6.2 CUIのデバッガ【UNIX限定】
UNIXの実行環境の場合,デバッガはコマンドを利用して実行できます。CUIのデバッガのコマンドの記述形式を次に示します。
△0コマンド名[△1オプション]…[△1オプション][△1オペランド]
最初にオプションを指定し,次にオペランドを指定します。オペランドとは,オプション名とオプション値のほかにコマンドに指定できる引数のことです。オプションの前にオペランドを指定した場合は,指定内容をすべてオペランドとして処理します。
オプションは「-オプション名[△1値]」の形式で指定します。オプションを複数指定する場合,指定順序は任意です。
値のないオプションは連続して指定できます(例:「-a -b -c」と「-abc」は同じです)。その場合,最後のオプションには値を指定できます(例:「-abc xyz」の「xyz」は,オプション-cの値となります)。
不当なオプション,または指定できる範囲外の値を指定した場合,エラーとなります。
- デバッガを起動する
デバッガは,バッチジョブを実行するコマンド(adshexecコマンド)に-dオプションとジョブ定義スクリプトファイルのパス名を指定することで起動できます。
起動したデバッガはプロンプト文字列”(adshdb)”を出力し,ユーザーからの入力待ち状態となります。ユーザーからのコマンド入力を受け付けたデバッガは,コマンドに対応する処理を実行します。処理が終了したら,プロンプト文字列を出力し,入力待ち状態となります。この動作をデバッガが終了するまで続けます。
入力待ち状態時にシグナルを受信し,再度入力待ちに戻る場合にも,プロンプト文字列「(adshdb)」を出力します。
デバッガを起動する形式を次に示します。バッチジョブを実行するコマンドについては,「8.3 シェル運用コマンド」の「adshexecコマンド(バッチジョブを実行する)」を参照してください。
adshexec -d ジョブ定義スクリプトファイルのパス名
- ジョブ定義スクリプトを一時停止する
デバッグ実行中にCtrl+Cを入力することで,ジョブ定義スクリプトを一時停止できます。ジョブ定義スクリプトが無限ループしている場合などに停止させる手段として有効です。
- 注意事項
・スクリプト拡張コマンド,シェル拡張コマンド,シェル標準コマンドまたはスクリプト予約語コマンドの実行時にCtrl+Cを入力すると,コマンドの実行完了後に,次に停止可能な命令の前で停止します。
・外部コマンドをフォアグラウンドで実行しているときにCtrl+Cを入力した場合は,外部コマンドの動作に従います。
- 〈この節の構成〉