付録N 用語解説
(英字)
- Alertmanager(アラート通知機能)
-
クライアントアプリケーションのアラートを受信して処理するOSSです。Prometheus server(性能情報収集機能)から受信したアラートをJP1イベントに変換して,JP1/IM - Managerに登録します。
また,ユーザー独自のAlertmanagerとは,JP1/IM - Agentが同梱しないAlertmanagerのことを指します。
- Bearerトークン
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ある対象(HTTP認証の場合はURLが示すリソースなど)へのアクセス制御を担うセキュリティートークンの一形態です。
- BJEX
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一定期間のデータを集めて,まとめて一括処理をするバッチ処理を対象としたバッチジョブ実行システムの製品です。
- Certificate Signing Request
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サーバ証明書を発行するための証明書署名要求のことです。CSRには公開鍵の情報,および組織名や所在地などの情報が含まれており,認証局は提出されたCSRに署名をし,サーバ証明書として発行します。
- Cosminexus
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アプリケーションサーバを中核とした,性能および信頼性の高い業務アプリケーションを実行および開発するためのシステム構築基盤製品です。
- CSR
-
→「Certificate Signing Request」を参照してください。
- Exporter
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メトリクス形式のパフォーマンスデータを,特定のURLで返却するOSS群です。OS,データベース,クラウドなど,さまざまな監視対象ごとにExporterが公開されています。
JP1/IM - Agentが同梱するExporterを次に示します。
-
Node exporter(Linux性能情報収集機能)
Linuxホストの稼働情報を収集するExporterです。OSSの「Node exporter」を使用します。
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Windows exporter(Windows性能情報収集機能)
Windowsホストの稼働情報を収集するExporterです。OSSの「windows_exporter」を使用します。
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Blackbox exporter(外形監視機能)
ネットワーク上の監視対象のインターネットサービスに対して,疑似的なリクエストを発信し,その応答から得られる稼働情報を取得するExporterです。OSSの「Blackbox exporter」を使用します。
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Yet another cloudwatch exporter(Amazon CloudWatch性能情報収集機能)
AWS CloudWatchを使用して,クラウド上のAWSサービスの稼働情報を収集するExporterです。OSSの「YACE - yet another cloudwatch exporter」を使用します。
また,ユーザー独自のExporterとは,JP1/IM - Agentが同梱しないExporter(OSSとして公開されているExporterや自作のExporter)のことを指します。
IMエクスポーターが提供するアドオンプログラムが同梱するExporterを次に示します。
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Process exporter(Linuxプロセス情報収集機能)
Linuxホスト上で稼働するプロセスの情報を収集するExporterです。OSSの「Process exporter」を使用します。
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Promitor(Azure Monitor性能情報収集機能)
Azure Monitorを使用して,クラウド上のAzureサービスの稼働情報を収集するExporterです。OSSの「Promitor」を使用します。
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Script exporter(UAP監視機能)
任意のスクリプトを実行して,UAPの稼働情報などのメトリクスを収集するExporterです。OSSの「Script exporter」を使用します。
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- Fluentd(ログ監視機能)
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アプリケーションのログデータを収集管理するOSSです。ログトラップとログ収集に使用します。
また,ユーザー独自のFluentdとは,JP1/IM - Agentが同梱しないFluentdのことを指します。
- HCSM
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→「Hitachi Compute Systems Manager」を参照してください。
- HiRDB
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業務の規模に応じたリレーショナルデータベースを構築できるようにする,データベース管理システム(DBMS)の製品です。
- Hitachi Compute Systems Manager
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日立製作所が作成した,ITシステムのリソースを管理・運用するための製品です。
- IDトークン
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署名されたJSON Web Token(JWT)形式のトークンです。
- IM管理ノード
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インテリジェント統合管理基盤の[統合オペレーション・ビューアー]画面に表示するツリーを構成する要素です。管理オブジェクトと管理グループで構成されます。
- IM管理ノードタイプ
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IM管理ノードの種別です。例えば,IM管理ノードの種別がルートノードの場合は「ROOT」,システムノードの場合は「SYSTEM」と表示されます。
- IM管理ノードツリー
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JP1/IM - Manager(インテリジェント統合管理基盤)が管理するシステムのツリー構造データのことです。統合オペレーション・ビューアーで,ツリー構造データを基にサンバースト形式またはツリー形式で表示されます。
- IM構成
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IM構成管理が管理するシステムの階層構成です。システムの階層構成には,エージェント構成とリモート監視構成があります。
「エージェント構成」および「リモート監視構成」を参照してください。
- IM構成管理
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IM構成管理・ビューアーからJP1/IM - Managerの構成管理機能を使用して,JP1/IMが運用管理するシステムの階層構成(IM構成),およびシステムを構成する各ホストの設定を一元的に管理する機能です。IM構成管理を使用すると,各ホストのJP1/Baseのサービスの稼働状態を確認したり,各ホストのJP1/Baseのプロファイルを管理したりできます。
→「構成管理」を参照してください。
- IM構成管理DB
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JP1/IM - ManagerがIM構成管理に使用するデータベースです。
- IMデータベース
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JP1/IM - Managerが提供するデータベースです。IM構成管理DBおよび統合監視DBの総称です。
→「IM構成管理DB」および「統合監視DB」を参照してください。
- IPv4ホスト
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IPv4アドレス形式のIPアドレスだけを設定したホストです。
- IPv4・IPv6ホスト
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IPv4アドレス形式のIPアドレスおよびIPv6アドレス形式のIPアドレスの両方を設定したホストを示します。
- IPv6ホスト
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IPv6アドレス形式のIPアドレスだけを設定したホストです。
- JP1/AJS
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業務を自動的に運用するためのプログラムです。
処理を順序付けて定期的に実行したり,特定の事象が発生したときに処理を開始したりできます。
- JP1/AS
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バッチジョブのためのシェルスクリプトを作成・実行するための製品です。JP1/Advanced Shellは,JP1/Advanced ShellとJP1/Advanced Shell - Developerとに分けられます。JP1/Advanced Shellでは,バッチジョブのためのシェルスクリプトを実行でき,狭義にはJP1/Advanced Shellを実行環境と呼びます。同じシェルスクリプトのジョブをWindowsおよびUNIXの両方で実行できます。
