システムの集中監視は,業務システム全体のリソースの状態を監視することで,稼働性能を把握,調査したり,障害の発生を検知して原因を究明,対策したりできる運用方法です。JP1/IMと連携することで実現できます。JP1/IMは,企業情報システム全体を統合管理する基盤になるプログラム群です。JP1/IMでシステムの集中監視をする場合は,次の3種類のプログラムを利用します。
- JP1/IM - Central Console※(統合コンソール)
システムで発生した事象をJP1イベントによって集中管理することで,システムの統合管理を実現するプログラムです。JP1イベントとは,システムで発生した事象に,JP1で管理するための属性を付与された情報です。
JP1/IM - Central Consoleでは,発生した事象に関連するエラーメッセージなどが表示されるので,事象の詳細を確認できます。
- JP1/IM - Central Scope※(統合スコープ)
システムを監視するための画面を,管理者の目的に合わせて表示できるようにすることで,目的指向型のシステム監視を実現するプログラムです。
発生した事象の影響範囲が業務単位またはサーバ単位のツリー形式で確認できるので,影響範囲の切り分けや特定ができます。
- JP1/IM - View(ビューアー)
JP1/IMでシステム運用管理をするときに使用する,監視・操作画面を提供するプログラムです。
統合コンソールおよび統合スコープの操作画面を表示するホストに必要です。
注※ JP1/IM - Central ConsoleとJP1/IM - Central ScopeはJP1 Version 7iの製品です。JP1 Version 8の場合,この二つの製品はJP1/IM - Managerに統合され,内部コンポーネントとして提供されています。JP1 Version 8を使用する場合は,「JP1/IM - Central Console」と「JP1/IM - Central Scope」を「JP1/IM - Manager」に置き換えてお読みください。
JP1/IMのシステムの集中監視の詳細については,マニュアル「JP1 Version 8 JP1/Integrated Management - Manager システム構築・運用ガイド」,またはマニュアル「JP1 Version 7i JP1/Integrated Manager - Console システム構築・運用ガイド」を参照してください。
また,JP1/IM - CMでシステムの構成定義および管理をする場合については,「21.3 システムの構成定義および管理(JP1/IM - CMとの連携)」を参照してください。
- <この節の構成>
- 21.2.1 システムの集中監視の概要
- 21.2.2 システムの集中監視に必要なプログラム
- 21.2.3 監視ツリーの自動生成
- 21.2.4 統合機能メニューからの運用管理ポータルの表示(Windowsの場合)
- 21.2.5 障害の監視の仕組み
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