.2 仮想コマンドデバイスサーバ構成でコピーペアを管理する場合のシステム構成

前提条件を満たすように管理サーバやホスト(ペア管理サーバ),仮想コマンドデバイスサーバ,ストレージシステムを構築してください。

図1-15 コピーペア管理のシステム構成例(仮想コマンドデバイスサーバ構成)

[図]

管理サーバの条件
次のマシンがDevice Managerの管理リソースとして登録されていること。
  • P-VOLを認識しているホスト
  • S-VOLを認識しているホスト

ホスト(ペア管理サーバ)の条件
  • バージョン7.1以降のDevice Managerエージェントがインストールされていること。
  • バージョン01-25-03/01以降のRAID Managerがインストールされていること。
    RAID Managerは最新のバージョンを利用することを推奨します。
    Device Managerエージェントのバージョンが8.0以前で,RAID Manager 01-32-03/XX以降,またはXP7 RAID Manager 01.32.XX以降 を利用する場合は,Device Managerエージェントを8.0.1以降にアップグレードインストールしてください。
    Hシリーズとそれ以外の日立ストレージシステムのコピーペアを管理する場合には,RAID ManagerとRAID Manager XPの両方をインストールする必要があります。
    RAID Managerのインストール手順については,RAID Managerのマニュアルを参照してください。
  • ホスト(ペア管理サーバ)にNICが複数ある場合,Device ManagerエージェントおよびRAID Managerが利用するIPアドレスが同じであること。

仮想コマンドデバイスサーバの条件
  • バージョン01-25-03/01以降のRAID Managerがインストールされていること。
    RAID Managerは最新のバージョンを利用することを推奨します。
    Hシリーズとそれ以外の日立ストレージシステムのコピーペアを管理する場合には,RAID ManagerとRAID Manager XPの両方をインストールする必要があります。
    RAID Managerのインストール手順については,RAID Managerのマニュアルを参照してください。
  • 中継用のhorcmインスタンスが起動していること。
注意
  • 仮想コマンドデバイスサーバ上の構成定義ファイルにHORCM_ALLOW_INSTパラメーターを設定する場合,ホスト(ペア管理サーバ)のRAID Managerイニシエーターポートにはデフォルトのポート番号(34000+<インスタンス番号>+1)を使用してください。また,コピーペアの状態を監視するため,Replication Managerエージェントで使用しているインスタンスからのアクセスを許可する必要があります。次に示す監視用HORCMファイルのインスタンス番号も設定してください。
    監視用HORCMファイルのインスタンス番号は,RAID ManagerまたはXP7 RAID Managerのバージョンによって異なります。
    ・RAID Managerのバージョンが01-32-03/XX以降,またはXP7 RAID Managerのバージョンが01.32.XX以降の場合
    Device Managerエージェントのagent.propertiesファイルにあるagent.rm.horcmInstanceプロパティとagent.rm.horcmRangeプロパティの値から算出した次の範囲のインスタンス番号(デフォルトでは,1948~2047)です。意図的に拒否したいインスタンス番号を設定する必要はありません。
    上限値:<agent.rm.horcmInstanceプロパティで指定した値
    下限値:<agent.rm.horcmInstanceプロパティで指定した値>-<agent.rm.horcmRangeプロパティで指定した値>+1
    ・RAID Managerのバージョンが01-32-03/XXより前,またはXP7 RAID Managerのバージョンが01.32.XXより前の場合
    Device Managerエージェントのagent.rm.horcmInstanceプロパティで指定した値,および<agent.rm.horcmInstanceプロパティで指定した値>-1のインスタンス番号を設定してください(デフォルトでは,2046と2047)。
  • 認証モードが有効なコマンドデバイスが仮想コマンドデバイスサーバに接続されている場合は,次の点に注意してください。
    ・仮想コマンドデバイスサーバに同一ストレージシステム内のコマンドデバイスが複数接続されている場合は,すべてのコマンドデバイスの認証モードを有効にしてください。
    ・Device ManagerのGUIまたはCLIからコピーペアに対する操作を実行する前には,ストレージシステムに対してユーザー認証が完了している必要があります。
    Device Managerエージェントのバージョンが8.0.1以降で,かつDevice ManagerサーバとDevice Managerエージェント間の通信にSSL/TLSを利用している場合,ユーザー認証は自動的に行われるため,手動でユーザー認証を行う必要はありません。