- JP1/Audit
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企業内のITシステムの証跡記録を管理し,内部統制の評価や監査を支援するプログラムです。
- JP1/Base
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JP1/IMの基盤機能を提供するプログラムです。
JP1イベントの送受信や,ユーザーの管理,起動の制御などをします。また,JP1/IMシステムのエージェントとしての役割も持ちます。
JP1/Baseは,JP1/IM - Managerの前提プログラムです。
- JP1/Cm2/NNM
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ネットワークの構成管理,性能管理および障害管理のための統合ネットワーク管理プログラムの総称です。
- JP1/Cm2/SSO
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ネットワーク上のサーバのリソースを収集・管理したり,プロセスを監視したりするプログラムです。
- JP1/IM - Agent
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オンプレミス環境とクラウド環境のシステムを監視でき,管理対象ホストからパフォーマンスデータを収集して,JP1/IM - Managerに送信するエージェントです。
- JP1/IM - Manager
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JP1/IM - Managerは,システム全体の一元的な監視と操作を実現することで,システムを統合管理するためのプログラムです。
JP1/IM - Managerは,「インテリジェント統合管理」,「セントラルコンソール」,「セントラルスコープ」および「IM構成管理」の四つの機能によって構成されています。
- JP1/Navigation Platform
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JP1/Navigation Platformとは,業務の流れと操作手順を可視化するための製品です。分散した手順書を一つにまとめたり,個人が持っている知識・ノウハウを組織で共有したりして,正確かつ効率良く業務を実施できるようにします。
- JP1/IM - View
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JP1/IMでのシステム統合管理を実現するためのビューアー機能を提供するプログラム(GUI提供プログラム)です。
→「ビューアー」を参照してください。
- JP1/NETM/DM
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ソフトウェアの配布およびクライアントの管理を,ネットワークを利用し一括して行うシステムの総称です。
- JP1/PFM/SSO
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JP1/Cm2/SSOのバージョン7時の名称です。
→「JP1/Cm2/SSO」を参照してください。
- JP1/ServerConductor
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ネットワーク上の管理コンソールからサーバおよびクライアントPCを一括管理するソフトウェアです。ハードウェアの資産情報や障害を管理できます。また,サーバやクライアントPCの電源ON・OFFなどの電源制御もできます。
- JP1/SESイベント
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JP1/SESイベントは,JP1製品のバージョンの古いもの,またはJP1イベント出力に対応していない製品が出力するイベントです。JP1/SESイベントの場合,属性として基本属性しかありません(JP1イベントは基本属性に加え拡張属性を情報として持っています)。
- JP1/SSO
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JP1/Cm2/SSOのバージョン6時の名称です。
→「JP1/Cm2/SSO」を参照してください。
- jp1hosts情報
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JP1独自のホスト名とIPアドレスの対応付けを定義するhosts情報です。
複数のネットワークに接続された環境などで,JP1の通信の動作をカスタマイズする場合に使います。jp1hosts情報は,JP1/Baseが管理し,JP1/Base,JP1/IM,JP1/AJSなどが使用しています。
jp1hosts情報は,IPv6アドレスを使用した通信には対応していません。IPv6アドレスを使用して通信する場合は,jp1hosts2情報を設定する必要があります。
→「jp1hosts2情報」を参照してください。
jp1hosts情報が設定されていると,JP1が通信をするときにhostsなどの設定より優先して参照されます。このため,JP1独自に,OSとは別のホスト名とIPアドレスの対応付けをして通信できます。
- jp1hosts2情報
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JP1独自のホスト名とIPアドレスの対応付けを定義するhosts情報です。
複数のネットワークに接続された環境などで,JP1の通信の動作をカスタマイズする場合に使います。jp1hosts2情報は,JP1/Baseが管理し,JP1/Base,JP1/IM,JP1/AJSなどが使用しています。
IPv6アドレスを使用して通信する場合は,jp1hosts2情報を設定する必要があります。
jp1hosts2情報が設定されていると,JP1が通信をするときにhostsなどの設定より優先して参照されます。このため,JP1独自に,OSとは別のホスト名とIPアドレスの対応付けをして通信できます。
- JP1イベント
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システムで発生した事象をJP1で管理するための情報です。
JP1イベントは,次のような属性に分けて,事象を記録しています。
-
基本属性
すべてのJP1イベントが持つ属性です。
属性名を表記する場合,例えばイベントIDはB.ID(または単にID)のように記述します。
-
拡張属性
JP1イベントの発行元が任意に指定できる属性です。拡張属性は,次の共通情報と固有情報によって構成されます。
・共通情報(JP1イベントによって形式が統一されている拡張属性の情報)
・固有情報(共通情報以外の各製品固有の形式の情報)
属性名を表記する場合,例えば重大度はE.SEVERITY(または単にSEVERITY)のように記述します。
JP1イベントは,JP1/Baseのイベントサービス機能が管理しています。システムで発生した事象をJP1イベントとしてデータベースに記録しています。
-
- JP1共通定義情報
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→「共通定義情報」を参照してください。
- JSON Web Token(JWT)
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HTTP認証ヘッダーやURIクエリパラメーターなど,スペースに制約のある環境を意図したコンパクトな表現形式です。
- Keycloak
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ミドルウェア型のシングルサインオンやアイデンティティ管理,アクセス管理の機能を備えるオープンソースソフトウェア製品です。JP1/IMは,Keycloakの認証情報でのシングルサインオンをサポートしています。
- KVM
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Linuxカーネル2.6.20以降に標準で搭載されている仮想化基盤です。
- ServerConductor
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→「JP1/ServerConductor」を参照してください。
- OAuth 2.0
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サードパーティーアプリケーションによるHTTPサービスへの限定的なアクセスを可能にする認可フレームワークです。
- Okta Identity Cloud(Okta)
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ユーザーアカウント,アクセス権限などをクラウド上で管理するIDaaS(Identity as a Service)型のサービスです。JP1/IMは,Oktaの認証情報でのシングルサインオンをサポートしています。
- OpenID Connect(OIDC)
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OAuth 2.0をベースとする,シンプルなアイデンティティ連携プロトコルです。
- OpenIDプロバイダ(OP)
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OpenID Connectをサポートする認証サーバです。
- PostgreSQL
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BSDライセンスに基づいたライセンスで公開されているOSSのリレーショナルデータベース管理システムです。JP1/IM - Managerに組み込まれたPostgreSQLでは,インテリジェント統合管理データベースとして使用します。
- Prometheus(性能監視機能)
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サーバ,インフラなどのリソースをプル型で監視するOSSです。Prometheus server(性能監視制御機能)およびAlertmanager(アラート通知機能)の総称です。
また,ユーザー独自のPrometheusとは,JP1/IM - Agentが同梱しないPrometheus serverのことを指します。
- Prometheus server(性能監視制御機能)
