jssitemhistory(案件履歴出力)
機能
案件データの履歴情報をCSVファイルで出力します。画面から削除した案件と,jssitemdeletionコマンドで削除待ち状態にした案件も出力します。コマンドの実行中に処理を中止すると,中止する直前までの履歴情報を出力します。
形式
jssitemhistory -o 案件履歴情報ファイル名 -r 開始年月日-終了年月日 [-b プロセスワークボードID | -i 関連案件通し番号] [-e] [-f]
実行権限
Administrators権限
格納先フォルダ
JP1/SSパス\bin\
引数
-o 案件履歴情報ファイル名
JP1/Service Supportに登録されている案件データの履歴情報を出力する案件履歴情報ファイル名を255バイト以下で指定します。案件履歴情報ファイル名が全角文字を含む場合,全角文字は2バイトに換算されます。また,ファイル名は絶対パス,または相対パスで指定できますが,相対パスで指定した場合も,絶対パスに変換したあとの文字列が255バイト以下になるように指定してください。なお,ファイル名に「-」で始まる文字列は指定できません。
-r 開始年月日-終了年月日
特定の期間内に更新された案件を出力するために,更新日の範囲をYYYY/MM/DD形式の文字列で指定します。開始年月日と終了年月日の間には「-」を挿入します。
開始年月日,および終了年月日には1970/01/02〜2036/12/31の値を指定できます。開始年月日には,終了年月日より前の値を指定してください。
開始年月日,および終了年月日について次に説明します。
- 開始年月日
-
この値で指定した日付以降に更新された案件を出力します。指定範囲内の値で存在しない日付が指定された場合は,実際に存在する日付まで進め,それ以降に更新された案件を出力します。例えば,開始年月日に2006/04/31を指定した場合は,2006/05/01以降に更新された案件を出力します。
- 終了年月日
-
この値で指定した日付以前に更新された案件を出力します。指定範囲内の値で存在しない日付が指定された場合は,実際に存在する日付まで戻り,それ以前に更新された案件を出力します。例えば,終了年月日に2006/06/31を指定した場合は,2006/06/30以前に更新された案件を出力します。
-b プロセスワークボードID
案件履歴情報を出力するプロセスワークボードを特定したい場合,対象となるプロセスワークボードのIDを64バイト以下の半角英数字で指定します。-bオプションと-iオプションの両方を省略すると,JP1/Service Support内のすべての案件を出力します。
-i 関連案件通し番号
案件履歴情報を出力する案件を特定したい場合,対象となる案件の関連案件通し番号を16バイトの半角数字(整数)で指定します。-bオプションと-iオプションの両方を省略すると,案件管理DB内のすべての案件を出力します。関連案件通し番号については,「3.3.5 関連案件の表示」を参照してください。
-e
このオプションを指定すると,出力対象にユーザーがカスタマイズした項目が含まれます。このオプションを省略すると,出力対象にはユーザーがカスタマイズした項目が含まれません。
-f
ファイルを上書きする場合に指定します。
戻り値
戻り値 |
意味 |
---|---|
0 |
正常終了 |
1 |
異常終了 |
案件履歴情報ファイルの内容
案件履歴情報ファイルには次のような形式でデータが出力されます。登録されていないデータがある場合は,「"(ダブルクォーテーション)」が二つ出力されます。
なお,CSVファイルに出力されるボディ部の1行目は,案件フォームのカスタマイズに依存しないで,常に固定の文字列が出力されます。
出力される内容について説明します。
- ヘッダー部
-
出力順
項目の内容
出力する値
1
製品名
JP1/Service Support
2
出力されるファイルのバージョン
出力されるファイルのバージョンを6けたの文字列で表す
3
案件履歴情報ファイルの文字コード
出力されるファイルの文字コード
4
出力データの種別
-
拡張項目がない場合
ITEMHISTORY
-
拡張項目がある場合
ITEMHISTORY△拡張項目あり
(注 △は半角スペースを示す)
-
- ボディ部
-
出力順
項目の内容※1
対応する案件フォーム項目
1
対象システムのシステムID
−
2
対象システムのシステム名
JIMSD_FORM_SYSTEM
3
プロセスワークボードID
−
4
プロセス名※2
JIMSD_FORM_PROCESS
5
関連案件通し番号
−
6
エスカレーション番号
−
7
バージョン番号※3
−
8
プロセスワークボード内通し番号
−
9
エスカレーション先システム名
−
10
エスカレーション先プロセス名
−
11
タイトル
JIMSD_FORM_TITLE
12
重大度
JIMSD_FORM_SEVERITYCODE
