Hitachi Command Suite Software システム構成ガイド(Web Version)
移行先サーバで,データベースをインポートする手順を次に示します。
注意
- Tuning Managerとリモート接続している場合は,Tuning Managerサーバがインストールされているマシンで,Tuning Managerのサービスをいったん停止しておく必要があります。データベースのインポートが完了したあと,Tuning Managerのサービスを再開させてください。Tuning Managerのサービスを停止および起動する方法については,インストールされているTuning Managerに対応するバージョンのマニュアルを参照してください。
- データベースのインポートでは,Hitachi Command Suiteのサービスの停止を伴う操作を実行します。インポート中は,Hitachi Command Suiteにアクセスしないでください。
- この項の構成
- (1) データベースのインポート(非クラスタ構成の場合)
- (2) データベースのインポート(Microsoft Cluster ServiceまたはWindows Server Failover Clusteringの場合)
- (3) データベースのインポート(Veritas Cluster Serverの場合)
- (4) データベースのインポート(Sun Clusterの場合)
管理サーバのOSが非クラスタ構成の場合に,移行先サーバでデータベースをインポートする手順を次に示します。
- Administrator権限またはroot権限のユーザーで管理サーバにログインします。
- 移行元の管理サーバでプロパティにデフォルト値以外を設定していた場合は,必要に応じて,移行先サーバのプロパティファイルの設定値を見直してください。
データベースをインポートしても,プロパティファイルは移行先サーバに引き継がれません。- hcmdsdbtransコマンドを実行してデータベースをインポートします。
- Windowsの場合:
- <Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールフォルダ>\bin\hcmdsdbtrans /import /workpath <作業用フォルダ> [/file <アーカイブファイル>] /type {ALL|<データベースを移行するHitachi Command Suite製品の名称>} /auto
- SolarisまたはLinuxの場合:
- <Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリ>/bin/hcmdsdbtrans -import -workpath <作業用ディレクトリ> [-file <アーカイブファイル>] -type {ALL|<データベースを移行するHitachi Command Suite製品の名称>} -auto
- workpath
- アーカイブファイルを使用してインポートする場合:
- アーカイブファイルを展開するためのディレクトリを,絶対パスで指定します。SolarisまたはLinuxの場合,空白を含むパスは指定しないでください。ローカルディスクのディレクトリを指定してください。アーカイブファイルを使用する場合,fileオプションの指定は必須です。
- workpathオプションに指定するディレクトリの下には,ファイルおよびサブディレクトリがないことを確認してください。
- アーカイブファイルを使用しないでインポートする場合:
- 移行元から転送したデータベース情報を格納したディレクトリを指定してください。転送したディレクトリ以下のファイル構成は変更しないでください。また,fileオプションは指定しないでください。
- file
- 移行元サーバから転送したデータベースのアーカイブファイルを,絶対パスで指定します。SolarisまたはLinuxの場合,パスに空白を含まないようにしてください。workpathに指定したディレクトリに移行元から転送したデータベース情報が格納されている場合,このオプションを指定する必要はありません。
- type
- 原則として,ALLを指定してください。ALLを指定すると,移行先にインストールされているHitachi Command Suite製品のデータベースが自動的に選択され,移行されます。
- 管理サーバのプログラム構成の違いなどの理由によって,特定のHitachi Command Suite製品のデータベースしか移行しない場合は,次の表に従って移行対象の製品の名称を指定します。複数の製品を指定する場合,コンマ(,)で区切って指定してください。
- なお,typeオプションを使用してデータベースを移行できるのは,指定したすべての製品のデータベースが,アーカイブファイルまたはworkpathオプションに指定したディレクトリにあり,かつ,指定したすべての製品が移行先にインストールされている場合です。条件を満たさない製品が1つでもある場合,移行は実行されません。
表10-6 データベースを移行する場合のtypeオプションの指定値(非クラスタ構成の場合)
製品 指定値 Device Manager※1※2 DeviceManager Tiered Storage Manager※1 TieredStorageManager Replication Manager※2 ReplicationManager そのほかの製品 それぞれの製品のマニュアルを参照 - 注※1 バージョン7.0以降の環境でエクスポートしたデータベースをインポートする場合は,Tiered Storage Managerのライセンスの有無に関係なく,Device ManagerとTiered Storage Managerのデータベースを必ず両方一緒にインポートしてください。