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Prometheus(性能監視機能)のメインコンポーネントです。HTTP通信でExporterからパフォーマンスデータを取得し,パフォーマンスデータの保存とアラートの条件式の判定を行います。
- Prometheusトレンド名
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トレンド表示関連機能で,IM管理ノードがどのメトリックをトレンドとして扱うのかを判別するために使用する名前です。
メトリック定義ファイルのファイル名の一部,および,Prometheus設定ファイル(jpc_prometheus_server.yml)のscrape_configsで,jp1_pc_trendnameに指定します。
- PromQL(Prometheus Query Language)
-
時系列データの取得および集約ができるPrometheusのクエリ言語です。クエリの結果は,Prometheusの式ブラウザーで,表形式やグラフで表示できます。Promscaleのデータベースからのデータ取得のインターフェースとして使用します。
- PromQL文
-
PromQLで記述された文のことです。
- Promscale
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Prometheusで収集したデータを,PostgreSQLおよびTimescaleDBで長期間保存するために使用するAPIを提供するOSSです。Prometheusで収集したデータのデータベースへの書き込みおよび取得のエンドポイントが提供されています。
JP1/IM - Managerに取り込んで,インテリジェント統合管理データベースとインテリジェント統合管理基盤の間の,データの読み書きのインターフェースとして使用します。
- rotatelogs
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ログのファイル書き込みと,複数のログファイルをローテーションさせる機能を持つOSSです。Apacheのツールとして提供されています。JP1/IM - Agentでは,Linux環境でログをファイルに書き込むために使用します。
- SID
-
システム構成中の各要素を一意に識別するための値です。インテリジェント統合管理基盤でシステムを管理する場合に使用します。SIDの種類を次に示します。
-
構成情報のSID
システムの構成情報を表すSIDです。
例:_JP1AJS-M_AJSマネージャーホスト名._JP1AJS-A_実行エージェント名._JP1HOST_AJSエージェントホスト名
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ツリーのSID
システム管理ツリー上のパスを表すSIDです。ツリーSIDと表記する場合もあります。
例:/システム名/インフラ名/カテゴリー名
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JP1イベントのSID
1件のJP1イベントを表すSIDです。
例:_JP1IM_IMマネージャーホスト名._JP1IMSEQNO_統合監視DB内通し番号._JP1IMEVBSEQNO_イベントDB内通し番号
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- System Manager
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→「JP1/ServerConductor」を参照してください。
- TimescaleDB
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PostgreSQLの拡張機能としてパッケージされているOSSの時系列データベースです。時系列データの高速格納と複雑なクエリのために最適化されたPostgreSQLをベースとしています。PostgreSQLと同様にJP1/IM - Managerに取り込んで,インテリジェント統合管理データベースで使用します。
- vCenter
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→「VMware vCenter Server」を参照してください。
- VMware vCenter Server
-
仮想化環境を一括管理するプラットフォームを提供する製品です。
- WWWページ
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他製品が提供するWWWブラウザーを利用した画面の総称です。
- Webhook
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イベントが発生したときに,指定したURLにPOSTリクエストする仕組みのことです。JP1/IM - Agentでは,Alertmanager(アラート通知機能)のWebhookを使用して,JP1/IM - ManagerのJP1イベント変換APIを実行し,アラートの通知を行います。
- Windowsサービス化プログラム
-
Windows環境で任意のプログラムをサービス化するOSSです。ログファイルのローテーションを行うこともできます。JP1/IM - Agentのプログラムをサービスとして動作させるためにこのOSSを使用します。
実際の実行ファイル名は「jpc_OSS名_service.exe」となります。
- YAML
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構造化データやオブジェクトを文字列にシリアライズ(直列化)するためのデータ形式の一種です。
(ア行)
- アクセストークン
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OpenIDプロバイダからクライアントへ発行される特定のスコープ,期間およびその他のアクセス権に関する情報を示すトークンです。
- アクション除外イベント
-
除外対象に自動アクションが設定された共通除外条件によって,自動アクションの実行対象外となったイベントです。
- アドオンプログラム
-
統合エージェントホストにインストールする追加機能のプログラムのことです。
- イベントDB
-
JP1/Baseがインストールされたホストで発生したJP1イベントを蓄積するファイルです。
- イベントID
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JP1イベントの属性の一つで,JP1イベントを発行したプログラムや,発生した事象の内容を示す識別子です。JP1イベントの基本属性で,属性名は「B.ID」です。
イベントIDは,例えば,7FFF8000のような値で,16進数で表記します。
イベントIDは,JP1シリーズの各製品で一意になるように割り当てられています。JP1シリーズの各製品が発行するJP1イベントについては,各製品のマニュアルを参照してください。
ユーザーが使用できるイベントIDは,0〜1FFFおよび7FFF8000〜7FFFFFFFです。
なお,JP1イベントの詳細は,基本コード(上位4バイト)と拡張コード(下位4バイト)に分かれた8バイトの数値です。通常は,基本コードだけを使って4バイトで表記します。拡張コードは,ユーザーがAPIで設定するなど特別な場合を除いて0です。基本コードと拡張コードの表記が必要な場合は,「:」でつなげて,7FFF8000:0のように表します。
- イベントガイド機能
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JP1/IMのセントラルコンソールおよび統合オペレーション・ビューアーで,システム監視中に発生したJP1イベントに対して,調査や対処のガイドとなる情報を表示する機能です。
問題となるJP1イベントに対する調査や対処手順などをアドバイスとして表示することで,問題発生時のシステム管理者の負担を軽減できます。
イベントガイド機能はJP1イベント単位でのガイドを表示する機能です。なお,JP1/IMのセントラルスコープにもガイドがありますが,こちらは監視ノード単位でのガイドを表示します。
→「ガイド機能」を参照してください。
- [イベントコンソール]画面
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JP1/IM - Viewの画面の一つで,セントラルコンソールの受信したJP1イベントを時系列に表示します。セントラルコンソールにログインすると最初に表示されます。
JP1/IMでは,各ホストで発生した事象をJP1イベントによって記録し,そのうち重要なJP1イベントをJP1/IMのマネージャーに転送して集中管理しています。このJP1イベントを,[イベントコンソール]画面に表示することで,システムで発生した事象を集中監視できます。
- イベント取得フィルター
-
[イベントコンソール]画面に表示するために,JP1/IM - Managerが取得するJP1イベントの詳細な条件を設定するためのフィルターです。
JP1/SES形式のイベントを取得するようにしたり,特定のJP1イベントの取得を抑止する場合に使用します。
- イベント情報引き継ぎ機能
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[イベントコンソール]画面に表示されたJP1イベントの情報を,コマンドの実行内容に関する次の項目に変数で指定できる機能です。
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実行ホスト名
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実行コマンド
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環境変数ファイル
例えば,問題の調査や対策時に実行するコマンドの引数に直接入力することなく,調査が必要なJP1イベントのイベントIDやメッセージの内容を変数で指定できます。
-
- イベント発行条件
-
JP1/IMのセントラルスコープで,監視ノードがどの状態に変わったときにJP1イベントを発行するかを決める条件です。
監視ノードは,監視対象からのJP1イベントを基にして,監視対象の状態を管理しています。イベント発行条件を定義しておくことで,監視ノードの状態が変わったとき,つまり監視対象で何らかの問題などの事象が発生した場合にJP1イベントを発行し,問題が発生したことを迅速に検知して対応できます。