13
影響度
JIMSD_FORM_IMPACTCODE
14
優先度
JIMSD_FORM_PRIORITYCODE
15
案件種別
JIMSD_FORM_ITEMCATEGORYCODE
16
問題分野
JIMSD_FORM_ISSUECATEGORYCODE
17
ステータス
JIMSD_FORM_ITEMSTATUSID
18
作業状況
JIMSD_FORM_SITUATION
19
結果
JIMSD_FORM_RESULTCODE
20
更新日時
JIMSD_FORM_LASTUPDATE
21
編集者※4
−
22
登録者のユーザー名
JIMSD_FORM_REGISTRANT
23
登録者のID
−
24
発生日時
JIMSD_FORM_ACCRUALDATE
25
登録日時
JIMSD_FORM_REGISTDATE
26
開始日時
JIMSD_FORM_STARTDATE
27
担当者の種別「USER」または「ROLE」
−
28
担当者のユーザー名,またはロール名
JIMSD_FORM_ASSIGNED
29
担当者のID,またはロールID
−
30
作業期限
JIMSD_FORM_DEADLINE
31
回答責任者の種別「USER」または「ROLE」
−
32
回答責任者のユーザー名
JIMSD_FORM_RESPONDENT
33
回答責任者のID,またはロールID
−
34
完了日時
JIMSD_FORM_COMPDATE
35
顧客名
JIMSD_FORM_CUSTOMERNAME
36
問い合わせ者
JIMSD_FORM_INQUIRYNAME
37
費用(予算)
JIMSD_FORM_ESTIMATEDCOST
38
費用(実績)
JIMSD_FORM_ACTUALCOST
39
影響業務
JIMSD_FORM_EFFECTSERVICE
40
概要
JIMSD_FORM_SUMMARY
41
現象種別
JIMSD_FORM_PHENOMENONCODE
42
要因
JIMSD_FORM_CAUSECODE
43
根本原因
JIMSD_FORM_ROOTCAUSE
44
回避策種別
JIMSD_FORM_AVOIDANCECODE
45
回避策
JIMSD_FORM_AVOIDANCE
46
解決区分
JIMSD_FORM_SOLUTIONCODE
47
解決策
JIMSD_FORM_SOLUTION
48
問題個所とバージョン
JIMSD_FORM_FAILURELOCATION
49
再発防止のための考察
JIMSD_FORM_MEASURES
50
スケジュール,手順概要
JIMSD_FORM_SCHEDULE
51
変更の影響評価
JIMSD_FORM_IMPACTEVAL
52
変更の規模
JIMSD_FORM_CHANGESCALECODE
53
リリースタイプ
JIMSD_FORM_RELEASETYPECODE
54
審議結果
JIMSD_FORM_DELIBERATIONRST
55
フリー記入欄
JIMSD_FORM_FREEDESCRIPTION
56
重大度の理由
JIMSD_FORM_SEVERITYREASON
57
影響度の理由
JIMSD_FORM_IMPACTREASON
58
優先度の理由
JIMSD_FORM_PRIORITYREASON
59
プロダクト名
JIMSD_FORM_JP1PRODUCTNAME
60
ジョブネット名
JIMSD_FORM_JP1JOBNETNAME
61
ジョブ名関連
JIMSD_FORM_JP1JOBNAME
62
SNMPソース
JIMSD_FORM_JP1SNMPSRC
63
監視ノード名
JIMSD_FORM_JP1NODENAME
64
アラーム名
JIMSD_FORM_JP1ALARMNAME
65
イベントDB通し番号
JIMSD_FORM_IMEVENTNO
66
JP1/IM - Managerホスト名
JIMSD_FORM_IMHOSTNAME
67
機器情報の表示名(それぞれの値のあとに「;」を追加して連結する)
JIMSD_FORM_LINKAIM
68
関連案件ID(それぞれの値のあとに「;」を追加して連結する)
−
69
関連URLの表示名(それぞれの値のあとに「;」を追加して連結する)
JIMSD_FORM_LINKURL
70
拡張テキストデータ1(1〜4,096バイトの制御コード以外の文字列)
JIMSD_FORM_USERTEXT01
71
拡張テキストデータ2(1〜4,096バイトの制御コード以外の文字列)
JIMSD_FORM_USERTEXT02
72
拡張テキストデータ3(1〜4,096バイトの制御コード以外の文字列)
JIMSD_FORM_USERTEXT03
73
拡張テキストデータ4(1〜4,096バイトの制御コード以外の文字列)
JIMSD_FORM_USERTEXT04
74
拡張テキストデータ5(1〜4,096バイトの制御コード以外の文字列)
