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JP1 Version 12 パフォーマンス管理 基本ガイド


1.3.2 PFM - Managerをセットアップする(Windowsの場合)

PFM - Managerのインストールが完了したら,必要に応じてポート番号を変更したり,監視ホスト名をエイリアス名に変更したりします。また,監視ホスト名をエイリアス名に変更した場合は,監視マネージャーのホストで,エイリアス名で名前解決できるように設定します。

〈この項の構成〉

(1) PFM - Managerで使用するポート番号を設定する

PFM - Managerで使用するポート番号を変更したい場合や,ファイアウォールの通過を許可するためにポート番号を固定したい場合は,ポート番号を再設定する必要があります。デフォルトで設定されているポート番号をそのまま使用する場合,ここでの操作は不要です。

前提条件

この作業で使用するコマンドの格納先は,次のとおりです。

Windowsの場合

PFM - Managerのインストール先フォルダ\tools

Linuxの場合

/opt/jp1pc/tools

操作手順

  1. PFM - Managerがインストールされているホストにログインする。

    Windowsの場合はAdministrators権限でログインしてください。

    Linuxの場合はrootユーザーでログインするか,またはsuコマンドでユーザーをrootユーザーに変更してください。

  2. jpcconf port defineコマンドを実行する。

    コマンドの実行例

    jpcconf port define -key all

    jpcconf port defineコマンドを実行すると,現在設定されているポート番号が表示されます。例えば,Name Serverサービスに対する現在のポート番号が22285の場合,次のように表示されます。

    Component[Name Server]
    ServiceID[PN1001]
    Port[22285]
         :
  3. 個々のサービスに対してポート番号を設定する。

    ポート番号をどのように設定したいかによって,操作が異なります。設定内容と操作を次の表に示します。ホスト内でポート番号が重複しないかぎり,jpcconf port defineコマンドで表示されるポート番号をそのまま使用してください。

    設定内容

    操作

    表示されている番号を,サービス固定のポート番号としてそのまま使用する場合

    [Enter]キーを押す。

    ポート番号を,表示されている番号から変更する場合

    1024〜65535の範囲内でポート番号を入力する。

    ただし,現在システムで使用されているポート番号は指定できない。

    ポート番号を固定しない場合

    「0」を入力する。

    ただし,次のサービスは,ポート番号を固定しないように設定することはできない。「0」を入力した場合は,デフォルト値が設定される。

    • Name Serverサービス

    • View Serverサービス(PFM - Web ConsoleとView Serverサービス間)

    • Status Serverサービス

  4. jpcconf port listコマンドを実行して,ポート番号が正しく設定されたかどうかを確認する。

    コマンドの実行例

    jpcconf port list -key all

    Services欄またはPort欄に<error>と表示された場合は,正しく設定されていません。ポート番号を設定し直してください。エラーとなった場合,次の要因が考えられます。

    • ポート番号が登録されていない。

    • 同じポート番号が重複して登録されている。

  5. ファイアウォール環境の場合は,手順2から手順4で設定したポート番号での通信を許可するよう設定する。

次の作業

監視マネージャーの監視ホスト名を実ホスト名にしたくない場合は,監視ホスト名をエイリアス名に変更します。それ以外の場合は,PFM - Web Consoleをインストールします。

関連項目

(2) 監視マネージャーの監視ホスト名をエイリアス名に変更する

監視マネージャーの監視ホスト名を実ホスト名からエイリアス名に変更します。監視ホスト名にエイリアス名を使用するには,監視ホスト名の種別,および監視ホスト名の設定を変更します。

前提条件

この作業で使用するコマンドの格納先は,次のとおりです。

Windowsの場合

PFM - Managerのインストール先フォルダ\tools

Linuxの場合

/opt/jp1pc/tools

操作手順

  1. PFM - Managerがインストールされているホストにログインする。

    Windowsの場合はAdministrators権限でログインしてください。

    Linuxの場合はrootユーザーでログインするか,またはsuコマンドでユーザーをrootユーザーに変更してください。

  2. ホスト名を変更する前の定義情報の,バックアップ先ディレクトリを作成する。

    ディレクトリの作成例

    d:\backup
  3. jpcconf host hostmodeコマンドを実行して,監視ホスト名の種別と監視ホスト名を変更する。

    コマンドの実行例

    jpcconf host hostmode -mode alias -aliasname aliasmgr -d d:\backup
    • -modeオプションでは監視ホスト名の種別を指定します。「alias」を指定することで,エイリアス名が取得できるようになります。

