帳票システム構築支援 uCosminexus EUR uCosminexus EUR サーバ帳票出力

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3.2.3 eurpsコマンドのオプション説明

eurpsコマンドに指定するオプションを説明します。オプションの文字列は,大文字と小文字を区別します。

オプション名のセパレータは,「/」で示しています。UNIX/Linux環境の場合は,「-」に置き換えてお読みください。

<この項の構成>
(1) /bmオプション
(2) /bmfオプション
(3) /cオプション
(4) /cryオプション
(5) /cryfオプション
(6) /dfオプション
(7) /difオプション
(8) /dsオプション(Windows環境だけ)
(9) /dsfオプション
(10) /eオプション
(11) /ecrypkオプション
(12) /fオプション
(13) /fwmオプション
(14) /gオプション
(15) /hオプション
(16) /iオプション
(17) /jscオプション
(18) /mオプション
(19) /mfdオプション
(20) /mrsオプション
(21) /nオプション
(22) /nomessage | /messageオプション
(23) /oオプション
(24) /pオプション
(25) /piオプション
(26) /pfオプション
(27) /pnfオプション
(28) /pvpオプション
(29) /rifオプション
(30) /sオプション
(31) /tオプション
(32) /tcオプション
(33) /tintオプション(Windows環境だけ)
(34) /envfileオプション
(35) 帳票セット

(1) /bmオプション

出力するPDF形式ファイルに,しおりを設定する場合に指定します。しおりには,PDF形式ファイルに付けるしおりと,帳票に付けるしおり(しおり定義ファイル名で指定)があります。PDF形式ファイルに付けるしおりは,/bmfオプションで指定します。しおり付きPDF形式ファイルを出力する場合は,必ず/bmオプションを指定してください。/tオプションに「pdf」以外が指定されている場合は,エラーになります。

/bmオプションを指定しても,/bmfオプションの指定,またはしおり定義ファイル名の指定を省略した場合は,しおりなしPDF形式ファイルを出力します。しおり定義ファイルについては,「7.14 しおり定義ファイル」を参照してください。

(2) /bmfオプション

PDF形式ファイルにしおりを付けるとき,文書しおり定義ファイル名を指定します。PDF形式ファイルにしおりを付ける場合は,必ず/bmオプションを指定したあと,/bmfオプションを指定してください。

指定する文書しおり定義ファイルに「docinfotitle」が指定されている場合は,/dfオプションに指定する文書情報設定ファイルにキーワードTITLEの指定がされてないと,/bmfオプションを指定しても,PDF形式ファイルにしおりは付きません。文書しおり定義ファイルについては,「7.13 文書しおり定義ファイル」を参照してください。

(a) 文書しおり定義ファイル名に指定できる文字数
Windows環境の場合
フルパスのときは259文字以内,相対パス,またはファイル名だけのときは255文字以内です。
UNIX/Linux環境の場合
フルパスで1,023バイト以内です。
(b) 文書しおり定義ファイル名の指定のしかた

文書しおり定義ファイル名は,フルパス,相対パス,またはファイル名だけのどれかで指定してください。ファイル名をフルパスで指定しなかった場合は,次に示すフォルダの順に読み込まれます。

Windows環境の場合
  • 環境変数EURPS_BOOKMARKPATHに設定されているフォルダ
  • 環境設定ファイル(EURPS_ENV)の変数EURPS_BOOKMARKPATHに設定されているフォルダ
  • EUR Developer,またはEUR Print Service Enterpriseのインストール先フォルダ
UNIX/Linux環境の場合
  • 環境変数EURPS_BOOKMARKPATHに設定されているディレクトリ
  • 環境設定ファイル(eurps_env)の変数EURPS_BOOKMARKPATHに設定されているディレクトリ
  • ホームディレクトリ(環境変数HOMEで指定)
  • /var/opt/eurpsディレクトリ

(3) /cオプション

印刷部数(1〜99の整数)を指定します。/cオプションの指定を省略した場合は,「1(部)」が仮定されます。

/cオプションの指定は,一つの帳票ファイルを出力するときだけ有効です。複数の帳票セット,または/mrsオプションを指定して出力する場合は,/cオプションの指定は無視され,1部数分出力されます。

/pnfオプションを指定した場合は,/cオプションで指定した印刷部数に関係なく,1部数分の出力ページ情報が出力されます。出力ページ情報ファイルについては,「7.24 出力ページ情報ファイル」を参照してください。

(4) /cryオプション

暗号化したPDF形式ファイルを出力する場合に指定します。暗号化したPDF形式ファイルを出力する場合,または暗号化したPDF形式ファイルを仕分け出力する場合は,必ず/cryオプションを指定してください。ただし,/cryオプションを指定しても,/cryfオプションの指定,または/dsfオプションの指定を省略した場合は,暗号化でないPDF形式ファイルを出力します。また,/cryオプションを指定しても,EUR Print Service - Cipher optionが組み込まれていない場合は,エラー(KEEU104-E)になります。

(5) /cryfオプション

暗号化したPDF形式ファイルを出力する場合,暗号化設定ファイル名を指定します。暗号化したPDF形式ファイルを出力する場合は,必ず/cryオプションを指定したあと,/cryfオプションを指定してください。暗号化設定ファイルについては,「7.15 暗号化設定ファイル」を参照してください。

(a) 暗号化設定ファイル名に指定できる文字数
Windows環境の場合
フルパスのときは259文字以内,相対パス,またはファイル名だけのときは255文字以内です。
UNIX/Linux環境の場合
フルパスで1,023バイト以内です。
(b) 暗号化設定ファイル名の指定のしかた

暗号化設定ファイル名は,フルパス,相対パス,またはファイル名だけのどれかで指定してください。ファイル名をフルパスで指定しなかった場合は,次に示すフォルダの順に読み込まれます。

