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JP1 Version 12 JP1/Performance Management 運用ガイド


9.2.12 定義情報ごとのバックアップとリストア(ブックマークの定義情報)

ここでは,ブックマークの定義情報だけをバックアップおよびリストアする手順について説明します。

注意

ブックマークの定義情報だけをバックアップまたはリストアする場合,ディレクトリを手動でコピーし,任意の場所に保存してください。リストアする場合は,必ずPFM - Web Consoleのサービスを停止してから実行してください。ただし,ブックマークの定義情報にはディレクトリ構成も含まれているため,ファイルやディレクトリの一部だけでなく,ブックマークの定義情報を格納しているディレクトリ全体を,一括バックアップおよび一括リストアする必要があります。

ブックマークやブックマークディレクトリの定義情報は,デフォルトではPFM - Web Consoleホストの次の場所にあります。

注意

ブックマークの定義情報の格納先ディレクトリをデフォルトから変更している場合は,初期設定ファイル(config.xml)のbookmarkRepositoryで指定しているディレクトリが一括バックアップおよび一括リストアの対象となります。

〈この項の構成〉

(1) ブックマークの定義情報をバックアップする

ここでは,ブックマークの定義情報を格納しているディレクトリ全体を,バックアップする方法を説明します。なお,ここでは格納先がデフォルトのままで,PFM - Web Consoleの接続先PFM - Managerのホスト名がhostAである場合を例に説明します。

ブックマーク格納先ディレクトリ

  1. PFM - Web Consoleサービスを停止する。

    サービスの停止方法については,「1.3.2 監視コンソールサーバのサービスを停止する」を参照してください。

    PFM - Web Consoleをバックアップする場合は,サービスが動作中であってもバックアップできます。ただし,バックアップ中に実行禁止となる操作があります。詳細については,「表9-12 サービス動作中にPFM - Web Consoleをバックアップする場合の禁止操作」を参照してください。

  2. ブックマーク格納先ディレクトリから「0」ディレクトリをバックアップする。

    フォルダは任意の場所にコピーするなどしてバックアップしてください。

  3. PFM - Web Consoleサービスを起動する。

    サービスの起動方法については,「1.2.2 監視コンソールサーバでサービスを起動する」を参照してください。

(2) ブックマークの定義情報をリストアする

ここでは,ブックマークの定義情報を格納しているディレクトリ全体を,リストアする方法を説明します。なお,ここでは格納先がデフォルトのままで,PFM - Web Consoleの接続先PFM - Managerのホスト名がhostAである場合を例に説明します。

ブックマーク格納先ディレクトリ

  1. PFM - Web Consoleサービスを停止する。

    サービスの停止方法については,「1.3.2 監視コンソールサーバのサービスを停止する」を参照してください。

  2. ブックマーク格納先ディレクトリ配下に,バックアップしておいた「0」ディレクトリをコピーする。

  3. PFM - Web Consoleサービスを起動する。

    サービスの起動方法については,「1.2.2 監視コンソールサーバでサービスを起動する」を参照してください。

(3) ブックマークの定義情報の引き継ぎについて

メモ

ブックマークの運用中に接続先PFM - Managerを変更して,変更前に作成したブックマークを引き継ぐことはできません。新しい接続先PFM - Managerで,再度ブックマークを作成してください。

重要
  • ブックマークの定義情報の格納先フォルダをデフォルトのディレクトリから変更していない場合,アンインストール時に格納先フォルダも定義情報ファイルも自動で削除されます。格納先フォルダを変更している場合は,自動的に削除されないため,必要に応じて手動で削除してください。

  • ブックマークの定義情報ファイルは,複数のファイルで構成されます。このため,定義情報ファイルを作成,更新,または削除している最中に異常が発生し,処理が続けられなくなると,定義情報ファイルの整合性を失ってしまう場合があります。この場合,破損した情報を修復または廃棄してください。

  • ブックマークに登録しているレポートにドリルダウンレポートを関連づけている場合,レポート定義のリストアはGUIからインポートしてください。

    jpcrdef createコマンドでリストアした場合,ブックマークからドリルダウンレポートが表示できなくなります。

(a) ブックマークの定義情報の格納先ディレクトリを変更し,変更前のブックマークを引き継ぐ(Windowsの場合)