なお,発行されるJP1イベントのイベントIDは「00003FB0」です。
- イベントバッファー
-
JP1/IM - Manager(セントラルコンソール)がメモリー上に持つバッファーで,JP1/Baseのイベントサービスから抽出したJP1イベントを格納するために使用します。
イベントバッファーには,次のどちらかのタイミングでJP1イベントが格納されます。
-
JP1/IM - Manager(セントラルコンソール)が起動した
-
JP1/BaseのイベントDBにJP1イベントが格納された
JP1/IM - ViewはJP1/Baseのイベントサービスから直接イベントを取得するのではなく,イベントバッファー内のイベントを取得します。
-
- インシデント
-
ITサービスの品質を低下させたり,システムの正常な運用を妨げたりする障害事象の単位を指します。
- インスタンス
-
1つのメトリックに対して複数の実体が存在する場合の,それぞれの実体のことです。
JP1/IM - Manager(インテリジェント統合管理基盤)のトレンド情報表示機能で使用します。
例えば,「ディスク使用量」というメトリックに対して,Cドライブの使用量,Dドライブの使用量というように,複数のインスタンスが存在します。
- インテリジェント統合管理基盤
-
システムで管理する多様なデータとその関連性やナレッジ(知識)を統合管理し,それらを共有するためにJP1/IMが提供する基盤です。
- インテリジェント統合管理データベース
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インテリジェント統合管理基盤で使用する各種情報を格納するためのデータベースです。
- エージェント
-
JP1/IMで,マネージャーによって管理されるホストのことです。または,マネージャープログラムによって管理されるプログラムのことです。
JP1/IMでは,JP1/BaseまたはJP1/IM - Agentがエージェントプログラムとして,JP1/IM - ViewおよびJP1/IM - Managerからの処理要求を受けて,JP1イベントの管理や,コマンド実行などをします。
エージェントでは,基盤機能を提供するJP1/BaseまたはJP1/IM - Agentを実行します。
- エージェント構成
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JP1/IMのシステムのうち,JP1/BaseまたはJP1/IM - Agentが動作しているマネージャーおよび監視対象のエージェントから成る構成のことです。
- エージェントパッケージ
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JP1/IM - Agentのインストーラー一式を圧縮したファイルのことです。
- オブジェクトノード
-
管理対象となる構成要素のノードです。
- オブジェクトルートノード
-
特定のシステムが管理する構成要素の最上位ノードです。ルートノードまたはシステムノード直下に配置されます。
- オブジェクトルートノード種別
-
オブジェクトルートノードの種別です。構成情報を収集するプラグインによって,オブジェクトルートノード種別は定義されます。例えば,ストレージをオブジェクトルートノードとして扱う場合,オブジェクトルートノード種別は「STORAGE」のようになります。
(カ行)
- ガイド機能
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JP1/IMのセントラルスコープで,システムで発生した問題などの対処手順やエラーの要因などを表示する機能です。
システムの監視中に発生した問題について,対処手順などをアドバイスとして表示することで,問題発生時の初動対応でのシステム管理者の負担を軽減できます。
ガイド機能は監視ノード単位でのガイドを表示する機能です。なお,JP1/IMのセントラルコンソールにもガイドがありますが,こちらはJP1イベント単位でのガイドを表示する機能です。
→「イベントガイド機能」を参照してください。
- 拡張属性
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JP1イベントが持つ情報(属性)のうち,イベント発行元プログラムが任意に指定する属性のことです。
→「JP1イベント」を参照してください。
- 仮想化環境管理ソフトウェア
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vCenter,JP1/SC/CM,SCVMM,およびHCSMの仮想化システム管理ホストに使用できるソフトウェアです。
- 仮想化ソフトウェア
-
Hyper-V,KVM,日立サーバ論理分割機構,およびVMware ESXのVMMホストに使用できるソフトウェアです。
- 仮想ルートノード
-
監視ツリーの監視範囲設定を有効にしたときにだけ表示されます。
仮想ルートノードは,監視グループや監視オブジェクトと異なり,情報の編集([プロパティ]画面での編集)や状態の変更などの操作ができません(仮想ルートノード下の監視ノードの状態が変化すると,仮想ルートノードの状態もそれに合わせて変化しますが,仮想ルートノードの状態を直接変更することはできません。下位の監視ノードの状態を変更する必要があります)。
- カテゴリノード
-
サブカテゴリノードまたはオブジェクトノードをグループ化するノードです。ノード名や表示順序はIM管理ノードカテゴリ名称定義ファイル(imdd_category_name.conf)で定義します。
- 監視オブジェクト
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JP1/IMのセントラルスコープで,監視する対象のことです。または,監視する対象の状態を[監視ツリー]画面で表示するアイコンのことです。
監視オブジェクトは,監視対象からのJP1イベントをセントラルスコープが受信したときに,状態変更条件と呼ぶ条件(例えば,重大度が緊急のあるJP1イベントを受信したときに状態を緊急にするなど)によって判定し,状態を表示します。これによって,システム上の監視対象がどのような状態になっているかを管理します。
- 監視グループ
-
監視グループには,次の2種類があります。
-
監視オブジェクトをグループ化するためのものです。または,監視オブジェクトをグループ化し[監視ツリー]画面に表示するためのアイコンのことです。
監視グループは,監視する目的に合わせて監視オブジェクトをグループ化(例えば,業務のグループ,ホストのグループなど)します。
監視グループの状態は,含まれる監視オブジェクトまたは監視グループの状態が伝えられ,最も重大度が高い状態,または状態変更条件に定義した条件に従って状態が変更されます。
-
IM構成管理で設定した業務グループ内のホストを,さらに業務システムの監視視点でグルーピングしたものです。監視グループは多階層にわたるグルーピングもできます。また,この監視グループは,[監視ツリー]画面(セントラルスコープ)にも反映できます。
-
- 監視状態
-
JP1/IMのセントラルスコープで,監視ノードの状態を監視するかどうかを決める属性です。
監視ノードの監視状態には「監視」および「非監視」があります。
監視状態が「監視」になっている監視ノードは,監視対象の状態が変更されないかを監視します。監視オブジェクトの場合は,状態変更条件に定義した監視条件に一致するJP1イベントを受信すると,状態が変更されます。監視グループの場合は,下位の監視ノードから伝えられた状態(監視ノードの状態変更があると,上位の監視ノードにその状態を伝える)のうち最も重大度の高い状態,または状態変更条件に定義した条件に従って状態が変更されます。また,JP1/IM - Viewでは,監視ノードの状態がアイコンの色で表示されます。
監視状態が「非監視」の監視ノードは,監視対象からのJP1イベントを受信したり,下位の監視ノードから状態を伝えられても,監視ノードの状態は変更されません。また,JP1/IM - Viewでは,アイコンがグレーアウトして表示されます。「非監視」は,監視対象をメンテナンスするときや,自動生成された監視ノードのうち監視が必要ないときに,監視ノードに設定します。
- 監視ツリー
-
JP1/IMのセントラルスコープで,システム上の監視対象を,システム管理者が必要とする視点に合わせて,ツリー形式で管理する機能です。または,監視ツリーを表示するJP1/IM - Viewの[監視ツリー]画面のことです。
→「セントラルスコープ」を参照してください。
- 監視ノード
-
JP1/IMのセントラルスコープで,監視ツリーを構成する監視オブジェクトと監視グループの総称です。
→「監視オブジェクト」および「監視グループ」を参照してください。
- 監視名
-
ログファイルトラップ,イベントログトラップ,リモート監視のログファイルトラップ,リモート監視のイベントログトラップで,監視する対象に付ける名前です。
- 管理コンソール
-
Windowsのコマンドプロンプトを管理者として実行したものを指します。
- 関連ノード
-
あるIM管理ノードに対して先行または後続するノード,またはIM管理ノードをツリー形式で表示した際の親,または子としての関連を持つノードです。
- 基本情報
-
JP1/IMのセントラルスコープで,監視ツリーを構成する監視ノードが持つ基本的な情報です。
監視グループの場合は,グループを特定する名称が基本情報となります。
例えば,"経理業務日次処理"や"DBサーバグループ"のように,監視目的に合わせてグループ化した業務やサーバなどに対してのグループの名称を付けます。
監視オブジェクトの場合は,監視対象を特定するための情報が基本情報となります。
例えば,ジョブネット名やホスト名などのように,システムの中で監視対象を
特定するための情報の組み合わせを定義します。
基本情報は,監視ノードを検索する場合や,監視対象でJP1イベントが発生したときにどの監視ノードかを特定するための条件(状態変更条件の個別条件)などに使われます。
- 基本属性
-
JP1イベントが持つ情報(属性)のうち,すべてのJP1イベントが持っている属性のことです。
→「JP1イベント」を参照してください。
- 共通条件
-
JP1/IMのセントラルスコープで,監視オブジェクトが持つ状態変更条件のうち,監視オブジェクトの種類によって共通に使われる条件です。
→「状態変更条件」を参照してください。
- 共通除外条件
-
JP1/IMが監視するJP1イベントの取得条件を決めるイベント取得フィルターの一部であり,取得の対象外とするJP1イベントや自動アクションの実行対象外とするJP1イベントを定義する条件群の集合です。
- 共通定義情報
-
JP1の実行環境の定義パラメーターを格納しているデータベースのことです。