Windows環境の場合
  • 環境変数EURPS_CRYPTOFILEPATHに設定されているフォルダ
  • 環境設定ファイル(EURPS_ENV)の変数EURPS_CRYPTOFILEPATHに設定されているフォルダ
  • EUR Print Service Enterpriseのインストール先フォルダ
UNIX/Linux環境の場合
  • 環境変数EURPS_CRYPTOFILEPATHに設定されているディレクトリ
  • 環境設定ファイル(eurps_env)の変数EURPS_CRYPTOFILEPATHに設定されているディレクトリ
  • ホームディレクトリ(環境変数HOMEで指定)
  • /var/opt/eurpsディレクトリ

(6) /dfオプション

文書情報設定ファイル名を指定します。文書情報設定ファイル名は,フルパス,相対パス,またはファイル名だけのどれかで指定してください。ファイル名をフルパスで指定しなかった場合は,次に示すフォルダの順に読み込まれます。

Windows環境の場合
  • 環境変数EURPS_DOCINFOPATHに設定されているフォルダ
  • 環境設定ファイル(EURPS_ENV)の変数EURPS_DOCINFOPATHに設定されているフォルダ
  • EUR Print Service,またはEUR Print Service Enterpriseのインストール先フォルダ
UNIX/Linux環境の場合
  • 環境変数EURPS_DOCINFOPATHに設定されているディレクトリ
  • 環境設定ファイル(eurps_env)の変数EURPS_DOCINFOPATHに設定されているディレクトリ
  • ホームディレクトリ(環境変数HOMEで指定)
  • /var/opt/eurpsディレクトリ

文書情報設定ファイルについては,「7.5 文書情報設定ファイル」を参照してください。

(a) プリンタ出力の場合(Windows環境だけ)

/dfオプションに文書情報設定ファイル名を指定すると,文書情報設定ファイルに設定されている帳票名(キーワードTITLEに指定されている文字列)が,プリンタの印刷待ち状態を確認する一覧ウィンドウの「ドキュメント名」や,通信/ジョブ状態を示す確認画面などに表示されます。

/dfオプションの指定を省略したり,文書情報設定ファイルの指定が無効であったりした場合,出力先には,次に示す情報が表示されます。

(b) PDF形式ファイル出力の場合

/dfオプションに文書情報設定ファイル名を指定すると,文書情報設定ファイルに設定されている文書情報(タイトル,サブタイトル,作成者,およびキーワード)が,PDF文書情報に表示されます。

/dfオプションの指定を省略した場合,PDF文書情報は空表示になりますが,次に示すPDF文書情報は自動設定されます。

表3-4  自動設定されるPDF文書情報

項目 設定される文字列
作成(Creator) 「Windows EUR(形名) VV-RR」
帳票を作成したEURの製品・バージョン番号が設定されます。VV-RRは,バージョン,リビジョン番号です。
PDF変換
(Producer)
「EUR Print Service VVRR」
PDF形式ファイルを出力した製品名が設定されます。VVRRは,バージョン,リビジョン番号です。
作成日時 PDF形式ファイルの作成日時が設定されます。
(c) EUR形式ファイル出力の場合

/dfオプションに文書情報設定ファイル名を指定すると,文書情報設定ファイルに設定されている帳票名(キーワードTITLEに指定されている文字列)が,プリンタの印刷待ち状態を確認する一覧ウィンドウの「ドキュメント名」や,プレビューウィンドウに表示されます。

/dfオプションの指定を省略した場合,EUR形式ファイル(拡張子なし)が表示されます。

(7) /difオプション

データベースと連携してデータを入力する場合,接続情報ファイル名を指定します。接続情報ファイルは,EUR サーバ帳票出力機能の実行につき一つだけ指定できます。

EUR サーバ帳票出力機能の1回の実行で接続できるデータベースは一つだけです。帳票を出力する場合,すべての帳票セットのマッピングデータおよびユーザ定義データに入力できるデータは,一つのデータベースからだけです。

接続情報ファイルは,フルパス,相対パス,またはファイル名だけのどれかで指定してください。ファイル名をフルパスで指定しなかった場合は,次に示すフォルダの順に読み込まれます。

Windows環境の場合
  • 環境変数EURPS_DBINFOPATHに設定されているフォルダ
  • 環境設定ファイル(EURPS_ENV)の変数EURPS_DBINFOPATHに設定されているフォルダ
  • EUR Developer,EUR Print Service,またはEUR Print Service Enterpriseのインストール先フォルダ
UNIX/Linux環境の場合
  • 環境変数EURPS_DBINFOPATHに設定されているディレクトリ
  • 環境設定ファイル(eurps_env)の変数EURPS_DBINFOPATHに設定されているディレクトリ
  • ホームディレクトリ(環境変数HOMEで指定)
  • /var/opt/eurpsディレクトリ

接続情報ファイルについては,「7.9 接続情報ファイル」を参照してください。

(8) /dsオプション(Windows環境だけ)

JP1と連携して仕分け出力する場合,仕分け定義情報ファイル名を指定します。仕分け定義情報ファイルは,EUR 帳票作成機能で帳票設計するときに定義,および作成します。

仕分け定義情報ファイル名は,フルパス,相対パス,またはファイル名だけのどれかで指定してください。ファイル名をフルパスで指定しなかった場合は,次に示すフォルダの順に読み込まれます。

/dsfオプションを指定している場合は,エラー(KEEU011-E)となります。

仕分け定義情報ファイルについては,「7.11 仕分け定義情報ファイル」を参照してください。

(9) /dsfオプション

PDF形式ファイルを仕分け出力する場合,PDF仕分け定義ファイル名を指定します。PDF形式ファイルを暗号化仕分け出力する場合は,必ず/cryオプションを指定したあと,/dsfオプションを指定してください。この場合,/cryfオプションの指定は省略することもできます。/pfオプションまたは/dsオプションが指定されている場合は,エラー(KEEU011-E)となります。

PDF仕分け定義ファイルについては,「7.12 PDF仕分け定義ファイル」を参照してください。

(a) PDF仕分け定義ファイル名に指定できる文字数
Windows環境の場合
フルパスのときは259文字以内,相対パス,またはファイル名だけのときは255文字以内です。
UNIX/Linux環境の場合
フルパスで1,023バイト以内です。
(b) PDF仕分け定義ファイル名の指定のしかた

