Hitachi Command Suite Software システム構成ガイド(Web Version)

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A.5 Device Managerのスレッドに関するプロパティ(dispatcher.propertiesファイル)

スレッドに関するプロパティは,dispatcher.propertiesファイルに含まれています。

このプロパティファイルには,Device Managerサーバのディスパッチャーレイヤーの操作を構成する設定一式が含まれています。例えば,各種バックグラウンドプロセス(デーモン)の微調整やサービスエージェントに対するスレッド優先度の最適化などをするプロパティがあります。

この節の構成
A.5.1 server.dispatcher.message.timeout
A.5.2 server.dispatcher.message.timeout.in.processing
A.5.3 server.dispatcher.daemon.pollingPeriod
A.5.4 server.dispatcher.traps.purgePeriod
A.5.5 server.dispatcher.daemon.receiveTrap
A.5.6 server.dispatcher.snm2.configchange.pollingPeriod
A.5.7 server.dispatcher.configchange.pollingPeriod
A.5.8 server.dispatcher.daemon.configUpdate.detection.interval
A.5.9 server.dispatcher.daemon.autoSynchro.doRefresh
A.5.10 server.dispatcher.daemon.autoSynchro.type
A.5.11 server.dispatcher.daemon.autoSynchro.dayOfWeek
A.5.12 server.dispatcher.daemon.autoSynchro.startTime
A.5.13 server.dispatcher.daemon.autoSynchro.interval
A.5.14 server.dispatcher.daemon.configUpdate.detection.variable.enabled
A.5.15 server.dispatcher.daemon.autoSynchro.performance.doRefresh
A.5.16 server.dispatcher.daemon.autoSynchro.performance.startTime
A.5.17 server.dispatcher.daemon.autoSynchro.logicalGroup.doRefresh

A.5.1 server.dispatcher.message.timeout

保留されている応答メッセージが期限切れになる(パージされる)までのタイムアウトを分単位で指定します。

保留メッセージには,クライアントによるポーリングおよびDevice Manager通知サービスを介したクライアントへの送信がまだ行われていない長期実行プロセス(ストレージシステムの追加など)からの応答があります。

デフォルト:15(分)

A.5.2 server.dispatcher.message.timeout.in.processing

何らかの理由で完了していないGUIやCLIの処理のタイムアウト時間を分単位で指定します。

デフォルト:720(分)

A.5.3 server.dispatcher.daemon.pollingPeriod

コンポーネント状態と構成バージョンを確認するバックグラウンドのスレッドのポーリング間隔を分単位で指定します。

0を指定すると,ポーリングは無効になります。

デフォルト:5(分)

注意
HUS100,Hitachi AMS2000またはHitachi SMSの場合,ポーリングの実行時に,ストレージシステムのI/O性能に影響が出ることがあります。影響を少なくしたい場合は,ポーリング間隔を大きくするか,ポーリングを無効にしてください。

A.5.4 server.dispatcher.traps.purgePeriod

古くなったSNMPトラップまたはアラートのパージ間隔を分単位で指定します。

0を指定すると,サーバからのトラップのパージが無効になります。

デフォルト:5(分)

A.5.5 server.dispatcher.daemon.receiveTrap

ストレージシステムやスイッチなどのネットワークリソースで出力されたSNMPトラップをDevice Managerで受信するかどうかを指定します。

受信する場合はtrueを,受信しない場合はfalseを指定してください。

SNMPトラップの受信には162/udpが使用されます。Hitachi Command Suiteを新規インストールした際に162/udpが使用されていない場合は,自動的にtrueが設定されます。

デフォルト:true

A.5.6 server.dispatcher.snm2.configchange.pollingPeriod

GUIからラウンチされたStorage Navigator Modular 2で,HUS100,Hitachi AMS2000またはHitachi SMSの構成が変更されたかどうかを,Device Managerサーバがチェックする間隔を秒単位に指定します。

server.configchange.enabledプロパティにtrueが設定されていると,Device Managerサーバがストレージシステムの構成変更を検知した場合には,データベース上のストレージシステム情報が自動的に更新(リフレッシュ)されます。

指定できる範囲は,0~3600(秒)です。0を指定した場合は,ストレージシステムの構成が変更されても,Device Managerサーバは検知できないため,データベース上のストレージシステム情報はリフレッシュされません。

