Hitachi Command Suite Software システム構成ガイド(Web Version)
構成情報に関するプロパティは,server.propertiesファイルに含まれています。
- Windowsの場合:
<Device Managerサーバのインストールフォルダ>\HiCommandServer\config\server.properties- SolarisまたはLinuxの場合:
<Device Managerサーバのインストールディレクトリ>/HiCommandServer/config/server.properties
- この節の構成
- A.2.1 server.http.host
- A.2.2 server.http.port
- A.2.3 server.https.port
- A.2.4 server.rmi.port
- A.2.5 server.http.entity.maxLength
- A.2.6 server.base.home
- A.2.7 server.horcmconfigfile.hostname
- A.2.8 server.base.initialsynchro
- A.2.9 server.cim.agent
- A.2.10 server.cim.support
- A.2.11 server.cim.support.job
- A.2.12 server.cim.support.protocol
- A.2.13 server.cim.http.port
- A.2.14 server.cim.https.port
- A.2.15 server.configchange.enabled
- A.2.16 server.logicalview.initialsynchro
- A.2.17 server.mail.enabled
- A.2.18 server.mail.from
- A.2.19 server.mail.smtp.host
- A.2.20 server.mail.smtp.port
- A.2.21 server.mail.smtp.auth
- A.2.22 server.mail.errorsTo
- A.2.23 server.eventNotification.mail.to
- A.2.24 server.mail.alert.type
- A.2.25 server.mail.alert.status
- A.2.26 server.subsystem.ssid.availableValues
- A.2.27 server.smisclient.indication.port
- A.2.28 server.agent.differentialrefresh.manual.enabled
- A.2.29 server.agent.differentialrefresh.periodical.enabled
- A.2.30 server.logicalGroupMapping.updateInterval
管理サーバ(Device Managerサーバ)のホスト名またはIPアドレスを指定します。
IPアドレスを指定する場合の入力形式は次のとおりです。
- IPv4の場合:
- x.x.x.x(xは0~255)
- IPv6の場合:
- コロン付きの16進数で指定します。省略形も使用できます。使用できるIPv6アドレスはグローバルアドレスだけです。
ホスト名およびIPアドレスは,クライアント(GUI,CLIおよびストレージシステム)からアクセスできる値を指定する必要があります。
デフォルト:インストール時に指定した管理サーバのホスト名またはIPアドレス(URLの登録処理でエラーが発生した場合はlocalhostが設定されます)
注意
- Device Managerがインストールされているサーバマシンが,NICを複数搭載している場合,クライアント(GUI,CLIおよびストレージシステム)が接続されているネットワーク側のIPアドレスを指定してください。ホスト名は指定しないでください。
- クラスタ環境の場合は,クラスタ管理IPアドレスを指定する必要があります。
- Device ManagerでSMI-S enabledストレージシステムを管理している場合,このプロパティの設定値を変更したときには,管理対象のSMI-S enabledストレージシステムをリフレッシュする必要があります。
Device Managerサーバが非SSLで通信する際に使用するポートを指定します。
標準のWebサーバに使用されるポートは通常80ですが,このポートですでにイントラネットサーバが稼働しているおそれがあります。ほかのサービスと競合するおそれがあるので,小さい数字のポートは避けてください。通常は,1024~49151のポートを選択します。
このプロパティにスペースを設定すると,ポートに80が割り当てられます。
デフォルト:2001
注意
- このプロパティの値を変更したら,次の設定も変更する必要があります。
- DeviceManagerエージェントに登録されたDevice Managerのポート番号(hdvmagt_settingコマンド)
- Tiered Storage Manageサーバのhdvm.portプロパティ
- Replication Managerに登録された情報取得元のDevice Managerサーバのポート番号(Device Managerサーバと非SSLで通信している場合)
- ファイルサーバ管理ソフトウェアに登録されたDevice Managerサーバのポート番号
- Sun Clusterに登録されたDevice Managerサーバのポート番号(管理サーバをクラスタ構成にしている場合)
- 管理クライアントのポップアップブロック設定(Internet Explorer 6を使用している場合)