PDF仕分け定義ファイル名は,フルパス,相対パス,またはファイル名だけのどれかで指定してください。ファイル名をフルパスで指定しなかった場合は,次に示すフォルダの順に読み込まれます。

Windows環境の場合
  • 環境変数EURPS_DISTINFOPATHに設定されているフォルダ
  • 環境設定ファイル(EURPS_ENV)の変数EURPS_DISTINFOPATHに設定されているフォルダ
  • EUR Developer,またはEUR Print Service Enterpriseのインストール先フォルダ
UNIX/Linux環境の場合
  • 環境変数EURPS_DISTINFOPATHに設定されているディレクトリ
  • 環境設定ファイル(eurps_env)の変数EURPS_DISTINFOPATHに設定されているディレクトリ
  • ホームディレクトリ(環境変数HOMEで指定)
  • /var/opt/eurpsディレクトリ
(c) PDF仕分け定義ファイルの出力先順

PDF仕分け定義ファイルに設定されているファイルの出力先は,次に示すフォルダの順に読み込まれます。

Windows環境の場合
  • 環境変数EURPS_OUTPUTPATHに設定されているフォルダ
  • 環境設定ファイル(EURPS_ENV)の変数EURPS_OUTPUTPATHに設定されているフォルダ
  • 環境変数TMPに設定されているフォルダ
UNIX/Linux環境の場合
  • 環境変数EURPS_OUTPUTPATHに設定されているディレクトリ
  • 環境設定ファイル(eurps_env)の変数EURPS_OUTPUTPATHに設定されているディレクトリ
  • ホームディレクトリ(環境変数HOMEで指定)
  • /var/opt/eurpsディレクトリ

(10) /eオプション

印刷終了ページ(1〜999,999の整数)を指定します。

/eオプションには負数や数字以外の値,および/sオプションに指定した値よりも小さな値は指定できません。負数や数字以外を指定した場合,および/sオプションに指定した値よりも小さな値を指定した場合はエラー(KEEU002-E)になります。

/eオプションの指定を省略した場合,または/eオプションに,実ページ数よりも大きな値を指定した場合は,次のようになります。

複数の帳票セット,または/mrsオプションを指定して出力する場合は,/eオプションの指定に関係なく,指定した複数の帳票セットの全ページが出力されます。

/pnfオプションを指定した場合は,/eオプションで指定した印刷終了ページまでの出力ページ情報が出力されます。出力ページ情報ファイルについては,「7.24 出力ページ情報ファイル」を参照してください。

(11) /ecrypkオプション

オーナパスワードとユーザパスワードを暗号化した暗号化設定ファイル,またはPDF仕分け定義ファイルを使用して,暗号化したPDF形式ファイルを出力するときにパスワード暗号化鍵を指定します。パスワードを暗号化して出力する場合は,必ず/cryオプションを指定してください。

パスワード暗号化鍵に指定できる文字
パスワード暗号化鍵に指定できる文字は,次のとおりです。
  • 半角数字
    0〜9
  • 半角英字
    A〜Z,a〜z
指定できるパスワード暗号化鍵の長さは,Shift JISコードで32バイトまでです。32バイトを超えた場合は,エラー(KEEU002-E)になります。また,パスワード暗号化鍵に指定できない文字を指定した場合も,エラー(KEEU002-E)になります。

/ecrypkオプションを指定しても,EUR Print Service - Cipher optionが組み込まれていない場合は,エラー(KEEU104-E)になります。

パスワードの暗号化については,「7.15.2(4) パスワードの暗号化」を参照してください。

(12) /fオプション

ページ番号の初期値を指定します。初期値として指定できる値は,1〜999,999です。/gオプションの指定を省略した場合,または複数様式で帳票を出力する場合は,/fオプションの指定は無視されます。

(13) /fwmオプション

フォントの文字幅の計算方法を指定します。

表3-5  /fwmオプションの指定値

指定値 説  明
static 固定ピッチフォントを出力するとき,固定値で文字幅を計算します。(静的モード)
dynamic 固定ピッチフォントを出力するとき,使用するフォントに合わせて文字幅を計算します。(動的モード)

「static」または「dynamic」以外を指定した場合,エラー(KEEU002-E)になります。

/fwmオプションに何も指定しなかった場合は,「static」が仮定されます。

/fwmオプション,環境変数EURPS_FONT_WIDTH_MODE,および環境設定ファイルEURPS_FONT_WIDTH_MODEが同時に指定されている場合は,次に示す順に優先されます。

(14) /gオプション

余白へのページ番号を出力するかどうかを指定します。初期値は,「off(出力しない)」です。複数様式で帳票を出力する場合は,/gオプションの指定は無視されます。

表3-6  /gオプションの指定値

指定値 説  明
on 余白へのページ番号を出力します。
off 余白へのページ番号は出力しません。

複数の帳票セット,または/mrsオプションを指定して出力した場合は,すべての帳票に余白ページ番号の指定があり,かつ/gオプションに「on」を指定したときに,すべての帳票ファイルの余白へページ番号が出力されます。

/gオプションに「on」を指定しても,複数の帳票セットのうち,一帳票ファイルに余白ページ番号の指定がなかったり,帳票ファイルの余白ページ番号の指定に関係なく/gオプションに「off」を指定したりしたときは,各帳票ファイルに保存されている情報で出力されます。

注意
余白へのページ番号は,EUR 帳票作成機能で設定した用紙の余白に,次に示すフォント情報で出力されます。
英語ロケールの場合
  • フォント種別:Courier New
  • フォントのサイズ:約12ポイント(148dpiで24ドット)
中国語ロケールの場合
  • フォント種別:新宋体
  • フォントのサイズ:約12ポイント(148dpiで24ドット)
日本語ロケールの場合
  • フォント種別:MS 明朝
  • フォントのサイズ:約12ポイント(148dpiで24ドット)
余白へのページ番号を出力する場合は,プリンタのハードマージンに掛からないように,用紙の余白は余裕を持って設定してください。
用紙の余白は,[用紙の設定]ダイアログの[余白]グループボックスで設定します。用紙の余白の設定については,マニュアル「EUR 帳票設計」を参照してください。

