JP1/Integrated Management - Manager システム構築・運用ガイド
一般的に想定されるトラブルについて,対処方法を説明します。
表24-15 一般的に想定されるトラブル
項番 トラブルの内容 1 JP1/IM - Viewからログインできない 2 [イベントコンソール]画面で定義メニューが表示されない 3 コマンド実行ができない 4 コマンド実行履歴ファイルが壊れている 5 自動アクションの実行状態が「状態不明」と表示される 6 自動アクションが遅延する 7 監視オブジェクトDBが破損している 8 監視オブジェクトDBのロックが解除されない 9 アクション結果の詳細情報(メッセージ)にKAVB5150-Wが表示される 10 インシデントが登録できない(JP1/IM - Incident Master連携機能) 11 JP1/IM - Central Scope,JP1/IM - Viewのどちらかのバージョンが古い 12 相関イベントの発行処理の対象となるJP1イベントが多発した 13 JP1/IM - Viewに相関イベントが表示されない 14 JP1/IM - Viewでログインしたあと,JP1/IM - Viewの画面が表示されない 15 コマンド実行,自動アクションで実行したバッチファイルが正常終了しない(Windows限定) 16 JP1/IM - Manager(JP1/IM - Central Scope)が受信したJP1イベントの処理が遅延する 17 応答待ちイベントがJP1/IM - Viewに表示されない 18 応答待ちイベントがJP1/IM - Viewに表示されるが,応答待ちイベントとして表示されない(種別の矢印アイコンが表示されない,応答入力できない) 19 [イベントコンソール]画面にJP1イベントが表示されない場合
- <この節の構成>
- (1) JP1/IM - Viewからログインできない場合
- (2) [イベントコンソール]画面で定義メニューが表示されない場合
- (3) コマンド実行ができない場合
- (4) コマンド実行履歴ファイルが壊れている場合
- (5) 自動アクションの実行状態が「状態不明」と表示される場合
- (6) 自動アクションが遅延する場合
- (7) 監視オブジェクトDBが破損している場合
- (8) 監視オブジェクトDBのロックが解除されない場合
- (9) アクション結果の詳細情報(メッセージ)にKAVB5150-Wが表示される場合
- (10) インシデントが登録できない場合(JP1/IM - Incident Master連携機能)
- (11) JP1/IM - Central Scope,JP1/IM - Viewのどちらかのバージョンが古い場合
- (12) 相関イベントの発行処理の対象となるJP1イベントが多発した場合
- (13) JP1/IM - Viewに相関イベントが表示されない場合
- (14) JP1/IM - Viewでログインしたあと,JP1/IM - Viewの画面が表示されない場合
- (15) コマンド実行,自動アクションで実行したバッチファイルが正常終了しない場合(Windows限定)
- (16) JP1/IM - Manager(JP1/IM - Central Scope)が受信したJP1イベントの処理が遅延する場合
- (17) 応答待ちイベントがJP1/IM - Viewに表示されない場合
- (18) 応答待ちイベントがJP1/IM - Viewに表示されるが,応答待ちイベントとして表示されない(種別の矢印アイコンが表示されない,応答入力できない)
- (19) [イベントコンソール]画面にJP1イベントが表示されない場合
(1) JP1/IM - Viewからログインできない場合
メッセージの種類によって対処方法が異なります。
- 「KAVB1200-E 接続中に通信エラーが発生しました」メッセージが出力される。
- 要因
- 次の要因が考えられます。
- JP1/IM - Managerが起動されていません。
- 接続先ホスト名が誤っています。
- 対処
- 要因に従って対処してください。
- JP1/IM - Managerを起動してください。
- 接続先ホスト名が正しいか確認してください。
- 「KAVB0104-E ユーザー認証に失敗しました」メッセージが出力される。
- 要因
- 次の要因が考えられます。
- 接続先に対するユーザー名またはパスワードが誤っています。
- 対処
- 接続先に対するユーザー名またはパスワードが正しいか確認してください。
- 「KAVB0109-E 接続ホストと認証サーバの間で,通信エラーが発生しました」メッセージが出力される。
- 要因
- 接続先ホスト上で設定されている認証サーバが起動されていません。
- 対処
- 認証サーバを起動してください。
(2) [イベントコンソール]画面で定義メニューが表示されない場合
- [イベントコンソール]画面の「オプション」のメニューで定義関連が不活性化されている。
- 要因
- JP1資源グループの設定が誤っています。
- 対処
- JP1資源グループの設定で,ログインするJP1ユーザーのJP1資源グループにグループ名「JP1_Console」,権限レベルに「JP1_Console_Admin」または「JP1_Console_Operator」が設定されているか確認してください。
(3) コマンド実行ができない場合
- [コマンド実行]画面で「KAVB2027-E ユーザー名のユーザ偽装に失敗したため,コマンド実行できません」メッセージが出力される。
- 要因
- ユーザーマッピングの設定が誤っています。
- 対処
- ユーザーマッピングの設定を確認してください。設定されていない場合はユーザーマッピングを設定してください。この設定はWindowsの場合必須です。
- なお,マッピング元のサーバ名として指定するホストがDNSを使用している場合,ドメイン名を含めて記述する必要があります。ホスト名が正しくて,偽装に失敗する場合はDNSを使用していないか確認してください。
- [コマンド実行]画面で「KAVB2031-E ホスト(ホスト名)が管理対象でないため,コマンドが実行できません」メッセージが出力される。
- 要因
- 構成管理の定義に誤りがあります。または,実行ホスト名が解決できません。
- 対処
- 構成管理の定義で構成情報が定義されているか確認してください。
- 実行ホスト名を解決できるようにしてください。
