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JP1 Version 12 JP1/Service Support 構築・運用ガイド


3.2.2 プロセスワークボードに登録された案件の一覧表示

プロセスワークボードに登録された案件は,メイン画面(案件一覧)の案件一覧に表示されます。一覧表示される案件は,ソートして表示したり,自分が担当する案件だけをフィルタリングして表示したりできます。また,メイン画面(案件一覧)の案件プレビューに,案件一覧で選択した案件のプレビューを表示できます。

なお,管理案件だけでなく,保存案件も表示されます。

メイン画面(案件一覧)の案件一覧および案件プレビューを次の図に示します。

図3‒7 メイン画面(案件一覧)の案件一覧および案件プレビュー

[図データ]

メイン画面(案件一覧)の案件一覧および案件プレビューについて説明します。

〈この項の構成〉

(1) 案件一覧

メイン画面(案件一覧)のプロセスワークボード一覧で選択する項目によって,案件一覧で表示される案件が異なります。表示される案件の違いについて次に示します。

プロセスワークボード一覧で最上位の[プロセスワークボード]を選択した場合

運用中および停止中のプロセスワークボードに登録されている案件が表示されます。なお,一時受付プロセスワークボードに登録されている案件は表示されません。一時受付プロセスワークボードについては,「3.5.3(1) 一時受付プロセスワークボード,およびマスターシステムとは」を参照してください。

プロセスワークボード一覧で対象システムを選択した場合

選択した対象システム下にある,運用中および停止中のプロセスワークボードに登録されている案件が表示されます。

プロセスワークボード一覧でプロセスワークボードを選択した場合

選択したプロセスワークボードに登録されている案件が表示されます。

なお,プロセスワークボード管理ロールに所属するユーザーの場合,削除待ちの対象システムおよびプロセスワークボードも,プロセスワークボード一覧に表示されます。その場合,削除待ちの対象システムおよびプロセスワークボードを選択すると,その下にある案件も案件一覧に表示されます。

また,案件ごとに参照権限を設定しているプロセスワークボードでは,参照権限を所有している案件だけが案件一覧に表示されます。

案件一覧に表示される項目を次の表に示します。

表3‒11 案件一覧の表示項目

項目

説明

優先度

案件の優先度。「標準」,「至急」,「大至急」の3種類がある。

ステータス

現在の案件の状態。ステータスの種類については,「3.6.1(2) ステータスの変更」を参照のこと。

編集状態アイコン

案件の編集状態を示すアイコン。次の2種類がある。

  • [図データ]:案件アイコン

    案件が編集中でないことを示す。

  • 編集中アイコン

    案件が編集中であることを示す。編集中アイコンには次の2種類がある。

    [図データ]:自分が編集中の案件であることを示す。自分が編集中の案件は編集できる。

    [図データ]:ほかのユーザーが編集中の案件であることを示す。ほかのユーザーが編集中の案件は編集できない。

  • [図データ]:保存案件アイコン※1

    案件保存DBに保存されている案件であることを示す。案件保存DBの案件は編集できない。

タイトル

案件のタイトル。

担当者

案件を処理するユーザーまたはロール。

作業期限

案件の作業期限。作業期限が切れた案件は赤字で強調表示される。

更新日時

案件の最終更新日時。

システム

案件が登録されている対象システム名。

プロセス

案件が登録されているプロセス名。プロセス表示名が表示される。

案件ID

JP1/Service Support内で,案件を一意に識別するためのID。プロセスワークボード作成時に設定したプロセスワークボードIDと,プロセスワークボード内通し番号※2を組み合わせた値。

登録日時

案件がJP1/Service Supportに登録された日時。

I(Incident)

案件がインシデント管理※3で作成された場合またはインシデント管理※3にエスカレーションしている場合,「*」が表示される。

P(Problem)

案件が問題管理※3で作成された場合または問題管理※3にエスカレーションしている場合,「*」が表示される。

C(Change)

案件が変更管理※3で作成された場合または変更管理※3にエスカレーションしている場合,「*」が表示される。

R(Release)

案件がリリース管理※3で作成された場合またはリリース管理※3にエスカレーションしている場合,「*」が表示される。

注※1

案件保存DBを使用している場合に表示されます。

注※2

プロセスワークボード内通し番号とは,一つのプロセスワークボード内で作成された案件を,一意に識別するための通し番号です。案件ID,プロセスワークボードIDおよびプロセスワークボード内通し番号の関係を次の図に示します。

図3‒8 案件IDの構成

[図データ]

なお,プロセスワークボード内通し番号は,次の方法で確認できます。

  • JP1/Service Supportの画面から確認する方法

    [案件参照]画面に表示される案件IDのうち,「-」の右側にプロセスワークボード内通し番号が表示されます。例えば,案件IDが「honsyasystem-000001」の場合,「000001」がプロセスワークボード内通し番号となります。

  • 案件の情報を出力したCSVファイルで確認する方法

    検索結果のCSV出力,jssitemhistory(案件履歴出力)コマンドのCSV出力,jssitemlist(案件一覧出力)コマンドのCSV出力,jssitemexportEx(案件情報拡張エクスポート)コマンドのCSV出力に,プロセスワークボード内通し番号が出力されます。検索結果のCSV出力の詳細については,マニュアル「JP1/Service Support 操作ガイド」を参照してください。jssitemhistoryコマンドについては,「12. コマンド」の「jssitemhistory(案件履歴出力)」を参照してください。

    jssitemlistコマンドについては,「12. コマンド」の「jssitemlist(案件一覧出力)」を参照してください。jssitemexportExコマンドについては,「12. コマンド」の「jssitemexportEx(案件情報拡張エクスポート)」を参照してください。

