JP1/ServerConductor/Deployment Manager
管理サーバ for DPMとは,コンピュータの管理を行うものです。Webコンソールからの操作で動作します。
管理サーバ for DPMをインストールする際には,以下の点にご注意ください。
- 「管理サーバ for DPM」をインストールするシステムに,管理者権限のあるユーザでログオンし,インストールを行うために必要なディスク容量があることを確認してください。
- 【重要!】
- ネットワークに接続している他のコンピュータの共有フォルダにバックアップファイルの保存を行いたい場合には,管理者権限の他にネットワーク先の共有フォルダにアクセス権を持たせてください。ネットワークに接続している他のコンピュータの共有フォルダにバックアップファイルの保存を行いたい場合には,管理者(Administrator)以外に管理者権限を持つユーザを作成することをお薦めします。
- 【ヒント】
- 以下がインストールされていることを確認してください。
- Windows Installer 3.0以上がインストールされていること
本製品には,Windows Installer 3.1が格納されています。
<DPMのプログラムのCD-ROM(1/2)>:
\dotNet Framework35 SP1\WindowsInstaller-KB893803-v2-x86.exe
- 管理サーバ for DPMのインストールを行うとSQL Native Clientがインストールされます(既にSQL Native Clientがインストールされている場合は,SQL Native Clientの上書きインストールは行いません)。
- 管理サーバ for DPMをインストールする前に必ずデータベースをインストールしてください。
- 管理サーバ for DPMのインストール時には,データベースサーバとの通信を行います。管理サーバ for DPMのインストール前に,データベースサーバのポート番号:56070/tcpと通信が行える環境にしてください。
- DPMで管理する予定のネットワーク内に,管理サーバ for DPMがインストールされているコンピュータが存在しないことを確認してください。また,ルータを越えたネットワークにある管理サーバ for DPMから管理されていないことも確認してください。
- 【重要!】
- 管理サーバ for DPMのインストール前に,あらかじめDHCPサーバの設定を行うことを推奨します。
- 同一ネットワーク上の複数のコンピュータに管理サーバ for DPMをインストールしないでください。バージョンが異なるものであっても同一ネットワーク内に存在していると誤動作の原因となります。
- 「管理サーバ for DPM」をインストールする前に,JRE(TM)をインストールしてください。JRE(TM)はOracle社のWebサイト等から事前に入手してください。
- 管理サーバ for DPMをインストールするシステムには,「DPM」という名前のデータソースが追加されます。DPM以外のアプリケーションにより,すでに「DPM」という名前のデータソースが作成されているシステムには,管理サーバ for DPMをインストールしないでください。
- System Manager - Basic Management Version 5.0 for ManageSite(以下,ManageSite)がインストールされているコンピュータに「管理サーバ for DPM」をインストールする場合,もしくはManageSiteがインストールされているコンピュータと同一セグメントにあるコンピュータに「管理サーバ for DPM」をインストールする場合は,あらかじめManageSiteがインストールされているコンピュータ上で「Pxe MTFTP Service」,「PxeServices」の二つのサービスを停止した後に「管理サーバ for DPM」のインストールを行ってください。
なお,「管理サーバ for DPM」がインストールされたコンピュータにManageSiteをインストールすることはできません。一台のコンピュータにManageSiteと「管理サーバ for DPM」をインストールする場合は,必ずManageSiteを先にインストールしてから「管理サーバ for DPM」をインストールしてください。
また,ManageSite以外のPXEサーバがすでにインストールされているコンピュータには「管理サーバ for DPM」はインストールできません。
- <この項の構成>
- (1) 管理サーバ for DPMの標準インストール
管理サーバ for DPMの標準インストールについて説明します。
- DPMのプログラムのCD-ROM(1/2)をCD-ROMドライブにセットします。「JP1/ServerConductor/Deployment Manager Setup」画面から「管理サーバ for DPM」を選択します。
- 「インストール方法の選択」画面が表示されます。「OK」ボタンをクリックしてください。「キャンセル」ボタンをクリックすると「JP1/ServerConductor/Deployment Manager Setup」画面に戻ります。
- 【注意!】