- Device Manager CLIのHiCommandCLI.propertiesファイルのHiCommandCLI.serverurlプロパティ(Device Managerサーバと非SSLで通信している場合)
Device ManagerサーバがSSLで通信する際に使用するポートを指定します。
セキュアWebサーバ用のポートは通常443です。すでにこのポートでセキュアイントラネットサーバが稼働していることがあるため,1024~49151のポートを専用(ミドルウェア)HTTPサーバに使用することを推奨します。HTTPリスナー用に指定したポートとは異なる値を割り当ててください。
デフォルト:2443
注意
- このプロパティの値を変更したら,次の設定も変更する必要があります。
- Replication Managerに登録された情報取得元のDevice Managerサーバのポート番号(Device ManagerサーバとSSLで通信している場合)
- Sun Clusterに登録されたDevice Managerサーバのポート番号(管理サーバをクラスタ構成にしている場合)
- 管理クライアントのポップアップブロックの設定(Internet Explorer 6を使用している場合)
- Device Manager CLIのHiCommandCLI.propertiesファイルのHiCommandCLI.serverurlプロパティ(Device ManagerサーバとSSLで通信している場合)
Device ManagerのRMIサーバ機能が使用するポートを指定します。
ほかのサービスと競合するおそれがあるので,小さい数字のポートは避けてください。通常は,1024~65535のポートを選択します。
デフォルト:23055
注意
- このプロパティの値を変更した場合は,Device Managerサーバのclient.rmi.portプロパティとTiered Storage Managerのhdvm.rmi.portプロパティも同じ値に変更してください。
A.2.5 server.http.entity.maxLength
Device Managerサーバが許容するHTTP要求エンティティの最大長をバイト単位で指定します。
通常,この設定を変更する必要はありません。この設定では,異常に大きなデータ量のエンティティを持つ要求を制限することで,サービス妨害攻撃やバッファーのオーバーフローをねらった攻撃を防ぐのに役立ちます。Device Managerサーバがこれより長いポスト要求を検出すると,クライアントにエラー応答を送り,その要求の詳細をログに記録します。
デフォルト:1310720
重要
- Device Managerに,ファイルシステムやストレージプールなどの数が多いファイルサーバを登録すると,ファイルサーバから送信された情報がDevice Managerに正しく反映されないことがあります。その場合は,デフォルトよりも大きな値に変更してください。
Device Managerのインストーラーによって設定されるHitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリです。
通常,この設定を変更する必要はありません。
デフォルト:インストーラーによって設定された値
A.2.7 server.horcmconfigfile.hostname
Device Managerが構成定義ファイルを編集するときに,IPアドレス(ipaddress)とホスト名(hostname)のどちらを使用するかを指定します。
デフォルト:ipaddress
注意
- コピーペアを作成したときに設定していたIPアドレス,またはホスト名を変更するとコピーペアの操作ができなくなる場合があります。この場合は,構成定義ファイルの変更やストレージシステムのリフレッシュなどを実行する必要があります。
- このプロパティの設定はReplicaiton Managerでは無視されます。Replicaiton Managerで構成定義ファイルを編集するときは,常にホスト名が使用されます。
A.2.8 server.base.initialsynchro
Device Managerの起動時に管理情報データベースと表示情報(Hitachi Command Suite共通コンポーネントのリポジトリー)を同期するかどうかを指定します。
trueに設定すると,情報が同期されます。falseに設定すると,情報は同期されません。
デフォルト:false
注意
- このプロパティをtrueに設定した場合,情報の同期には,数分掛かることがあります。プロパティを変更してすぐにDevice Managerにログインしようとすると,エラーになる場合があります。この場合は,同期が完了するのを待って,ログインしてください。
ストレージシステムの性能情報取得機能を使用する場合に,Device Managerエージェントがインストールされているマシンのホスト名を指定します。
このプロパティを指定しない場合,性能情報は取得できません。
デフォルト:なし
CIMサポートを有効にするかどうかを指定します。
CIMを実行する場合に,このプロパティをtrueに設定する必要があります。
デフォルト:true
ボリュームの作成と解除,LUNパスの設定と解除,LUNへのセキュリティの設定と解除,およびLUSEの作成と解除などのメソッドを,非同期処理で実行するか,同期処理で実行するかを指定します。
このプロパティをtrueに設定すると,メソッドは非同期処理で実行され,falseに設定すると,同期処理で実行されます。CIMクライアントがジョブ制御のサブプロファイルをサポートしていない場合,falseを指定します。
