8.2.8 エージェント構成とリモート監視構成の選択について
IM構成管理では,エージェント構成のホストに対してJP1/Baseを使用した監視,リモート監視構成のホストに対してリモート監視ができます。
リモート監視では,機能上通信障害などの理由によって,ログ監視が停止してしまう,またはイベントがなくなってしまうおそれがあります。ログ監視が一時的に停止することを許容できないシステムでは,JP1/Baseを導入して監視を実施してください。
エージェント構成でもリモート監視構成でも,同一のホストを複数のマネージャーホストから監視することはできません。
JP1/Baseを使用した監視とリモート監視の選択の観点を次の表に示します。
項目 |
JP1/Baseを使用した監視 |
リモート監視 |
---|---|---|
リモート監視の制限を超える監視をする場合 |
○ |
× |
ログ監視の停止やイベントがなくなってしまうことがシステム上好ましくない場合※1 |
○ |
× |
JP1/IM - Managerが停止している間もログ監視する場合 |
○ |
○※2 |
監視対象ホストが頻繁に停止する場合 |
○ |
× |
WMI/NetBIOS(NetBIOS over TCP/IP)またはSSHを使用できないシステムの場合※3 |
○ |
× |
監視二重化※4 |
○ |
× |
上記の項目に該当しない場合 |
○ |
○ |
リモート監視については,「8.6 リモートの監視対象ホストの管理」を参照してください。
リモート監視には制限値があります。次の表を参考にしてください。
項目 |
制限値 |
---|---|
リモートで監視可能な監視数の最大値※1 |
1,024 |
リモートで監視可能なログファイルのサイズ |
64MB |
1回の監視間隔で収集できるログのサイズ(Windows)※2 |
10KB※4 |
1回の監視間隔で収集できるログのサイズ(UNIX)※2 |
10KB※4 |
1回の監視間隔で収集できるイベントログのサイズ※3 |
10KB※4 |
1台のJP1/IM - Managerで収集できるログの取得上限 |
10MB |
- 〈この項の構成〉
(1) エージェント構成とリモート構成の機能の違い
エージェント構成とリモート監視構成の機能の違いについては,次の表を参考にしてください。
項目 |
エージェント構成 |
リモート監視構成 |
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用途 |
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監視精度よりも環境構築などの運用の負担軽減を優先したい場合※1 |
監視対象 |
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規模 |
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発行イベント |
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監視対象のログファイルのサイズ |
2ギガバイト以下 |
64メガバイト以下 |
1回の監視間隔で収集できるログのサイズ |
無制限 |
Windowsの場合:200キロバイト以下 UNIXの場合:50キロバイト以下 |
1回の監視間隔で収集できるイベントログのサイズ |
無制限 |
200キロバイト以下 |
ログファイルトラップ起動オプション |
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Windowsの場合にUnicodeを指定できる。 |
OSに対応してさまざまな文字コードを指定できる。 |
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ログファイルトラップ動作定義 |
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イベントログトラップ動作定義 |
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マネージャー停止時の動作 |
マネージャーホストが停止している場合やマネージャーホストと監視対象ホスト間でネットワーク障害が発生している場合,エージェントホストでJP1イベントに変換し,エージェントホストからマネージャーホストに発生したJP1イベントの転送をリトライできる。 |
JP1/IM - Managerの停止中に出力されたログファイル,Windowsイベントログは,次回リモート監視を起動した際にトラップする。 |
ネットワーク障害時の動作 |
次に示す制限項目に該当しない場合だけ,リトライ回数の上限に達して監視が停止する前に障害が回復したとき,障害中のログをマネージャーホストに通知する。
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ホスト名 |
ホスト名には,hostsファイルやDNSに登録してあるホスト名,jp1hostsまたはjp1hosts2に定義しているホスト名を指定する。 |
ホスト名には,hostsファイルやDNSに登録してあるホスト名を指定する。jp1hostsまたはjp1hosts2の設定は参照しない。 |
エージェント構成での各機能の詳細については,監視対象にインストールされているJP1/Baseのバージョンに対応するマニュアルを参照してください。