画面・帳票サポートシステム XMAP3 開発ガイド


2.1.2 開発環境の設定手順

XMAP3を利用して画面や帳票を開発する上での環境設定の手順について説明します。

なお,複数の開発者で作業するチーム開発では,準備した各種リソース(ドローセットアップの設定,レイアウトパターン,APパターンなど)をほかの開発担当者のマシンへ配布すると,同じ設定や定義を繰り返す手間を省けます。同じ環境で使用するすべてのOSに各種リソースをコピーして使用することをお勧めします。

[図データ]

  1. XMAP3のインストール

    XMAP3を提供媒体からインストールします。インストール時の注意については,「1.6 インストールとアンインストール時の注意」を参照してください。

  2. 開発環境のセットアップ

    画面・帳票の定義やマップ生成に関する標準の設定値を,ドローセットアップを使用し,必要に応じてユーザ独自の値に変更します。ドローセットアップの設定項目は,ドローの各種ダイアログの標準値になる項目,システム全体にかかわる運用管理者が設定する項目,およびドローとAPにかかわる項目に分類されます。ドローセットアップについては,「3. ドローセットアップによる環境設定」を参照してください。なお,ドローセットアップの設定値の変更は,必ず,新規に画面や帳票を定義する前に行ってください。

  3. 各種リソースの準備

    ドローで画面・帳票定義を始める前に,必要なリソースを準備しておきます。

    • レイアウトパターンの作成

      実際の画面や帳票を作成する前に,定義のひな型となるレイアウトパターンを用意しておくことで,開発効率を向上できます。レイアウトパターンについては,「5.1 レイアウトパターン」を参照してください。

    • レイアウト部品の作成

      実際の画面や帳票を作成する前に,よく使用する属性のオブジェクトや幾つかのオブジェクトを組み合わせたグループをレイアウト部品として登録しておくことで開発効率を向上できます。レイアウト部品については,「5.2 レイアウト部品」を参照してください。

    • グラフィックデータの作成

      グラフィックオブジェクトやプッシュボタンのラベルに使用するグラフィックデータを準備しておきます。詳細については,「2.2.1 グラフィックデータの準備」を参照してください。

    • ポップアップメニューファイルの作成

      メニュー項目が大量のときなどは,メニューファイルを作成して,あらかじめ用意しておきます。ポップアップメニューファイルの準備については,「2.2.2 ポップアップメニューファイルの準備」を参照してください。

    • 外字の作成

      外字を使用する場合,実行環境に,外字コードに対応したフォントを準備します。外字については,「2.2.3 外字の作成と登録」を参照してください。

  4. 定義ファイル格納用フォルダの作成

    画面,帳票,および書式の定義ファイルを格納するフォルダを作成します。XMAP3インストール時には,XMAP3インストールフォルダの下に「\USER\MAPS」のフォルダが作成されます。このフォルダ以外に格納したい場合,任意にフォルダの名称や場所を設定してください。

    定義ファイルは,XMAP3インストールフォルダ以外のフォルダ下で管理することをお勧めします。なお,XMAP3インストールフォルダ\TEMPや\BINの下に格納すると正常に動作しないので注意してください。

    また,マップファイルを格納するフォルダにロングパス名を使用している場合,IFITによるマップファイルの転送ができないことがあります。フォルダ名にはロングパス名を使用しないことをお勧めします。

  5. AP作成で使用するフォルダの作成

    XMAP3で生成した論理マップや作成するAPを格納したり,コンパイル時に生成される作業ファイルを格納したりするフォルダを作成します。開発環境に合わせて,フォルダの位置や名称を決めてください。

  6. 動的変更テーブル(X3MODTBL)のコピー

    XMAP3では,APの作成に必要な属性変更用(属性をAPから動的に変更する)の動的変更テーブルを用意しています。この動的変更テーブルには,AP実行中に画面の色や表示属性の変更,および出力テキスト・フィールド(出力論理マップ)の初期化に使用する定数が準備されています。動的変更テーブルのコピーについては,「2.4 動的変更テーブルファイルのコピー」を参照してください。

    動的変更テーブルの変更については「3.3.5 修飾名の設定の変更」を,参照してください。

  7. 開発環境の配布

    複数の開発者でチーム開発をする場合や,開発環境を別マシンに移動する場合は,開発環境の配布を行います。詳細については,「2.6 開発環境の配布」を参照してください。