- Windowsで物理ホストと論理ホストの両方を起動する環境でこのメッセージが出力される場合は,ネットワークの設定が不足しています。詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」のクラスタ運用に関する注意事項(Windows限定の注意事項)の中の,同一ホスト上で物理ホスト環境と論理ホスト環境を構築する場合の項を参照してください。
- DOSプロンプトでの実行結果とコマンド実行画面や自動アクションでの実行結果が異なる。
- 要因
- 実行するOSユーザーの環境が不正です。
- 対処
- jcocmddefコマンドの-loaduserprofileオプションを有効にしてください。詳細については,「3.6.3 (3) (c) コマンドを実行するときの環境」,およびマニュアル「JP1/Integrated Management - Manager リファレンス jcocmddef」(2. コマンド)を参照してください。
(4) コマンド実行履歴ファイルが壊れている場合
電源断によるマシン停止などによってコマンド実行履歴ファイルへの書き込みが中断された場合,自動アクションまたはコマンド実行のコマンド実行履歴ファイルが壊れる場合があります。
その場合,次に示すメッセージが出力されます。
- JP1/IM - Viewの[アクション結果詳細]画面,またはjcashowaコマンドで自動アクションの実行結果を表示したときに,実行結果に「KAVB5151-W コマンド実行履歴からデータの取得に失敗しました」が表示される。
自動アクションのコマンド実行履歴ファイルが壊れているおそれがあります。
- jcocmdlogコマンドを実行したときに,「KAVB2523-E コマンド実行のコマンド実行履歴ファイルがオープンできません」が出力される。
コマンド実行のコマンド実行履歴ファイルが壊れているおそれがあります。
- jcocmdlogコマンドを実行したときに,「KAVB2525-E 自動アクションのコマンド実行履歴ファイルがオープンできません」が出力される。
自動アクションのコマンド実行履歴ファイルが壊れているおそれがあります。
- jcocmdlogコマンドを実行したときに,「KAVB2527-E コマンド実行履歴ファイルの読込に失敗しました」が出力される。
- オプションに-actを指定している場合,自動アクションのコマンド実行履歴ファイルが壊れているおそれがあります。
- オプションに-windowを指定している場合,コマンド実行のコマンド実行履歴ファイルが壊れているおそれがあります。
- -actと-windowのオプションを指定していない場合,自動アクションまたはコマンド実行のコマンド実行履歴ファイルが壊れているおそれがあります。
- 統合トレースログに「KAVB2064-E コマンド実行履歴ファイルの書き込みに失敗しました」が出力される。
自動アクションまたはコマンド実行のコマンド実行履歴ファイルが壊れているおそれがあります。
これらのメッセージが出力される場合,次の手順でコマンド実行履歴ファイルの状態を確認してください。
- 壊れたおそれのあるファイルを(a)に示す手順で確認する。
- 確認の結果,壊れていない場合には各メッセージの対処方法に従って,対処する。
- 壊れている場合は,(b)の手順で回復する。
- (b)の手順でも回復しない場合は,(c)の手順に従ってコマンド実行履歴ファイルを削除する。
(a) コマンド実行履歴ファイルの確認手順
自動アクションのコマンド実行履歴ファイルを確認する場合
- Windowsの場合
コマンドプロンプトから次のコマンドを実行してください。
cd Baseパス\log\COMMAND
(論理ホストの場合:cd 共有フォルダ\jp1base\log\COMMAND)
Jischk -l3 Baseパス\log\COMMAND\ACTISAMLOGV8
- UNIXの場合
次のコマンドを実行してください。
cd /var/opt/jp1base/log/COMMAND
(論理ホストの場合:cd 共有ディレクトリ/jp1base/log/COMMAND)
/opt/jp1base/bin/Jischk -l3 actisamlogv8
コマンド実行のコマンド実行履歴ファイルを確認する場合
- Windowsの場合
コマンドプロンプトから次のコマンドを実行してください。
cd Baseパス\log\COMMAND
(論理ホストの場合:cd 共有フォルダ\jp1base\log\COMMAND)
Jischk -l3 Baseパス\log\COMMAND\CMDISAMLOGV8
- UNIXの場合
次のコマンドを実行してください。
cd /var/opt/jp1base/log/COMMAND
(論理ホストの場合:cd 共有ディレクトリ/jp1base/log/COMMAND)
/opt/jp1base/bin/Jischk -l3 cmdisamlogv8
Jischkコマンドでファイルの不正が検出されない場合,コマンド実行履歴ファイルは壊れていません。Jischkコマンドでファイルの不正が検出された場合には,(b)に示す手順でコマンド実行履歴ファイルを回復してください。
Jischkコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
(b) コマンド実行履歴ファイルの回復手順
自動アクションのコマンド実行履歴ファイルを回復する場合
- Windowsの場合
以下の操作はAdministrators権限で実行してください。また,回復する際には,ACTISAMLOGV8.DRFの約3倍の空き容量が必要です。
- JP1/IM - Managerを停止する。
- JP1/Baseを停止する。
- コマンドプロンプトから次のコマンドを実行し,コマンド実行履歴ファイルを回復する。
なお,Jiscondコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
cd Baseパス\log\COMMAND
(論理ホストの場合:cd 共有フォルダ\jp1base\log\COMMAND)
Jiscond ACTISAMLOGV8
- コマンドプロンプトから次のコマンドを実行して,コマンド実行履歴ファイルが正常に回復したことを確認する。
Jischk -l3 ACTISAMLOGV8
Jischkコマンドでファイルの不正が検出された場合,コマンド実行履歴ファイルは回復できない状態です。正常に回復できなかった場合,(c)に示す手順で自動アクションのコマンド実行履歴ファイルを削除してください。
- JP1/Baseを起動する。
- JP1/IM - Managerを起動する。
- UNIXの場合
以下の操作はスーパーユーザー権限で実行してください。また,回復する際には,actisamlogv8.DATの約3倍の空き容量が必要です。
