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JP1 Version 12 JP1/Service Support 構築・運用ガイド


jsshasetup.bat(クラスタ環境用セットアップ)

〈このページの構成〉

機能

JP1/Service Supportをクラスタ環境で運用できるようセットアップします。このコマンドは,スタートメニューの[プログラム]−JP1_Service Support]−[JP1_SSコマンドプロンプト]から実行します。

形式

jsshasetup.bat {{-c {online -s {S | M | L | LL | XL} [-t]} | standby}
               | -vup [-t] | -r}
               [-q]

実行権限

Administrators権限

格納先フォルダ

JP1/SSパス\tools\

引数

-c online -s {S | M | L | LL | XL}

クラスタ環境用に,現用系のJP1/Service Supportをセットアップするときに指定します。-sオプションで案件管理DBのサイズを指定します。「S」,「M」,「L」,「LL」,「XL」は,半角英大文字で指定してください。

それぞれの値を指定した場合のサイズを次の表に示します。

サイズに指定する値

ローカルディスクのサイズ

共有ディスクのサイズ

S

1.4ギガバイト

5.2ギガバイト

M

1.4ギガバイト

29.2ギガバイト

L

1.5ギガバイト

71.1ギガバイト

LL

1.7ギガバイト

150.9ギガバイト

XL

1.7ギガバイト

161.5ギガバイト

-sオプションを指定した場合はすべてのセットアップ処理が実行され,作成済みの案件管理DBも初期化されます。また,案件管理DB格納先フォルダやポート番号を変更した場合は,最新の情報でセットアップが実行されます。

案件管理DBの格納先やポート番号を変更する方法については,「10.2.4 jsshasetupinfo.batの編集」を参照してください。

案件管理DBサイズの判断基準については,「5.12.5 案件管理DBのサイズの判断基準」を参照してください。

-t

メールによる案件登録をする場合にだけ指定します。-tオプションを指定すると,メールによる案件登録に必要なマスターシステムと一時受付プロセスワークボードが作成されます。-tオプションを省略すると,マスターシステムと一時受付プロセスワークボードは作成されません。

-tオプションは,-c standbyオプションを指定している場合は指定しないでください。また,現用系のJP1/Service Supportをセットアップする場合にだけ指定してください。予備系のJP1/Service Supportをセットアップする場合に指定するとエラーになります。

なお,セットアップコマンドの実行後にマスターシステムと一時受付プロセスワークボードを作成する場合は,jsscreatesysandpwb(マスターシステム・一時受付プロセスワークボード作成)コマンドを実行してマスターシステム・一時受付プロセスワークボードを作成してください。jsscreatesysandpwbの詳細については,「12. コマンド」の「jsscreatesysandpwb(マスターシステム・一時受付プロセスワークボード作成)」を参照してください。

-c standby

クラスタ環境用に,予備系のJP1/Service Supportをセットアップするときに指定します。

-vup

最新のJP1/Service Supportにバージョンアップするため,上書きインストールしたあとのセットアップ時に指定します。また,JP1/Service Support Starter EditionからJP1/Service Support(Standard)にアップグレードする際にも指定します。このオプションは,旧バージョンのJP1/Service Supportからバージョンアップする場合,またはJP1/Service Support Starter EditionからJP1/Service Support(Standard)にアップグレードする場合を除いて,指定しないでください。

-vupオプションを指定した場合,データベースの初期化,およびWWWコンテナサーバの環境設定の更新は行われません。バージョンアップおよびアップグレードに伴い機能が拡張された個所だけが更新されます。なお,案件管理DB格納先フォルダやポート番号は,前回セットアップ時の情報が使用されます。

また,JP1/Service Supportのバージョンが10-50以前でメールによって案件を登録する運用にしている場合,-vupオプションを指定してjsshasetup.batコマンドを実行すると,自動でjssauthusersetupコマンドが実行されるため,メール定義ファイルに設定している案件登録用メールの送信先となるメールサーバのパスワード(hptl_jp1_imss_mail_pop3_password)が再設定されます。

-r

同一バージョンのJP1/Service Supportを上書きインストールしたあとのセットアップ時に指定します。JP1/Service Supportを初めてセットアップするときは指定しないでください。

-rオプションを指定した場合,データベースの初期化,およびWWWコンテナサーバの環境設定の更新は行われません。また,案件管理DB格納先フォルダやポート番号は,前回セットアップ時の情報が使用されます。

-q

応答メッセージを表示しないで,データベースの初期化を続行する場合に指定します。

-qオプションを指定しない場合は,処理を続行するかどうかを選択するメッセージが表示されます。

戻り値

戻り値

意味

0

正常終了

1

異常終了

実行時の前提条件

注意事項

使用例

現用系のサーバに対して,クラスタ環境を新規構築する場合の指定例を次に示します。なお,この指定例では案件管理DBのサイズをMサイズに設定しています。

jsshasetup.bat -c online -s M