(15) /hオプション

用紙の向きを指定します。

表3-7 /hオプションの指定値

指定値 説  明
portrait 用紙の向きを縦にして出力します。
landscape 用紙の向きを横にして出力します。

/hオプションの指定を省略した場合は,帳票を定義したときの情報に従います。

複数の帳票セット,または/mrsオプションを指定して出力する場合は,/hオプションの指定は無視されます。用紙サイズ,および用紙の向きが異なっていても,それぞれの帳票の用紙サイズ,および用紙の向きで出力されます。

(16) /iオプション

改ページのキーが設定されている場合,そのキーがブレイクするごとにページ番号の開始番号を初期化するかしないかを指定します。ページ番号の初期値は,/fオプションで指定します。/iオプションの指定を省略した場合は,帳票の属性に従います。初期値は,「normal(初期化しない)」です。複数様式で帳票を出力する場合は,/iオプションの指定は無視されます。

表3-8  /iオプションの指定値

指定値 説  明
reset 初期化します。
normal 初期化しません。
注意
改ページを設定している帳票では,ページ番号と帳票上に配置したページ番号アイテムには,ページ番号の初期化について次のような関係を持っています。
  • /iオプションを指定しないと,ページ番号アイテムの形式にn/m形式,またはそれ以外の形式を設定しても,余白のページ番号は初期化されません。
  • /iオプションに「reset」を指定すると,ページ番号アイテムのページ番号も初期化されます。n/m形式でない場合も,初期化されます。
  • 出力する帳票ファイルが,[アイテムのプロパティ]ダイアログの[表示形式(ページ番号)]タブで,[バージョン3形式]が選択されている場合は,/iオプションの指定は無視されます。

(17) /jscオプション

Acrobat JavaScript定義ファイル名を指定します。Acrobat JavaScript定義ファイル名は,フルパス,相対パス,またはファイル名だけのどれかで指定してください。ファイル名をフルパスで指定しなかった場合は,次に示すフォルダの順に読み込まれます。

Windows環境の場合
  • 環境変数EURPS_SCRIPTCNTLFILEPATHに設定されているフォルダ
  • 環境設定ファイル(EURPS_ENV)の変数EURPS_SCRIPTCNTLFILEPATHに設定されているフォルダ
  • EUR Developer,またはEUR Print Service Enterpriseのインストール先フォルダ
UNIX/Linux環境の場合
  • 環境変数EURPS_SCRIPTCNTLFILEPATHに設定されているディレクトリ
  • 環境設定ファイル(eurps_env)の変数EURPS_SCRIPTCNTLFILEPATHに設定されているディレクトリ
  • ホームディレクトリ(環境変数HOMEで指定)
  • /var/opt/eurpsディレクトリ
注意
  • Acrobat JavaScript定義ファイルが読み込めない場合,エラー(KEEU067-E)となります。
  • Acrobat JavaScript定義ファイルのファイルの内容に誤りがある場合,エラー(KEEU068-E)となります。
  • Acrobat JavaScript定義ファイルで定義されたAcrobat JavaScriptファイルが読み込めない場合,エラー(KEEU066-E)となります。

Acrobat JavaScript定義ファイルについては,「7.19 Acrobat JavaScript定義ファイル」を参照してください。

(18) /mオプション

Windows環境の場合
ページ番号の形式を指定します。ページ番号を「*」,最終ページ番号を「$」で示して出力形式を指定します。ページ番号および最終ページ番号を全角で表示したいときは全角の記号で,半角で表示したいときは半角の記号で指定します。/gオプションの指定を省略した場合,または複数様式で帳票を出力する場合は,/mオプションの指定は無視されます。指定例を次に示します。

表3-9  Windows環境での/mオプションの指定例

指定した形式 出力結果
* 1
-*- -1-
-*/$- -1/5-
(*) (1)
UNIX/Linux環境の場合
ページ番号の形式を指定します。ページ番号を「*」,最終ページ番号を「$」で示して出力形式を指定します。ページ番号および最終ページ番号を全角で表示したいときは全角の記号で,半角で表示したいときは半角の記号で指定します。ただし,最終ページ番号を半角で表示したい場合は,「\$」と指定してください。-gオプションの指定を省略した場合,または複数様式で帳票を出力する場合は,-mオプションの指定は無視されます。指定例を次に示します。

表3-10  UNIX/Linux環境での/mオプションの指定例

指定した形式 出力結果
* 1
-*- -1-
-*/\$- -1/5-
(*) (1)

(19) /mfdオプション

複数様式情報定義ファイル名を指定します。複数様式情報定義ファイル名は,フルパス,相対パス,またはファイル名だけのどれかで指定してください。ファイル名をフルパスで指定しなかった場合は,次に示すフォルダの順に読み込まれます。

Windows環境の場合
  • 環境変数EURPS_MULTIFORM_INFODEFPATHに設定されているフォルダ
  • 環境設定ファイル(EURPS_ENV)の変数EURPS_MULTIFORM_INFODEFPATHに設定されているフォルダ
  • EUR Developer,EUR Print Service,またはEUR Print Service Enterpriseのインストール先フォルダ
UNIX/Linux環境の場合
  • 環境変数EURPS_MULTIFORM_INFODEFPATHに設定されているディレクトリ
  • 環境設定ファイル(eurps_env)の変数EURPS_MULTIFORM_INFODEFPATHに設定されているディレクトリ
  • ホームディレクトリ(環境変数HOMEで指定)
  • /var/opt/eurpsディレクトリ

複数様式で帳票を出力する場合は,/mfdオプションを必ず指定してください。/mfdオプションが省略されていると,帳票セット,または帳票セット指定ファイルに指定されている帳票ファイルが順に出力されます。複数様式情報定義ファイルについては,「7.8 複数様式情報定義ファイル」を参照してください。