このプロパティに,trueまたはfalse以外の文字列を設定した場合,およびこのプロパティが存在しない場合,メソッドは非同期処理で実行されます。
デフォルト:true
A.2.12 server.cim.support.protocol
CIM機能で使用するポートのオープン/クローズを指定します。
指定できる値の範囲は,1~3です。指定する値によって,非SSL用の通信ポート(デフォルト:5988/tcp)とSSL用通信ポート(デフォルト:5989/tcp)をオープンするかどうかが変わります。
1:非SSL通信用のポートはオープンし,SSL通信用のポートはクローズします。
2:非SSL通信用のポートはクローズし,SSL通信用のポートはオープンします。
3:非SSL通信用のポートと,SSL通信用のポートの両方がオープンします。
デフォルト:3
CIM機能で使用する非SSL通信用のポートを指定します。
デフォルト:5988
注意
- このプロパティの値を変更した場合は,Device ManagerサーバのHTTPPortプロパティも同じ値に変更してください。
CIM機能で使用するSSL通信用のポートを指定します。
デフォルト:5989
注意
- このプロパティの値を変更した場合は,Device ManagerサーバのHTTPSPortプロパティも同じ値に変更してください。
A.2.15 server.configchange.enabled
GUIからラウンチしたストレージ管理ツール(Element Manager)でストレージシステムの構成を変更した際に,データベース上のストレージシステム情報も自動的に更新(リフレッシュ)するかどうかを指定します。
trueを指定すると,Virtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VM,Hitachi USP,SANRISE9900VまたはHUS VMの場合は,構成変更の直後にデータベース上のストレージシステム情報が自動的にリフレッシュされます。また,HUS100,Hitachi AMS2000,Hitachi SMS,Hitachi AMS/WMSまたはSANRISE9500Vの場合は,次のプロパティに指定した間隔で構成が変更されたかがチェックされ,変更時にはデータベース上のストレージシステム情報が自動的にリフレッシュされます。
- HUS100,Hitachi AMS2000またはHitachi SMSの場合
- server.dispatcher.snm2.configchange.pollingPeriodプロパティ
- Hitachi AMS/WMSまたはSANRISE9500Vの場合
- server.dispatcher.configchange.pollingPeriodプロパティ
falseを指定した場合は,自動的にはリフレッシュされません。
デフォルト:true
A.2.16 server.logicalview.initialsynchro
Device Managerサーバを起動した際に,データベース内のストレージシステムの情報と,GUIやCIM/WBEM機能で表示する情報を強制的に同期するかどうかを指定します。
trueを指定した場合は同期されます。falseを指定した場合は同期されません。
デフォルト:false
アラート,イベント,およびヘルスチェック結果をユーザーにEメールで通知するかどうかを指定します。
Eメールで通知する場合はtrueを指定してください。Eメールで通知しない場合はfalseを指定してください。
デフォルト:true
注意
- このプロパティにtrueを設定した場合は,server.mail.smtp.hostプロパティも設定してください。
アラート,イベント,およびヘルスチェック結果をユーザーにEメール通知する場合に,通知元(差出人)のメールアドレスを指定します。
運用環境によっては,ドメイン名がないアドレスからのEメールを受信できないことがあります。プロパティの設定値を変更するか,Eメールの設定(SMTPサーバや通知先のメールフィルターなど)を変更してください。
値を指定していない場合または値が不正であった場合は,デフォルト値が設定されます。
デフォルト:hdvmserver
SMTPサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。
アラート,イベント,およびヘルスチェック結果をユーザーにEメール通知する場合に,設定が必要です。IPアドレスを指定する場合,IPv4またはIPv6のどちらかで指定します。
デフォルト:なし
注意
- このプロパティを設定した場合は,server.mail.enabledプロパティにtrueを指定してください。
SMTPサーバのポート番号を指定します。
アラート,イベント,およびヘルスチェック結果をユーザーにEメール通知する場合に,設定が必要です。
指定できる値の範囲は0~65535です。
デフォルト:25
アラート,イベント,およびヘルスチェック結果をユーザーにEメール通知する場合に,SMTP認証を使用するかどうかを指定します。
SMTP認証を使用する場合はtrueを指定してください。SMTP認証を使用しない場合はfalseを指定してください。
デフォルト:false
アラート,イベント,およびヘルスチェック結果の通知メールが配信エラーとなったときに送信される配信不能通知の送信先メールアドレスを指定します。
このプロパティを指定していない場合は,Device Managerサーバのserver.propertiesファイルのserver.mail.fromに指定したメールアドレスに送信されます。ただし,配信不能通知が送信される条件は,SMTPサーバの設定によって異なります。SMTPサーバの設定を確認してください。
デフォルト:なし
A.2.23 server.eventNotification.mail.to
