Cosminexus 機能解説
JP1/IMの統合スコープでは,監視ツリーを使用してシステムを監視します。監視ツリーは,JP1/IMの機能を使用して,自動生成できます。
Cosminexusシステムを集中監視する場合,次の2種類の監視ツリーが自動生成できます。これによって,JP1/IMと連携したCosminexusシステムを含んだシステム全体の障害監視,稼働性能監視が容易に実現できるようになります。
なお,監視ツリーは,運用開始前にあらかじめ自動生成しておきます。
監視ツリーの自動生成の設定については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」を参照してください。
業務指向ツリーとは,Cosminexusシステム上で稼働しているJ2EEアプリケーションを主体に構成されている監視ツリーです。どの業務で問題が発生しているのか,業務の視点で障害が監視できるようになります。
業務指向ツリーの構成を次に示します。初期表示は,「Cosminexus運用管理グループ」ノードまでが展開された状態になります。
図21-3 業務指向ツリーの構成
業務指向ツリーの各ノードについて説明します。
表21-2 業務指向ツリーのノード
ノード名※1 ※2 | 説明 | ||
---|---|---|---|
業務 | 業務指向ツリーのルートノードです。 | ||
AJS2マネージャグループ | JP1/AJS2用のルートノードです。 | ||
Cosminexus運用管理グループ | Cosminexus用のルートノードです。 | ||
Cosminexus運用管理ホスト<運用管理ホスト名> | Cosminexus運用管理ホストの監視グループです。運用管理ホストの名称が表示されます。 | ||
<Cosminexus運用管理ドメイン名> | Cosminexus運用管理ドメインの監視グループです。運用管理ドメインの名称が表示されます。 | ||
<業務J2EEアプリケーション名>※3 | 業務に対応する監視グループです。J2EEアプリケーション(EAR)のプロパティであるDisplay Nameプロパティの値が表示されます。統合スコープから,わかりやすい業務名に必要に応じて変更できます。 | ||
<Cosminexus運用管理エージェントホスト名> | 論理サーバが稼働するホストの監視グループです。Cosminexusの運用管理エージェントが配置されているホストのホスト名が表示されます。 | ||
業務サービス | (JP1/IMで管理しているほかの業務指向ツリーと階層を合わせるためのノードです)。 | ||
Cosminexus業務サービス | (サーバ指向ツリーを使用する場合にJP1/AJS2の監視ノードと区別するためのノードです)。 | ||
論理サーバ監視 | 論理サーバに対応する監視グループです。論理サーバを監視するWebサーバ,およびAPサーバの監視グループは,このノードの下に配置されます。 | ||
Webサーバ※3 | Webサーバに対応する監視グループです。Webサーバを監視するオブジェクトは,このノード下に配置されます。 | ||
<Webサーバ名>監視※3 | Webサーバの障害監視オブジェクトです。 該当するWebサーバに障害が発生すると,この監視オブジェクトの状態が変わります。 |
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APサーバ | アプリケーションサーバの監視グループです。Webサーバ以外を監視するオブジェクトは,このノード下に配置されます。 | ||
J2EEサーバ<論理サーバ名>監視 | J2EEサーバまたはバッチサーバの障害監視オブジェクトです(バッチサーバの場合も「J2EEサーバ」と表示されます)。 J2EEアプリケーションが稼働しているJ2EEサーバの表示名,またはバッチサーバの表示名が表示されます。 該当するJ2EEサーバまたはバッチサーバで障害が発生すると,この監視オブジェクトの状態が変わります。なお,J2EEサーバの場合,該当するJ2EEアプリケーションが1ホスト内の複数のJ2EEサーバに配置されている場合,この監視オブジェクトは複数生成されます。 |
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ネーミングサービス<論理サーバ名>監視※3 | ネーミングサービスの障害監視オブジェクトです。J2EEサーバに関連するネーミングサービスの表示名が表示されます。 該当するネーミングサービスに障害が発生すると,この監視オブジェクトの状態が変わります。 |