- 注※2 Replication Managerのデータベースをインポートする場合は,Device Managerのデータベースも必ず一緒にインポートしてください。
- auto
- Hitachi Command Suite製品のサービスを自動的に起動/停止するオプションです。
- Device Managerサーバのserver.base.initialsynchroプロパティにtrueを指定します。
hcmdsdbtransコマンドでは,ユーザー情報以外のHitachi Command Suite共通コンポーネントのリポジトリーを移行しないため,インポートしたDevice Managerのデータベースの情報に合わせてリポジトリーの情報を同期する必要があります。- Tiered Storage Managerサーバのserver.base.initialsynchroプロパティにtrueを指定します。
- Tuning Managerとリモート接続していた場合は,データベースのインポートによって設定が初期化されるため,htmsetupコマンドを実行して再設定します。
- 移行先のHitachi Command Suite製品のサービスを起動します。
- Device Managerサーバのserver.base.initialsynchroプロパティをfalseに戻します。
- Tiered Storage Managerサーバのserver.base.initialsynchroプロパティをfalseに戻します。
- 次の場合には,Device ManagerのGUIまたはCLIでストレージシステムをリフレッシュします。
- データベースをエクスポートしてから,インポートするまでの間にストレージシステムの構成を変更したとき
構成を変更したストレージシステムをリフレッシュします。- 移行元と移行先で管理サーバにインストールされたHitachi Command Suite製品のバージョンが異なるとき
Device Managerに登録されたすべてのストレージシステムをリフレッシュします。- Replication Managerのセカンダリーサイトにある管理サーバでデータベースをインポートした場合,Replication ManagerのGUIで最新の構成情報を取得して,プライマリーサイトのReplication ManagerとセカンダリーサイトのDevice Managerのデータベースを同期させます。
- データベースをバックアップします。
運用再開後は,バージョン6.4以前にエクスポートしたアーカイブファイルはインポートできません。障害が発生した場合に備えて,インポート直後のデータベースをバックアップしておくことをお勧めします。
(2) データベースのインポート(Microsoft Cluster ServiceまたはWindows Server Failover Clusteringの場合)
管理サーバのOSがWindowsでクラスタ構成の場合に,移行先サーバでデータベースをインポートする手順を説明します。
注意
- 実行系ノード(cluster.confファイルのmodeにonlineが設定されているマシン)でデータベースをインポートしてください。
データベースをインポートする手順を次に示します。
- Administrator権限のユーザーで管理サーバにログインします。
- 移行元の管理サーバでプロパティにデフォルト値以外を設定していた場合は,必要に応じて,移行先の実行系ノードおよび待機系ノードでプロパティファイルの設定値を見直してください。
データベースをインポートしても,プロパティファイルは移行先サーバに引き継がれません。- クラスタ管理アプリケーションで次のサービスを選択し,右クリックメニューでオフラインにします。
- HiCommand Tiered Storage Manager
- HiCommandServer
- HCS Device Manager Web Service
- HBase Storage Mgmt Web Service
- HBase Storage Mgmt Common Service
- 上記以外のHitachi Command Suite製品のリソース
- hcmdssrvコマンドを実行して,Hitachi Command Suite製品のサービスを停止します。
- クラスタ管理アプリケーションで,次のサービスをオフラインにします。
- HiRDBClusterService _HD0
- クラスタ管理アプリケーションで,リソースグループのフェールオーバーを抑止します。
次のリソースの設定を変更します。
- HiCommand Tiered Storage Manager
- HiCommandServer
- HCS Device Manager Web Service
- HBase Storage Mgmt Web Service
- HBase Storage Mgmt Common Service
- HiRDBClusterService _HD0
- 上記以外のHitachi Command Suite製品のリソース
- Microsoft Cluster Serviceを使用している場合:
- リソース名を右クリックし,[プロパティ]-[詳細設定]タブで,[再開しない]を選択します。
- Windows Server Failover Clusteringを使用している場合:
- リソース名を右クリックし,[プロパティ]-[ポリシー]タブで,[リソースが失敗状態になった場合は、再起動しない]を選択します。