- JP1/IM - Managerを停止する。
- JP1/Baseを停止する。
- 次のコマンドを実行し,コマンド実行履歴ファイルを回復する。
なお,Jiscondコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
cd /var/opt/jp1base/log/COMMAND
(論理ホストの場合:cd 共有ディレクトリ/jp1base/log/COMMAND)
/opt/jp1base/bin/Jiscond actisamlogv8
- コマンドプロンプトから次のコマンドを実行して,コマンド実行履歴ファイルが正常に回復したことを確認する。
/opt/jp1base/bin/Jischk -l3 actisamlogv8
Jischkコマンドでファイルの不正が検出された場合,コマンド実行履歴ファイルは回復できない状態です。正常に回復できなかった場合,(c)に示す手順で自動アクションのコマンド実行履歴ファイルを削除してください。
- JP1/Baseを起動する。
- JP1/IM - Managerを起動する。
コマンド実行のコマンド実行履歴ファイルを回復する場合
- Windowsの場合
以下の操作はAdministrators権限で実行してください。また,回復する際には,CMDISAMLOGV8.DRFの約3倍の空き容量が必要です。
- JP1/IM - Managerを停止する。
- JP1/Baseを停止する。
- コマンドプロンプトから次のコマンドを実行し,コマンド実行履歴ファイルを回復する。
Jiscondコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
cd Baseパス\log\COMMAND
(論理ホストの場合:cd 共有フォルダ\jp1base\log\COMMAND)
Jiscond CMDISAMLOGV8
- コマンドプロンプトから次のコマンドを実行して,コマンド実行履歴ファイルが正常に回復したことを確認する。
Jischk -l3 CMDISAMLOGV8
Jischkコマンドでファイルの不正が検出された場合,コマンド実行履歴ファイルは回復できない状態です。正常に回復できなかった場合,(c)に示す手順でコマンド実行のコマンド実行履歴ファイルを削除してください。
- JP1/Baseを起動する。
- JP1/IM - Managerを起動する。
- UNIXの場合
以下の操作はスーパーユーザー権限で実行してください。また,回復する際には,cmdisamlogv8.DATの約3倍の空き容量が必要です。
- JP1/IM - Managerを停止する。
- JP1/Baseを停止する。
- 次のコマンドを実行する。
cd /var/opt/jp1base/log/COMMAND
(論理ホストの場合:cd 共有ディレクトリ/jp1base/log/COMMAND)
/opt/jp1base/bin/Jiscond cmdisamlogv8
- コマンドプロンプトから次のコマンドを実行して,コマンド実行履歴ファイルが正常に回復したことを確認する。
/opt/jp1base/bin/Jischk -l3 cmdisamlogv8
Jischkコマンドでファイルの不正が検出された場合,コマンド実行履歴ファイルは回復できない状態です。正常に回復できなかった場合,(c)に示す手順でコマンド実行のコマンド実行履歴ファイルを削除してください。
- JP1/Baseを起動する。
- JP1/IM - Managerを起動する。
(c) コマンド実行履歴ファイルの削除手順
自動アクションのコマンド実行履歴ファイルを削除する場合
自動アクションのコマンド実行履歴ファイルを削除すると,過去の自動アクションによる履歴はすべて失われます。削除することに問題がある場合は,ファイルをバックアップしてください。詳細については,「16.2.2 DBのバックアップおよびリカバリー」を参照してください。
- JP1/IM - Managerを停止する。
- JP1/Baseを停止する。
- コマンド実行履歴ファイルを削除する。
正常に回復できなかった以下のファイルを削除してください。なお,コマンド実行履歴ファイルについては,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
Windowsの場合
表24-16 削除対象ファイル格納場所(Windows)
UNIXの場合
ファイル名 ファイル名 自動アクションのコマンド実行履歴ファイル
- Baseパス\log\COMMAND\ACTISAMLOGV8.DRF
- Baseパス\log\COMMAND\ACTISAMLOGV8.K01
- Baseパス\log\COMMAND\ACTISAMLOGV8.KDF
- 共有フォルダ\jp1base\log\COMMAND\ACTISAMLOGV8.DRF
- 共有フォルダ\jp1base\log\COMMAND\ACTISAMLOGV8.K01
- 共有フォルダ\jp1base\log\COMMAND\ACTISAMLOGV8.KDF
アクション情報ファイル Consoleパス\log\action\actinf.log 共有フォルダ\jp1cons\log\action\actinf.log アクションホスト名格納ファイル Consoleパス\log\action\acttxt{1|2}.log 共有フォルダ\jp1cons\log\action\acttxt{1|2}.log
表24-17 削除対象ファイル格納場所(UNIX)
ファイル名 ファイル名 自動アクションのコマンド実行履歴ファイル
- /var/opt/jp1base/log/COMMAND/actisamlogv8.DAT
- /var/opt/jp1base/log/COMMAND/actisamlogv8.K01
- /var/opt/jp1base/log/COMMAND/actisamlogv8.DEF
- 共有ディレクトリ/jp1base/log/COMMAND/actisamlogv8.DAT
- 共有ディレクトリ/jp1base/log/COMMAND/actisamlogv8.K01
- 共有ディレクトリ/jp1base/log/COMMAND/actisamlogv8.DEF
アクション情報ファイル /var/opt/jp1cons/log/action/actinf.log 共有ディレクトリ/jp1cons/log/action/actinf.log アクションホスト名格納ファイル /var/opt/jp1cons/log/action/acttxt{1|2}.log 共有ディレクトリ/jp1cons/log/action/acttxt{1|2}.log - JP1/Baseを起動する。