デフォルト:300(秒)

関連項目

A.5.7 server.dispatcher.configchange.pollingPeriod

Element ManagerでSANRISE9500VまたはHitachi AMS/WMSの構成が変更されたかどうかを,Device Managerサーバがチェックする間隔を秒単位に指定します。

server.configchange.enabledプロパティにtrueが設定されていると,Device Managerサーバがストレージシステムの構成変更を検知した場合には,データベース上のストレージシステム情報が自動的に更新(リフレッシュ)されます。

指定できる範囲は,0~3600(秒)です。0を指定した場合は,ストレージシステムの構成が変更されても,Device Managerサーバは検知できないため,データベース上のストレージシステム情報はリフレッシュされません。

デフォルト:60(秒)

関連項目

A.5.8 server.dispatcher.daemon.configUpdate.detection.interval

Virtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VMまたはHUS VMの構成がDevice Manager以外のストレージ管理ツール(RAID ManagerやSVPなど)で変更されたかどうかを,Device Managerサーバがチェックする間隔を分単位で指定します。

Virtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VMまたはHUS VMの構成変更をDevice Managerサーバが検知した場合には,Device ManagerのGUIに警告メッセージが表示されます。

指定できる範囲は0~1440(分)です。0を指定した場合,Device Managerサーバは,Virtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VMまたはHUS VMの構成が変更されたかどうかをチェックしません。

デフォルト:10(分)

注意
  • GUIに警告メッセージが表示されていた場合は,該当するストレージシステムの情報を手動でリフレッシュしてください。
    なお,ストレージシステムの構成変更後にユーザーが手動でリフレッシュを実行し忘れた場合に備えて,データベース上の情報が自動的に更新されるよう設定することもできます。次のプロパティを設定してください。
    server.dispatcher.daemon.autoSynchro.doRefreshプロパティ
    server.dispatcher.daemon.autoSynchro.typeプロパティ
  • Device Managerサーバでは,次の構成変更については検知できません。
    ・LDEVの状態(正常や閉塞,コピー中など)が変更される
    ・コピーペアを作成,変更または削除する
    また,Universal Storage Platform V/VMでLDEVのアクセス属性(Read/WriteやRead Only,Protectなど)を変更した場合も検知できません。
  • Device Managerサーバでは,次の契機にもストレージシステムの構成が変更されたものとして扱われます。
    ・SVPを再起動する
    ・Storage Navigatorに表示されているストレージシステムの構成情報を更新する
    ・クラスタ構成のSVPを,実行系から待機系,または待機系から実行系に切り替える
    ・DKCの電源を入れる
    ・DPプールの構成が変更される
    ・Copy-on-Write SnapshotまたはThin Imageのデータプールの構成が変更される
    注※
    Virtual Storage PlatformまたはHUS VMの場合,server.dispatcher.daemon.configUpdate.detection.variable.enabledプロパティをfalseにすると,プールの構成変更についてはDevice ManagerのGUIに警告メッセージが表示されないようにできます。

関連項目

A.5.9 server.dispatcher.daemon.autoSynchro.doRefresh

Device ManagerサーバがVirtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VMまたはHUS VMの構成が変更されていることを検知した場合に,データベース上のそのストレージシステムの情報を自動的にリフレッシュするかどうかを指定します。

trueを指定した場合,Device Managerサーバが検知したあと,ユーザーが手動でリフレッシュしなかったときには,server.dispatcher.daemon.autoSynchro.typeプロパティに指定された周期でデータベース上のVirtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VMまたはHUS VMの情報が自動的にリフレッシュされます。falseを指定した場合は,自動的にはリフレッシュされません。

デフォルト:true

注意
trueを指定した場合,Virtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VMまたはHUS VMの情報だけがデータベースに反映されます。Virtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VMまたはHUS VMのコマンドデバイスを認識しているホストの構成定義ファイルの情報は反映されません。

関連項目

A.5.10 server.dispatcher.daemon.autoSynchro.type

データベース上のストレージシステム情報を自動的に更新(リフレッシュ)する周期を次のどれかの形式で指定します。

H:一定の時間ごとに自動リフレッシュする場合に指定します。server.dispatcher.daemon.autoSynchro.intervalプロパティで間隔を指定してください。

D:1日に1回,特定の時刻に自動リフレッシュする場合に指定します。server.dispatcher.daemon.autoSynchro.startTimeプロパティで時刻を指定してください。