このような場合,まず,格納先ディレクトリを変更し,次に,変更後の格納先ディレクトリに変更前の定義情報を引き継ぐ必要があります。新しい格納先ディレクトリに,変更前のブックマークの定義情報を引き継ぐ手順について説明します。ここでは,PFM - Web Consoleの初期設定ファイル(config.xml)のhostパラメータ値がhostBで,ブックマーク格納先フォルダが次の条件である場合を例に説明します。

旧ブックマーク格納先フォルダ

インストール先フォルダ\bookmarks\hostB\0\

新ブックマーク格納先フォルダ

C:\user1\bookmarks\

  1. PFM - Web Consoleサービスを停止する。

    サービスの停止方法については,「1.3.2 監視コンソールサーバのサービスを停止する」を参照してください。

  2. 旧ブックマーク格納先フォルダから「hostB」フォルダをバックアップする。

    フォルダは任意の場所にコピーするなどしてバックアップしてください。

  3. 初期設定ファイル(config.xml)に定義しているブックマーク格納先フォルダを,新ブックマーク格納先フォルダに変更する。

    ブックマークの定義情報の格納先フォルダを変更する方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,インストールとセットアップについて説明している章を参照してください。

  4. 新ブックマーク格納先フォルダを作成する。

  5. 作成したフォルダ配下に,手順2でバックアップしたフォルダをコピーする。

    コピー後には,C:\user1\bookmarksフォルダ配下に「hostB」フォルダがある状態となります。

  6. PFM - Web Consoleサービスを起動する。

    サービスの起動方法については,「1.2.2 監視コンソールサーバでサービスを起動する」を参照してください。

(b) PFM - ManagerおよびPFM - Web Consoleをクラスタ構成に移行し,移行前のブックマークを引き継ぐ(Windowsの場合)

PFM - ManagerおよびPFM - Web Consoleを非クラスタシステム運用からクラスタシステム運用に移行して,非クラスタシステム運用時のブックマークを引き継ぎたい場合は,接続先PFM - Managerを変更し,変更前に作成したブックマークを引き継ぎたい場合とは異なり,ブックマークを引き継ぐことができます。これは,非クラスタシステム運用時のPFM - Managerと接続していたPFM - AgentおよびPFM - RMの情報が,クラスタシステム運用するPFM - Managerに引き継がれるためです。ホスト名などの環境が次の条件である場合を例に説明します。

非クラスタシステムで運用している場合

・PFM - Managerホスト名:hostE

・PFM - Web Consoleの接続先PFM - Managerのホスト名:hostE

・PFM - Web Consoleのブックマーク格納先フォルダ:

インストール先フォルダ\jp1pcwebcon\bookmarks\hostE\0\

クラスタシステムで運用している場合

・PFM - Managerの論理ホスト名:lhostE

・PFM - Web Consoleの接続先PFM - Managerのホスト名:lhostE

・PFM - Web Consoleのブックマーク格納先フォルダ:

環境ディレクトリ\jp1pcwebcon\bookmarks\

  1. PFM - Web Consoleサービスを停止する。

  2. 非クラスタシステム運用時のブックマーク格納先フォルダから「0」フォルダをバックアップする。

    フォルダは任意の場所にコピーするなどしてバックアップしてください。

  3. 初期設定ファイル(config.xml)に定義しているブックマーク格納先フォルダを,クラスタシステム運用時のブックマーク格納先フォルダに変更する。

    ブックマークの定義情報の格納先フォルダを変更する方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,インストールとセットアップについて説明している章を参照してください。

  4. クラスタシステム運用時のブックマーク格納先フォルダを作成する。

  5. クラスタシステム運用時のブックマーク格納先フォルダの配下に「lhostE」フォルダを作成する。

  6. 作成した「lhostE」フォルダの配下に,手順2でバックアップした「0」フォルダをコピーする。

    コピー後には,環境ディレクトリ\jp1pcwebcon\bookmarks\lhostEフォルダ配下に「0」フォルダがある状態となります。

  7. PFM - Web Consoleサービスを起動する。

    注※

    サービスの停止および起動方法については,「10.6.1 クラスタシステムでのPerformance Managementの起動と停止」を参照してください。

(c) ブックマークの定義情報の格納先ディレクトリを変更し,変更前のブックマークを引き継ぐ(UNIXの場合)