アラートおよびイベントの通知メールの送信先メールアドレスを指定します。
このプロパティに設定するメールアドレスには,すべてのアラートおよびイベントについて,Eメール通知されます。
デフォルト:なし
アラートをユーザーにEメール通知する場合に,通知するアラートのタイプを指定します。
指定できる値は次のとおりです。
- Trap:SNMPトラップで検知した障害情報だけを通知します。
- Server:Device Managerによる定期監視で検知した障害情報だけを通知します。
- All:SNMPトラップで検知した障害情報と,Device Managerによる定期監視で検知した障害情報の両方を通知します。同じ障害であっても,SNMPトラップで検知した障害情報とDevice Managerによる定期監視で検知した障害情報の両方について,それぞれEメールが送信されます。
デフォルト:Trap
A.2.25 server.mail.alert.status
アラートをユーザーにEメール通知する場合に,通知するアラートの重要度を指定します。
Device Managerサーバはこのプロパティで指定した重要度以上のアラートを通知します。指定できる値は,重要度の低い順に,Normal,Service,Moderate,Serious,Acuteです。
デフォルト:Moderate
A.2.26 server.subsystem.ssid.availableValues
Device Managerにストレージシステムを登録する際,ストレージシステムに対して自動的に設定するSSIDの値の範囲を指定します。
このプロパティは,Virtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VM,Hitachi USP,SANRISE9900VおよびHUS VMで有効です。
指定できる値は次のとおりです。
- 4~FFFDの16進数:連続した複数の値を指定する場合は,ハイフン(-)で範囲を指定します。連続していない複数の値を指定する場合は,コンマ(,)で区切って指定します。大文字小文字は区別されません。範囲が重複して指定されている場合,その論理和を指定値とします。
- All:Allを指定すると,指定できる全範囲を指定することになります。大文字小文字は区別されません。
値を指定しない場合,SSIDの自動設定は行いません。
デフォルト:All
A.2.27 server.smisclient.indication.port
SMI-Sプロバイダーからインディケーション通知を受信する際に使用するポート番号を指定します。
指定できる値の範囲は,1024~49151です。
このプロパティの設定値を変更した場合,Device Managerで管理しているSMI-S enabledストレージシステムをリフレッシュする必要があります。
デフォルト:5983
A.2.28 server.agent.differentialrefresh.manual.enabled
ストレージシステムの手動リフレッシュ時に,前回のリフレッシュ時点から構成に変化があったリソースについてだけ,データベースの情報を更新するかどうかを指定します。
このプロパティは,リフレッシュ対象のストレージシステムがVirtual Storage PlatformまたはHUS VMの場合だけ有効です。
trueを指定した場合,前回のリフレッシュ時点から構成に変化がないリソースについてはデータベースの更新が省略されるため,リフレッシュ処理を効率化できます。
構成が変化したかどうかに関わらず,ストレージシステム上のすべてのリソースの情報をデータベースに反映する場合には,falseを指定します。
デフォルト:true
A.2.29 server.agent.differentialrefresh.periodical.enabled
ストレージシステムの自動リフレッシュ時に,前回のリフレッシュ時点から構成に変化があったリソースについてだけ,データベースの情報を更新するかどうかを指定します。
このプロパティは,リフレッシュ対象のストレージシステムがVirtual Storage PlatformまたはHUS VMの場合だけ有効です。
trueを指定した場合,前回のリフレッシュ時点から構成に変化がないリソースについてはデータベースの更新が省略されるため,リフレッシュ処理を効率化できます。
構成が変化したかどうかに関わらず,ストレージシステム上のすべてのリソースの情報をデータベースに反映する場合には,falseを指定します。
デフォルト:true
A.2.30 server.logicalGroupMapping.updateInterval
ヘルスチェックの際に論理グループのボリューム構成情報の取得処理を省略する場合に,その期間を指定します(分単位)。
デフォルトでは,常に最新のボリューム構成情報を基に論理グループのヘルスチェックレポートが作成されます。Device Manager管理下のボリューム数が多い場合は,論理グループのボリューム構成情報の取得処理に時間が掛かることがあります。論理グループのボリューム構成が頻繁に変わらない環境では,この処理を省略し,前回取得したボリューム構成情報を基にヘルスチェックを実施することで,レポート作成に掛かる時間を短縮できます。
このプロパティはデフォルトでは存在しないため,次の形式で指定してください。
server.logicalGroupMapping.updateInterval=<時間>
ヘルスチェック後,指定した期間が経過するまでは,その期間内に実行されたヘルスチェックでは,前回取得したボリューム構成情報を基にレポートが作成されます。
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