W:週に1回,特定の曜日の特定の時刻に自動リフレッシュする場合に指定します。server.dispatcher.daemon.autoSynchro.dayOfWeekプロパティで曜日を,server.dispatcher.daemon.autoSynchro.startTimeプロパティで時刻を指定してください。

このプロパティは,server.dispatcher.daemon.autoSynchro.doRefreshプロパティでtrueを指定した場合にだけ有効になります。

デフォルト:D

関連項目

A.5.11 server.dispatcher.daemon.autoSynchro.dayOfWeek

データベース上のストレージシステム情報を自動的に更新(リフレッシュ)する曜日を次のどれかの形式で指定します。

Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat

このプロパティはserver.dispatcher.daemon.autoSynchro.typeプロパティでWを指定した場合にだけ有効になります。また,管理サーバのタイムゾーンの設定に従って,自動リフレッシュが実行されます。

デフォルト:Fri

関連項目

A.5.12 server.dispatcher.daemon.autoSynchro.startTime

データベース上のストレージシステム情報の自動更新(リフレッシュ)を開始する時刻を「hh:mm」の形式で指定します。

hhは00~23の範囲で,mmは00~59の範囲で指定します。このプロパティはserver.dispatcher.daemon.autoSynchro.typeプロパティでDまたはWを指定した場合にだけ有効になります。また,管理サーバのタイムゾーンの設定に従って,自動リフレッシュが実行されます。

デフォルト:23:00

関連項目

A.5.13 server.dispatcher.daemon.autoSynchro.interval

データベース上のストレージシステム情報を自動的に更新(リフレッシュ)する間隔を時間単位で指定します。

指定できる範囲は1~24(時間)です。

このプロパティはserver.dispatcher.daemon.autoSynchro.typeプロパティでHを指定した場合にだけ有効になります。

デフォルト:24(時間)

関連項目

A.5.14 server.dispatcher.daemon.configUpdate.detection.variable.enabled

Device ManagerサーバがVirtual Storage PlatformまたはHUS VMの構成が変更されているかどうかをチェックする際に,DPプールやCopy-on-Write Snapshotのデータプールの利用率など,値が逐次変化する項目についても監視対象にするかどうかを指定します。

trueを指定した場合は,監視対象になり,値の変化を検知した際にはDevice ManagerのGUIに警告メッセージが表示されます。falseを指定した場合,次の変更については監視対象にはならないで,警告メッセージも表示されません。

なお,このプロパティは,server.dispatcher.daemon.configUpdate.detection.intervalプロパティで0以外を指定した場合にだけ有効になります。

デフォルト:false

関連項目

A.5.15 server.dispatcher.daemon.autoSynchro.performance.doRefresh

モビリティ]タブに表示される性能情報を自動的に更新(リフレッシュ)するかどうかを指定します。

trueを指定した場合,htnm.infoAcquirePeriodプロパティに指定した周期で,server.dispatcher.daemon.autoSynchro.performance.startTimeプロパティに指定した時刻に自動リフレッシュされます。

falseを指定した場合,自動的にはリフレッシュされません。性能情報をリフレッシュしたい場合は,次のどちらかの方法を実行します。

デフォルト:true

関連項目

A.5.16 server.dispatcher.daemon.autoSynchro.performance.startTime

モビリティ]タブに表示される性能情報を更新する時刻を「hh:mm」の形式で指定します。

hhは00~23の範囲で,mmは00~59の範囲で指定します。このプロパティは,server.dispatcher.daemon.autoSynchro.performance.doRefreshプロパティでtrueを指定した場合にだけ有効になります。

デフォルト:00:10

関連項目

A.5.17 server.dispatcher.daemon.autoSynchro.logicalGroup.doRefresh

論理グループの情報を自動的に更新するかどうかを指定します。

trueを指定すると,次のタイミングで自動的に更新されます。

なお,論理グループの情報が自動的に更新されるのは,上記の操作をGUIで実行した場合だけです。

trueを指定しても上記の操作をCLIで実行した場合,またはfalseを指定した場合,論理グループの情報は自動的に更新されません。情報を更新する場合は,[モビリティ]タブの[論理グループ]で論理グループを選択し,[データ更新]ボタンをクリックしてください。

デフォルト:true

関連項目

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