JP1/Baseが管理しており,JP1/Base,JP1/IM,JP1/AJS,およびJP1/Power Monitor 06-02以降が使用しています。データベースは,各サーバのローカルディスクにあり,定義パラメーターが物理ホストおよび論理ホストごとに分けて格納されています。
なお,JP1をクラスタシステムで運用する場合は,実行系・待機系の各サーバにある共通定義情報の論理ホストの定義内容を同じにする必要があります。このため,セットアップや環境設定をしたときは,実行系サーバでパラメーターを設定したあとで,待機系サーバに設定をコピーします。
- 業務グループ
-
JP1/IMのIM構成管理で監視対象の複数のホストを,業務で使用するシステムの単位やシステム管理者の監視対象範囲など,ある目的ごとにグルーピングした単位のことです。この業務グループの単位で,[イベントコンソール]画面(セントラルコンソール),[監視ツリー]画面(セントラルスコープ),および統合オペレーション・ビューアーで参照できるJP1イベントの範囲や操作できる監視設定の範囲を管理できます。
- 業務影響アイコン
-
JP1/IM - Manager(インテリジェント統合管理基盤)を使用している場合に,先行ルートジョブネットの障害が後続のルートジョブネットに影響するかどうかを表すアイコンです。業務影響アイコンは,[統合オペレーション・ビューアー]画面の[業務フロー]タブで,[影響情報の取得]ボタンをクリックすると表示されます。
- クライアントID
-
OpenIDプロバイダに登録時に設定される,インテリジェント統合管理基盤のクライアント情報としてのIDです。
- クライアントアプリケーション
-
クライアントアプリケーション実行機能を使用して実行する,クライアントホスト(ビューアー)上のコマンドです。
→「クライアントアプリケーション実行機能」を参照してください。
- クライアントアプリケーション実行機能
-
[コマンド実行]画面から,クライアントホスト(ビューアー)上のコマンドを実行できる機能です。
- クライアントシークレット
-
インテリジェント統合管理基盤のクライアントを認証する際に,クライアントの身元を確認するために使用する機密情報です。
- クラスタシステム
-
複数のサーバを連携させて一つのシステムとして運用するシステムのことです。
障害が発生してもほかのサーバに処理を引き継ぐことで業務が中断することを避け,可用性を向上させることを目的としています。この処理を引き継ぐことをフェールオーバーといいます。
業務を実行中のサーバ(実行系)で障害が発生すると,待機していた別のサーバ(待機系)が業務の処理を引き継ぎます。実行「系」から待機「系」へ業務を切り替えるので,「系切り替えシステム」とも呼びます。
なお,クラスタシステムの種類には,複数のサーバが並列処理をして負荷分散することを目的としたシステム構成などもありますが,このマニュアルでは,フェールオーバーによって業務の中断を防ぐシステム構成のことだけを指します。
- 繰り返しイベント
-
- 繰り返しイベントの監視抑止の場合
-
ユーザーが指定した条件に一致したJP1イベントです。
- 繰り返しイベントの集約表示の場合
-
集約開始イベント以降に受信した集約開始イベントと同一内容のJP1イベントです。
- 繰り返しイベント条件
-
JP1イベントの属性および比較キーワードをあらかじめ指定することで,どの繰り返しイベントを抑止の対象とするかを設定するための条件です。
- 繰り返しイベントの監視抑止
-
指定した条件に一致した繰り返しイベントが大量に発生したとき,繰り返しイベントが[イベントコンソール]画面のイベント一覧に大量に表示されてしまうことを抑止したり,繰り返しイベントに対応したアクションが大量に実行されてしまうことを抑止したりできる機能です。
- 繰り返しイベントの集約表示
-
JP1/IM - Viewが連続して受信する同一内容のJP1イベントを一つに集約して,[イベントコンソール]画面の[イベント監視]ページまたは[重要イベント]ページに表示する機能です。この機能によって,重要なJP1イベントの見落としを防止できます。
- 繰り返し開始イベント
-
抑止対象となる繰り返しイベントのうち,最初にマネージャーホストが受信した繰り返しイベントのことです。
→「繰り返しイベント」を参照してください。
- クロスルート証明書
-
中間CAが発行したサーバ証明書をそのルートCAから検証できるようになる証明書のことです。
- 系切り替えシステム
-
→「クラスタシステム」を参照してください。
- 構成管理
-
JP1/IMが運用管理するシステムの各ホストを,マネージャーとエージェントによって階層化した構成として管理するための機能です。
構成管理機能を使用するには,IM構成管理を使用する方法と,定義ファイルを直接編集する方法があります。
管理するための情報として,構成定義の情報を使います。
→「IM構成管理」および「構成定義」を参照してください。
- 構成定義
-
JP1/IMが運用管理するシステムの階層構成(IM構成)を定義した情報です。
構成定義には,JP1/IMのマネージャーとエージェントの階層関係を定義します。また,マネージャーは階層化して定義でき,例えば上位の統合マネージャーと下位の拠点マネージャーのように定義できます。
構成定義は,JP1/IMの構成管理機能によって管理されています。
構成定義に定義している階層化したホストの情報は,JP1/IMでマネージャーに重要なJP1イベントを転送するための転送先ホストや,JP1/IMで自動アクションによってコマンドを実行できるホストの情報などとして使われます。
- 個別条件
-
JP1/IMのセントラルスコープで,監視オブジェクトが持つ状態変更条件のうち,監視オブジェクトごとに個別に定義されている条件です。
→「状態変更条件」を参照してください。
- コマンド実行履歴
-
JP1/IM - Viewからのコマンド実行や自動アクションによるコマンド実行の際に,実行履歴が記録されるデータベースの総称です。
なお,JP1/IM - Viewからコマンド実行したときと自動アクションでコマンド実行したときの履歴は,それぞれ別個に管理されます。実際に生成されるファイル名称は次のとおりです。
-
JP1/IM - Viewからコマンド実行したときのコマンド実行履歴:CMDISAMLOGV8.*
-
自動アクションでコマンド実行したときのコマンド実行履歴:ACTISAMLOGV8.*
-
- コンテナ監視機能
-
Kubernetes環境の監視機能のことを指します。また,次に示す2つの監視機能の総称です。
-
ユーザー独自のPrometheusを利用したKubernetes環境の監視
-
Promitorを利用したAzure Kubernetes Serviceの監視
-
(サ行)
- サーバ証明書
-
認証局から取得する本人であることの身元の証明やSSLによる通信の暗号化に使われるデジタル証明書のことです。
- 再編成
-
データベースの断片化された空き領域を適切な配置にし,空き領域を再利用できるようにすることです。
- サイレンス
-
Alertmanager(アラート通知機能)のWebhookを一時的に抑止する機能です。一時的なメンテナンスを行う場合などで,その間に発生するアラートを通知しないように設定できます。この設定が有効なときは,JP1/IM - Manager(インテリジェント統合管理基盤)の共通除外条件を使用する場合とは異なり,JP1/IM - Managerへの通知自体を行いません。
- サンプル
-
時系列データを構成する1つのパフォーマンスデータのことです。各サンプルは,次の項目で構成されます。
-
ミリ秒精度のタイムスタンプ(UNIX時間)
-
float64型(倍精度浮動小数点数型)の値(パフォーマンスデータ)
時系列データを構成する各サンプルの例を,次に示します。
時系列データ
メトリック名
windows_logical_disk_free_bytes
ラベル
instance="host1:9001",volume="C:"
各サンプル
ミリ秒精度のタイムスタンプ(UNIX時間)
float64型(倍精度浮動小数点数型)の値(パフォーマンスデータ)
1624260855
55153717248.0
1624260870
55151808512.0
1624260885
55153377280.0
1624260900
55157182464.0
-
- シークレット
-
JP1/IM - Managerにアクセスするために使用する認証情報を指します。
- 初期シークレット
-
クライアント(被認証対象)のセットアップで,クライアントが自動でクライアントシークレットを登録・取得するときに,認証情報として使用する仮のシークレットです。
- クライアントシークレット
-
アプリケーションがJP1/IM - Managerにアクセスするときに,認証情報として使用するシークレットです。
- 時系列データ
-
JP1/IMが管理する各製品が持つ「時刻:値」の形式のデータです。JP1/IM - Manager(インテリジェント統合管理基盤)のトレンド情報表示機能で使用します。
- システム監視オブジェクト
-
JP1/IMのセントラルスコープで提供している監視オブジェクトです。
JP1シリーズの製品ごとに監視に必要になる基本的な設定が定義済みで,簡易に環境構築ができます。
→「監視オブジェクト」を参照してください。
- システムノード
-
IM管理ノードツリーの最上位ノードです。ノード名称は「All Systems」です。
- 自動アクション
-
特定のJP1イベントを受信したときに,自動的にアクションとしてコマンドを実行する機能です。
自動アクションの機能によって,例えば,JP1/IMによるシステム監視中に発生した重大な事象を,管理者に通報するコマンドを実行するなどができます。自動アクションの定義では,自動アクションを実行する条件と,自動アクションとして実行するコマンドを指定します。
- 自動生成
-
JP1/IMのセントラルスコープで,監視ツリーを自動的に生成する機能のことです。
監視ツリーによってシステムを監視する場合,監視ツリーを自動生成してから,運用方法にあわせてカスタマイズすることで,簡易に環境構築ができます。
監視ツリーは,JP1/IMによって監視するシステムをツリー形式で表示するもので,システム上の監視対象である監視ノードをツリーとして配置しています。この監視ツリーには監視対象の数だけ定義情報が必要ですが,この膨大な数の定義情報をJP1/IMの自動生成機能によって自動的に生成できます。自動生成すると,JP1/IMの監視対象ホストから定義情報を自動的に収集し,監視ツリーを自動的に生成します。また,システムが構成変更された場合には,差分情報として監視ツリーとの違いを抽出できます。
- 重大度
-
JP1イベントの属性の一つで,システムで発生した事象の重大さを示す情報です。
JP1イベントの拡張属性の共通情報で,属性名は「E.SEVERITY」です。
