Hitachi

JP1 Version 12 パフォーマンス管理 基本ガイド


1.2.4 前提となるネットワーク環境を確認する

Performance Managementが動作するためには,監視ホスト名の検討,名前解決の設定,およびポート番号の設定が必要です。

〈この項の構成〉

(1) 監視ホスト名を検討する

監視ホスト名とは,Performance Managementのシステム上で,各ホストを識別するための名前のことです。Performance Managementのインストール前に,監視ホスト名の種別と監視ホスト名の値を検討しておくことで,インストール後に必要な監視ホスト名の設定および名前解決の設定がスムーズになります。

監視ホスト名の種別には,エイリアス名(任意のホスト名)と実ホスト名(hostnameコマンドまたはuname -nコマンドで確認できるホスト名)があります。まずは,どちらの種別にするかを検討します。その後,実際に監視ホスト名とする値を検討します。

なお,監視ホスト名はデフォルトで実ホスト名が設定されていますが,次の理由からエイリアス名に変更することをお勧めします。

このマニュアルでは,実ホスト名が変更される場合に備えて,エイリアス名を監視ホスト名とすることを前提に説明します。また,監視マネージャーと監視エージェント(5台)のエイリアス名を次の名称とします。

(2) 名前解決の方法を検討する

監視マネージャーと監視エージェントの間で,監視ホスト名で名前解決できるように設定します。例えば,監視ホスト名にエイリアス名を設定する場合は,エイリアス名で名前解決できるようにする必要があります。

名前解決には次の方法があります。

DNS,またはhostsファイルで解決する方法

他アプリケーションと共通の名称を使用する場合は,この方法で解決してください。

Performance Managementの設定ファイル(jpchostsファイル)で解決する方法

Performance Managementのシステムだけでその名称を使用する場合は,この方法で解決してください。jpchostsファイルでの名前解決は,プログラムをインストールしたあとに,監視マネージャーのホストおよび監視エージェントのホストでそれぞれ実施します。

なお,どちらの方法も,hostsファイルにlocalhostとしてループバックアドレスを設定する必要があります。

関連項目

(3) ポート番号を検討する

監視マネージャーおよび監視エージェントのホストで,Performance Managementが使用するポート番号を検討します。使用するプロトコルは,TCP/IPです。Performance Managementがデフォルトで使用するポート番号が未使用の場合は,そのままのポート番号を使用します。デフォルトのポート番号が使用済みの場合は,未使用のポート番号に変更します。

ポート番号を変更する場合は,Performance Managementのインストール後に設定を変更します。ただし,同じサービスのポート番号は,監視マネージャーのホストと監視エージェントのホストとで一致させる必要があるため,インストール前に各ホストで未使用のポート番号を確認しておくことをお勧めします。

Performance Managementでは,次の表に示すポート番号がデフォルトで設定されています。

サービスの役割

サービス名

ポート番号

使用するプログラム

PFM - Manager

PFM - Web Console

PFM - Base

PFM - Agent Option for Platform

サービス構成情報管理

Name Server

22285

サービス状態管理

Status Server

22350

監視コンソール通信

View Server

22286

WebブラウザとPFM - Web Consoleホストの間の通信

Web Service

20358

AJP通信

Web Console

20359

RMIレジストリ

20369

管理サーバ

20368

(凡例)

○:使用する,−:使用しない

注※

デフォルトのポート番号がすでにほかのプログラムで使用されているなどで,PFM - Web ConsoleのWeb ServiceサービスおよびWeb Consoleサービスが使用するポート番号を変更する場合は,ポート番号を再設定する必要があります。各サービスが使用するポート番号の再設定については,「1.3.4 PFM - Web Consoleをセットアップする(Windowsの場合)」および「1.4.4 PFM - Web Consoleをセットアップする(Linuxの場合)」を参照してください。

なお,これ以外のサービスまたはプログラムに対しては,サービスを起動するたびに,そのときホスト上で使用されていないポート番号が自動的に割り当てられます。ただし,ファイアウォール環境でPerformance Managementを使用する場合は,すべてのポート番号を固定した上で,ファイアウォールの通過を許可する必要があります。

関連項目