- HiRDBを起動します。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールフォルダ> \bin\hcmdsdbsrv /start- hcmdsdbtransコマンドを実行してデータベースをインポートします。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールフォルダ>\bin\hcmdsdbtrans /import /workpath <作業用フォルダ> /file <アーカイブファイル> /type {ALL|<データベースを移行するHitachi Command Suite製品の名称>}
- workpath
- アーカイブファイルを使用してインポートする場合:
- アーカイブファイルを展開するためのフォルダを,絶対パスで指定します。ローカルディスクのフォルダを指定してください。アーカイブファイルを使用する場合,fileオプションの指定は必須です。
- workpathオプションに指定するフォルダの下には,ファイルおよびサブフォルダがないことを確認してください。
- アーカイブファイルを使用しないでインポートする場合:
- 移行元から転送したデータベース情報を格納したフォルダを指定してください。転送したフォルダ以下のファイル構成は変更しないでください。また,fileオプションは指定しないでください。
- file
- 移行元サーバから転送したデータベースのアーカイブファイルを,絶対パスで指定します。workpathに指定したフォルダに移行元から転送したデータベース情報が格納されている場合,このオプションを指定する必要はありません。
- type
- 原則として,ALLを指定してください。ALLを指定すると,移行先にインストールされているHitachi Command Suite製品のデータベースが自動的に選択され,移行されます。
- 管理サーバのプログラム構成の違いなどの理由によって,特定のHitachi Command Suite製品のデータベースしか移行しない場合は,次の表に従って移行対象の製品の名称を指定します。複数の製品を指定する場合,コンマ(,)で区切って指定してください。
- なお,typeオプションを使用してデータベースを移行できるのは,指定したすべての製品のデータベースが,アーカイブファイルまたはworkpathオプションに指定したフォルダにあり,かつ,指定したすべての製品が移行先にインストールされている場合です。条件を満たさない製品が1つでもある場合,移行は実行されません。
表10-7 データベースを移行する場合のtypeオプションの指定値(Microsoft Cluster ServiceまたはWindows Server Failover Clusteringの場合)
製品 指定値 Device Manager※1※2 DeviceManager Tiered Storage Manager※1 TieredStorageManager Replication Manager※2 ReplicationManager そのほかの製品 それぞれの製品のマニュアルを参照 - 注※1 バージョン7.0以降の環境でエクスポートしたデータベースをインポートする場合は,Tiered Storage Managerのライセンスの有無に関係なく,Device ManagerとTiered Storage Managerのデータベースを必ず両方一緒にインポートしてください。
- 注※2 Replication Managerのデータベースをインポートする場合は,Device Managerのデータベースも必ず一緒にインポートしてください。
- 実行系ノードおよび待機系ノードで,Device Managerサーバのserver.base.initialsynchroプロパティにtrueを指定します。
hcmdsdbtransコマンドでは,ユーザー情報以外のHitachi Command Suite共通コンポーネントのリポジトリーを移行しないため,インポートしたDevice Managerのデータベースの情報に合わせてリポジトリーの情報を同期する必要があります。- 実行系ノードおよび待機系ノードで,Tiered Storage Managerサーバのserver.base.initialsynchroプロパティにtrueを指定します。
- hcmdssrvコマンドを実行して,Hitachi Command Suite製品のサービスを起動します。
- クラスタ管理アプリケーションで,リソースグループのフェールオーバーを有効にします。
次のリソースの設定を変更します。
- HiCommand Tiered Storage Manager
- HiCommandServer
- HCS Device Manager Web Service
- HBase Storage Mgmt Web Service
- HBase Storage Mgmt Common Service
- HiRDBClusterService _HD0
- 上記以外のHitachi Command Suite製品のリソース
- Microsoft Cluster Serviceを使用している場合:
- リソース名を右クリックし,[プロパティ]-[詳細設定]タブで,[再開する]を選択します。
- Windows Server Failover Clusteringを使用している場合:
- リソース名を右クリックし,[プロパティ]-[ポリシー]タブで次の項目を選択します。
- ・[リソースが失敗状態になった場合は、現在のノードで再起動を試みる]
- ・[再起動に失敗した場合は、この役割のすべてのリソースをフェールオーバーする](または[再起動に失敗した場合は、このサービスまたはアプリケーションのすべてのリソースをフェールオーバーする])
- クラスタ管理アプリケーションで,Hitachi Command Suite製品のサービスを登録しているリソースグループをオンラインにします。
- 実行系ノードおよび待機系ノードで,Device Managerサーバのserver.base.initialsynchroプロパティをfalseに戻します。