    • -aliasnameオプションでは監視ホスト名を指定します。任意の名称を指定できます。

    • -dオプションでは,手順2で作成したディレクトリ(ホスト名を変更する前の定義情報のバックアップ先)の名称を指定します。1〜130バイトの半角英数字,半角記号,または半角空白文字で指定します。ただし,「; , * ? ' " < > |」は指定できません。

      重要

      jpcconf host hostmodeコマンドは,Performance Managementのサービスが起動していると実行できません。コマンドの実行時にサービスが起動している場合は,エラーとなり処理が終了します。この場合,次のとおりjpcspm stopコマンドを実行して,PFM - Managerのサービスを停止してください。

      jpcspm stop -key all

  4. 再度jpcconf host hostmodeコマンドを実行して,正しく設定されたかを確認する。

    コマンドの実行例

    jpcconf host hostmode -display

    jpcconf host hostmodeコマンドを実行すると,現在設定されている監視ホスト名の種別と監視ホスト名が,次の形式で表示されます。手順3で設定した内容と一致しているかを確認してください。

    hostmode : 監視ホスト名の種別
    hostname : 監視ホスト名

次の作業

エイリアス名で名前解決できるように設定します。

関連項目

(3) エイリアス名で名前解決できるように設定する

監視ホスト名をエイリアス名に変更する場合,監視マネージャーおよび監視エージェントの各ホストで,それらのエイリアス名で名前解決できるように設定する必要があります。ここでは,Performance Managementの設定ファイル(jpchostsファイル)を編集して名前解決します。なお,DNSなどですでに名前解決が設定されている場合,ここでの操作は不要です。

前提条件

この作業で使用するコマンドの格納先は,次のとおりです。

Windowsの場合

PFM - ManagerまたはPFM - Baseのインストール先フォルダ\tools

Linuxの場合

/opt/jp1pc/tools

操作手順

  1. テキストエディターなどで,jpchostsファイルを開く。

    jpchostsファイルは,PFM - ManagerまたはPFM - Baseのインストール先フォルダに格納されています。

  2. jpchostsファイルにエイリアス名とIPアドレスを入力する。

    Performance Managementのシステム上で,監視ホスト名をエイリアス名に変更するホストは,すべて入力します。

    例えば,エイリアス名とIPアドレスが次の表のように対応しているとします。

    Performance Managementのシステム上の役割

    エイリアス名

    IPアドレス

    監視マネージャー

    aliasmgr

    20.108.41.1

    監視エージェント(Windows)

    aliasagt1

    20.108.41.2

    aliasagt2

    20.108.41.3

    aliasagt3

    20.108.41.4

    監視エージェント(Linux)

    aliasagt4

    20.108.41.5

    aliasagt5

    20.108.41.6および20.108.41.7

    この場合,jpchostsファイルには次のように入力します。

    aliasmgr 20.108.41.1
    aliasagt1 20.108.41.2
    aliasagt2 20.108.41.3
    aliasagt3 20.108.41.4
    aliasagt4 20.108.41.5
    aliasagt5 20.108.41.6,20.108.41.7
    重要

    名前解決するホスト名のIPアドレスには,ループバックアドレスは設定できません。

    ヒント

    1つのエイリアス名に対して複数のIPアドレスを指定できます。その場合,「,」で区切ってIPアドレスを列挙してください。

    ただし,同じエイリアス名の定義を複数行に分けて指定することはできません。同じエイリアス名を記載した行が複数ある場合,最初に出現した行の定義だけが使用されます。

  3. jpchostsファイルを保存する。

  4. jpcspm startコマンドを実行して,PFM - Managerのサービスが起動することを確認する。

    コマンドの実行例

    jpcspm start -key all

次の作業

PFM - Web Consoleをインストールします。

関連項目