Hitachi Command Suite Software システム構成ガイド(Web Version)
Hitachi Command Suite製品のデータベースをエクスポートするときには,データベースの情報を一時的に格納するためのディレクトリと,アーカイブファイルを格納するディレクトリが必要です。それぞれのディレクトリには,次に示すディレクトリの合計サイズと同等の容量を確保してください。
- インストールされているHitachi Command Suite製品の各データベースの格納先ディレクトリ
- Hitachi Command Suite共通コンポーネントのデータベースの格納先ディレクトリからSYSディレクトリ以下を除いたもの
- 注意
- データベースはアーカイブファイルとしてエクスポートされます。データベースの全体容量が2GBを超えている場合,データベースのエクスポート時に,アーカイブファイルの作成に失敗します。この場合は,アーカイブファイルの代わりに,エクスポート時に収集されるデータベース情報を移行先に転送します。
- Tuning Managerとリモート接続している場合は,Tuning Managerサーバがインストールされているマシンで,Tuning Managerのサービスをいったん停止しておく必要があります。データベースのエクスポートが完了したあと,Tuning Managerのサービスを再開させてください。Tuning Managerのサービスを停止および起動する方法については,インストールされているTuning Managerに対応するバージョンのマニュアルを参照してください。
- データベースのエクスポートでは,Hitachi Command Suiteのサービスの停止を伴う操作を実行します。エクスポート中は,Hitachi Command Suiteにアクセスしないでください。
- この項の構成
- (1) データベースのエクスポート(非クラスタ構成の場合)
- (2) データベースのエクスポート(Microsoft Cluster ServiceまたはWindows Server Failover Clusteringの場合)
- (3) データベースのエクスポート(Veritas Cluster Serverの場合)
- (4) データベースのエクスポート(Sun Clusterの場合)
管理サーバのOSが非クラスタ構成の場合に,移行元サーバでデータベースをエクスポートする手順を次に示します。
- Administrator権限またはroot権限のユーザーで管理サーバにログインします。
- hcmdsdbtransコマンドを実行してデータベースをエクスポートします。
- Windowsの場合:
- <Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールフォルダ>\bin\hcmdsdbtrans /export /workpath <作業用フォルダ> /file <アーカイブファイル> /auto
- SolarisまたはLinuxの場合:
- <Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリ>/bin/hcmdsdbtrans -export -workpath <作業用ディレクトリ> -file <アーカイブファイル> -auto
- workpath
- データベース情報を一時的に配置するための作業用ディレクトリを,絶対パスで指定します。SolarisまたはLinuxの場合,空白を含むパスは指定しないでください。ローカルディスクのディレクトリを指定してください。
- workpathオプションに指定するディレクトリの下には,ファイルおよびサブディレクトリがないことを確認してください。
- file
- 出力されるアーカイブファイルの名称を絶対パスで指定します。SolarisまたはLinuxの場合は,パスに空白を含まないようにしてください。
- auto
- Hitachi Command Suite製品のサービスを自動的に起動/停止するオプションです。
- アーカイブファイルを移行先サーバに転送します。
アーカイブファイルを作成できなかった場合,workpathオプションで指定したディレクトリに格納されているファイルをすべて転送してください。このとき,workpathオプションで指定したディレクトリ以下のファイル構成は変更しないでください。
(2) データベースのエクスポート(Microsoft Cluster ServiceまたはWindows Server Failover Clusteringの場合)
管理サーバのOSがWindowsでクラスタ構成の場合に,移行元サーバでデータベースをエクスポートする手順を説明します。
- 注意
- 実行系ノード(cluster.confファイルのmodeにonlineが設定されているマシン)でデータベースをエクスポートしてください。
データベースをエクスポートする手順を次に示します。
- Administrator権限のユーザーで管理サーバにログインします。
- クラスタ管理アプリケーションで次のサービスを選択し,右クリックメニューでオフラインにします。
- HiCommand Tiered Storage Manager
- HiCommandServer
- HCS Device Manager Web Service
- HBase Storage Mgmt Web Service
- HBase Storage Mgmt Common Service
- 上記以外のHitachi Command Suite製品のリソース
- hcmdssrvコマンドを実行して,Hitachi Command Suite製品のサービスを停止します。
- クラスタ管理アプリケーションで,次のサービスをオフラインにします。
- HiRDBClusterService _HD0
- クラスタ管理アプリケーションで,リソースグループのフェールオーバーを抑止します。
次のリソースの設定を変更します。
- HiCommand Tiered Storage Manager
- HiCommandServer
- HCS Device Manager Web Service
- HBase Storage Mgmt Web Service
- HBase Storage Mgmt Common Service
- HiRDBClusterService _HD0
- 上記以外のHitachi Command Suite製品のリソース
- Microsoft Cluster Serviceを使用している場合:
- リソース名を右クリックし,[プロパティ]-[詳細設定]タブで,[再開しない]を選択します。
- Windows Server Failover Clusteringを使用している場合:
- リソース名を右クリックし,[プロパティ]-[ポリシー]タブで,[リソースが失敗状態になった場合は、再起動しない]を選択します。