(20) /mrsオプション

帳票セット指定ファイル名を指定します。複数の帳票セットをファイルに記述できるので,帳票セットの個数やファイル名に指定できる文字数の上限に関係なく指定できます。

帳票セット指定ファイル名は,フルパス,相対パス,またはファイル名だけのどれかで指定してください。ファイル名をフルパスで指定しなかった場合は,次に示すフォルダの順に読み込まれます。

Windows環境の場合
  • 環境変数EURPS_MULTI_REPORTSETPATHに設定されているフォルダ
  • 環境設定ファイル(EURPS_ENV)の変数EURPS_MULTI_REPORTSETPATHに設定されているフォルダ
  • EUR Developer,EUR Print Service,またはEUR Print Service Enterpriseのインストール先フォルダ
UNIX/Linux環境の場合
  • 環境変数EURPS_MULTI_REPORTSETPATHに設定されているディレクトリ
  • 環境設定ファイル(eurps_env)の変数EURPS_MULTI_REPORTSETPATHに設定されているディレクトリ
  • ホームディレクトリ(環境変数HOMEで指定)
  • /var/opt/eurpsディレクトリ

/mrsオプションと帳票セットを同時に指定された場合は,/mrsオプションで指定された帳票ファイルのあとに,帳票セットの帳票ファイルを追加して出力されます。帳票セット指定ファイルについては,「7.7 帳票セット指定ファイル」を参照してください。

(21) /nオプション

/cオプションで印刷部数を指定して出力する場合,印刷の単位を指定します。

表3-11  /nオプションの指定値

指定値 説  明
sort 部単位で出力します。
stack ページ単位で出力します。

/nオプションの指定を省略した場合は,「sort」が仮定されます。

複数の帳票セット,または/mrsオプションを指定して出力する場合は,/nオプションの指定は無視され,「sort」が仮定されます。

(22) /nomessage | /messageオプション

eurpsコマンドを実行してエラーが発生したとき,メッセージを出力するかどうかを指定します。

表3-12  /nomessageオプションと/messageオプション

指定値 説  明
/nomessage メッセージを出力しません。ただし,eurpsコマンド実行時のコマンド終了コードは設定されます。
/message メッセージを標準出力で出力します。

指定を省略した場合は,「/nomessage」が仮定されます。

/nomessageオプションと/messageオプションが同時に指定されている場合は,エラー(KEEU011-E)となります。

(23) /oオプション

ページ番号を余白に出力するときの位置を指定します。/gオプションの指定を省略した場合,または複数様式で帳票を出力する場合は,/oオプションの指定は無視されます。/oオプションの指定を省略した場合は,帳票の属性に従います。初期値は,「btmc(中央下)」です。

表3-13  /oオプションの指定値

指定値 説  明
topr ページ番号を右上に出力します。
topc ページ番号を中央上に出力します。
topl ページ番号を左上に出力します。
btmr ページ番号を右下に出力します。
btmc ページ番号を中央下に出力します。
btml ページ番号を左下に出力します。

「btmr」,「btmc」,または「btml」のどれかを指定した場合,データが帳票の途中までしかないときは,用紙下までを空行で埋めて,余白にページ番号が出力されます。

(24) /pオプション

Windows環境の場合
プリンタ名を指定します。半角空白を含むプリンタ名を指定する場合は,プリンタ名を「"」で囲んでください。半角空白を含むプリンタ名を「"」で囲まないで指定した場合は,エラー(KEEU103-E)になります。
  • Windows対応プリンタに出力する場合
    Windows環境で登録されているプリンタを指定します。/pオプションの指定を省略した場合は,Windows環境で通常使うプリンタに指定されているプリンタに出力されます。ローカルプリンタに出力する場合は,プリンタ名を指定します。ネットワークプリンタに出力する場合は,\\コンピュータ名\プリンタ名形式で指定します。
    システムアカウントでWindowsサービスから実行する場合は,必ずプリンタ名を指定してください。
  • JP1と連携して仕分け印刷する場合
    JP1/Network Printing System(別製品)での仕分けプリンタを指定します。仕分けプリンタが指定されていない場合,または/pオプションを省略した場合は,JP1と連携した仕分け印刷は無視されます。
UNIX/Linux環境の場合
プリンタ定義ファイル中で定義したプリンタ名を指定します。-pオプションは,必ず指定してください。半角空白を含むプリンタ名を指定する場合は,プリンタ名を「"」で囲んでください。半角空白を含むプリンタ名を「"」で囲まないで指定した場合は,エラー(KEEU103-E)になります。
プリンタ定義ファイル中に,指定したプリンタ名がない場合は,エラーになります。
また,-pオプションが指定されると,プリンタ定義ファイルのキーワードCommandに指定されているコマンドを実行して帳票が出力されます。そのため,キーワードCommandが省略されているとエラーになります。
プリンタ定義ファイル名については,「7.6 プリンタ定義ファイル」を参照してください。

(25) /piオプション

プリンタ定義ファイル名を指定します。プリンタ定義ファイル名は,フルパス,相対パス,またはファイル名だけのどれかで指定してください。/piオプションの指定を省略した場合,またはファイル名をフルパスで指定しなかった場合は,次に示すフォルダの順に読み込みます。

Windows環境の場合
  • 環境変数EURPS_PRINTERINFPATHに設定されているフォルダ
  • 環境設定ファイル(EURPS_ENV)の変数EURPS_PRINTERINFPATHに設定されているフォルダ
  • EUR Developer,EUR Print Service,またはEUR Print Service Enterpriseのインストール先フォルダ
UNIX/Linux環境の場合
  • 環境変数EURPS_PRINTERINFPATHに設定されているディレクトリ
  • 環境設定ファイル(eurps_env)の変数EURPS_PRINTERINFPATHに設定されているディレクトリ
  • /etc/opt/eurpsディレクトリ