- JP1/IM - Managerを起動する。
コマンド実行のコマンド実行履歴ファイルを削除する場合
コマンド実行のコマンド実行履歴ファイルを削除すると,過去のコマンド実行による履歴はすべて失われます。削除することに問題がある場合は,ファイルをバックアップしてください。詳細については,「16.2.2 DBのバックアップおよびリカバリー」を参照してください。
- JP1/IM - Managerを停止する。
- JP1/Baseを停止する。
- コマンド実行履歴ファイルを削除する。
正常に回復できなかった以下のファイルを削除してください。なお,コマンド実行履歴ファイルについては,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
Windowsの場合
表24-18 削除対象ファイル格納場所(Windows)
UNIXの場合
ファイル名 ファイル名 コマンド実行のコマンド実行履歴ファイル
- Baseパス\log\COMMAND\CMDISAMLOGV8.DRF
- Baseパス\log\COMMAND\CMDISAMLOGV8.K01
- Baseパス\log\COMMAND\CMDISAMLOGV8.KDF
- 共有フォルダ\jp1base\log\COMMAND\CMDISAMLOGV8.DRF
- 共有フォルダ\jp1base\log\COMMAND\CMDISAMLOGV8.K01
- 共有フォルダ\jp1base\log\COMMAND\CMDISAMLOGV8.KDF
表24-19 削除対象ファイル格納場所(UNIX)
ファイル名 ファイル名 コマンド実行のコマンド実行履歴ファイル
- /var/opt/jp1base/log/COMMAND/cmdisamlogv8.DAT
- /var/opt/jp1base/log/COMMAND/cmdisamlogv8.K01
- /var/opt/jp1base/log/COMMAND/cmdisamlogv8.DEF
- 共有ディレクトリ/jp1base/log/COMMAND/cmdisamlogv8.DAT
- 共有ディレクトリ/jp1base/log/COMMAND/cmdisamlogv8.K01
- 共有ディレクトリ/jp1base/log/COMMAND/cmdisamlogv8.DEF
- JP1/Baseを起動する。
- JP1/IM - Managerを起動する。
(5) 自動アクションの実行状態が「状態不明」と表示される場合
自動アクションの実行結果を保存したファイル(アクション情報ファイル,アクションホスト名格納ファイル,コマンド実行履歴ファイル)に不整合が発生しているおそれがあります。
この場合,実行結果を保存したファイルを削除する必要があります。なお,ファイルを削除すると,過去の自動アクションの実行結果は参照できなくなります。削除することに問題がある場合は,ファイルをバックアップしてください。詳細については,「16.2.2 DBのバックアップおよびリカバリー」を参照してください。
削除手順を次に示します。
- JP1/IM - Managerを停止し,JP1/Baseを停止する。
クラスタ構成の場合は,クラスタソフトの操作で論理ホストを停止してください。また,停止確認後に共有ディスクを共有ディレクトリにマウントしてください。
- アクション情報ファイル,アクションホスト名格納ファイル,およびコマンド実行履歴ファイルを削除する。
削除ファイルの格納場所は次の表のとおりです。
- Windowsの場合
表24-20 削除対象ファイル格納場所(Windows)
ファイル名 格納場所 アクション情報ファイル Consoleパス\log\action\actinf.log 共有フォルダ\jp1cons\log\action\actinf.log アクションホスト名格納ファイル Consoleパス\log\action\acttxt{1|2}.log 共有フォルダ\jp1cons\log\action\acttxt{1|2}.log コマンド実行履歴ファイル Baseパス\log\COMMAND\以下の全ファイル 共有フォルダ\jp1base\log\COMMAND\以下の全ファイル
- UNIXの場合
表24-21 削除対象ファイル格納場所(UNIX)
ファイル名 格納場所 アクション情報ファイル /var/opt/jp1cons/log/action/actinf.log 共有ディレクトリ/jp1cons/log/action/actinf.log アクションホスト名格納ファイル /var/opt/jp1cons/log/action/acttxt{1|2}.log 共有ディレクトリ/jp1cons/log/action/acttxt{1|2}.log コマンド実行履歴ファイル /var/opt/jp1base/log/COMMAND/以下の全ファイル 共有ディレクトリ/jp1base/log/COMMAND/以下の全ファイル - JP1/Baseを起動し,JP1/IM - Managerを起動する。
クラスタ構成の場合は,共有ディスクをアンマウントしてから,クラスタソフトの操作で論理ホストを起動してください。
(6) 自動アクションが遅延する場合
- 自動アクションの状態が「実行中」のままになっている。
- まず,jcocmdshowコマンド※で,コマンドの状態を確認してください。その結果によって,対処方法が異なります。確認して得られた結果ごとに,考えられる要因とその対処方法について以下に説明します。
- 「コマンド実行経過時間(ETIME)」が長いコマンドがある場合。
- 要因
- 終了しないコマンドまたは時間がかかるコマンドが実行されています。
- 対処
- jcocmddelコマンド※で,終了しないコマンドを削除してください。詳細については,「3.6.3 (6) トラブルシューティング用コマンド」および「22.1.3 コマンドの実行状態を確認または削除する」を参照してください。
- 「KAVB2239-E 接続先ホストへのネットワーク接続を確立できませんでした」メッセージが表示される場合。
- 要因
- 実行先ホストのJP1/Baseがコマンド実行中に停止しました。
- 対処
- 実行先ホストのJP1/Baseを再起動してください。
- なお,JP1/Baseを監視する方法として,JP1/Baseのヘルスチェック機能があります。詳細については,「3.6.8 JP1/Baseのヘルスチェック機能」を参照してください。
- 「コマンド実行状態(STATUS)」が「Q」となっているコマンドが大量にある場合。