コピーペア(P-VOLおよびS-VOL)の条件
  • P-VOLおよびS-VOLが1台の管理サーバ(Device Managerサーバ)で管理されていること。
  • P-VOLまたはS-VOLがホスト(ペア管理サーバ)に認識されていること。
    P-VOLとS-VOLは別のペア管理サーバに割り当てることを推奨します。
  • P-VOLおよびS-VOLからホスト(ペア管理サーバ)に対して,LUNセキュリティが設定されていること。
    仮想コマンドデバイスサーバがP-VOLまたはS-VOLを認識している必要はありません。

コマンドデバイスの条件
  • コマンドデバイスが仮想コマンドデバイスサーバに認識されていること。
    コマンドデバイスセキュリティが使用されていない必要があります。
  • コマンドデバイスから仮想コマンドデバイスサーバに対して,LUNセキュリティが設定されていること。
    TrueCopyまたはUniversal Replicatorのペアを管理する場合,P-VOLおよびS-VOL両方のストレージシステムのコマンドデバイスから,LUNセキュリティが設定されている必要があります。
  • 仮想ストレージマシンに属するコマンドデバイスと仮想ストレージマシンに属さないコマンドデバイスが,同時にペア管理サーバに接続されていないこと。
参考
ホスト(ペア管理サーバ)がP-VOL,S-VOLを認識していること,または仮想コマンドデバイスサーバがコマンドデバイスを認識していることを確認するには,Device Managerエージェントのhldutilコマンドを使用してください。

リソースグループの条件(VSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,VSP F1500,VSP Gx00モデル,VSP Fx00モデル,Virtual Storage PlatformまたはHUS VM内のリソースを分割管理している場合)
  • ユーザーの管理対象のリソースグループに,次のボリューム,または次のボリュームを含むストレージシステムが登録されていること。
    ・P-VOL
    ・S-VOL
    ・プールを構成する全プールボリューム(Copy-on-Write SnapshotまたはThin Imageペアを管理する場合)
    ・ジャーナルを構成する全ジャーナルボリューム(Universal Replicatorペアを管理する場合)
  • リソースグループにコマンドデバイスが登録され,各ユーザーに割り当てられていること。
  • 仮想コマンドデバイスサーバに,ストレージシステムのリソースグループが0(VSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,VSP F1500,VSP Gx00モデルまたはVSP Fx00モデルの場合は,デフォルトの仮想ストレージマシンのリソースプール)のコマンドデバイスが接続されていて,そのコマンドデバイスの情報がDevice Managerエージェントのrgcmddev.propertiesファイルに定義されていること。
  • コマンドデバイスの認証モードが有効であること。
  • ストレージシステムのリソースグループIDが0(VSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,VSP F1500,VSP Gx00モデルまたはVSP Fx00モデルのときは,デフォルトの仮想ストレージマシンのリソースプール)のすべてのコマンドデバイスに対して,ユーザー認証が完了していること。
    Device Managerエージェントのバージョンが8.0.1以降で,かつDevice ManagerサーバとDevice Managerエージェント間の通信にSSL/TLSを利用している場合,ユーザー認証は自動的に行われるため,手動でユーザー認証を行う必要はありません。
ただし,リソースを分割管理すると,一部のReplication Manager GUIの表示が遅くなることがあります。仮想コマンドデバイスを使用する場合は,ストレージシステム単位のリソースグループ(デフォルトリソースグループ)をユーザーに割り当てることをお勧めします。

VSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,VSP F1500,VSP Gx00モデルまたはVSP Fx00モデルで仮想ストレージマシンを作成してリソース管理している場合の条件
  • ユーザーの管理対象の仮想ストレージマシンに,次のボリュームが登録されていること。
    ・P-VOL
    ・S-VOL
    ・プールを構成する全プールボリューム(Copy-on-Write Snapshotまたはコピーグループに定義されたThin Imageペアを管理する場合)
  • コマンドデバイスおよびジャーナルボリュームが,デフォルトの仮想ストレージマシン上に作成されたリソースグループに登録され,ユーザーに割り当てられていること。
注意
Device Managerエージェントの起動中に,RAID Managerのコマンドを直接実行して,ストレージシステムに対するユーザー認証のログアウト処理をしないでください。Device ManagerのGUIまたはCLIからの処理が正常に終了しなくなるおそれがあります。ログアウトする必要がある場合は,Device Managerエージェントのサービスを事前に停止してください。

関連タスク

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