10.3.1 EADSサーバを開始する手順(メモリ上にキャッシュを作成する)
EADSサーバを起動したあとに,前回稼働時にストアデータファイルに書き出したデータを,再度メモリキャッシュに読み込ませる手順について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) EADSサーバを起動する
EADSサーバを起動するホストにログインしてezstartコマンドを実行し,EADSサーバを起動します。このコマンドはEADSサーバごとに実行する必要があります。
ezstart
(2) 初期化が完了していることを確認する
EADSサーバの起動に成功すると,初期化状態に遷移します。
eztool statusコマンドを実行して,全EADSサーバの初期化が完了していることを確認します。
eztool status
コマンド実行例
初期化が完了している場合,State欄にinitializedが表示されます。
(3) データをメモリ上に読み込ませる
eztool importコマンドを実行して,前回稼働時にストアデータファイルに書き出した最新のデータを,メモリ上に読み込ませます。
eztool import
コマンド実行例
この例のように,ストアデータファイルキーを省略すると,eztool listesdコマンドで,latestに表示される最新のストアデータファイルキーのストアデータファイルを自動的に読み込みます。
省略しない場合は,任意のストアデータファイルのストアデータファイルキーを指定します。
- 注意事項
-
前回稼働時にメモリ容量が満杯に近い状態でeztool exportコマンドを実行した場合,次回開始時にeztool importコマンドを実行すると,メモリ容量不足のためにデータの読み込みに失敗することがあります。
例えば,データを多重化する際にコピー先のメモリ容量があふれ,その状態でeztool exportコマンドを実行した場合などが該当します。
このような場合は,共通設定のeads.java.external.heapsizeパラメタの指定値を大きくしてから,eztool importコマンドを再実行してください。
また,eztool importコマンドを実行したときにメモリ容量が不足すると,eztool importコマンドがハングアップすることがあります。eztool importコマンドがハングアップしたときは,EADSサーバのメッセージログに,メモリ容量不足のエラーが出力されていないかを確認してください。
(4) キャッシュが作成されていることを確認する
eztool listcacheコマンドを実行して,キャッシュの一覧を表示します。
eztool listcache
コマンド実行例
CacheName欄に表示されるキャッシュ名,およびCacheType欄に表示されるキャッシュタイプから,キャッシュが作成されていることを確認してください。
(5) クラスタの閉塞状態を解除する
初期化状態は閉塞状態と同じく,EADSクライアントからのリクエストが受け付けられない状態です。eztool openコマンドを実行して,クラスタの閉塞状態を解除します。
eztool open
コマンド実行例
(6) 閉塞状態が解除できていることを確認する
eztool statusコマンドを実行して,全EADSサーバの閉塞状態が解除できていることを確認します。
eztool status
コマンド実行例
閉塞状態が解除できている場合,State欄にrunningが表示されます。