- 要因
- 自動アクション実行数が多過ぎます。
- 対処
- 実行中の自動アクションを確認して,次を見直してください。
- 不要な自動アクションが設定されていないか
- 自動アクションを設定するJP1イベントを絞り込めないか
- 不要な自動アクションがない場合は,jcocmddefコマンド※で,コマンド同時実行数を増やしてください。詳細については,「7.7.6 コマンド実行環境の検討」を参照してください。
- 注※
- jcocmdshowコマンド,jcocmddelコマンドおよびjcocmddefコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager リファレンス 2. コマンド」を参照してください。
(7) 監視オブジェクトDBが破損している場合
- 「KAVB7247-E JP1/IM - CSはJP1/IM - Viewからの操作要求が実行できませんでした(要因:データベースのレコード不正)」,「KAVB7248-E JP1/IM - CSはJP1/IM - Viewからの操作要求が実行できませんでした(要因:データベースの操作不能)」などのメッセージが出力される。
- 要因
- 次の要因が考えられます。
- JP1/IM - Managerの監視オブジェクトDBに論理矛盾が発生している。
- 対処
- 次の処置を実行してください。
- JP1/IM - Managerを停止する。
- 障害調査用に,Scopeパス\databaseフォルダのバックアップをとる。
- jcsdbsetup -fコマンドを実行する。
- Scopeパス\database\jcshostsフォルダ内のすべてのファイルを削除する。
- jcshostsimport -r jcshostsコマンドを実行する。
- JP1/IM - Managerを起動する。
(8) 監視オブジェクトDBのロックが解除されない場合
- 監視オブジェクトDBがロックされたままになっている。
- 要因
- 次の要因が考えられます。
- JP1/IM - Managerの監視オブジェクトDBでロック取得に失敗している。
- 対処
- 次の処置を実行してください。
- jcsmainプロセスが起動していないことを,jco_spmd_statusコマンドで確認する。
- Jismlcktrコマンドを実行する。
- Scopeパス\database以下のファイルをロックしているプロセスを確認する。
- 手順3で確認したプロセスIDに対して,Jislckfree -p PIDコマンドを実行する。
- Jismlcktr,JislckfreeコマンドはJP1/Baseが提供しています。詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」のコマンドの章を参照してください。
(9) アクション結果の詳細情報(メッセージ)にKAVB5150-Wが表示される場合
- [アクション結果詳細]画面を表示すると,メッセージ欄に「KAVB5150-W コマンド実行履歴に該当データがありません」と表示される。
- 要因
- コマンド実行履歴ファイル(ISAM)がラップしたおそれがあります。コマンド実行履歴ファイルファイルがラップすると,自動アクションの実行結果が表示されません。
- 対処
- この現象が頻繁に起こる場合には,コマンド実行履歴ファイルのレコード数の上限値を大きくすることを検討してください。レコード数の上限値を大きくすると,ディスク容量も圧迫しますので,その点も考慮に入れてください。
- 次に手順を示します。
- レコード数の上限値を変更する
- レコード数の上限値を変更した場合,設定を有効にするためにコマンド実行履歴ファイルを削除する必要があります。コマンド実行履歴ファイルを削除すると,過去の自動アクション,コマンド実行による履歴はすべて失われます。削除することに問題がある場合は,ファイルをバックアップしてください。詳細については,「16.2.2 DBのバックアップおよびリカバリー」を参照してください。
- jcocmddefコマンドで,コマンド実行履歴ファイルのレコード数を変更する。
- JP1/IM,JP1/Baseを停止する。
クラスタ構成の場合は,クラスタソフトの操作で論理ホストを停止してください。
また,停止確認後に共有ディスクを共用ディレクトリにマウントしてください。
- コマンド実行履歴ファイルを削除する。
コマンド実行履歴保存ディレクトリ以下の全ファイルが該当します。コマンド実行履歴保存ディレクトリは,デフォルトでは下記のとおりです。
Windowsの場合
表24-22 コマンド実行履歴ファイル格納場所(Windows)
UNIXの場合
ファイル名 格納場所 コマンド実行履歴ファイル Baseパス\log\COMMAND\以下の全ファイル 共有フォルダ\jp1base\log\COMMAND\以下の全ファイル
表24-23 コマンド実行履歴ファイル格納場所(UNIX)
なお,コマンド実行履歴ファイルについては,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
ファイル名 格納場所 コマンド実行履歴ファイル /var/opt/jp1base/log/COMMAND/以下の全ファイル 共有ディレクトリ/jp1base/log/COMMAND/以下の全ファイル
- JP1/Base,JP1/IMを起動する。
クラスタ構成の場合は,共有ディスクをアンマウントしてから,クラスタソフトの操作で論理ホストを起動してください。
- jcocmddefコマンドについては,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager リファレンス jcocmddef」(2.コマンド)を参照してください。
(10) インシデントが登録できない場合(JP1/IM - Incident Master連携機能)
メッセージの種類によって対処方法が異なります。
- 「KAJV0183-E JP1/IM - Incident Masterとの接続に失敗しました。接続をリトライします」が統合トレースログに出力される。
- 要因
- 次の要因が考えられます。
- JP1/IM - Incident Masterが起動していない。
- インシデント登録定義ファイルに指定されたホスト名が誤っている。
- インシデント登録定義ファイルに指定されたホスト名がJP1/IM - Manager上のホストで名前解決できていない(ホスト名からIPアドレスが参照できない)。
- JP1/IM - Manager・JP1/IM - Incident Master間のネットワークに問題がある。