このような場合,まず,格納先ディレクトリを変更し,次に,変更後の格納先ディレクトリに変更前の定義情報を引き継ぐ必要があります。新しい格納先ディレクトリに,変更前のブックマークの定義情報を引き継ぐ手順について説明します。ここでは,PFM - Web Consoleの初期設定ファイル(config.xml)のhostパラメータ値がhostBで,ブックマーク格納先ディレクトリが次の条件である場合を例に説明します。

旧ブックマーク格納先ディレクトリ

/opt/jp1pcwebcon/bookmarks/hostB/0/

新ブックマーク格納先ディレクトリ

/opt/user1/bookmarks/

  1. PFM - Web Consoleサービスを停止する。

    サービスの停止方法については,「1.3.2 監視コンソールサーバのサービスを停止する」を参照してください。

  2. 旧ブックマーク格納先ディレクトリから「hostB」ディレクトリをバックアップする。

    ディレクトリは任意の場所にコピーするなどしてバックアップしてください。

  3. 初期設定ファイル(config.xml)に定義しているブックマーク格納先ディレクトリを,新ブックマーク格納先ディレクトリに変更する。

    ブックマークの定義情報の格納先フォルダを変更する方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,インストールとセットアップについて説明している章を参照してください。

  4. 新ブックマーク格納先ディレクトリを作成する。

  5. 作成したディレクトリ配下に,手順2でバックアップしたディレクトリをコピーする。

    コピー後には,/opt/user1/bookmarksディレクトリ配下に「hostB」ディレクトリがある状態となります。

  6. PFM - Web Consoleサービスを起動する。

    サービスの起動方法については,「1.2.2 監視コンソールサーバでサービスを起動する」を参照してください。

(d) PFM - ManagerおよびPFM - Web Consoleをクラスタ構成に移行し,移行前のブックマークを引き継ぐ(UNIXの場合)

PFM - ManagerおよびPFM - Web Consoleを非クラスタシステム運用からクラスタシステム運用に移行して,非クラスタシステム運用時のブックマークを引き継ぎたい場合は,接続先PFM - Managerを変更し,変更前に作成したブックマークを引き継ぎたい場合とは異なり,ブックマークを引き継ぐことができます。これは,非クラスタシステム運用時のPFM - Managerと接続していたPFM - AgentおよびPFM - RMの情報が,クラスタシステム運用するPFM - Managerに引き継がれるためです。ホスト名などの環境が次の条件である場合を例に説明します。

非クラスタシステムで運用している場合

・PFM - Managerホスト名:hostE

・PFM - Web Consoleの接続先PFM - Managerのホスト名:hostE

・PFM - Web Consoleのブックマーク格納先ディレクトリ:

/opt/jp1pcwebcon/bookmarks/hostE/0/

クラスタシステムで運用している場合

・PFM - Managerの論理ホスト名:lhostE

・PFM - Web Consoleの接続先PFM - Managerのホスト名:lhostE

・PFM - Web Consoleのブックマーク格納先ディレクトリ:

環境ディレクトリ/jp1pcwebcon/bookmarks/

  1. PFM - Web Consoleサービスを停止する。

  2. 非クラスタシステム運用時のブックマーク格納先フォルダから「0」ディレクトリをバックアップする。

    ディレクトリは任意の場所にコピーするなどしてバックアップしてください。

  3. 初期設定ファイル(config.xml)に定義しているブックマーク格納先ディレクトリを,クラスタシステム運用時のブックマーク格納先ディレクトリに変更する。

    ブックマークの定義情報の格納先フォルダを変更する方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,インストールとセットアップについて説明している章を参照してください。

  4. クラスタシステム運用時のブックマーク格納先ディレクトリを作成する。

  5. クラスタシステム運用時のブックマーク格納先ディレクトリの配下に「lhostE」ディレクトリを作成する。

  6. 作成した「lhostE」ディレクトリの配下に,手順2でバックアップした「0」ディレクトリをコピーする。

    コピー後には,環境ディレクトリ/jp1pcwebcon/bookmarks/lhostEディレクトリ配下に「0」ディレクトリがある状態となります。

  7. PFM - Web Consoleサービスを起動する。

    注※

    サービスの停止および起動方法については,「10.6.1 クラスタシステムでのPerformance Managementの起動と停止」を参照してください。