- 「このコンピュータにはJREがインストールされていません。JREのインストールを行ってから再度実行してください」と表示される場合は,JRE(TM)のインストールがされていません。JRE(TM)をインストール後再度実行してください。
- 「DeploymentManagerセットアップへようこそ」ウィザードが開始されるので,「次へ」ボタンをクリックします。
- 「インストール先の選択」画面が表示されるので,インストール先のフォルダを指定して「次へ」ボタンをクリックします。
- 「セットアップタイプ」画面が表示されます。お使いの環境に合わせチェック対象を変更し,「次へ」ボタンをクリックします。
- 「JP1/ServerConductor/Deployment Managerでパスを制御する」
管理対象コンピュータに日立ディスクアレイサブシステムを接続しており,バックアップ/リストア/ディスク構成チェック/ディスク複製インストール時のパス制御をDPMで実施する場合は,こちらをチェックします。
DPMでパス制御を実施する場合は,ファイバチャネルボードBIOSの設定が必要です。設定方法については,「付録C 日立ディスクアレイサブシステムおよびBR20環境冗長化構成対応」を参照してください。
- 「JP1/ServerConductor/Deployment Manager以外でパスを制御する」
上記に該当しない場合,例えばJP1/ServerConductor/Control Managerなどのソフトでパスを制御する場合や,日立ディスクアレイサブシステムを使用していないためパスを制御する必要がない場合は,こちらをチェックします。
インストール後制御方法を変更する場合は,管理サーバ for DPMの上書きインストールを行ってください。上書きインストール時に上記ダイアログが表示されますので,使用する制御方法を選択してください。
- 次に以下の画面が表示されるので,内容を確認の上,「OK」ボタンをクリックしてください。
- 【重要!】
- 管理対象コンピュータによっては,管理サーバ for DPMのインストール完了後に,KernelID.lstを編集する必要があります。詳細は「1.4.6 KernelID.lstの編集」を参照してください。
- 「セットアップステータス」画面が表示されインストールが開始されます。
- インストールの途中で「管理者パスワード設定」画面が表示されるので,「パスワード入力」と「確認パスワード入力」に同じ管理者パスワードを入力し,「OK」ボタンをクリックします。
- 【重要!】
- 管理者パスワードとは「ガードパラメータ」の設定変更時や,「ガードパラメータ」で設定された処理実行時に入力するパスワードのことです。
- 管理者パスワードは絶対に忘れないようにしてください。
- 管理者パスワードを忘れた場合,管理サーバ for DPMの再インストールが必要になります。
- 【ヒント】
- パスワードは半角英数記号1文字から15文字まで入力できます。またパスワードにダブルクォーテーションは使用できません。
- 管理者パスワードは,Webコンソールの「設定」メニュー→「管理者パスワードの設定」から変更できます。
- 「詳細設定」画面の「全般」タブが表示されるので設定を行います。
- 「サーバ情報」ボックスの「IPアドレス」には,クライアントサービス for DPMや,リモートイメージビルダとの接続に使用するIPアドレスを指定します。以下のどちらかを選択してください。
管理サーバに搭載のすべてのLANボードを管理サーバ for DPMで使用できるようにする場合
:ANY
管理サーバに搭載の特定のLANボードを管理サーバ for DPMで使用できるようにする場合
:使用するLANボードに設定しているIPアドレス
- 共有フォルダを変更したい場合は,「サーバ情報」ボックスの「共有フォルダ」横の「参照」ボタンをクリックして,変更したいフォルダを選択してください。
- 「クライアントサービス for DPMを用いた運用を行う」では,チェックした場合とチェックしない場合で以下の動作となります。
チェックした場合:
シナリオの完了時にクライアントサービス for DPMと管理サーバ for DPMが通信できたことをもってシナリオ完了となります。
OS/HotFix情報取得機能が有効になります。
クライアントサービス for DPMの自動アップグレード機能が無効になります。
チェックしない場合:
シナリオ実行の最後のPXEブートをもってシナリオ完了となります(リモートアップデートで再起動を指定していない場合は適用が完了した時点でシナリオが完了となります)。
OS/HotFix情報取得機能が無効になります。
クライアントサービス for DPMの自動アップグレード機能が有効になります。
- 【注意!】
- 「IPアドレス」にANYを選択する場合は,以下に注意してください。
ネットワーク情報の変更(IPアドレスの変更や増減等)を行った場合は,以下のサービスを再起動してください。
DeploymentManager client start
DeploymentManager PXE Management
DeploymentManager PXE Mtftp
- 「IPアドレス」でANY以外を選択する場合は,以下に注意してください。
一つのLANボードに複数IPアドレスが割り当てられている場合,OS上で先頭に見えるIPアドレスを設定してください。それ以外のIPアドレスを設定した場合,DPMが正常に動作しない場合があります。