- 対処
- 要因に従って対処してください。
- JP1/IM - Incident Masterを起動してください。
- インシデント登録定義ファイルに指定されたホスト名が正しいか確認してください。
- DNSまたはJP1/IM - Managerホスト上のservicesファイルにJP1/IM - Incident Masterのホスト名を追記し,名前解決ができるようにしてください。
- JP1/IM - Manager・JP1/IM - Incident Master間のネットワークに問題がないか確認してください。
- 「KAJV0233-E インシデント登録定義ファイルに有効な条件が定義されていません」が統合トレースログに出力される。
- 要因
- インシデント登録定義が定義されていません。
- 対処
- インシデント登録定義を定義してください。インシデント登録定義は,JP1/IM - Incident Masterからjcisetfilterコマンドを使って定義します。詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Incident Master」を参照してください。
(11) JP1/IM - Central Scope,JP1/IM - Viewのどちらかのバージョンが古い場合
メッセージの種類によって対処方法が異なります。
「KAVB6060-E 接続先サーバには対応していません」が表示される。
- 要因
- JP1/IM - ViewよりもJP1/IM - Manager,JP1/IM - Central Scopeが古いバージョン,または監視オブジェクトDBが古いバージョンです。
- 対処
- 「JP1/IM - ViewよりもJP1/IM - ManagerまたはJP1/IM - Central Scopeが古いバージョンの場合」
- 次の手順に従って,JP1/IM - ManagerまたはJP1/IM - Central Scopeをバージョンアップしてください。
- [監視ツリー(編集中)]画面で[ファイル]−[ツリーを保存]の操作をし,編集した監視ツリーをcsvファイルに保存する。
- JP1/IM - ManagerまたはJP1/IM - Central ScopeをJP1/IM - Viewと同じバージョンにバージョンアップする。
- [監視ツリー(編集中)]画面で[ファイル]−[ツリーを開く]の操作をし,保存しておいたcsvファイルを読み込む。
- [監視ツリー(編集中)]画面で[ファイル]−[サーバのツリーを更新]の操作をし,サーバのツリーを更新する。
- 「JP1/IM - ViewとJP1/IM - ManagerまたはJP1/IM - Central Scopeが同じバージョンで,監視オブジェクトDBが古いバージョンの場合」
- 次の手順に従って,監視オブジェクトDBをバージョンアップしてください。
- [監視ツリー(編集中)]画面で[ファイル]−[ツリーの保存]の操作をし,編集した監視ツリーをcsvファイルに保存する。
- 監視オブジェクトDBをバージョンアップする。
- [監視ツリー(編集中)]画面で[ファイル]−[サーバのツリーを開く]の操作をし,保存しておいたcsvファイルを読み込む。
- [監視ツリー(編集中)]画面で[ファイル]−[サーバのツリーを更新]の操作をし,サーバのツリーを更新する。
- 監視オブジェクトDBのバージョンアップについては次を参照してください。
- 物理ホストの場合
Windows:「9.5.3 (2) 統合スコープのバージョンアップコマンドの実行」
UNIX:「10.5.6 (2) 統合スコープのバージョンアップコマンドの実行」
- 論理ホストの場合
Windows:「13.2.2 (2) バージョンアップ時のセットアップ」
UNIX:「13.3.2 (2) バージョンアップ時のセットアップ」
- 「JP1/IM - ViewよりもJP1/IM - ManagerまたはJP1/IM - Central Scopeが新しいバージョンで,監視オブジェクトDBが古いバージョンの場合」
- 次の手順に従って,JP1/IM - Viewをバージョンアップしてください。
- [監視ツリー(編集中)]画面で[ファイル]−[ツリーの保存]の操作をし,編集した監視ツリーをcsvファイルに保存する。
- JP1/IM - ManagerまたはJP1/IM - Central Scopeをアンインストールする。
- JP1/IM - ManagerまたはJP1/IM - Central Scopeのインストールディレクトリを削除する。
- JP1/IM - Viewと同じバージョンのJP1/IM - ManagerまたはJP1/IM - Central Scopeをインストールする。
- [監視ツリー(編集中)]画面で[ファイル]−[サーバのツリーを開く]の操作をし,保存しておいたcsvファイルを読み込む。
- [監視ツリー(編集中)]画面で[ファイル]−[サーバのツリーを更新]の操作をし,サーバのツリーを更新する。
- 新しいバージョンのJP1/IM - ManagerまたはJP1/IM - Central Scopeにバージョンアップする。
- JP1/IM - ViewをJP1/IM - ManagerまたはJP1/IM - Central Scopeと同じバージョンにバージョンアップする。
「KAVB6046-E ユーザー(ユーザー)には操作に必要な権限がありません」のメッセージが表示される。
- 要因
- JP1/IM - ManagerまたはJP1/IM - Central ScopeよりもJP1/IM - Viewが古いバージョン,またはJP1/IM - Viewの編集データが古いバージョンです。
- 対処
- 次の手順に従って,JP1/IM - Viewをバージョンアップしてください。
- [監視ツリー(編集中)]画面で[ファイル]−[ツリーを保存]の操作をし,編集した監視ツリーをcsvファイルに保存する。
- JP1/IM - ManagerまたはJP1/IM - Central Scopeをアンインストールする。
- JP1/IM - ManagerまたはJP1/IM - Central Scopeのインストールディレクトリを削除する。
- JP1/IM - Viewと同じバージョンのJP1/IM - ManagerまたはJP1/IM - Central Scopeをインストールする。
- [監視ツリー(編集中)]画面で[ファイル]−[ツリーを開く]の操作をし,保存しておいたcsvファイルを読み込む。
- [監視ツリー(編集中)]画面で[ファイル]−[サーバのツリーを更新]の操作をし,サーバのツリーを更新する。