重大度には,緊急,警戒,致命的,エラー,警告,通知,情報,およびデバッグがあります。
- 重大度変更機能
-
重大度変更機能は,JP1イベントの重大度をユーザーが自由に変更できる機能です。重大度の変更機能を使用することで,JP1イベントをシステムの運用に合わせて管理できます。
- 集約イベント
-
JP1イベントを一つのイベントにまとめたイベントです。
- 集約開始イベント
-
一つにまとめたJP1イベントの中で最初にJP1/IM - Viewが受信したJP1イベントです。
- 集約完了イベント
-
集約が完了したイベントです。
- 集約中イベント
-
集約を継続中のイベントです。
- 重要イベントフィルター
-
[イベントコンソール]画面の[重要イベント]ページに表示する重要イベントを定義するフィルターです。
重要イベントとは,障害の発生など,特に管理が必要とされる重要なJP1イベントのことです。JP1/IMでは,重要イベントを確実に検知して対処できるよう[重要イベント]ページを提供しています。[重要イベント]ページでは,重要イベントだけ集中的に表示できるほか,各重要イベントの対処状況を管理できます。
- 障害色
-
JP1/IMのセントラルスコープで,監視ノードの状態が初期状態以外である場合に表示される状態色のことです。
→「状態」および「状態色」を参照してください。
- 条件情報
-
提案表示条件,提案活性条件を判定するために,JP1/IMや連携製品などから取得した情報です。
- 状態
-
JP1/IMのセントラルスコープで,監視ノードが管理している監視対象の状態です。
監視ノードの状態には,「緊急」「警戒」「致命的」「エラー」「警告」「正常」「デバッグ」,および「初期状態」があります。「初期状態」とは監視対象がどのような状態か情報を持っていないことを意味します。
例えば,監視ノードで障害が発生して,重大度が緊急のJP1イベントが発行された場合,JP1/IMのセントラルスコープはその事象を監視ノードの状態によって管理します。
- 状態監視
-
自動アクションの異常終了を監視することです。状態監視することで,「実行不可」「実行失敗」または「実行失敗(キャンセル失敗)」の状態となって異常終了した自動アクションを検知し,ユーザーに通知できます。
- 状態色
-
JP1/IMのセントラルスコープで,「警告」「エラー」などの状態と対応づけられた監視ノードの背景色,および監視ノード名のフォント色のことです。
→「状態」を参照してください。
- 状態変更条件
-
JP1/IMのセントラルスコープで,監視オブジェクト,監視グループのそれぞれで状態を変更する契機を決める条件です。
-
監視オブジェクトの状態変更条件
監視オブジェクトの状態を,どのようなJP1イベントが監視対象で発生したときに変更するか,を定義します。共通条件と個別条件,および条件が成立したときに変更する状態から構成されます。
共通条件とは,監視オブジェクトの種類に応じて共通して使われる条件のことです。例えば,ジョブ異常終了時を意味するイベントIDはジョブを監視する監視オブジェクトに共通して使われます。このような条件が共通条件として定義されています。
個別条件とは,監視オブジェクトごとに固有の値を持つ条件のことです。例えば,ジョブの名称やジョブを実行するホスト名などによって,監視オブジェクトが何を監視しているかを特定しています。このような条件が個別条件として定義されています。なお,システム監視オブジェクトの場合は,状態変更条件の個別条件に,監視オブジェクトの基本情報と同じ属性が定義されています。
-
監視グループの状態変更条件
監視グループの状態を,子ノードがどのような状態になったときに変更するかを定義します。子ノードの状態と比較条件,および条件が成立したときに変更する状態から構成されます。
子ノードの状態とは,監視グループの下位(直下)の監視ノードの状態のことです。例えば「警戒」を定義した場合には,「警戒」よりも優先度の高い「緊急」も含みます。
比較条件とは,「子ノードの状態」になった子ノードを,比率と個数のどちらかで比較するための条件です。比率は「子ノードの状態」になった子ノードを,子ノードの総数で割った百分率(%)で算出されます。個数は「子ノードの状態」になった子ノードの数です。
-
- 証明書
-
オープンな企業情報システム上で情報をやり取りするときに,通信相手が本人であることを証明するための電子的な情報です。暗号技術を使うことで,第三者によるなりすましを防止します。証明書は,認証局が発行します。JP1/IM - ManagerではX509 PEM形式が使用できます。
- 除外条件
-
条件に一致したJP1イベントを除外するフィルター条件です。イベント取得フィルター,イベント表示フィルター,重要イベントフィルター,ユーザーフィルター,およびイベント検索で設定できます。
- 初期状態
-
JP1/IMのセントラルスコープで,監視ツリー上の監視ノードがどのような状態か情報を持っていないことです。
→「状態」を参照してください。
- シングルサインオン
-
システムごとに異なるユーザーIDとパスワードを一つに統合し,1回のログインで許可されたシステムを利用できるようにすることです。
- シングルサインオンマッピング
-
OpenIDプロバイダのユーザーIDとJP1ユーザー名を紐づけすることです。OpenID認証時に,シングルサインオンマッピング定義ファイルの情報を基に,OpenIDプロバイダのユーザーIDにマッピングされたJP1ユーザー名で,JP1/Baseの認証サーバで認証を行います。
- スクレイプ
-
Prometheus serverが,Exporterからパフォーマンスデータを取得する動作のことです。
- スクロールバッファー
-
JP1/IM - Viewがメモリー上に持つバッファーで,JP1/IM - Managerのイベントバッファーから取得したJP1イベントを格納するために使用します。
スクロールバッファーは,[イベント監視]ページ,[重要イベント]ページ,[イベント検索]ページのそれぞれに対して存在します。
JP1/IM - Viewは,スクロールバッファーに格納されたJP1イベントをもとにそれぞれのページを表示します。
[イベント監視]ページ,[重要イベント]ページのスクロールバッファーには,次のどれかのタイミングでJP1イベントが格納されます。
-
JP1/IM - View起動時※
-
自動更新による画面更新時※
-
メニューまたはツールバーの[最新情報に更新]を選択したとき
注※ [ユーザー環境設定]画面の[表示内容の自動更新]で「する」にチェックしている場合
上記のタイミングで,JP1/IM - Viewは,イベントバッファー上に未取得のイベントが存在する間,JP1/IM - Managerと通信します。1回の通信で取得するイベントの数は,[ユーザー環境設定]画面の[更新時のイベント取得件数]で指定した数となります。
[イベント検索]ページのスクロールバッファーには,イベントを検索したタイミングでJP1イベントが格納されます。
1回の検索で取得するイベントの数は,[ユーザー環境設定]画面の[検索時のイベント取得件数]で指定した数となります。1回の検索で取得されなかったJP1イベントを検索するには[次イベント検索]ボタンを押します。
-
- 製品プラグイン
-
JP1/IM - Managerの連携機能として動作し,統合エージェントの構成,パフォーマンスデータ,およびJP1イベントを管理するコンポーネントです。製品プラグインには,プラグイン関数とアダプタコマンドが同梱されています。
- 前回実行履歴
-
対処アクションを前回実行した時の履歴情報です。ツリーSID,提案ID,実行ユーザーなどの情報が含まれます。
- セントラルコンソール
-
システムで発生した事象をJP1イベントによって集中管理することで,システムを統合管理するための仕組みです。
セントラルコンソールでは,システムの各ホストで発生した事象をJP1イベントによって管理します。JP1イベントのうち,管理や対処が必要とされる重要なイベントは,マネージャーに転送し,集中的に管理します。これを,ビューアーである[イベントコンソール]画面によって監視することで,システムを集中的に監視できます。
また,特定のJP1イベントが発生したときに自動的にコマンドを実行する自動アクションや,ビューアーからシステムを操作する機能を持ちます。
これらの機能によって,システム運用管理では,システムの監視,問題の調査や対策が効率的にできます。
- セントラルスコープ
-
システムの監視画面として管理者の目的に合わせた画面を提供することで,目的指向型のシステムを監視するための仕組みです。
セントラルスコープでは,システムを構成するホスト,プログラム,業務などさまざまな監視対象を[監視ツリー]画面でツリー形式で表示します。ツリーによって監視対象の関連がビジュアルに表示されるため,システムで発生した問題の影響範囲を視覚的に確認できます。
また,[ビジュアル監視]画面では,特に重点的に監視が必要な対象を,アイコンとして地図や業務組織図などの画像に配置してマップ形式で表示することもできます。これによって大規模なシステムでも管理者が必要な視点で監視できます。
- 相関イベント
-
相関イベントの発行によって,発行されたJP1イベントです。JP1/IMは関連性を持つJP1イベントが発行されたときに,相関イベントとして新しいJP1イベントを発行できます。JP1イベント同士の関連づけや発行する相関イベントについては,相関イベント発行定義としてユーザーが定義できます。
- 相関イベント発行定義
-
相関イベントを発行するための定義です。どのJP1イベント同士を関連づけるかや,発行する相関イベントの内容などを定義します。相関イベントの発行定義には,相関イベント発行条件名,相関の対象範囲の絞り込み条件,イベント条件,タイムアウト時間,イベント相関タイプ,同一属性値条件,同時相関数,相関成立イベント,および相関不成立イベントを定義します。
- 相関元イベント
-
相関イベントの発行契機となったJP1イベントです。相関元イベントは,[関連イベント一覧(相関)]画面に一覧表示できます。
→「相関イベント」を参照してください。
(タ行)
- 対処アクション
-
システムの状況に応じた対処アクションの提案機能を使用して実行するアクションのことです。
- 対処アクション結果管理DB
-
対処アクションの自動実行機能および対処アクションの手動実行機能の状態と実行結果を保存するデータベース領域です。インテリジェント統合管理データベース内に作成されます。
- ダッシュボード
-
インテリジェント統合管理基盤の[ダッシュボード]画面に表示される,次の三つの画面の総称です。
-
[ダッシュボード]画面
ダッシュボードのURLをWWWブラウザーに指定したり,[別ウィンドウで表示]メニューから表示したりする,ダッシュボードだけの画面です。
-
[ダッシュボード]タブ