- 実行系ノードおよび待機系ノードで,Tiered Storage Managerサーバのserver.base.initialsynchroプロパティをfalseに戻します。
- 次の場合には,Device ManagerのGUIまたはCLIでストレージシステムをリフレッシュします。
- データベースをエクスポートしてから,インポートするまでの間にストレージシステムの構成を変更したとき
構成を変更したストレージシステムをリフレッシュします。- 移行元と移行先で管理サーバにインストールされたHitachi Command Suite製品のバージョンが異なるとき
Device Managerに登録されたすべてのストレージシステムをリフレッシュします- Replication Managerのセカンダリーサイトにある管理サーバでデータベースをインポートした場合,Replication ManagerのGUIで最新の構成情報を取得して,プライマリーサイトのReplication ManagerとセカンダリーサイトのDevice Managerのデータベースを同期させます。
- データベースをバックアップします。
運用再開後は,バージョン6.4以前にエクスポートしたアーカイブファイルはインポートできません。障害が発生した場合に備えて,インポート直後のデータベースをバックアップしておくことをお勧めします。- Tuning Managerとリモート接続していた場合は,データベースのインポートによって設定が初期化されるため,再設定します。
「(2) Tuning Managerサーバとのリモート接続(Microsoft Cluster ServiceまたはWindows Server Failover Clustering)」に従って,Tuning Manager とのリモート接続を再設定してください。
(3) データベースのインポート(Veritas Cluster Serverの場合)
管理サーバのOSがSolarisで,使用しているクラスタソフトウェアがVeritas Cluster Serverの場合に,移行先サーバでデータベースをインポートする手順を説明します。
注意
- 実行系ノード(cluster.confファイルのmodeにonlineが設定されているマシン)でデータベースをインポートしてください。
データベースをインポートする手順を次に示します。
- root権限のユーザーで管理サーバにログインします。
- 移行元の管理サーバでプロパティにデフォルト値以外を設定していた場合は,必要に応じて,移行先の実行系ノードおよび待機系ノードでプロパティファイルの設定値を見直してください。
データベースをインポートしても,プロパティファイルは移行先サーバに引き継がれません。- Veritas Cluster Serverで,次のサービスをオフラインにします。
- HiCommand Tiered Storage Manager
- HiCommandServer
- HCS Device Manager Web Service
- HBase Storage Mgmt Web Service
- HBase Storage Mgmt Common Service
- 上記以外のHitachi Command Suite製品のリソース
- hcmdssrvコマンドを実行して,Hitachi Command Suite製品のサービスを停止します。
- Veritas Cluster Serverで,次のサービスをオフラインにします。
- HiRDB
- 次のサービスを右クリックして,コンテキストメニューにある[Enabled]のチェックを外します。
- HiCommand Tiered Storage Manager
- HiCommandServer
- HCS Device Manager Web Service
- HBase Storage Mgmt Web Service
- HBase Storage Mgmt Common Service
- HiRDB
- 上記以外のHitachi Command Suite製品のリソース
- Cluster Explorerウィンドウの[Service Groups]タブを選択します。Hitachi Command Suite製品のサービスを登録しているグループを右クリックして,コンテキストメニューから[Freeze]-[Temporary]を選択します。
- HiRDBを起動します。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリ>/bin/hcmdsdbsrv -start- hcmdsdbtransコマンドを実行してデータベースをインポートします。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリ>/bin/hcmdsdbtrans -import -workpath <作業用ディレクトリ> [-file <アーカイブファイル>] -type {ALL|<データベースを移行するHitachi Command Suite製品の名称>}
- workpath
- アーカイブファイルを使用してインポートする場合:
- アーカイブファイルを展開するためのディレクトリを,絶対パスで指定します。空白を含むパスは指定しないでください。ローカルディスクのディレクトリを指定してください。アーカイブファイルを使用する場合,fileオプションの指定は必須です。
- workpathオプションに指定するディレクトリの下には,ファイルおよびサブディレクトリがないことを確認してください。
- アーカイブファイルを使用しないでインポートする場合:
- 移行元から転送したデータベース情報を格納したディレクトリを指定してください。転送したディレクトリ以下のファイル構成は変更しないでください。また,fileオプションは指定しないでください。
- file