JIMSD_FORM_USERTEXT05
75
拡張テキストデータ6(1〜2,048バイトの制御コード以外の文字列)
JIMSD_FORM_USERTEXT06
76
拡張テキストデータ7(1〜2,048バイトの制御コード以外の文字列)
JIMSD_FORM_USERTEXT07
77
拡張テキストデータ8(1〜2,048バイトの制御コード以外の文字列)
JIMSD_FORM_USERTEXT08
78
拡張テキストデータ9(1〜2,048バイトの制御コード以外の文字列)
JIMSD_FORM_USERTEXT09
79
拡張テキストデータ10(1〜2,048バイトの制御コード以外の文字列)
JIMSD_FORM_USERTEXT10
80
拡張テキストデータ11(1〜2,048バイトの制御コード以外の文字列)
JIMSD_FORM_USERTEXT11
81
拡張テキストデータ12(1〜2,048バイトの制御コード以外の文字列)
JIMSD_FORM_USERTEXT12
82
拡張テキストデータ13(1〜2,048バイトの制御コード以外の文字列)
JIMSD_FORM_USERTEXT13
83
拡張テキストデータ14(1〜2,048バイトの制御コード以外の文字列)
JIMSD_FORM_USERTEXT14
84
拡張テキストデータ15(1〜2,048バイトの制御コード以外の文字列)
JIMSD_FORM_USERTEXT15
85
拡張テキストデータ16(1〜512バイトの制御コード以外の文字列)
JIMSD_FORM_USERTEXT16
86
拡張テキストデータ17(1〜512バイトの制御コード以外の文字列)
JIMSD_FORM_USERTEXT17
87
拡張テキストデータ18(1〜512バイトの制御コード以外の文字列)
JIMSD_FORM_USERTEXT18
88
拡張テキストデータ19(1〜512バイトの制御コード以外の文字列)
JIMSD_FORM_USERTEXT19
89
拡張テキストデータ20(1〜512バイトの制御コード以外の文字列)
JIMSD_FORM_USERTEXT20
90
拡張時刻データ1(「YYYY/MM/DD hh:mm:ss」形式)
JIMSD_FORM_USERTIME01
91
拡張時刻データ2(「YYYY/MM/DD hh:mm:ss」形式)
JIMSD_FORM_USERTIME02
92
拡張時刻データ3(「YYYY/MM/DD hh:mm:ss」形式)
JIMSD_FORM_USERTIME03
93
拡張時刻データ4(「YYYY/MM/DD hh:mm:ss」形式)
JIMSD_FORM_USERTIME04
94
拡張時刻データ5(「YYYY/MM/DD hh:mm:ss」形式)
JIMSD_FORM_USERTIME05
95
拡張コードデータ1
JIMSD_FORM_USERCODE01
96
拡張コードデータ2
JIMSD_FORM_USERCODE02
97
拡張コードデータ3
JIMSD_FORM_USERCODE03
98
拡張コードデータ4
JIMSD_FORM_USERCODE04
99
拡張コードデータ5
JIMSD_FORM_USERCODE05
100
拡張数値データ1
JIMSD_FORM_USERINT01
101
拡張数値データ2
JIMSD_FORM_USERINT02
102
拡張数値データ3
JIMSD_FORM_USERINT03
103
拡張数値データ4
JIMSD_FORM_USERINT04
104
拡張数値データ5
JIMSD_FORM_USERINT05
105
拡張ユーザー情報種別1「USER」,「ROLE」または空白
−
106
拡張ユーザー情報1
JIMSD_FORM_USEREXTTYPE01
107
拡張ユーザー情報ID1のユーザーID,またはロールID
−
108
拡張ユーザー情報種別2「USER」,「ROLE」または空白
−
109
拡張ユーザー情報2
JIMSD_FORM_USEREXTTYPE02
110
拡張ユーザー情報ID2のユーザーID,またはロールID
−
111
拡張ユーザー情報種別3「USER」,「ROLE」または空白
−
112
拡張ユーザー情報3
JIMSD_FORM_USEREXTTYPE03
113
拡張ユーザー情報ID3のユーザーID,またはロールID
−
114
拡張ユーザー情報種別4「USER」,「ROLE」または空白
−
115
拡張ユーザー情報4
JIMSD_FORM_USEREXTTYPE04
116
拡張ユーザー情報ID4のユーザーID,またはロールID
−
117
拡張ユーザー情報種別5「USER」,「ROLE」または空白
−
118
拡張ユーザー情報5
JIMSD_FORM_USEREXTTYPE05
119
拡張ユーザー情報ID5のユーザーID,またはロールID
−
120
拡張ユーザーリンク1(それぞれの値のあとに「;」を追加して連結する)※5
