Groupmax Scheduler/Facilities Manager Version 7 システム管理者ガイド
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SFdelschコマンドは,ユーザ及び施設のスケジュールを手動で削除するためのコマンドです。ファイルモードのスケジュールの削除は,「コンフィギュレーション」の項番9「不要スケジュール削除時刻」で実行します。
このコマンドは,Java Runtime Environmentをインストールしているマスターサーバで実行してください。また,Scheduler Serverの負荷が低い時間帯に実行してください。
ファイルモードのスケジュール削除機能との違いを次に示します。
表11-18 ファイルモードのスケジュール削除機能との違い
| 機能 |
ファイルモード |
DBモード |
| コンフィギュレーションからの手動実行 |
○ |
× |
| 不要スケジュールの定期的な削除 |
○ |
×※1 |
ユーザと施設のスケジュールを期間指定で削除
(XXか月より前のスケジュールを削除) |
○※2 |
○ |
ユーザと施設のスケジュールを期間指定で削除
(XXXX年XX月より前のスケジュールを削除) |
○※2 |
○ |
| ユーザID指定で該当ユーザのスケジュールを削除 |
× |
○ |
| 施設ID指定で該当施設のスケジュールを削除 |
× |
○ |
| 削除されたユーザのスケジュールを削除 |
○ |
○ |
| 管理データから削除待ちユーザ※3を削除 |
− |
○ |
| 削除された施設のスケジュールを削除 |
○ |
○ |
| 管理データから削除待ち施設※4を削除 |
− |
○ |
- (凡例)
- ○:実行できる
- ×:実行できない
- −:該当しない
- 注※1
- 定期的に削除するには,Windowsのタスク機能を利用してください。
- 注※2
- 1回の要求で,ユーザ用のスケジュールと施設用のスケジュールを削除します。
- 注※3
- Address Serverでユーザを削除して,変更通知取得機能でScheduler Serverに反映すると,削除済みのステータスになりますが,該当ユーザのユーザ情報とスケジュールはデータベースから削除されません。これらのデータは,SFdelschコマンドの実行によってデータベースから削除されます。
- 削除済みのステータスでデータベースに残っているユーザを削除待ちユーザと呼びます。
- 注※4
- SFimportコマンドで削除された施設は,削除済みのステータスになりますが,該当施設の施設情報とスケジュールはデータベースから削除されません。これらのデータは,SFdelschコマンドの実行によってデータベースから削除されます。
- 削除済みのステータスでデータベースに残っている施設を削除待ち施設と呼びます。
SFdelschコマンドを実行すると,「コンフィギュレーション」の項番6「不要スケジュール削除期間」の設定が月指定か年月指定かによって,不要スケジュールは次のように削除されます。
- 月指定の場合
コマンドを実行した年月を起算年月として,指定された月数だけさかのぼった年月よりも前に終了年月日(UTC換算)が設定されているスケジュールを削除します。
- (例)スケジュールの削除を2008年11月22日に実行した場合
- 起算年月は2008年11月となり,削除は次のように実行されます。
| 指定内容 |
削除されるスケジュール |
| 1(1か月より前) |
終了年月日が2008年9月30日以前のスケジュール |
| 12(12か月より前) |
終了年月日が2007年10月31日以前のスケジュール |
- 起算年月は,実行サーバのローカルタイムを基準とします。例えば,スケジュールの削除を実行サーバのタイムゾーンがGMT+9:00で,削除時刻が2008年11月1日08時00分の場合,月指定で1(1か月より前)を指定すると,スケジュールの終了年月日(UTC換算)が2008年8月31日以前のスケジュールを削除します。
- 年月指定の場合
スケジュールの終了年月日(UTC換算)が指定年月よりも前のスケジュールが削除されます。
例えば,2008年10月より前を指定すると,スケジュールの終了年月日(UTC換算)が2008年9月30日以前のスケジュールを削除します。
- <この項の構成>
- (1) コマンドを実行する前の準備
- (2) コマンドの書式
- (3) 引数
- (4) コマンドパス
- (5) ユーザ一覧ファイル
- (6) 施設一覧ファイル
- (7) プロパティファイルの設定
- (8) リターンコード
- (9) 注意
(1) コマンドを実行する前の準備
コマンドを実行する前に,次の作業が必要です。
- プロパティファイルを作成してください。
プロパティファイルの作成方法については,「11.3.5(7) プロパティファイルの設定」を参照してください。
次に示すバッチファイル「SFdelsch.bat」の内容を編集してください。
- バッチファイルの格納場所
- <インストールディレクトリ>\tool\delsch\SFdelsch.bat
- バッチファイルの内容
@echo off
rem Scheduler Server インストールのパス(編集要)
set SCH_ENVPATH=C:\Groupmax\apposv
rem Javaのパス(編集要)
set JDK=C:\jdk\bin\java