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スマートエージェント<論理サーバ名>監視※3 | スマートエージェントの障害監視オブジェクトです。同じ監視グループ内のOTSやCTMに関連するスマートエージェントの表示名が表示されます。 該当するスマートエージェントに障害が発生すると,この監視オブジェクトの状態が変わります。 |
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CTMドメインマネジャ名<論理サーバ名>監視※3 | CTMドメインマネジャの障害監視オブジェクトです。J2EEサーバに関連するCTMドメインマネジャの表示名が表示されます。 該当するCTMドメインマネジャに障害が発生すると,この監視オブジェクトの状態が変わります。 |
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CTM<論理サーバ名>監視※3 | CTMの障害監視オブジェクトです。J2EEサーバに関連するCTMの表示名が表示されます。 該当するCTMに障害が発生すると,この監視オブジェクトの状態が変わります。 |
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パフォーマンストレーサ<論理サーバ名>監視 | パフォーマンストレーサの障害監視オブジェクトです。J2EEサーバに関連するパフォーマンストレーサの表示名が表示されます。 該当するパフォーマンストレーサに障害が発生すると,この監視オブジェクトの状態が変わります。 |
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SFOサーバ<論理サーバ名>監視※3 | SFOサーバの障害監視オブジェクトです。SFOサーバの表示名が表示されます。 該当するSFOサーバで障害が発生すると,この監視オブジェクトの状態が変わります。 |
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J2EEアプリケーション監視※3 | J2EEアプリケーションの監視グループです。J2EEアプリケーションを監視するオブジェクトはこのノードの下に配置されます。 | ||
<論理サーバ名><J2EEアプリケーション名>監視※3 | J2EEサーバ内のJ2EEアプリケーション監視オブジェクトです。J2EEサーバのサーバ名とJ2EEアプリケーション名が表示されます。 該当するJ2EEサーバ内のJ2EEアプリケーションで障害が発生すると,この監視オブジェクトの状態が変わります。なお,この監視オブジェクトは,各J2EEサーバ内のJ2EEアプリケーションの数だけ生成されます。 |
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ミドル | ミドル製品用の監視グループです。ミドル製品のリソースを監視するオブジェクトです。 |
注※1 < >で囲まれている名称は,環境に応じて設定される名称です。
注※2 各ノードの名称は,統合スコープ上で任意の名称に変更できます。
注※3 バッチサーバの場合,該当しません。
サーバ指向ツリーとは,サーバマシン(ホスト)を主体に構成されている監視ツリーです。どのホストで問題が発生しているのか,ホストの視点で障害が監視できるようになります。
サーバ指向ツリーの構成を次に示します。初期表示は,「管理ホスト<IMマネージャ>」ノードまでが展開された状態になります。なお,IM構成ホストとは,JP1/IMマネジャホストまたはエージェントホストのことです。
図21-4 サーバ指向ツリーの構成
監視ツリーの自動生成処理の流れについて説明します。
JP1/IM - Viewで表示した統合スコープのビューアーから監視ツリーの自動生成を実行すると,JP1/IMからJP1/Baseを介してアダプタコマンドが実行されます。アダプタコマンドとは,監視ツリーの自動生成に使用する定義情報を収集するために,JP1/Baseによって実行されるコマンドです。あらかじめJP1/Baseに登録しておく必要があります。
Cosminexusシステムに対してアダプタコマンドが実行されると,Cosminexus運用管理コマンド(mngsvrutil)が実行されます。J2EEアプリケーションを実行しているシステムでは,J2EEアプリケーションやJ2EEサーバ,Webサーバなどの構成情報が取得されます。バッチアプリケーションを実行しているシステムでは,バッチサーバ,パフォーマンストレーサなどの構成情報が取得されます。
JP1/IMでは,それぞれのアダプタコマンドによって取得された情報を基に,監視ツリーの自動生成が実行されます。
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