次の場合は,エラーとなります。

(26) /pfオプション

出力先ファイル名を指定します。

プリンタ出力の場合
  • Windows環境のとき
    スプールファイル名を指定します。プリンタドライバのファイル出力機能を使用して印刷結果をファイル出力する場合は,/pfオプションの指定は省略できません。
  • UNIX/Linux環境のとき
    PDLファイル名を指定します。PDLファイルとして直接出力して保存する場合は,-pfオプションの指定は省略できません。-pfオプションが指定された場合は,プリンタ定義ファイルのキーワードCommandの指定は無視されます。
    EUR サーバ帳票出力機能では,PDL(ページ記述言語)で書かれたファイルを,PDLファイルと定義します。PDLファイルに出力することで,帳票に設定されている文字や画像データを,設計した帳票と同様のイメージで保存できます。
PDF形式ファイル出力の場合
PDF形式ファイル名を指定します。/pfオプションの指定は省略できません。
PDF形式ファイル名を指定するときは,拡張子(*.pdf)を付けてください。
EUR形式ファイル出力の場合
EUR形式ファイル名を指定します。/pfオプションの指定は省略できません。
EUR形式ファイル名を指定するときは,次に示す拡張子を付けてください。複数の帳票セット,または/mrsオプションを指定する場合,指定できる出力先ファイルは「*.eup」だけです。「*.euv」を指定した場合は,エラー(KEEU700-E)になります。
  • *.eup
    クライアント側のEUR クライアント帳票出力機能で,直接プリンタに印刷する場合
  • *.euv
    クライアント側のEUR クライアント帳票出力機能で,プレビューする場合
CSV形式ファイル出力の場合
CSV形式ファイル名を指定します。/pfオプションの指定は省略できません。
CSV形式ファイル名を指定するときは,拡張子(*.csv)を付けてください。
Excel形式ファイル出力の場合
Excel形式ファイル名を指定します。/pfオプションの指定は省略できません。
Excel形式ファイル名を指定するときは,拡張子(*.xlsx)を付けてください。

出力先ファイル名は,フルパス,相対パス,またはファイル名だけのどれかで指定します。ファイル名をフルパスで指定しなかった場合は,次に示すフォルダの順に読み込まれます。

Windows環境の場合
  • 環境変数EURPS_OUTPUTPATHに設定されているフォルダ
  • 環境設定ファイル(EURPS_ENV)の変数EURPS_OUTPUTPATHに設定されているフォルダ
  • 環境変数TMPに設定されているフォルダ
UNIX/Linux環境の場合
  • 環境変数EURPS_OUTPUTPATHに設定されているディレクトリ
  • 環境設定ファイル(eurps_env)の変数EURPS_OUTPUTPATHに設定されているディレクトリ
  • ホームディレクトリ(環境変数HOMEで指定)
  • /var/opt/eurpsディレクトリ

指定できるファイル名は,259文字以内です。半角空白を含むファイル名を指定する場合は,「"」で囲んでください。

/dsfオプションが指定されている場合は,エラー(KEEU011-E)となります。

なお,指定した出力先ファイル名が同一のフォルダにある場合,問い合わせをしないで上書きされます。既存のファイル名を残しておきたい場合は,別のファイル名を指定してください。

(27) /pnfオプション

出力ページ情報ファイル名を指定します。

出力ページ情報ファイル名は,フルパス,相対パス,あるいはファイル名だけのどれかで指定してください。ファイル名をフルパスで指定しなかった場合は,次に示すフォルダの順に読み込まれます。

Windows環境の場合
  • 環境変数EURPS_OUTPUTPATHに設定されているフォルダ
  • 環境設定ファイル(EURPS_ENV)の変数EURPS_OUTPUTPATHに設定されているフォルダ
  • 環境変数TMPに設定されているフォルダ
UNIX/Linux環境の場合
  • 環境変数EURPS_OUTPUTPATHに設定されているディレクトリ
  • 環境設定ファイル(eurps_env)の変数EURPS_OUTPUTPATHに設定されているディレクトリ
  • ホームディレクトリ(環境変数HOMEで指定)
  • /var/opt/eurpsディレクトリ

出力ページ情報ファイルを出力する場合は,/pnfオプションを必ず指定してください。/pnfオプションが省略されていると,出力ページ情報ファイルは出力されません。また,/tオプションのパラメタに「eur」を指定した場合は,エラー(KEEU002-E)になります。

また,出力ページ情報ファイルだけを出力したい場合は,環境変数EURPS_PRINTにNOを指定してください。

出力ページ情報ファイルについては,「7.24 出力ページ情報ファイル」を参照してください。

(28) /pvpオプション

ビューアプレファレンス定義ファイル名を指定します。ビューアプレファレンス定義ファイル名は,フルパス,相対パス,またはファイル名だけのどれかで指定してください。ファイル名をフルパスで指定しなかった場合は,次に示すフォルダの順に読み込まれます。

Windows環境の場合
  • 環境変数EURPS_VIEWERPREFERENCEFILEPATHに設定されているフォルダ
  • 環境設定ファイル(EURPS_ENV)の変数EURPS_VIEWERPREFERENCEFILEPATHに設定されているフォルダ
  • EUR Developer,またはEUR Print Service Enterpriseのインストール先フォルダ
UNIX/Linux環境の場合
  • 環境変数EURPS_VIEWERPREFERENCEFILEPATHに設定されているディレクトリ
  • 環境設定ファイル(eurps_env)の変数EURPS_VIEWERPREFERENCEFILEPATHに設定されているディレクトリ
  • ホームディレクトリ(環境変数HOMEで指定)
  • /var/opt/eurpsディレクトリ
注意
  • ビューアプレファレンス定義ファイルが読み込めない場合,エラー(KEEU069-E)となります。
  • ビューアプレファレンス定義ファイルのファイルの内容に誤りがある場合,エラー(KEEU070-E)となります。

ビューアプレファレンス定義ファイルについては,「7.20 ビューアプレファレンス定義ファイル」を参照してください。

(29) /rifオプション

置き換え表管理情報ファイル名を指定します。

置き換え表管理情報ファイル名は,フルパス,相対パス,あるいはファイル名だけのどれかで指定してください。ファイル名をフルパスで指定しなかった場合は,次に示すフォルダの順に読み込まれます。