[統合オペレーション・ビューアー]画面の[タブ]領域に表示する画面です。
-
[ダッシュボード一覧]ダイアログ
統合オペレーション・ビューアーのメニュー[ファイル]−[ダッシュボード一覧]から表示するダイアログです。
-
- 遅延監視
-
自動アクションの実行開始から終了するまでの時間を監視することです。遅延監視をすることで,一定時間経過しても終了しない自動アクションを検知し,ユーザーに通知できます。
- 中間CA証明書
-
中間認証局の証明書のことです。
- 追加共通除外条件
-
システム運用中に,監視中のJP1イベントを使って定義する除外条件です。監視中に不要となったJP1イベントを除外します。この条件は,システムを再構築するまで定義された状態となります。[共通除外条件設定(拡張)]画面で設定できます。
- 追加繰り返しイベント条件
-
システム運用中に監視を抑止したくなった繰り返しイベントがあった場合,新たに定義する繰り返しイベント条件です。システム運用中に発生した繰り返しイベントを抑止できます。[繰り返しイベント条件設定]画面で設定できます。
- 通過条件
-
条件に一致したものを表示(取得)するフィルター条件です。イベント取得フィルター,イベント表示フィルター,重要イベントフィルター,ユーザーフィルター,およびイベント検索で設定できます。
- 提案アイコン
-
JP1/IM - Manager(インテリジェント統合管理基盤)の提案機能を使用している場合に,提案定義がマッピングされているIM管理ノードに表示されるアイコンです。
- 提案活性条件
-
対処アクションを提案するための条件です。
- 提案機能
-
システムの状況に応じた対処アクションの提案機能のことです。提案定義ファイルの設定に基づいて,[統合オペレーション・ビューアー]画面に[提案]タブを表示し,システムの異常に対するオペレーターの対処に掛かる負担を軽減します。
- 提案情報
-
提案表示条件,提案活性条件の判定結果に基づいた対処アクションです。
- 提案定義ファイル
-
ユーザーが作成する提案表示条件,提案活性条件,対処アクションを定義する設定ファイルです。複数の提案定義ファイルを作成できます。
- 提案表示条件
-
対処アクションと,IM管理ノード,ログインユーザーのJP1権限レベルを紐付けする条件です。
- 転送フィルター
-
JP1/IMの各ホストで,転送するJP1イベントの条件と転送先マネージャーを設定するフィルターです。
これは,JP1/Baseのイベントサービスで設定する転送設定のことで,この転送設定をJP1/IMでは転送フィルターと呼んでいます。
JP1/IMでは,システムで発生した事象をJP1イベントによって集中管理するために,JP1イベントをJP1/IMのマネージャーに転送しています。この転送するJP1イベントを転送フィルターによって設定します。
- 統合エージェント
-
JP1/IM - Agentを使用したエージェントのことです。
統合エージェントホスト上で動作する「統合エージェント制御基盤」と「アドオンプログラム」で構成されます。
- 統合エージェント管理基盤
-
統合マネージャーホスト側で動作する統合エージェント基盤のプログラムの総称です。
- 統合エージェント基盤
-
統合エージェントを管理するための基盤プログラムです。
統合マネージャホスト上で動作する「統合エージェント管理基盤」と統合エージェントホスト上で動作する「統合エージェント制御基盤」で構成されます。
アドオンプログラムの管理,設定ファイルの更新,コマンド実行などを行うエージェント管理機能と,統合エージェントホスト上の性能監視機能(Prometheus),ログ監視機能(Fluentd)が生成したデータやアラートを統合マネージャーホストに転送するデータ転送機能を提供します。
- 統合エージェント情報管理DB
-
統合エージェントの情報を管理するデータベース領域です。
- 統合エージェント制御基盤
-
統合エージェントホスト側で動作する統合エージェント基盤のプログラムの総称です。
- 統合エージェントホスト
-
統合エージェントが動作するホストのことです。
マネージャーホストで統合エージェントを稼働させる場合,そのホストはマネージャーホスト兼統合エージェントホストとなります。
- 統合オペレーション・ビューアー
-
JP1/IM - Manager(インテリジェント統合管理基盤)を使用する場合のビューアー(WebGUI)です。
- 統合監視DB
-
JP1/IM - Managerがインテリジェント統合管理基盤とセントラルコンソール機能に使用するデータベースです。
- 統合機能メニュー
-
任意のアプリケーションを登録して起動できる,JP1/IM - Viewの画面です。
JP1/IMのシステム運用で,運用作業に必要なアプリケーションを統合機能メニューに登録しておくことによって,JP1/IM - Viewによる運用作業を統合できます。
統合機能メニューには,あらかじめJP1シリーズ製品の画面を呼び出すための定義が設定されています。
- 統合マネージャーホスト
-
JP1/IM - Managerが稼働しているホストのことです。
- トレンド情報
-
時系列データをグラフ化して傾向が見えるようにした情報です。グラフは,[統合オペレーション・ビューアー]画面の[トレンド]タブ,およびダッシュボードで表示できます。
- トレンドデータ
-
管理対象ホストから収集した時系列データで,リソースの稼働状況を示します。管理対象ホストでの障害発生の予兆を監視するなどの目的に利用します。
- トレンドデータ管理サービス
-
トレンドデータ管理DBとのインターフェースです。トレンドデータの読み書きのインターフェースとして,JP1/IM - Managerに同梱するPromscale(OSS)を使用します。
- トレンドデータ管理DB
-
トレンドデータを格納するためのデータベース領域です。
(ハ行)
- 発生元ホスト
-
JP1イベントの発行契機となった事象が発生したホストのことです。
- パネル
-
統合オペレーション・ビューアーの[ダッシュボード]画面で表示するノード状態,アラート情報,パフォーマンスデータ(CPU使用量,メモリー使用量など)などをビジュアル表示する小さい画面で,ダッシュボードに並べて表示できます。
- バリアブルバインディング
-
SNMPトラップをJP1/BaseでJP1イベントに変換するときに,JP1イベントの拡張属性の固有情報に取り込むSNMPトラップのバリアブルバインディングのことです。
SNMPトラップには,基本的な情報として,トラップ発行元を示すエンタープライズ名(enterprise)や,トラップの意味(generic-trapやspecific-trap)があります。これらに加えてSNMPトラップ固有の詳細情報を付加する場合は,バリアブルバインディング(variable bindings。VarBindと書く場合もある)を付加してSNMPトラップが発行されます。
バリアブルバインディングは,オブジェクト識別子(OID)とデータを持ちます。例えば,JP1/Cm2/SSOでアプリケーションを監視する場合,エラー発生を検知したときには,詳細情報としてバリアブルバインディングにアプリケーション名を付加し,SNMPトラップが発行されます。
SNMPトラップについての詳細は,RFC1157やネットワーク関連の専門書を参照してください。また,SNMPトラップのバリアブルバインディングに含まれる情報については,SNMPトラップを発行する各製品のマニュアルを参照してください。
- 汎用監視オブジェクト
-
ユーザーが任意に監視対象を設定できる監視オブジェクトです。また,システム監視オブジェクトを編集すると,汎用監視オブジェクトになります。
監視ノード種別は「汎用オブジェクト」です。
→「監視オブジェクト」を参照してください。
- ビジュアルアイコン
-
JP1/IMのセントラルスコープで,監視ノードの属性に設定できる任意の画像およびサイズのアイコンです。ビジュアルアイコンには,デフォルトで設定されているアイコンよりも大きなアイコンを使用できるため,より自由度の高い監視画面を作成できます。なお,ビジュアルアイコンはマップ表示中および[ビジュアル監視]画面でだけ表示できます。
- ビジュアル監視
-
JP1/IMのセントラルスコープで,システム上の監視対象のうち特に重点的に監視が必要な対象を,アイコンとして地図や業務組織図などマップ上に配置して表示する機能です。または,このマップを表示するJP1/IM - Viewの[ビジュアル監視]画面のことです。
→「セントラルスコープ」を参照してください。
- 非集約イベント
-
繰り返しイベントがないためイベントが集約されないイベントです。
- 日立サーバ論理分割機構
-
日立製作所が作成した,仮想化環境を構築する製品です。
- 秘密鍵
-
公開鍵暗号で使用する,データの復号化または電子署名を作成するための鍵(private key)です。非公開鍵とも呼びます。秘密鍵は,その所有者が安全に管理します。
暗号化されたデータを受信した場合は,受信者は自分の秘密鍵を使用し,データを復号化します。また,送信するデータに電子署名を付ける場合は,送信者は自分の秘密鍵を使用し,電子署名を作成します。
- ビューアー
-
JP1/IMのシステム統合管理のために,目的に沿った画面を提供するためのプログラム(GUI提供プログラム)のことです。または,ビューアーを実行するホストのことです。
ビューアーは,セントラルコンソール,セントラルスコープ,IM構成管理,およびルール管理のマネージャーに接続して,システムの監視や管理作業をします。
なお,インテリジェント統合管理基盤を使用する場合のビューアーは,GUI提供プログラムではなく,統合オペレーション・ビューアーとなります。
- 表示開始位置の指定
-
統合監視DBを使用する場合,JP1/IM - Viewでは,[表示開始位置指定]領域で,日時を指定したり,スライダーを動かしたりして[イベントコンソール]画面に表示されるJP1イベントを変更できることです。
- 表示フィルター
-
[イベントコンソール]画面で表示するJP1イベントの条件を設定するフィルターです。
ユーザーが一時的に特定のJP1イベントだけを表示したいときに使用します。
- フェールオーバー
-
JP1を実行するサーバに障害が発生した場合に,ほかの正常なサーバにJP1を移動させて処理を続行することです。または,システム管理者の操作によって,JP1を実行するサーバを切り替えることです。
実行系サーバから待機系サーバにフェールオーバーするため,系切り替えともいいます。
- 物理ホスト
-
クラスタシステムでJP1を運用する場合の,クラスタシステムを構成する物理的なサーバのことです。論理ホスト(物理的なサーバに依存せずに,フェールオーバーできる論理的なサーバ)に対する用語です。
- ヘルスチェック機能
-
JP1/IM,JP1/Baseを構成する各プロセスがハングアップしたときに,JP1イベントや通知コマンドによって異常が発生したことをユーザーに通知する機能です。