- 新しいバージョンのJP1/IM - ManagerまたはJP1/IM - Central Scopeにバージョンアップする。
- JP1/IM - ViewをJP1/IM - ManagerまたはJP1/IM - Central Scopeと同じバージョンにバージョンアップする。
(12) 相関イベントの発行処理の対象となるJP1イベントが多発した場合
システムのメンテナンスなどで,相関イベントの発行処理の対象となるJP1イベントが多発した場合,相関イベントの発行処理が過負荷状態になるおそれがあります。
回避方法は次の二つがあります。
- 相関イベントの発行処理を休止する。
- JP1/IM - Managerを停止する。
なお,相関イベントの発行処理を休止しても状況回避できない場合だけ,JP1/IM - Managerを停止してください。
- 相関イベントの発行処理を休止する。
- 相関イベントの発行処理をいったん休止して,状況が回復したあとで相関イベントの発行処理を再開してください。
- 手順を次に示します。
- jcoegsstopコマンドを実行して,相関イベントの発行処理を休止する。
jcoegsstopコマンドを実行すると,相関イベント発行サービスが機能停止状態になります。この間に発生したJP1イベントは処理の対象外になります。
サービスを停止させずに処理だけを停止するため,クラスタ運用している場合にフェールオーバーさせないで運用を継続できます。
- 相関イベント発行処理を再開したい場合,jcoegsstartコマンドを実行する。
- JP1/IM - Managerを停止する。
- JP1/IM - Managerを停止する場合,起動オプションがcoldであれば次に説明する手順を実施する必要はありません。warmの場合だけ実施してください。
- 手順を次に示します。
- 相関イベント発行システムプロファイル(egs_system.conf)を編集して,起動オプションをcoldに変更する。
- JP1/IM - Managerを再起動する。
- 相関イベント発行システムプロファイル(egs_system.conf)を編集して,起動オプションをwarmに戻す。
- jco_spmd_reloadコマンドを実行して,起動オプションの設定を有効にする。
(13) JP1/IM - Viewに相関イベントが表示されない場合
次の要因が考えられます。
- 相関イベントの発行が有効になっていない。
- 相関イベント発行定義が定義されていない。
- 相関イベントがフィルタリングされている。
- 反映した相関イベント発行定義が破損している。
それぞれの対処を次に示します。
- 相関イベントの発行が有効になっていない。
- 相関イベント発行サービスはオプション機能であり,デフォルトでは起動しません。相関イベント発行サービスの起動設定をしていない場合,jcoimdefコマンドで起動設定をしたあと,JP1/IM - Managerを再起動すると相関イベント発行サービスが起動するようになります。
- 相関イベントの発行処理が稼働していることを確認するには,JP1/IM - Managerを再起動したあと,jcoegsstatusコマンドを実行して,相関イベント発行サービスが相関稼働状態(RUNNING)になっていることを確認してください。
- 相関イベント発行定義が定義されていない。
- 相関イベント発行サービスは,相関イベント発行定義に従って相関イベントを発行します。相関イベント発行定義はデフォルトでは定義されていないため,相関イベントは発行されません。
- 相関イベント発行定義ファイルを作成したあと,jcoegschangeコマンドを実行して,相関イベント発行サービスに相関イベント発行定義を反映してください。反映した相関イベント発行定義はjcoegsstatusコマンドで確認できます。
- 相関イベントがフィルタリングされている。
- 相関イベントがイベント取得フィルター,ユーザーフィルター,重要イベントフィルターおよび表示フィルターのフィルタリング対象になっていないかどうか確認してください。
- 相関イベントは通常のJP1イベントと同様に,イベント取得フィルター,ユーザーフィルター,重要イベントフィルターおよび表示フィルターの対象になります。また,重大度が定義されていないイベントは,イベント取得フィルターによってフィルタリングされます(デフォルト設定の場合)。
- 反映した相関イベント発行定義が破損している。
- 統合トレースログに次のメッセージが出力される場合,jcoegschangeコマンドで相関イベント発行サービスに反映した相関イベント発行定義が壊れたおそれがあります。
- 「KAJV2246-E 相関イベント発行定義保存ファイルが壊れているため定義不正が検出されました。 行番号:行番号 不正内容:不正内容」
- このメッセージが出力された場合,jcoegschangeコマンドを実行して,再度相関イベント発行定義を反映してください。
(14) JP1/IM - Viewでログインしたあと,JP1/IM - Viewの画面が表示されない場合
JP1/IM - Viewでログインしたあと,JP1/IM - Viewの画面が表示されない。なお,タスクバーには,JP1/IM - Viewのタスクバーボタンが表示されている。
- 要因
- 次の操作をすると,JP1/IM - Viewでログインしたあとに画面が表示されません。
- 仮想画面構成※によって,JP1/IM - Viewが表示されていない画面領域を表示した状態で,JP1/IM - Viewを終了する。
- 注※
- メモリー上にディスプレイ画面以上のデスクトップを持ち,分割したそれぞれの領域を仮想的に一つのデスクトップとして表示することで複数のデスクトップを画面を切り替えて使用できる構成のことをいいます。
- 仮想デスクトップともいいます。
- 対処
- 次のどれかの方法で対処してください。
- 対処1
- [Alt]キーと[Tab]キーを同時に押してJP1/IM - Viewを選択する。
- タスクバーから「重ねて表示」を選択し,すべてのウィンドウを重ねて表示する。
- JP1/IM - Viewやそのほかのウィンドウの表示位置およびサイズを変更する。
- 対処2
- [Alt]キーと[Tab]キーを同時に押してJP1/IM - Viewを選択する。
- タスクバーから「上下に並べて表示」を選択し,すべてのウィンドウを上下に並べて表示する。
- JP1/IM - Viewやそのほかのウィンドウの表示位置およびサイズを変更する。
- 対処3
- [Alt]キーと[Tab]キーを同時に押してJP1/IM - Viewを選択する。
