Cosminexus 機能解説

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8.1.1 ネーミング管理の機能

ネーミング管理は,J2EEサービスで提供されている機能の一つです。J2EEサービスは,J2EEコンテナの部品機能として利用される機能です。ネーミング管理では,オブジェクト(Enterprise Beanに対応するEJBホームオブジェクト,ビジネスインタフェースのリファレンスおよびJ2EEリソース)の名前と格納場所を管理しています。ネーミング管理の機能を使用することで,EJBクライアントは,呼び出すEnterprise Beanまたはリソースの格納場所を知らなくても,名前から必要なオブジェクトを利用できるようになります。

また,Connector 1.5仕様に準拠したリソースアダプタを使用する場合,管理対象オブジェクトもネーミング管理で管理されています。管理対象オブジェクトは,J2EEアプリケーションの中からメッセージの送信および同期受信をするときに使用するオブジェクトです。管理対象オブジェクトについては,「9.13.4 管理対象オブジェクトのルックアップ」を参照してください。

Cosminexusで提供するネーミング管理の機能を次の表に示します。

表8-1 Cosminexusで提供するネーミング管理の機能

機能 参照先
JNDI名前空間へのオブジェクトのバインドとルックアップ 8.2
Enterprise BeanまたはJ2EEリソースへの別名付与(ユーザ指定名前空間機能) 8.3
ラウンドロビンポリシーによるCORBAネーミングサービスの検索 8.4
ネーミング管理機能でのキャッシング 8.5
CORBAネーミングサービスの切り替え 8.6

注※ ルックアップには何種類かの方法があります。ルックアップ名称および方法については,「8.2.1 ルックアップで使用する名称の種類」を参照してください。


ネーミング管理機能のJNDIでは,CORBAオブジェクトリファレンス以外のオブジェクト(RMI-IIOPのリモートオブジェクトやJDBCデータソースなどのオブジェクト)を次のように扱います。

なお,Cosminexusで提供するネーミング管理の機能には,J2EEで規定された機能にCosminexus独自の機能を拡張したものと,Cosminexus独自の機能として提供しているものがあります。Cosminexus独自の機能かどうかについては,「2. アプリケーションサーバの機能(J2EEアプリケーションを実行する場合)」を参照してください。

Cosminexusが提供するネーミング管理の機能と対象になるオブジェクトの関係を次の表に示します。

表8-2 Cosminexusが提供するネーミング管理の機能と対象になるオブジェクトの関係

機能 Enterprise Bean J2EEリソース
EJBホームオブジェクト ビジネスインタフェース
JNDI名前空間へのオブジェクトのバインドとルックアップ  
Enterprise BeanまたはJ2EEリソースへの別名付与(ユーザ指定名前空間機能)
ラウンドロビンポリシーによるCORBAネーミングサービスの検索 ×
ネーミング管理機能でのオブジェクトのキャッシング × ×
CORBAネーミングサービスの切り替え × ×

(凡例)
○:使用できる ×:使用できない

注※
自動的にバインドされる名称でのルックアップはできません。

注意
Webアプリケーションでカスタムエラーページを設定している場合,設定されたエラーページからJNDIを利用できません。