- リストアのシナリオでマルチキャストによる配信を行う場合は,「IPアドレス」にANY以外(使用するLANボードに設定しているIPアドレス)を指定してください。
- 「IPアドレス」にANYを指定し,かつ,リモートアップデートのシナリオでマルチキャストによる配信を行う場合は,配信対象となる管理対象コンピュータは,管理サーバの一つのLANボード配下に接続されるようにしてください。
- 共有フォルダにはWindowsのシステムフォルダや他のアプリケーションで使用しているフォルダは指定しないでください。また,ネットワークドライブの指定もできません。
- 共有フォルダには,DPMの操作を行うユーザ,ならびに管理サーバ上の“DeploymentManager”で始まる各種サービスが使用するアカウント(既定値ではローカルシステムアカウント(SYSTEM))がフルコントロールでアクセスできるようにアクセス許可を与えてください。
- 管理サーバ for DPMにて使用する共有フォルダにアカウント制限を行う場合,管理サーバ for DPMの以下のサービスすべてについてデフォルトのログオンアカウントである「ローカル システム アカウント」から管理者権限を持つ他のアカウントに変更し,そのアカウントに対して共有フォルダへのアクセス許可を行ってください。
DeploymentManager API Service
DeploymentManager Backup/Restore Management
DeploymentManager Client Management
DeploymentManager client start
DeploymentManager Get Client Information
DeploymentManager PXE Management
DeploymentManager PXE Mtftp
DeploymentManager Remote Update Service
DeploymentManager Scenario Management
DeploymentManager Schedule Management
DeploymentManager Transfer Management
- 「サーバ設定」ボックスの「クライアントサービス for DPMを用いた運用を行う」のチェックボックスにチェックを入れた場合,次の点を確認してください。これらが満たされない場合はシナリオが完了しません。
・管理対象コンピュータにクライアントサービス for DPMがインストールされている
・シナリオ完了時にコンピュータと管理サーバが通信できるネットワーク設定である
また,クライアントコンピュータが「1.1.5 DPMで管理対象となるコンピュータの前提条件について」に記載されているハードウェア/ソフトウェア環境を満たしているか,再度確認してください。
- 「サーバ設定」ボックスの「クライアントサービス for DPMを用いた運用を行う」のチェックボックスは,JP1/ServerConductor/Control Managerと連携を行う場合,必ずチェックを入れてください。
- 【ヒント】
- 「サーバ情報」ボックスの「共有フォルダ」は,DPMでリモートインストールを行うサービスパック,HotFix等を格納するフォルダ名を指定します。十分な空き容量を確保してください。初期値は「<管理サーバインストールドライブ>:\Deploy」です。
- 管理サーバ for DPMのインストール後でも設定を変更することができます。
- 「シナリオ」タブをクリックすると「シナリオ」タブが表示されるので設定を行います。
- シナリオのタイムアウト時間の設定を行います。必要に応じて時間を変更してください。通常は変更する必要はありません。
- 【ヒント】
- シナリオタイムアウト時間とは,シナリオ実行時のタイムアウトの時間のことです。各項目で設定した時間を過ぎてもシナリオが終了しない場合は,シナリオ実行エラーとなります。
- 管理サーバ for DPMのインストール後でも設定を変更することができます。
- 「ネットワーク」タブを選択すると「ネットワーク」タブが表示されるので設定を行います。
- リモート電源ONとシナリオの実行の設定ができます。必要に応じて変更してください。
- 【注意!】
- リモートアップデートのシナリオでマルチキャストによる配信を指定した場合,同時実行可能台数以上を同時にシナリオ実行すると,同時実行可能台数までシナリオ実行され,それ以上のコンピュータはシナリオ実行エラーとなります。いったん,Webコンソール上のコンピュータを右クリックして「シナリオ実行エラー解除」を選択し,シナリオ実行エラーを解除してください。その後,同時実行可能台数を適切な値に調整して,シナリオ実行エラーとなったコンピュータに再度シナリオ実行を行ってください。
リモートアップデート以外のシナリオは同時実行台数より多くの台数を同時に実行すると,まず実行台数分が実行され,それ以外は待機状態になります。その後,実行中のものが完了すると待機状態のコンピュータが順次シナリオ実行状態になります。
- 以下の場合は同時実行可能台数を超えてシナリオが実行されます。
・管理対象コンピュータからのシナリオ実行を行った場合
・シナリオ実行待ちとなっている管理対象コンピュータの電源を手動で投入した場合
- 【ヒント】