- hcmdssrvコマンドを実行して,Hitachi Command Suite製品のサービスを起動します。
- hcmdsdbtransコマンドを実行してデータベースをエクスポートします。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールフォルダ>\bin\hcmdsdbtrans /export /workpath <作業用フォルダ> /file <アーカイブファイル>
- workpath
- データベース情報を一時的に配置するための作業用フォルダを,絶対パスで指定します。ローカルディスクのフォルダを指定してください。 workpathオプションに指定するフォルダの下には,ファイルおよびサブフォルダがないことを確認してください。
- file
- 出力されるアーカイブファイルの名称を絶対パスで指定します。
- アーカイブファイルを移行先サーバに転送します。
アーカイブファイルを作成できなかった場合,workpathオプションで指定したフォルダに格納されているファイルをすべて転送してください。このとき,workpathオプションで指定したフォルダ以下のファイル構成は変更しないでください。- hcmdssrvコマンドを実行して,Hitachi Command Suite製品のサービスを停止します。
- クラスタ管理アプリケーションで,リソースグループのフェールオーバーを有効にします。
次のリソースの設定を変更します。
- HiCommand Tiered Storage Manager
- HiCommandServer
- HCS Device Manager Web Service
- HBase Storage Mgmt Web Service
- HBase Storage Mgmt Common Service
- HiRDBClusterService _HD0
- 上記以外のHitachi Command Suite製品のリソース
- Microsoft Cluster Serviceを使用している場合:
- リソース名を右クリックし,[プロパティ]-[詳細設定]タブで,[再開する]を選択します。
- Windows Server Failover Clusteringを使用している場合:
- リソース名を右クリックし,[プロパティ]-[ポリシー]タブで次の項目を選択します。
- ・[リソースが失敗状態になった場合は、現在のノードで再起動を試みる]
- ・[再起動に失敗した場合は、この役割のすべてのリソースをフェールオーバーする](または[再起動に失敗した場合は、このサービスまたはアプリケーションのすべてのリソースをフェールオーバーする])
- クラスタ管理アプリケーションで,Hitachi Command Suite製品のサービスを登録しているリソースグループをオンラインにします。
(3) データベースのエクスポート(Veritas Cluster Serverの場合)
管理サーバのOSがSolarisで,使用しているクラスタソフトウェアがVeritas Cluster Serverの場合に,移行元サーバでデータベースをエクスポートする手順を説明します。
- 注意
- 実行系ノード(cluster.confファイルのmodeにonlineが設定されているマシン)でデータベースをエクスポートしてください。
データベースをエクスポートする手順を次に示します。
- root権限のユーザーで管理サーバにログインします。
- Veritas Cluster Serverで,次のサービスをオフラインにします。
- HiCommand Tiered Storage Manager
- HiCommandServer
- HCS Device Manager Web Service
- HBase Storage Mgmt Web Service
- HBase Storage Mgmt Common Service
- 上記以外のHitachi Command Suite製品のリソース
- hcmdssrvコマンドを実行して,Hitachi Command Suite製品のサービスを停止します。
- Veritas Cluster Serverで,次のサービスをオフラインにします。
- HiRDB
- 次のサービスを右クリックして,コンテキストメニューにある[Enabled]のチェックを外します。
- HiCommand Tiered Storage Manager
- HiCommandServer
- HCS Device Manager Web Service
- HBase Storage Mgmt Web Service
- HBase Storage Mgmt Common Service
- HiRDB
- 上記以外のHitachi Command Suite製品のリソース
- Cluster Explorerウィンドウの[Service Groups]タブを選択します。Hitachi Command Suite製品のサービスを登録しているグループを右クリックして,コンテキストメニューから[Freeze]-[Temporary]を選択します。
- hcmdssrvコマンドを実行して,Hitachi Command Suite製品のサービスを起動します。
- hcmdsdbtransコマンドを実行してデータベースをエクスポートします。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリ>/bin/hcmdsdbtrans -export -workpath <作業用ディレクトリ> -file <アーカイブファイル>
- workpath
- データベース情報を一時的に配置するための作業用ディレクトリを,絶対パスで指定します。空白を含むパスは指定しないでください。ローカルディスクのディレクトリを指定してください。 workpathオプションに指定するディレクトリの下には,ファイルおよびサブディレクトリがないことを確認してください。
- file
- 出力されるアーカイブファイルの名称を絶対パスで指定します。パスに空白を含まないようにしてください。
- アーカイブファイルを移行先サーバに転送します。
アーカイブファイルを作成できなかった場合,workpathオプションで指定したディレクトリに格納されているファイルをすべて転送してください。このとき,workpathオプションで指定したディレクトリ以下のファイル構成は変更しないでください。- hcmdssrvコマンドを実行して,Hitachi Command Suite製品のサービスを停止します。
- Cluster Explorerウィンドウで[Service Groups]タブを選択します。Hitachi Command Suite製品のサービスを登録しているグループを右クリックして,コンテキストメニューから[Unfreeze]を選択します。
- Hitachi Command Suite製品のサービスを登録しているグループを右クリックして,コンテキストメニューから[Enable Resources]を選択します。
