JP1/NETM/DM 運用ガイド1 (Windows(R)用)
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「ユーザインベントリ情報の転送」ジョブを実行するには,ユーザインベントリの項目だけを配布する方法と,配布管理システムで管理しているクライアントごとのユーザインベントリ情報を付加して配布する方法とがあります。ユーザインベントリの項目とユーザインベントリ情報を合わせて配布した場合,クライアントで管理しているユーザインベントリの情報は配布管理システム側の情報に更新されます。
なお,「ユーザインベントリ情報の転送」ジョブで,あて先として「全あて先」または「ID」を指定した場合,配布管理システムで管理しているユーザインベントリ情報をユーザインベントリの項目とともに配布することはできません。
「ユーザインベントリ情報の転送」ジョブの作成手順を次に示します。操作および設定内容の詳細については,「8.2 ジョブを作成する」を参照してください。
- [あて先],[システム構成]または[ディレクトリ情報]ウィンドウで[実行]−[ジョブの実行]を選択する,または[ジョブ定義]ウィンドウで[ファイル]−[ジョブ定義の新規作成]を選択する。
[ジョブ定義の新規作成]ダイアログボックスが表示されます。
- [ジョブ定義の新規作成]ダイアログボックスでジョブ種別を指定し,[OK]ボタンをクリックする。
ジョブ種別は,「ユーザインベントリ情報の転送」を選択してください。
[ジョブの作成]ダイアログボックスが表示されます。
このダイアログボックスは,[ユーザインベントリ項目リスト作成]ダイアログボックスの終了時,またはユーザインベントリ情報をCSV形式ファイルで入力したあと,表示させることもできます。
- [ジョブの作成]ダイアログボックスで,各パネルの項目を設定する。
ダイアログボックス上に表示されるパネルの種類および設定内容は次のとおりです。なお,[ジョブ]パネル,[あて先]パネル,および[スケジュール]パネルは,すべてのジョブに共通ですが,[オプション]パネルは,「ユーザインベントリ情報の転送」ジョブの作成時に表示されます。[オプション]パネルの設定方法については,「(2) [オプション]パネルの設定」を参照してください。
- [ジョブ]パネル
- ジョブ名を設定します。
- [あて先]パネル
- ユーザインベントリ情報を転送するホストを設定します。必ず一つ以上設定してください。
- [オプション]パネル
- ユーザインベントリの項目の配布方法を設定します。
- [スケジュール]パネル
- ジョブの登録日時,実行日時,および実行期限を設定します。
- [実行],[保存],または[保存&実行]ボタンをクリックして,ジョブを保存または実行する。
[オプション]パネルでは,ユーザインベントリ項目を配布する方法を設定します。ユーザインベントリ項目だけを配布したり,クライアントのユーザインベントリ情報をユーザインベントリ項目に反映して配布したりできます。
なお,次のチェックボックスをオンにしても,UNIXのクライアントには無効です。
- 全項目を入力必須とする
- クライアントユーザのキャンセルを無効とする
- 情報設定前はパッケージセットアップマネージャを起動しない
図3-54 [オプション]パネル
![[図データ]](FIGURE/INV0560.GIF)
- 情報設定要求
- ユーザインベントリ情報を転送したあと,クライアントでユーザインベントリ情報を入力するダイアログボックスを表示させる場合は,「クライアントユーザへの情報設定要求を行う」を選択してください。クライアントでは,次回の起動時に,ユーザインベントリ情報を入力するダイアログボックスが表示されます。
- 全項目を入力必須とする
- クライアントユーザにユーザインベントリの全項目を必ず設定させる場合は,「全項目を入力必須とする」チェックボックスをオンにしてください。この設定は,クライアントユーザがユーザインベントリの全項目を一度設定するまで有効です。
- この設定をすると,ユーザインベントリ情報を設定しないでユーザインベントリ情報を入力するダイアログボックスを閉じようとした場合に,設定を要求するメッセージが表示され,ダイアログボックスを閉じることができなくなります。なお,この設定は,バージョンが05-21以降のクライアントに有効です。
- クライアントユーザのキャンセルを無効とする
- クライアントユーザにユーザインベントリ情報の設定をキャンセルさせない場合は,「クライアントユーザのキャンセルを無効とする」チェックボックスをオンにしてください。この設定をすると,ユーザインベントリ情報を入力するダイアログボックスの[キャンセル]ボタンが非活性になり,ユーザインベントリ情報の設定がキャンセルできなくなります。この設定は,バージョンが07-11以降のクライアントに有効です。
- 「全項目を入力必須とする」チェックボックスもオンにすることで,クライアントユーザにユーザインベントリの全項目を必ず設定させることができます。
- なお,トラブルに対処するといった場合に,「クライアントユーザのキャンセルを無効とする」チェックボックスをオンにしたときでも,クライアントユーザによって強制的にユーザインベントリ情報の設定をキャンセルできます。この場合は,[Shift]+[Esc]+[Delete]キーを押して対処してください。
- 転送データ
- 配布するユーザインベントリの項目に,クライアントごとのユーザインベントリ情報を付与する場合,「ユーザ固有資産情報の転送も行う」チェックボックスをオンにしてください。配布管理システムから転送されたユーザインベントリ情報は,クライアント側にも反映されます。
- ユーザインベントリの項目だけを配布する場合は,「ユーザ固有資産情報の転送も行う」チェックボックスをオフにしてください。
- あて先に「全あて先」または「ID」を指定した場合,「ユーザ固有資産情報の転送も行う」は設定できません。
- パッケージセットアップマネージャの起動
- ユーザインベントリ情報の設定が完了するまで,パッケージセットアップマネージャを起動させない場合,「情報設定前はパッケージセットアップマネージャを起動しない」チェックボックスをオンにしてください。この設定は,バージョンが05-21以降のクライアントに有効です。