  • JP1/Service Supportから発行されたJP1イベントの内容から確認する方法

    JP1/Service Supportから発行されたJP1イベントの拡張属性のオブジェクトIDのうち,「-」の右側にプロセスワークボード内通し番号が表示されます。例えば,オブジェクトIDが「honsyasystem-000001」の場合,「000001」がプロセスワークボード内通し番号となります。

    JP1/Service Supportから発行されるJP1イベントについては,「4.1 JP1/IM - Managerとの連携」を参照してください。

注※3

プロセスの名称は,デフォルトの名称です。プロセス表示名をカスタマイズしても,次に示す案件一覧の項目の表示は変わりません。

  • I(Incident)

  • P(Problem)

  • C(Change)

  • R(Release)

案件一覧でできる操作について次に示します。

[図データ]案件のフィルタリング

案件をフィルタリングして表示します。フィルター条件を次に示します。

  • 自分が担当者の案件

    自分が担当者の案件だけが表示されます。また,担当者に自分が所属するロールが設定されている案件も表示されます。

  • 処理中の案件

    処理中の案件だけが表示されます。処理中の案件とは,デフォルトでのステータス名称が「クローズ」以外,かつプロセスワークボードの状態が運用中の案件です。

  • 案件管理ウィンドウの移動

    このフィルター条件は,案件管理ウィンドウを使用している場合に表示されます。選択すると,[案件管理ウィンドウの移動]画面が表示されて,案件管理ウィンドウの範囲を移動できます。案件管理ウィンドウを移動すると,移動した範囲内に登録された案件が表示されます。案件管理ウィンドウについては,「3.2.3 案件管理ウィンドウ」を参照してください。

[図データ]ページめくり

案件を表示しているページを変更します。案件一覧で一度に表示できる案件数は50件です。50件を超えた場合,この機能を使って表示します。上の表示「1-50/100」を例にすると,登録されている案件100件のうち1件から50件が表示されていることになります。なお,登録されている案件が10,001件以上になると,表示は「1-50/10000+」の形で表示されます。

[図データ]:案件のソート

「I」「P」「C」「R」を除き,案件の表示項目名をクリックすることで,その表示項目をキーにソートできます。ソートすると,並び順の基準となる項目に▲(昇順)または▼(降順)が表示されます。デフォルトの表示順は登録日時の降順です。

[図データ]をクリックすると,編集状態アイコンをキーにソートできます。ソート順を次に示します。

▲が表示された場合
  1. 編集していない案件

  2. 編集中の案件

  3. 編集できない案件(保存案件)

▼が表示された場合
  1. 編集できない案件(保存案件)

  2. 編集中の案件

  3. 編集していない案件

(2) 案件プレビュー

メイン画面(案件一覧)の案件一覧から案件を選択すると,案件プレビューに案件の内容が表示されます。[案件参照]画面を呼び出すことなく,容易に案件の内容を確認できます。案件の内容は,添付ファイルの内容を除いて,すべての情報が表示されます。

案件プレビューでできる操作について次に示します。

編集中のユーザーの参照

編集中のユーザーの詳細情報を表示できます。

表示内容からの情報の呼び出し

表示項目のアンカーをクリックすると,情報を表示できます。情報を表示できる項目を次に示します。

  • 関連案件

  • 関連情報

  • 機器情報

  • 添付ファイル

  • ユーザーが追加したリンク指定系の項目

操作アイコン

それぞれのアイコンをクリックすると,指定された画面が表示されます。アイコンの種類と表示される画面について示します。

表3‒12 操作アイコン

アイコン

説明

[図データ]

案件の参照アイコン。このアイコンをクリックすると,[案件参照]画面が表示される。

[図データ]

案件の編集アイコン。このアイコンをクリックすると,[案件編集]画面が表示される。なお,このアイコンは次に示す条件のどれかに当てはまる場合にだけ表示される。

  • プロセスワークボード管理ロールに所属している。

  • プロセスワークボード管理者である。

  • 案件の参照権限および編集権限が設定されている。

  • 案件の参照権限および現ステータスの操作権限が設定されている。

[図データ]

エスカレーションアイコン。このアイコンをクリックすると,[エスカレーション先指定]画面が表示される。なお,このアイコンは,案件がほかのユーザーによって編集中の場合は表示されない。

[図データ]

印刷画面表示アイコン。このアイコンをクリックすると,案件印刷画面が表示される。

[図データ]

内容を引き継いで案件作成アイコン。このアイコンをクリックすると,[登録先プロセスワークボード選択]画面が表示される。案件の流用先のプロセスを選択し,[OK]ボタンをクリックすると,案件プレビューに表示された案件の案件情報を引き継いだ状態の[案件作成]画面が表示される。

[図データ]

案件の引き戻しアイコン。このアイコンをクリックすると,案件の引き戻しを実行するかどうかを確認するダイアログボックスが表示される。[OK]ボタンをクリックすると,案件が引き戻される。

注※

保存案件の場合は表示されません。