Windows環境の場合
  • 環境変数EURPS_REPLACEITEMCNTLPATHに設定されているフォルダ
  • 環境設定ファイル(EURPS_ENV)の変数EURPS_REPLACEITEMCNTLPATHに設定されているフォルダ
  • EUR Developer,EUR Print Service,またはEUR Print Service Enterpriseのインストール先フォルダ
UNIX/Linux環境の場合
  • 環境変数EURPS_REPLACEITEMCNTLPATHに設定されているディレクトリ
  • 環境設定ファイル(eurps_env)の変数EURPS_REPLACEITEMCNTLPATHに設定されているディレクトリ
  • ホームディレクトリ(環境変数HOMEで指定)
  • /var/opt/eurpsディレクトリ
指定した置き換え表管理情報ファイルがない場合は,エラー(KEEU060-E)になります。

/rifオプションを省略すると,帳票ファイルに定義した置き換え表管理情報ファイル名が仮定されます。また,出力する帳票が複数帳票,あるいは複数様式帳票の場合は,先頭の帳票ファイルに定義した置き換え表管理情報ファイル名が仮定されます。帳票ファイルに置き換え表管理情報ファイルの定義をしていない場合は,データの置き換えは行われずに出力されます。

指定した置き換え表管理情報ファイルのファイル形式が正しくない場合は,エラー(KEEU062-E)になります。また,指定した置き換え表管理情報ファイルで定義した置き換え表ファイルのファイル形式が正しくない場合も,エラー(KEEU063-E)になります。

置き換え表管理情報ファイルについては,「7.21 置き換え表管理情報ファイル」を参照してください。

(30) /sオプション

印刷開始ページ(1〜999,999の整数)を指定します。

/sオプションの指定を省略した場合は,先頭ページから出力されます。

複数の帳票セット,または/mrsオプションを指定して出力する場合は,/sオプションの指定に関係なく,指定した複数の帳票セットの全ページが出力されます。

/pnfオプションを指定した場合は,/sオプションで指定した印刷開始ページからの出力ページ情報が出力されます。出力ページ情報ファイルについては,「7.24 出力ページ情報ファイル」を参照してください。

(31) /tオプション

/tオプションは,帳票の出力タイプを指定します。

/tオプションを省略した場合,プリンタに出力します。

/tオプションのパラメタに「pdf」,「eur」,「csv」,「xlsx」以外の文字を指定した場合は,エラー(KEEU002-E)になります。

(a) PDF形式ファイル出力の場合

パラメタに「pdf」を指定することで,PDF形式ファイルに出力することを示します。パラメタの指定は,大文字,小文字を区別しません。/pfオプションに拡張子「*.pdf」のファイルを指定した場合,/tオプションのパラメタに「eur」,「csv」,「xlsx」を指定すると,Adobe Readerで表示できないファイルが出力されます。

(b) EUR形式ファイル出力の場合

パラメタに「eur」を指定することで,EUR形式ファイルに出力することを示します。パラメタの指定は,大文字,小文字を区別しません。/pfオプションに拡張子「*.eur」のファイルを指定した場合,/tオプションのパラメタに「pdf」,「csv」,「xlsx」を指定すると,EUR クライアント帳票出力機能で表示できないファイルが出力されます。また,/tオプションと/pnfオプション(出力ページ情報ファイル名)を同時に指定した場合は,エラー(KEEU002-E)になります。

(c) CSV形式ファイル出力の場合

パラメタに「csv」を指定することで,csv形式ファイルに出力することを示します。パラメタの指定は,大文字と小文字を区別しません。/pfオプションに拡張子「*.csv」のファイルを指定した場合,/tオプションのパラメタに「pdf」,「eur」,「xlsx」を指定すると,エラー(KEEU004-E)になります。

(d) Excel形式ファイル出力の場合

パラメタに「xlsx」を指定することで,Excel形式ファイルに出力することを示します。パラメタの指定は,大文字,小文字を区別しません。/pfオプションに拡張子「*.xlsx」のファイルを指定した場合,/tオプションのパラメタに「pdf」,「eur」,「csv」を指定すると,Excelで表示できないファイルが出力されます。

(32) /tcオプション

Windows環境の場合
給紙トレイコードを指定します。指定する給紙トレイコードは,「給紙トレイ一覧ツール」で取得したコードを指定します。
/tcオプションの指定を省略した場合は,プリンタプロパティで指定したデフォルトのトレイから給紙されます。
給紙トレイ一覧ツールの実行ファイル「Eurtyl.exe」は,EUR Developer,EUR Print Service,またはEUR Print Service Enterpriseのインストール先フォルダ\Program\下にあります。
給紙トレイ一覧ツールの実行ファイル「Eurtyl.exe」をダブルクリックすると,[給紙トレイ一覧]ダイアログが表示されます。[給紙トレイ一覧]ダイアログでは,出力先プリンタをリストボックスから選択すると,そのプリンタの給紙トレイ名と,対応する給紙トレイコードの一覧が表示されます。
[図データ]
複数の帳票セット,または/mrsオプションを指定して出力する場合は,すべての帳票が/tcオプションに指定したトレイから給紙されます。
UNIX/Linux環境の場合
給紙トレイ情報を指定します。-tcオプションの指定を省略した場合は,プリンタ定義ファイルのキーワードDefaultCassetteに指定されているデフォルトのトレイから給紙されます。プリンタ定義ファイルについては,「7.6 プリンタ定義ファイル」を参照してください。
指定する給紙トレイを次に示します。