JIMSD_FORM_REFINFO01
121
拡張ユーザーリンク2(それぞれの値のあとに「;」を追加して連結する)※5
JIMSD_FORM_REFINFO02
122
拡張ユーザーリンク3(それぞれの値のあとに「;」を追加して連結する)※5
JIMSD_FORM_REFINFO03
123
拡張ユーザーリンク4(それぞれの値のあとに「;」を追加して連結する)※5
JIMSD_FORM_REFINFO04
124
拡張ユーザーリンク5(それぞれの値のあとに「;」を追加して連結する)※5
JIMSD_FORM_REFINFO05
実行時の前提条件
-
コマンド実行時のサービスの状態については,「12. コマンド」の「コマンド実行時のサービスの状態」を参照してください。
-
jssitemhistoryコマンドの実行中に次のコマンドを同時実行すると,jssitemhistoryコマンドの実行に失敗するおそれがあるため,同時実行しないでください。
-
jssformdefコマンド
-
jssdelrecコマンド
-
jssdbinit.batコマンド
-
jssdbrorg.batコマンド
-
jssdbreclaim.batコマンド
-
jssdbbackup.batコマンド
-
jssdbrecovery.batコマンド
-
jssitemstoreコマンド
-
jssitemstoredbexpand.batコマンド
-
jssitemstoredbsetup.batコマンド
-
jssrefaclsetupコマンド
-
jssstoreitemdel.batコマンド
-
-
-fオプションを指定したjssitemhistoryコマンドを複数実行した場合,出力先ファイルのファイル名にはそれぞれ異なるファイル名を指定してください。同じファイル名を指定した場合,案件詳細情報ファイルの内容が不完全になることがあります。
注意事項
-
jssitemhistoryコマンドの実行中に[Ctrl]+[C]キーなどでコマンドの実行を打ち切った場合,案件履歴の出力に失敗するおそれがあります。このため,コマンドの実行中に[Ctrl]+[C]キーなどで実行を打ち切らないでください。もし実行を打ち切った場合は,しばらく時間を置いてからコマンドを再実行してください。
-
出力する案件履歴情報の中に,選択肢コードの値に対応した文字列が存在しない場合,ファイルには選択肢コードの値がそのまま出力されます。
-
案件履歴情報ファイルの「1970/01/01 23:59:59」以前,または「2037/01/01 00:00:00」以降の日時データは正しく出力されない場合があります。
-
jssitemhistoryコマンドで一度に出力できる案件の履歴数は最大65,530件です。65,531件以上の案件の履歴情報を出力したい場合は,-bオプションまたは-rオプションで対象範囲を絞り込み,jssitemhistoryコマンドを複数回実行してください。
-
案件データの履歴情報を大量にCSVファイルに出力する場合,案件管理DBの作業領域不足,または案件管理DBのログファイル不足が発生することがあります。この場合,KNAB24002-Eのエラーメッセージに詳細コード「-722」または「-1703」が出力されます。案件情報を減らしてから再度実行してください。設定している案件管理DBのサイズごとに,入力できる案件情報の目安を次に示します。
-
Sサイズ:約2,000件
-
Mサイズ:約5,000件
-
Lサイズ:約5,000件
-
LLサイズ:約5,000件
-
XLサイズ:約5,000件
-
-
削除ユーザーが含まれている案件情報をjssitemhistoryコマンドで出力した場合,出力した案件情報のユーザーID出力個所には,削除ユーザーは出力されません。
-
jssitemhistoryコマンドで大量の案件情報を出力しようとすると,データベースの作業領域が不足し,「KNAB24002-E JP1/Service Support のデータベースでエラーが発生しました。(-713)」のメッセージが出力されるおそれがあります。その場合には,開始年月日,終了年月日などを指定し,案件情報を絞り込んで,コマンドを実行してください。
-
出力される情報に,UTF-8にはマッピングされていて,Shift-JISにはマッピングされていない文字を含む場合,出力されるCSVファイルの該当文字は「?」に変換されます。
使用例
2007年4月1日〜2007年6月30日に更新された案件のうち,プロセスワークボードIDが「honsyasystem」の案件の履歴情報をCSVファイル(c:\anken\ankenhistory.csv)に出力する場合の指定例を次に示します。
jssitemhistory -o c:\anken\ankenhistory.csv -r 2007/04/01-2007/06/30 -b honsyasystem