rem HiRDBのインストールのパス(編集要)
set HiRDB_ENVPATH=C:\Program Files\HITACHI\HiRDB\client
set CMDNAME=jp.co.Hitachi.soft.groupmax.scheduler.command.sfdelsch.SFdelsch
SET SCH_PROGRAMPATH=%ProgramFiles(x86)%
IF NOT EXIST "%SCH_PROGRAMPATH%" SET SCH_PROGRAMPATH=%ProgramFiles%
rem 実行環境のパス
set LIBPATH=%SCH_ENVPATH%\lib
set CONFPATH=%SCH_ENVPATH%\conf
set HNTRLIBPATH=%SCH_PROGRAMPATH%\Hitachi\HNTRLib2
rem 全コマンド共通のパス
set CLASSPATH=%CONFPATH%
set CLASSPATH=%CLASSPATH%;%HNTRLIBPATH%\classes\hntrlib2j.jar
set CLASSPATH=%CLASSPATH%;%LIBPATH%\gmax_scheduler_command.jar
set CLASSPATH=%CLASSPATH%;%HiRDB_ENVPATH%\utl\pdjdbc2.jar
rem コマンドの実行。引数の個数は、そのコマンドで指定できる最大引数数+1。
"%JDK%" -DSCH_ENVPATH="%SCH_ENVPATH%" -classpath "%CLASSPATH%" %CMDNAME% %*
|
- バッチファイルの下線部分には,次の内容を記載してください。
| 環境変数 |
環境変数に指定する内容(フルパスで指定) |
| SCH_ENVPATH |
Scheduler Serverインストールフォルダのパス。
バッチファイルの実行によって,この環境変数はJavaアプリケーション起動コマンドの-Dオプションに設定されます。※ |
| JDK |
Javaのパス |
| HiRDB_ENVPATH |
HiRDBクライアントのインストールフォルダのパス |
- 注※
- バッチファイルを使用しない場合は,環境変数SCH_ENVPATHはJavaアプリケーション起動コマンドの-Dオプションに指定してください。
(2) コマンドの書式
SFdelsch.bat [-uid ユーザ一覧ファイル | -fid 施設一覧ファイル | -ldw | -lsc ]
「SFdelsch.bat」は,「11.3.5(1) コマンドを実行する前の準備」で編集したバッチファイル「SFdelsch.bat」です。
- どの引数も指定しない場合
引数を指定しなかった場合は,次のように動作します。
- 全ユーザ及び全施設の指定された期間のスケジュールを削除
「コンフィギュレーション」の項番6「不要スケジュール削除期間」の設定に基づいて全ユーザと全施設のスケジュールを削除します。なお,管理ツールによって個別に不要スケジュール削除期間が設定されているユーザと施設については,個別の設定に基づいてスケジュールを削除します。
- 全削除待ちユーザのスケジュールとユーザ情報削除
- 全削除待ち施設のスケジュールと施設削除
- 第1引数
-uid ユーザ一覧ファイル:指定したユーザのスケジュールを削除
ユーザ一覧ファイルに指定したユーザのスケジュールを削除します。ユーザ一覧ファイルの指定方法については,「11.3.5(5) ユーザ一覧ファイル」を参照してください。
- 指定されたユーザが削除待ちユーザの場合
削除期間に関係なく,該当ユーザのすべてのスケジュールを削除します。また,該当ユーザのユーザ情報も削除します。
- 指定されたユーザが削除待ちでないユーザの場合
指定ユーザのスケジュールを削除します。「コンフィギュレーション」の項番6「不要スケジュール削除期間」の設定に基づいてユーザのスケジュールを削除します。なお,管理ツールによって個別に不要スケジュール削除期間が設定されているユーザについては,個別の設定に基づいてスケジュールを削除します。
- 第2引数
-fid 施設一覧ファイル:指定した施設のスケジュールを削除
施設一覧ファイルで指定した施設のスケジュールを削除します。施設一覧ファイルの指定方法については,「11.3.5(6) 施設一覧ファイル」を参照してください。
- 指定された施設が削除待ち施設の場合
削除期間に関係なく,該当施設のすべてのスケジュールを削除します。また,該当施設の施設情報も削除します。
- 指定された施設が削除待ちでない施設の場合
指定施設のスケジュールを削除します。管理ツールの「スケジュール削除期間の個別設定」ウィンドウと,「コンフィギュレーション」の項番6「不要スケジュール削除期間」の設定に合わせて処理します。
- 第3引数
-ldw:削除待ちを除くユーザと施設の指定された期間のスケジュールを削除
「コンフィギュレーション」の項番6「不要スケジュール削除期間」の設定に基づいて,ユーザと施設のスケジュールを削除します。なお,管理ツールによって個別に不要スケジュール削除期間が設定されているユーザと施設については,個別の設定に基づいてスケジュールを削除します。
削除待ちユーザと削除待ち施設のデータは削除しません。
- 第4引数
-lsc:削除待ちユーザと削除待ち施設のデータを削除