- タスクバーから「左右に並べて表示」を選択し,すべてのウィンドウを左右に並べて表示する。
- JP1/IM - Viewやそのほかのウィンドウの表示位置およびサイズを変更する。
- 対処4
- [Alt]キーと[Tab]キーを同時に押してJP1/IM - Viewを選択する。
- JP1/IM - Viewのコンテキストメニューから「移動」を選択し,カーソルキーで位置を調整する。
- 表示されたウィンドウまたはそのウィンドウの枠の位置を決定したら,リターンキーを押す。
- 対処5
- [Alt]キーと[Tab]キーを同時に押してJP1/IM - Viewを選択する。
- JP1/IM - Viewのコンテキストメニューから「最大化」を選択し,ウィンドウを最大化した状態でいったんログアウトする。
- 再ログインしたあと,ウィンドウの表示位置およびサイズを変更する。
(15) コマンド実行,自動アクションで実行したバッチファイルが正常終了しない場合(Windows限定)
- 要因
- 次の条件を満たす場合,バッチファイルの処理が中断され,バッチファイルが正常に処理されません。
- コマンド実行先に指定したホストのOSがWindows2000である。
- バッチファイルでFOR /Fコマンドを使用している。
- FOR /Fコマンドの実行後,標準エラー出力への出力をしている。
- 対処
- 次のどちらかの方法で対処してください。
- FOR /Fコマンドを使用しない。
- FOR /Fコマンド実行後に標準エラー出力への出力をしない。
(16) JP1/IM - Manager(JP1/IM - Central Scope)が受信したJP1イベントの処理が遅延する場合
- 要因
- 状態変更条件設定の個別条件設定で,属性値に指定した文字列(ホスト名またはIPアドレス)の名前解決ができていないおそれがあります。
- 対処
- 名前解決に失敗したホスト名は,次のログファイルに出力されます。
- Windowsの場合
Scopeパス\log\jcsmain_trace{1|2|3}.log※
- UNIXの場合
/var/opt/jp1scope/log/jcsmain_trace{1|2|3}.log※
- 注※
- JP1/Baseのログファイルトラップ機能の監視対象にはしないでください。
- 名前解決に失敗した場合,上記ログファイル内に,次のメッセージが出力されます。
・・・fs_jcsHostsAccessPtr->getHostByName() is failed. (host = 名前解決に失敗したホスト名,jp1error = 2001)・・・- または,
・・・fs_jcsHostsAccessPtr->getHostByAddr() is failed. (host = 名前解決に失敗したIPアドレス,jp1error = 2001)・・・- これを確認の上,個別条件の条件として[ホスト名比較]を設定し,次に示すどれかの方法で属性値に指定したホスト名またはIPアドレスの名前解決ができるようにしてください。
- 個別条件の属性値に指定したホスト名またはIPアドレスをホスト情報DBに登録する。
- 個別条件の属性値に指定したホスト名またはIPアドレスをJP1/Baseのjp1hostsに登録する。
- 個別条件の属性値に指定したホスト名またはIPアドレスをhostsやDNSなどに登録する。
(17) 応答待ちイベントがJP1/IM - Viewに表示されない場合
- 要因
- 次の要因が考えられます。
- 応答待ちイベント管理機能が無効となっている。
jcoimdefコマンドの-reseventオプションの指定がOFFとなっているおそれがあります。
- 応答待ちイベントが発行されていない。
- 応答待ちイベントは発行されているが,JP1/IM - Managerでフィルタリングされている。
- 対処
- 応答待ちイベント管理機能を有効が無効となっている場合は,jcoimdefコマンドの-reseventオプションの指定をONにしてください。
- また,次の手順で要因を切り分けて対処してください。
- JP1/IM - ManagerホストのイベントDBに応答待ちイベントが登録されていることを確認する。
管理者ユーザーなど,ユーザーフィルターが設定されていないJP1ユーザーでイベント検索を行い,応答待ちイベントがイベントDBに登録されていることを確認します。
登録されていない場合は,手順2の方法で調査します。
登録されている場合は,JP1/IM - Managerのフィルター(イベント取得フィルター,またはユーザーフィルター)でフィルタリングされているため,フィルター条件を見直してください。
- BJEXホストのログを確認し,BJEXのエラー,または通信エラーが発生していないことを確認する。
エラーメッセージが出力されている場合は,そのメッセージの対処方法に従って対処してください。BJEXのセットアップ時の誤りや通信エラーが考えられます。
(18) 応答待ちイベントがJP1/IM - Viewに表示されるが,応答待ちイベントとして表示されない(種別の矢印アイコンが表示されない,応答入力できない)
- 要因
- 次の要因が考えられます。
- 応答待ちイベント管理機能が無効となっている。
jcoimdefコマンドの-reseventオプションの指定がOFFとなっているおそれがあります。
- BJEXの設定で,JP1/IM - Managerのホスト名の指定が間違っている。
ホスト名ではなくIPアドレスが指定されているおそれがあります。
- BJEXで設定したJP1/IM - Managerのホスト以外のホストに転送している応答待ちイベントである。
- 対処
- 要因に従って対処してください。
- 応答待ちイベント管理機能を有効にする。
jcoimdefコマンドの-reseventオプションの指定をONにしてください。
- BJEXの設定で,正しいJP1/IM - Managerのホスト名を指定する。
- 応答待ちイベントに応答する場合は,BJEXで設定したJP1/IM - Managerホストに対してログインする。
(19) [イベントコンソール]画面にJP1イベントが表示されない場合
- 要因
- フィルターの除外条件,有効な共通除外条件に,条件が何も設定されていない条件群があるため,すべてのJP1イベントが除外されています。
- 対処
- 次のフィルターの除外条件および有効な共通除外条件を見直してください。
- イベント取得フィルター
- ユーザーフィルター
- 重要イベントフィルター
- 表示フィルター
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