- 移行元サーバから転送したデータベースのアーカイブファイルを,絶対パスで指定します。パスに空白を含まないようにしてください。workpathに指定したディレクトリに移行元から転送したデータベース情報が格納されている場合,このオプションを指定する必要はありません。
- type
- 原則として,ALLを指定してください。ALLを指定すると,移行先にインストールされているHitachi Command Suite製品のデータベースが自動的に選択され,移行されます。
- 管理サーバのプログラム構成の違いなどの理由によって,特定のHitachi Command Suite製品のデータベースしか移行しない場合は,次の表に従って移行対象の製品の名称を指定します。複数の製品を指定する場合,コンマ(,)で区切って指定してください。
- なお,typeオプションを使用してデータベースを移行できるのは,指定したすべての製品のデータベースが,アーカイブファイルまたはworkpathオプションに指定したディレクトリにあり,かつ,指定したすべての製品が移行先にインストールされている場合です。条件を満たさない製品が1つでもある場合,移行は実行されません。
表10-8 データベースを移行する場合のtypeオプションの指定値(Veritas Cluster Serverの場合)
製品 指定値 Device Manager※1※2 DeviceManager Tiered Storage Manager※1 TieredStorageManager Replication Manager※2 ReplicationManager そのほかの製品 それぞれの製品のマニュアルを参照 - 注※1 バージョン7.0以降の環境でエクスポートしたデータベースをインポートする場合は,Tiered Storage Managerのライセンスの有無に関係なく,Device ManagerとTiered Storage Managerのデータベースを必ず両方一緒にインポートしてください。
- 注※2 Replication Managerのデータベースをインポートする場合は,Device Managerのデータベースも必ず一緒にインポートしてください。
- 実行系ノードおよび待機系ノードで,Device Managerサーバのserver.base.initialsynchroプロパティにtrueを指定します。
hcmdsdbtransコマンドでは,ユーザー情報以外のHitachi Command Suite共通コンポーネントのリポジトリーを移行しないため,インポートしたDevice Managerのデータベースの情報に合わせてリポジトリーの情報を同期する必要があります。- 実行系ノードおよび待機系ノードで,Tiered Storage Managerサーバのserver.base.initialsynchroプロパティにtrueを指定します。
- hcmdssrvコマンドを実行して,Hitachi Command Suite製品のサービスを起動します。
- Cluster Explorerウィンドウで[Service Groups]タブを選択します。Hitachi Command Suite製品のサービスを登録しているグループを右クリックして,コンテキストメニューから[Unfreeze]を選択します。
- Hitachi Command Suite製品のサービスを登録しているグループを右クリックして,コンテキストメニューから[Enable Resources]を選択します。
- Veritas Cluster Serverで,リソースが登録されているグループをオンラインにします。
- 実行系ノードおよび待機系ノードで,Device Managerサーバのserver.base.initialsynchroプロパティをfalseに戻します。
- 実行系ノードおよび待機系ノードで,Tiered Storage Managerサーバのserver.base.initialsynchroプロパティをfalseに戻します。
- 次の場合には,Device ManagerのGUIまたはCLIでストレージシステムをリフレッシュします。
- データベースをエクスポートしてから,インポートするまでの間にストレージシステムの構成を変更したとき
構成を変更したストレージシステムをリフレッシュします。- 移行元と移行先で管理サーバにインストールされたHitachi Command Suiteのバージョンが異なるとき
Device Managerに登録されたすべてのストレージシステムをリフレッシュします。- Replication Managerのセカンダリーサイトにある管理サーバでデータベースをインポートした場合,Replication ManagerのGUIで最新の構成情報を取得して,プライマリーサイトのReplication ManagerとセカンダリーサイトのDevice Managerのデータベースを同期させます。
- データベースをバックアップします。
運用再開後は,バージョン6.4以前にエクスポートしたアーカイブファイルはインポートできません。障害が発生した場合に備えて,インポート直後のデータベースをバックアップしておくことをお勧めします。- Tuning Managerとリモート接続していた場合は,データベースのインポートによって設定が初期化されるため,再設定します。
「(3) Tuning Managerサーバとのリモート接続(Veritas Cluster Server)」に従って,Tuning Manager とのリモート接続を再設定してください。
(4) データベースのインポート(Sun Clusterの場合)
管理サーバのOSがSolarisで,使用しているクラスタソフトウェアがSun Clusterの場合に,移行先サーバでデータベースをインポートする手順を説明します。
注意