表3-14  給紙トレイ情報

指定内容 給紙トレイ(対象給紙装置)
auto 自動給紙します。出力する帳票の用紙サイズからカセットを自動選択します。
manual 手差しトレイから給紙します。
トレイ番号 トレイ番号の給紙カセットから給紙します。トレイ番号は,1〜n(nは,プリンタ定義ファイルのキーワードCassettesで指定した値)で指定します。6以上の値を指定した場合は,自動給紙となります。
注意
-tcオプションでは次に示すような指定がある場合,帳票の用紙サイズと給紙される紙のサイズが異なるときは,プリンタのハードウェアによって動作が異なります。
  • manualが指定されたとき
  • トレイ番号が指定されたとき
  • autoが指定されたのに,プリンタのパネルで給紙カセットが選択されたとき
帳票の用紙サイズと給紙される紙のサイズを合わせておくか,または帳票の用紙サイズと異なる用紙に出力する場合は,あらかじめ試し印刷をしてプリンタの動作を確認しておいてください。
複数の帳票セット,または-mrsオプションを指定して出力する場合は,すべての帳票が-tcオプションに指定したトレイから給紙されます。

(33) /tintオプション(Windows環境だけ)

透かし情報ファイル名を指定します。

透かし情報ファイル名は,フルパス,相対パス,あるいはファイル名だけのどれかで指定してください。ファイル名をフルパスで指定しなかった場合は,次に示すフォルダの順に読み込まれます。

次の場合は,エラーになります。

透かし情報ファイルについては「7.16 透かし情報ファイル」を参照してください。

(34) /envfileオプション

環境設定ファイル名を指定します。ファイル名は,フルパス,相対パス,またはファイル名だけのどれかで指定してください。相対パスで指定された場合,カレントディレクトリからの相対パスとして環境設定ファイルを読み込みます。なお,指定された環境設定ファイルを読み込めない場合も帳票は出力されますが,環境設定ファイルで指定した内容は適用されません。

環境設定ファイルについては「7.26 環境設定ファイル」を参照してください。

(35) 帳票セット

「帳票セット」は,帳票ファイルとデータファイルの一まとまりを示します。帳票ファイル名は,必ず指定してください。使用するデータファイルが固定のときは,データファイル名の指定を省略できます。この場合,EUR 帳票作成機能で帳票設計したときに使用したデータファイル名(帳票ファイル中に保存されています)が使用されます。

(a) 帳票セットの形式

帳票セットの形式は,帳票定義時に利用したデータによって,次に示すように異なります。

(b) 帳票セットに可変記号値定義ファイル名を指定する場合の注意事項
(c) ファイル名に指定できる文字数

帳票ファイル名,データファイル名,およびしおり定義ファイル名に指定できる文字数は,次のとおりです。

Windows環境の場合
フルパスのときは259文字以内,相対パス,またはファイル名だけのときは255文字以内です。
UNIX/Linux環境の場合
フルパスで1,023バイト以内です。
(d) ファイル名の指定のしかた

帳票ファイル名,データファイル名,およびしおり定義ファイル名は,フルパス,相対パス,またはファイル名だけのどれかで指定してください。ファイル名をフルパスで指定しなかった場合は,次に示すフォルダの順に読み込まれます。

Windows環境の場合
  • 環境変数に設定されているフォルダ
    環境変数に設定されているフォルダが読み込まれます。対応する環境変数について,ファイルの種類ごとに次に示します。
    ファイルの種類 環境変数
    帳票ファイル EURPS_REPORTPATH
    マッピングデータファイル EURPS_MAPDATAPATH
    ユーザ定義データファイル EURPS_USERDATAPATH
    しおり定義ファイル EURPS_BOOKMARKPATH
    マッピングデータの可変記号値定義ファイル EURPS_MAPDATAPATH
    ユーザ定義データの可変記号値定義ファイル EURPS_USERDATAPATH
  • 環境設定ファイル(EURPS_ENV)の変数に設定されているフォルダ
    環境設定ファイル(EURPS_ENV)の変数に設定されているフォルダが読み込まれます。対応する環境設定ファイルの変数について,ファイルの種類ごとに次に示します。
    ファイルの種類 環境設定ファイルの変数
    帳票ファイル EURPS_REPORTPATH
    マッピングデータファイル EURPS_MAPDATAPATH
    ユーザ定義データファイル EURPS_USERDATAPATH
    しおり定義ファイル EURPS_BOOKMARKPATH
    マッピングデータの可変記号値定義ファイル EURPS_MAPDATAPATH
    ユーザ定義データの可変記号値定義ファイル EURPS_USERDATAPATH
  • EUR Developer,EUR Print Service,またはEUR Print Service Enterpriseのインストール先フォルダ
UNIX/Linux環境の場合
  • 環境変数に設定されているディレクトリ
    環境変数に設定されているフォルダが読み込まれます。対応する環境変数について,ファイルの種類ごとに次に示します。
    ファイルの種類 環境変数
    帳票ファイル EURPS_REPORTPATH
    マッピングデータファイル EURPS_MAPDATAPATH
    ユーザ定義データファイル EURPS_USERDATAPATH
    しおり定義ファイル EURPS_BOOKMARKPATH
    マッピングデータの可変記号値定義ファイル EURPS_MAPDATAPATH
    ユーザ定義データの可変記号値定義ファイル EURPS_USERDATAPATH
  • 環境設定ファイル(eurps_env)の変数に設定されているディレクトリ
    環境設定ファイル(eurps_env)の変数に設定されているフォルダが読み込まれます。対応する環境設定ファイルの変数について,ファイルの種類ごとに次に示します。
    ファイルの種類 環境設定ファイルの変数
    帳票ファイル EURPS_REPORTPATH
    マッピングデータファイル EURPS_MAPDATAPATH
    ユーザ定義データファイル EURPS_USERDATAPATH
    しおり定義ファイル EURPS_BOOKMARKPATH
    マッピングデータの可変記号値定義ファイル EURPS_MAPDATAPATH
    ユーザ定義データの可変記号値定義ファイル EURPS_USERDATAPATH
  • ホームディレクトリ(環境変数HOMEで指定)
  • /var/opt/eurpsディレクトリ
(e) ファイルの指定のしかた

帳票ファイル名,データファイル名,およびしおり定義ファイル名は,コンマ「,」で区切って指定します。