削除待ちユーザと削除待ち施設のデータだけを削除します。削除待ちではないユーザと削除待ちではない施設のスケジュールは削除しません。
(4) コマンドパス
<インストールディレクトリ>\tool\delsch\SFdelsch.bat
デフォルトは,C:\Groupmax\apposv\tool\delsch\SFdelsch.bat
ユーザ一覧ファイルにはユーザIDを指定してください。
ユーザ一覧ファイルのフォーマットは次のとおりです。削除対象のユーザIDの数だけ指定してください。
ユーザIDは次の規則に従って指定してください。指定値が不正な場合はエラーメッセージが出力されます。
- 各ユーザIDは8バイト以内で指定してください。
改行までがユーザIDと認識されるため,ユーザIDの後ろに不要なスペースを入れないでください。
- ユーザIDに指定できる文字は次のとおりです。
半角数字,半角英大文字,半角英小文字,「-(マイナス)」
ただし,「-(マイナス)」はユーザIDの先頭には使用できません。
- 空行は無視されます。
- ファイルの文字コードはShift-JISです。
- 存在しないユーザを指定した場合は,無視されます。
施設一覧ファイルには,削除対象の施設IDを指定してください。
施設一覧ファイルのフォーマットは次のとおりです。削除対象の施設IDの数だけ指定してください。
施設IDは次の規則に従って指定してください。指定値が不正な場合はエラーメッセージが出力されます。
- 各施設IDは10バイト以内で指定してください。
改行までが施設IDと認識されるため,施設IDの後ろに不要なスペースを入れないでください。
- 施設IDに指定できる文字は,半角数字・半角英大文字・半角英小文字です。
- 空行は無視されます。
- ファイルの文字コードはShift-JISです。
- 存在しない施設を指定した場合は,無視されます。
(7) プロパティファイルの設定
SFdelschコマンドを実行する前に,プロパティファイルを作成する必要があります。プロパティファイルのファイル名と指定内容を次に示します。
(a) プロパティファイルの格納ファイル名
<インストールディレクトリ>\conf\gmax_ssv_cmd.properties
(b) プロパティファイルに指定するプロパティ
プロパティファイルに指定するプロパティは次のとおりです。
- db_common_hirdbini
HiRDBシステムのHiRDB.iniファイルの絶対パスを指定します。
半角スペースを含むパスを指定するときは,パス全体を「""(ダブルクォーテーション)」で囲んでください。パス区切りは次のように「\\」と指定してください。
例:db_common_hirdbini="c:\\Program Files\\tmp\\HiRDB.ini"
また,db_common_hirdbiniで指定したディレクトリに,HiRDB.iniを新規作成する必要があります。
HiRDB.iniには最低限,次の表に示すプロパティを指定してください。プロパティには,「7.3 クライアント環境変数グループの登録」で設定した環境変数と同じ内容を指定してください。
| プロパティ |
指定する内容 |
| PDHOST |
環境変数PDHOSTの設定値と同じ内容 |
| PDUSER |
環境変数PDUSERの設定値と同じ内容 |
| PDNAMEPORT |
環境変数PDNAMEPORTの設定値と同じ内容 |
それ以外の環境変数については,マニュアル「HiRDB UAP開発ガイド」を参照し,必要な環境変数を追記してください。
- 注意
- ファイルの中に日本語が含まれる場合は,JDKコマンド(native2asciiコマンド)を使ってエンコードする必要があります。
(8) リターンコード
0:正常終了(全部成功)
1:異常終了(一部成功)
2:異常終了(途中終了。一部成功も全部失敗の場合も含む)
130:異常終了([Ctrl]+[C]で終了した場合に発生)
- 削除待ちユーザと削除待ち施設については,管理ツールで設定するユーザ・施設ごとの不要スケジュール削除期間に「削除しない」と設定されていた場合でもデータを削除します。
- 管理ツールによって個別にスケジュール削除期間が設定されているユーザと施設については,「コンフィギュレーション」の項番6「不要スケジュール削除期間の設定」の設定よりも個別の設定が優先されます。
- このコマンドは実行時にトレース情報を出力します。トレース情報については「付録E.3 コマンド実行時に出力されるトレース情報」を参照してください。
- SFdelschコマンドは1ユーザ(1施設)ごとにコミットするため,1ユーザのスケジュールを大量に削除すると,データベースとのコネクションにタイムアウトが発生してエラー終了する場合があります。
このエラーが発生する場合は,HiRDBシステムのHiRDB.iniファイルに設定する環境変数PDCWAITTIME(HiRDBクライアントの最大待ち時間)の値を十分に大きくしてから再実行してください。
- 削除待ちユーザに個別に設定されていた休日・祝日情報は,SFdelschコマンドで削除されます。
ただし,汎用化データのデフォルトの休日・祝日情報と組織テンプレートの休日・祝日情報は,SFdelschコマンドでは削除されません。汎用化データのデフォルト又は組織テンプレートの休日・祝日情報を削除したい場合は,管理ツールコマンドを使用してください。
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