- Veritas Cluster Serverで,リソースが登録されているグループをオンラインにします。
(4) データベースのエクスポート(Sun Clusterの場合)
管理サーバのOSがSolarisで,使用しているクラスタソフトウェアがSun Clusterの場合に,移行元サーバでデータベースをエクスポートする手順を説明します。
- 注意
- 実行系ノード(cluster.confファイルのmodeにonlineが設定されているマシン)でデータベースをエクスポートしてください。
データベースをエクスポートする手順を次に示します。
- root権限のユーザーで管理サーバにログインします。
- 次のコマンドを実行して,Tiered Storage Manager,Device ManagerおよびHitachi Command Suite共通コンポーネント(HiRDBを除く)のリソースの監視を無効にします。
# /usr/cluster/bin/scswitch -n -M -j TieredStorageManager
# /usr/cluster/bin/scswitch -n -M -j HiCommandServer
# /usr/cluster/bin/scswitch -n -M -j HCSDeviceManagerWebService
# /usr/cluster/bin/scswitch -n -M -j BaseWebService
# /usr/cluster/bin/scswitch -n -M -j BaseCommonService
上記以外にHitachi Command Suite製品のリソースがある場合は,同様にリソースの監視を無効にしてください。- 次のコマンドを実行して,Tiered Storage Manager,Device ManagerおよびHitachi Command Suite共通コンポーネント(HiRDBを除く)のリソースを無効にします。
# /usr/cluster/bin/scswitch -n -j TieredStorageManager
# /usr/cluster/bin/scswitch -n -j HiCommandServer
# /usr/cluster/bin/scswitch -n -j HCSDeviceManagerWebService
# /usr/cluster/bin/scswitch -n -j BaseWebService
# /usr/cluster/bin/scswitch -n -j BaseCommonService
上記以外にHitachi Command Suite製品のリソースがある場合は,同様にリソースを無効にしてください。- hcmdssrvコマンドを実行して,Hitachi Command Suite製品のサービスを停止します。
- 次のコマンドを実行して,HiRDBのリソースの監視を無効にします。
# /usr/cluster/bin/scswitch -n -M -j HiRDB- 次のコマンドを実行して,HiRDBのリソースを無効にします。
# /usr/cluster/bin/scswitch -n -j HiRDB- hcmdssrvコマンドを実行して,Hitachi Command Suite製品のサービスを起動します。
- hcmdsdbtransコマンドを実行してデータベースをエクスポートします。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリ>/bin/hcmdsdbtrans -export -workpath <作業用ディレクトリ> -file <アーカイブファイル>
- workpath
- データベース情報を一時的に配置するための作業用ディレクトリを,絶対パスで指定します。空白を含むパスは指定しないでください。ローカルディスクのディレクトリを指定してください。
- workpathオプションに指定するディレクトリの下には,ファイルおよびサブディレクトリがないことを確認してください。
- file
- 出力されるアーカイブファイルの名称を絶対パスで指定します。パスに空白を含まないようにしてください。
- アーカイブファイルを移行先サーバに転送します。
アーカイブファイルを作成できなかった場合,workpathオプションで指定したディレクトリに格納されているファイルをすべて転送してください。このとき,workpathオプションで指定したディレクトリ以下のファイル構成は変更しないでください。- hcmdssrvコマンドを実行して,Hitachi Command Suite製品のサービスを停止します。
- 次のコマンドを実行して,Hitachi Command Suite共通コンポーネント,Device ManagerおよびTiered Storage Managerのリソースを有効にします。
# /usr/cluster/bin/scswitch -e -j HiRDB
# /usr/cluster/bin/scswitch -e -j BaseCommonService
# /usr/cluster/bin/scswitch -e -j BaseWebService
# /usr/cluster/bin/scswitch -e -j HCSDeviceManagerWebService
# /usr/cluster/bin/scswitch -e -j HiCommandServer
# /usr/cluster/bin/scswitch -e -j TieredStorageManager
上記以外にHitachi Command Suite製品のリソースを無効にしていた場合は,同様にリソースを有効にしてください。- 次のコマンドを実行して,Hitachi Command Suite共通コンポーネント,Device ManagerおよびTiered Storage Managerの監視を有効にします。
# /usr/cluster/bin/scswitch -e –M -j HiRDB
# /usr/cluster/bin/scswitch -e –M -j BaseCommonService
# /usr/cluster/bin/scswitch -e –M -j BaseWebService
# /usr/cluster/bin/scswitch -e –M -j HCSDeviceManagerWebService
# /usr/cluster/bin/scswitch -e –M -j HiCommandServer
# /usr/cluster/bin/scswitch -e –M -j TieredStorageManager
上記以外にHitachi Command Suite製品のリソースの監視を無効にしていた場合は,同様にリソースの監視を有効にしてください。
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