- 実行系ノード(cluster.confファイルのmodeにonlineが設定されているマシン)でデータベースをインポートしてください。
データベースをインポートする手順を次に示します。
- root権限のユーザーで管理サーバにログインします。
- 移行元の管理サーバでプロパティにデフォルト値以外を設定していた場合は,必要に応じて,移行先の実行系ノードおよび待機系ノードでプロパティファイルの設定値を見直してください。
データベースをインポートしても,プロパティファイルは移行先サーバに引き継がれません。- 次のコマンドを実行して,Tiered Storage Manager,Device ManagerおよびHitachi Command Suite共通コンポーネント(HiRDBを除く)のリソースの監視を無効にします。
# /usr/cluster/bin/scswitch -n -M -j TieredStorageManager
# /usr/cluster/bin/scswitch -n -M -j HiCommandServer
# /usr/cluster/bin/scswitch -n -M -j HCSDeviceManagerWebService
# /usr/cluster/bin/scswitch -n -M -j BaseWebService
# /usr/cluster/bin/scswitch -n -M -j BaseCommonService
上記以外にHitachi Command Suite製品のリソースがある場合は,同様にリソースの監視を無効にしてください。- 次のコマンドを実行して,Tiered Storage Manager,Device ManagerおよびHitachi Command Suite共通コンポーネント(HiRDBを除く)のリソースを無効にします。
# /usr/cluster/bin/scswitch -n -j TieredStorageManager
# /usr/cluster/bin/scswitch -n -j HiCommandServer
# /usr/cluster/bin/scswitch -n -j HCSDeviceManagerWebService
# /usr/cluster/bin/scswitch -n -j BaseWebService
# /usr/cluster/bin/scswitch -n -j BaseCommonService
上記以外にHitachi Command Suite製品のリソースがある場合は,同様にリソースを無効にしてください。- hcmdssrvコマンドを実行して,Hitachi Command Suite製品のサービスを停止します。
- 次のコマンドを実行して,HiRDBのリソースの監視を無効にします。
# /usr/cluster/bin/scswitch -n -M -j HiRDB- 次のコマンドを実行して,HiRDBのリソースを無効にします。
# /usr/cluster/bin/scswitch -n -j HiRDB- HiRDBを起動します。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリ>/bin/hcmdsdbsrv -start- hcmdsdbtransコマンドを実行してデータベースをインポートします。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリ>/bin/hcmdsdbtrans -import -workpath <作業用ディレクトリ>[-file <アーカイブファイル>] -type {ALL|<データベースを移行するHitachi Command Suite製品の名称>}
- workpath
- アーカイブファイルを使用してインポートする場合:
- アーカイブファイルを展開するためのディレクトリを,絶対パスで指定します。空白を含むパスは指定しないでください。ローカルディスクのディレクトリを指定してください。アーカイブファイルを使用する場合,fileオプションの指定は必須です。
- workpathオプションに指定するディレクトリの下には,ファイルおよびサブディレクトリがないことを確認してください。
- アーカイブファイルを使用しないでインポートする場合:
- 移行元から転送したデータベース情報を格納したディレクトリを指定してください。転送したディレクトリ以下のファイル構成は変更しないでください。また,fileオプションは指定しないでください。
- file
- 移行元サーバから転送したデータベースのアーカイブファイルを,絶対パスで指定します。パスに空白を含まないようにしてください。workpathに指定したディレクトリに移行元から転送したデータベース情報が格納されている場合,このオプションを指定する必要はありません。
- type
- 原則として,ALLを指定してください。ALLを指定すると,移行先にインストールされているHitachi Command Suite製品のデータベースが自動的に選択され,移行されます。
- 管理サーバのプログラム構成の違いなどの理由によって,特定のHitachi Command Suite製品のデータベースしか移行しない場合は,次の表に従って移行対象の製品の名称を指定します。複数の製品を指定する場合,コンマ(,)で区切って指定してください。
- なお,typeオプションを使用してデータベースを移行できるのは,指定したすべての製品のデータベースが,アーカイブファイルまたはworkpathオプションに指定したディレクトリにあり,かつ,指定したすべての製品が移行先にインストールされている場合です。条件を満たさない製品が1つでもある場合,移行は実行されません。
表10-9 データベースを移行する場合のtypeオプションの指定値(Sun Clusterの場合)