- リモート電源ON実行間隔とは,電源投入が一括で実行される場合の各コンピュータに対するリモート電源ONの実行間隔です。
- リモート電源ONタイムアウトとは電源ONまたはシナリオ実行時にコンピュータからの反応を待つ時間のことです。時間内に反応がない場合はリモート電源ONエラーになります。デフォルトの設定は10分に設定されています。電源ONはするがリモート電源ONエラーが発生するという場合は,この数値を大きくしてください。また,0を指定するとコンピュータからの反応を待ち続けます(リモート電源ONタイムアウトしなくなります)。
- 同時実行可能台数とはシナリオを同時に実行できる台数です。同時実行台数の最大値は1000台となっておりますが,同時実行するシナリオ数が増えるとネットワークの負荷が高くなります。デフォルトは5台に設定されています。5台を超えた台数を同時に実行する場合は設定を変更してください。また,操作を行っていると1000台を超えて設定できてしまうことがありますが,その場合は1000台に設定しなおしてください。
- 管理サーバ for DPMのインストール後でも設定を変更することができます。
- 「DHCPサーバ」タブをクリックすると「DHCPサーバ」タブが表示されるので設定を行います。
- DHCPサーバの設置場所を確認してください。管理サーバ上にインストールされたDHCPサービスを使用する場合には,特に変更することはありません。別のコンピュータ上のDHCPサービスを使用する場合は,「DHCPサーバが別のコンピュータ上で動作している」を選択してください。
また,「DHCPサーバを使用しない」を選択しないでください。DHCPサーバを設置した上で,「DHCPサーバを使用する」を選択してください。
- 【重要!】
- 管理サーバ上に構築したDHCPサービスを使用する場合は,同一ネットワークに他のDHCPサーバを設置しないでください。別のコンピュータ上に構築したDHCPサーバを使用する場合は,同一ネットワーク内にDHCPサーバが何台存在していても結構です。
- 【ヒント】
- 管理サーバ for DPMのインストール後でも設定を変更することができます。
- 以下の画面が表示されますので,データベースサーバのIPアドレスを入力して,「次へ」ボタンをクリックしてください。
- 【重要!】
- 管理サーバ for DPMのインストールが完了しているため,「戻る」ボタンは,無効となっています。データベースサーバをインストールしていない場合は,一時的なIPアドレスを入力して「次へ」ボタンをクリックしてください。一時的なIPアドレスを入力した場合は,12.の「次へ」ボタンをクリック後にデータベースサーバへのアクセスを試みるため,お使いの環境によっては5〜10分程度応答にかかる場合があります。しばらくお待ちください。
- 管理サーバ for DPMをインストール後にデータベースサーバのIPアドレスを変更する場合は,「2.16.2 データベースサーバのIPアドレス変更」を参照してください。
- 以下の画面が表示されますので,管理サーバIDを入力し,「次へ」ボタンをクリックします。
- 【注意!】
- 既に管理サーバIDが登録されているデータベースのIPアドレスを指定したにもかかわらず,コンボボックス内に管理サーバIDが表示されていない場合は,データベースへの接続に失敗した可能性があります。画面の指示に従い,再度データベースサーバのIPアドレスを入力してください。
- 管理サーバIDは,半角英数字と記号で,63バイト以内で入力できます。ただし以下の半角文字は入力できません。
「`」,「~」,「!」,「@」,「#」,「$」,「^」,「&」,「*」,「(」,「)」,「+」,「[」,「[」,「{」,「}」,「\」,「|」,「:」,「;」,「'」,「"」,「<」,「>」,「/」,「?」
- 「InstallShield Wizardの完了」画面が表示されますので「完了」ボタンをクリックします。
- 【ヒント】
- インストール完了後,「スタート」メニューに「ServerConductor」→「DeploymentManager」が登録されます。
- 以下のどれかのサービスが起動している場合は,管理サーバ for DPMに必要なポートが自動的に開放されます(開放されるポートについては,「1.1.8 ネットワーク環境の設定について」を参照してください)。
Windows Firewall/Internet Connection Sharing(ICS)
Windows Firewall
- 「DeploymentManager CD(2/2)を挿入してください」のメッセージが表示されたら,CD-ROMドライブの媒体をDPMのプログラムのCD-ROM(2/2)に入れ替え,「OK」ボタンをクリックします。
- 「DeploymentManager CD(1/2)を挿入してください」のメッセージが表示されたら,「OK」ボタンをクリックした後,CD-ROMドライブの媒体をDPMのプログラムのCD-ROM(1/2)に入れ替えます。入れ替え後インストーラが自動起動しない場合は,エクスプローラを使用してCD-ROM内の直下にある「Launch.exe」を起動してください。
以上で「管理サーバ for DPM」の標準インストールは完了です。
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