- 「情報設定前はパッケージセットアップマネージャを起動しない」チェックボックスをオンにすると,クライアントユーザがユーザインベントリ情報を設定しないで,ユーザインベントリ情報を入力するダイアログボックスを閉じた場合も,ユーザインベントリ情報を設定したと認識します。そこで,クライアントに全項目のユーザインベントリ情報を必ず設定させるときは,「情報設定要求」の「全項目を入力必須とする」および「クライアントユーザのキャンセルを無効とする」チェックボックスもオンにしてください。
- 情報設定終了後のデータ
- クライアントでユーザインベントリ情報を設定したあとの動作を選択します。この設定は,バージョンが07-11以降のクライアントに有効です。
- バージョンが07-10以前のクライアントの場合,「クライアントユーザが保存または保存と通知を決定する」が適用されます。
- 保存する
- 設定したユーザインベントリ情報が自動的に保存されます。ユーザインベントリ情報は上位の配布管理システムに通知されません。
- 保存と通知を行う
- 設定したユーザインベントリ情報が自動的に保存され,上位の配布管理システムに通知されます。
- クライアントユーザが保存または保存と通知を決定する
- クライアントで,設定したユーザインベントリ情報を保存するか,または保存と通知を行うかを選択するダイアログボックスが表示されます。ユーザインベントリ情報設定後の動作を,クライアントユーザが任意に選択できます。
ユーザインベントリ情報の入力を要求するメッセージをユーザ独自のメッセージにカスタマイズできます。
作成したメッセージを次の場所へ格納してください。
%NETMDMP%\Userinv\uinvmsg.txt
このファイルが存在しない場合や,このファイルが空の場合は,デフォルトのメッセージが表示されます。デフォルトのメッセージを次に示します。
図3-55 ユーザインベントリ情報の入力を要求するデフォルトのメッセージ
![[図データ]](FIGURE/INV0570.GIF)
ジョブの実行状況は,配布管理システムによって一定の間隔で監視され,[ジョブ実行状況]ウィンドウに表示されます。[ジョブ実行状況]ウィンドウにはすべてのジョブの実行状況が表示されますが,ジョブ名の先頭に表示されるアイコンで,ジョブの種別を判断できます。
:「ユーザインベントリ情報の転送」ジョブ
[ジョブ実行状況]ウィンドウに表示される内容や,ジョブごとの詳細情報の表示方法,ジョブの再実行の方法などについては,「8.4 ジョブの実行状況を確認する」を参照してください。
- JP1/NETM/DM Client 05-20以前のバージョンのクライアントが登録されているIDに対して,「ユーザインベントリ情報の転送」ジョブを実行すると,クライアントが異常終了します。IDに対して,「ユーザインベントリ情報の転送」ジョブを実行する場合には,クライアントをJP1/NETM/DM Client 05-21以降にバージョンアップしてください。ジョブを実行してしまった場合には,クライアントのインストール先ディレクトリ\Client\Work下にあるC0000000およびC0.ctlファイルを削除してください。
- バージョンが07-10以前の中継マネージャを経由して,「ユーザインベントリ情報の転送」ジョブを実行する場合,ユーザインベントリ項目のコメントに,次に示す半角記号およびタブ文字を使用すると,ジョブがエラーになります。
「\」「/」「*」「"」「'」「:」「;」「,」「&」「%」
- 「ユーザインベントリ情報の転送」ジョブがエラーとなった時,ジョブの詳細情報に次に示す先頭8けたを持つ保守コードが出力されていることがあります。
- 30007300
- 30009301
- 3000e501
- 3000e701
このエラーの原因は,JP1/NETM/DM SubManagerまたはJP1/NETM/DM Clientが「ユーザインベントリ情報の転送」ジョブをサポートしていないバージョンのためです。次に示す「ユーザインベントリ情報の転送」ジョブをサポートしているプログラムのバージョンにバージョンアップしてください。
- 中継システム
- JP1/NETM/DM Client 08-00以降または
- NETM/DM SubManager Version 3.0 03-10以降または
- JP1/NETM/DM SubManager 05-10以降または
- NETM/DM/W Version 3.0 03-10以降または
- JP1/NETM/DM/W 05-10以降または
- UNIX版JP1/NETM/DM Client 09-00以降または
- UNIX版JP1/NETM/DM SubManager 06-00以降
- クライアント
- NETM/DM Client Version 3.0 03-10以降または
- JP1/NETM/DM Client 05-10以降
- HP-UX版JP1/NETM/DM Client 06-00以降または
- Solaris版JP1/NETM/DM Client 06-00以降または
- AIX版JP1/NETM/DM Client 06-00以降または
- Linux版JP1/NETM/DM Client 08-00以降
- 「ユーザ固有資産情報の転送も行う」チェックボックスをオンにして,インベントリ情報に「'」を含んでいる共通管理項目を配布する場合,バージョンが08-11以降の中継マネージャを経由してください。08-10以前の中継マネージャを経由すると,ジョブがエラーになります。
- マネージャと中継マネージャがそれぞれユーザインベントリ項目を定義している場合,中継マネージャから「ユーザインベントリ情報の転送」ジョブ(「ユーザ固有資産情報の転送も行う」オプションを指定)を実行すると,その中継マネージャより上位の中継マネージャまたはマネージャが定義したユーザインベントリ項目の値がクリアされることがあります。中継マネージャからジョブを実行してしまった場合は,再度マネージャからジョブを実行するか,またはクライアントでユーザ情報設定項目を入力し直してください。
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