JP1/IMのヘルスチェック機能では,JP1/IM - Managerプロセス※とマネージャー上のJP1/Baseイベントサービスのハングアップを検知できます。検知手段はJP1イベントの発行,通知コマンドの実行となります。
JP1/Baseのヘルスチェック機能では,自ホスト上のJP1/Baseプロセス,他ホスト上のJP1/Baseプロセスのハングアップを検知できます。検知手段はJP1イベントの発行となります。
JP1/IM,JP1/Baseのヘルスチェック機能を併用することで,JP1/IMとJP1/IMシステム構成下のJP1/Baseのプロセス異常を早期に検知・対応できるようになります。
- 注※
-
セントラルスコープサービス,IM構成管理サービス,IMデータベースサービスには,対応していません。
(マ行)
- マネージャー
-
JP1/IMで,システム上のほかのプログラムを管理する役割のプログラムのことです。または,システム上のほかのホストを管理する役割のホストのことです。
JP1/IMでは,JP1/IM - Managerがマネージャープログラムとして,エージェントプログラムであるJP1/BaseおよびJP1/IM - Agentを管理します。
マネージャーでは,基盤機能を提供するJP1/Base,監視機能を提供するJP1/IM - Agent,およびJP1/IM - Managerを実行します。
- メトリック
-
[統合オペレーション・ビューアー]画面の[トレンド]タブで,選択できる時系列データの種類として表示される項目の総称です。[チャート]に,チェックボックスの名前として表示されます。
- メトリック,メトリクス
-
パフォーマンスデータのメトリック,メトリクスとは,監視対象から取得するパフォーマンスデータの項目(CPU使用量,メモリー使用量など)のことです。メトリックはmetric(単数),メトリクスはmetrics(複数)のカタカナ表記です。
トレンドデータのメトリックとは,パフォーマンスデータをJP1/IM - Manager(インテリジェント統合管理基盤)のトレンド情報として扱うときの種類のことです。
- メモ情報の設定機能
-
メモ情報の設定機能は,統合監視DBを使用する場合,[イベントコンソール]画面に表示されているJP1イベントに対して,メモを追加できる機能です。
(ヤ行)
(ラ行)
- ラベル(アラート)
-
アラートに付与されるラベルデータです。アラートルールに該当した時系列データを識別するための情報です。アラート評価に使用した時系列データのラベル,または,アラート評価に使用したPromQL式の結果に付与されるラベルが設定されます。
- ラベル(パフォーマンスデータ)
-
時系列データに付与されるラベルデータです。1つのメトリック名に対して複数の時系列データが存在する場合に,一意に識別するための情報です。また,1つの時系列データに対して複数のラベルを設定することができます。
メトリック名とラベルの形式と例を次に示します。
-
形式
メトリック名{ラベル1="ラベル1の値" ラベル2="ラベル2の値"…}
-
例
disk_free_bytes{instance="host1:9001" volume="C:"}・・・① disk_free_bytes{instance="host1:9001" volume="D:"}・・・② disk_free_bytes{instance="host2:9001" volume="C:"}・・・③
上記の例では,メトリック名「disk_free_bytes」に対して,①②③の3つの時系列データが存在し,それぞれはラベルの組み合わせによって一意に識別できるようになっています。
この構造により,1つのメトリック名に対して複数の監視対象データを一括で取得したり,特定のラベルを持つものだけをフィルタリングして取得したりすることができます。
例えば,上記の例では,PromQLにメトリック名「disk_free_bytes」だけを指定すると,すべての時系列データ(①②③)を取得できます。また,PromQLに「disk_free_bytes{volume="C:"}」を指定すると,①と③の時系列データを取得できます。
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- リモート監視
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監視対象のホストにリモートで接続して監視することです。監視対象のホストに,JP1/Baseをインストールしないで監視できます。
- リモート監視構成
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監視対象のホストにリモートで接続して監視する構成のことです。あらかじめ監視対象のホストにリモート通信設定をしておく必要があります。
- リモートの監視対象ホスト
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リモート通信設定をしている監視対象ホストのことです。JP1/Baseがインストールされていないホストで発生したログファイル上のメッセージ,およびWindowsのイベントログについて,リモート監視をすることによってJP1イベントに変換された事象を管理できます。
- リモートライト
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Prometheus serverからJP1/IM - Manager(インテリジェント統合管理基盤)に,パフォーマンスデータを送信する機能です。
- ルート証明書
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ルート認証局の証明書のことです。
- ルートノード
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IM管理ノードで構成されたツリーの最上位ノードです。ノード名称は「All Systems」です。インテリジェント統合管理基盤の[統合オペレーション・ビューアー]画面に表示されます。
- 連携ユニット
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ルートジョブネット間のつながりを実現する,次に示す項目の総称です。
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JP1イベント送信ジョブ
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JP1イベント受信監視ジョブ
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待ち合わせ対象ユニット
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待ち合わせ条件付きユニット
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ジョブネットコネクタ
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ジョブネットコネクタの接続先ルートジョブネット
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IM管理ノードリンク定義ファイルに定義された先行する連携ユニット
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IM管理ノードリンク定義ファイルに定義された後続の連携ユニット
インテリジェント統合管理基盤の[統合オペレーション・ビューアー]画面に表示されます。
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- リフレッシュトークン
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OpenIDプロバイダがクライアントに対して発行するアクセストークンを再取得するために,クライアントに付与される認可を表すトークンです。
- ログメッセージ
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アプリケーションがログファイルに出力する1行のテキストのことを指します。
- ログメトリクス
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ログメトリクス機能を利用して,ログメッセージから生成・計測した性能情報,または,メトリクスのことです。
- ログメトリクスコンポーネント
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ログメトリクス機能を実現するために,統合エージェントにインストールする必要がある,次に示すプラグインとプログラムの総称です。実体はgemファイルです。JP1/IM - Agentで利用するほかのgemファイルと同時にインストールされます。
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fluent-plugin-prometheusプラグイン
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prometheus-client
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- 論理ホスト
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クラスタシステムでJP1を運用するときに,JP1の実行環境となる論理上のサーバです。また,障害が発生した場合に,フェールオーバーするときの単位です。
論理ホストは,フェールオーバーの時に引き継がれる論理IPアドレスと共有ディスクを持ち,それらを使って実行するJP1などのアプリケーションから構成されます。
フェールオーバー時は,論理IPアドレスと共有ディスクを引き継いでJP1の実行を継続します。これによって,JP1を実行するサーバが物理的に変わっても,ほかのホストからは同じIPアドレスでアクセスでき,一つのホストが常に動作しているように見えます。
- 論理ホスト番号
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トレンドデータ管理DBの論理ホストを識別する番号です。クラスタ環境の構築時に,クラスタ環境インテリジェント統合管理データベースセットアップ情報ファイル(jimgndbclustersetupinfo.conf)の項目「LOGICALHOSTNUMBER」で指定する値です。