製品 指定値 Device Manager※1※2 DeviceManager Tiered Storage Manager※1 TieredStorageManager Replication Manager※2 ReplicationManager そのほかの製品 それぞれの製品のマニュアルを参照 - 注※1 バージョン7.0以降の環境でエクスポートしたデータベースをインポートする場合は,Tiered Storage Managerのライセンスの有無に関係なく,Device ManagerとTiered Storage Managerのデータベースを必ず両方一緒にインポートしてください。
- 注※2 Replication Managerのデータベースをインポートする場合は,Device Managerのデータベースも必ず一緒にインポートしてください。
- 実行系ノードおよび待機系ノードで,Device Managerサーバのserver.base.initialsynchroプロパティにtrueを指定します。
hcmdsdbtransコマンドでは,ユーザー情報以外のHitachi Command Suite共通コンポーネントのリポジトリーを移行しないため,インポートしたDevice Managerのデータベースの情報に合わせてリポジトリーの情報を同期する必要があります。- 実行系ノードおよび待機系ノードで,Tiered Storage Managerサーバのserver.base.initialsynchroプロパティにtrueを指定します。
- hcmdssrvコマンドを実行して,Hitachi Command Suite製品のサービスを起動します。
- 次のコマンドを実行して,Hitachi Command Suite共通コンポーネント,Device ManagerおよびTiered Storage Managerのリソースを有効にします。
# /usr/cluster/bin/scswitch -e -j HiRDB
# /usr/cluster/bin/scswitch -e -j BaseCommonService
# /usr/cluster/bin/scswitch -e -j BaseWebService
# /usr/cluster/bin/scswitch -e -j HCSDeviceManagerWebService
# /usr/cluster/bin/scswitch -e -j HiCommandServer
# /usr/cluster/bin/scswitch -e -j TieredStorageManager
上記以外にHitachi Command Suite製品のリソースを無効にしていた場合は,同様にリソースを有効にしてください。- 次のコマンドを実行して,Hitachi Command Suite共通コンポーネント,Device ManagerおよびTiered Storage Managerの監視を有効にします。
# /usr/cluster/bin/scswitch -e –M -j HiRDB
# /usr/cluster/bin/scswitch -e –M -j BaseCommonService
# /usr/cluster/bin/scswitch -e –M -j BaseWebService
# /usr/cluster/bin/scswitch -e –M -j HCSDeviceManagerWebService
# /usr/cluster/bin/scswitch -e –M -j HiCommandServer
# /usr/cluster/bin/scswitch -e –M -j TieredStorageManager
上記以外にHitachi Command Suite製品のリソースの監視を無効にしていた場合は,同様にリソースの監視を有効にしてください。- 実行系ノードおよび待機系ノードで,Device Managerサーバのserver.base.initialsynchroプロパティをfalseに戻します。
- 実行系ノードおよび待機系ノードで,Tiered Storage Managerサーバのserver.base.initialsynchroプロパティをfalseに戻します。
- 次の場合には,Device ManagerのGUIまたはCLIでストレージシステムをリフレッシュします。
- データベースをエクスポートしてから,インポートするまでの間にストレージシステムの構成を変更したとき
構成を変更したストレージシステムをリフレッシュします。- 移行元と移行先で管理サーバにインストールされたHitachi Command Suiteのバージョンが異なるとき
Device Managerに登録されたすべてのストレージシステムをリフレッシュします。- Replication Managerのセカンダリーサイトにある管理サーバでデータベースをインポートした場合,Replication ManagerのGUIで最新の構成情報を取得して,プライマリーサイトのReplication ManagerとセカンダリーサイトのDevice Managerのデータベースを同期させます。
- データベースをバックアップします。
運用再開後は,バージョン6.4以前にエクスポートしたアーカイブファイルはインポートできません。障害が発生した場合に備えて,インポート直後のデータベースをバックアップしておくことをお勧めします。- Tuning Managerとリモート接続していた場合は,データベースのインポートによって設定が初期化されるため,再設定します。
「(4) Tuning Managerサーバとのリモート接続(Sun Cluster)」に従って,Tuning Manager とのリモート接続を再設定してください。
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