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PRINT DATA EXCHANGE for Open


7.2.10 印刷データの扱いを設定する(印刷データ設定)

[印刷データ設定]タブでは,印刷データの扱いを設定します。

[図データ]

[印刷データ設定]タブで設定できる項目を次に示します。

〈この項の構成〉

(1) 機能キャラクタ

ファイル形式1の場合,センタ漢字プリンタで使用していた(0A)16始まりの機能キャラクタは,別のコードに置き換えた上で使用する必要があります。ここでは置き換えたコードを機能キャラクタ(0A)16および(1A)16として扱うための設定を行います。

[0Aとして扱うコード]

機能キャラクタ(0A)16として扱うコードを16進文字で指定します。0A,0C,0Dを除く1F以下のコードを指定してください。0Eを指定することを推奨します。

[1Aとして扱うコード]

機能キャラクタ(1A)16として扱うコードを16進文字で指定します。0A,0C,0Dを除く1F以下のコードを指定してください。1Aを指定することを推奨します。

デフォルト値
  • [0Aとして扱うコード]

    0E

  • [1Aとして扱うコード]

    1A

注 0Aとして扱うコードと1Aとして扱うコードに同じコードは設定できません。なお,機械制御文字を使用する場合は,機械制御文字と値が重複するため01,03,09,0B,11,13,19,1Bは指定しないでください。また,文字順序番号を使用する場合は,文字順序番号と値が重複するため,00,01,02,03は指定しないでください。SETPRTレコード識別子として(00)16を使用する場合は,00は指定しないでください。

対象ファイル形式

[0Aとして扱うコード]および[1Aとして扱うコード]の設定を適用する印刷データのファイル形式を指定します。なお,ファイル形式3の場合は無視されます。

  • [ファイル形式1にのみ適用する]

    印刷データがファイル形式1の場合にのみ適用します。

  • [ファイル形式1および2に適用する]

    印刷データがファイル形式1およびファイル形式2の場合の両方に適用します。ファイル形式1とファイル形式2が混在するシステムの場合,本指定を行うことで,どちらのファイル形式でも[0Aとして扱うコード]および[1Aとして扱うコード]で指定したコードを機能キャラクタの先頭コードとして扱うことができるようになります。

デフォルト値

ファイル形式1にのみ適用する

注 ファイル形式2では,(0A)16および(1A)16は常に機能キャラクタの先頭コードとして扱います。例えば,[0Aとして扱うコード]に(0E)16を指定した上で[ファイル形式1および2に適用する]を選択した場合,ファイル形式1では(0E42)16を2バイトシフト開始コードとして扱いますが,ファイル形式2では(0E42)16および(0A42)16を2バイトシフト開始コードとして扱います。

(2) 2バイトシフト中の半角スペースの扱い(変換種別がGDI,PostScriptまたはPDFの場合)

2バイトシフト中に指定された半角スペースの扱いを指定します。半角スペースの扱いについては,「付録D.3 半角スペースの扱い」を参照してください。

デフォルト値

半角スペース2つを全角スペースとして扱う

(3) 機能キャラクタカスタマイズ(変換種別がGDI,PostScriptまたはPDFの場合)

文字サイズ(1A46)16,字間値(1A47)16,拡張字間値(1AA8)16の各機能キャラクタのパラメタをカスタマイズするかどうかを指定します。

デフォルト値

変更しない

[詳細設定]

[変更する]を選択した場合に機能キャラクタのパラメタの値を指定します。クリックすると[機能キャラクタ詳細設定]画面が表示されます。

(4) U+005C(バックスラッシュ)の扱い(変換種別がGDI,PostScriptまたはPDFの場合)

印刷データがUnicodeの場合のU+005C(バックスラッシュ)の扱いを指定します。また,印刷データがシフトJISで変換種別がPDFまたはPostScript,かつ[フォント設定]タブで[Windowsフォント]を指定した場合の(5C)16の扱いを指定します。

デフォルト値

U+00A5(円記号)に変換する

重要

実際に出力される文字は使用するフォントによって異なります。

  • 欧文フォントの場合,U+005Cはバックスラッシュですが,日本語フォントの場合,U+005Cに円記号が定義されている場合があります。

  • フォントによっては,U+00A5が定義されていない場合があります。

(5) 任意座標文字レコードでの連続機能キャラクタの扱い(変換種別がGDI,PostScriptまたはPDFの場合)

任意座標文字レコードでの連続機能キャラクタの扱いを指定します。

デフォルト値

無効とする

(6) けい線文字の扱い(変換種別がGDI,PostScriptまたはPDFの場合)

けい線文字の扱いを指定します。PDE for Openでけい線文字として扱われる文字コードについては「図D-1 けい線文字として扱う文字コード」を参照してください。

なお,センタ漢字プリンタの出力に合わせる場合は,[行間値に合わせる]を指定してください。

この指定は,文字列レコード中のけい線文字にだけ有効です。任意座標文字レコードや書式中のけい線文字は,常に行間値に関係なく出力されます。

重要
  • [行間値に合わせる]を指定した場合,けい線文字を行間値に合わせて縦方向に拡大または縮小して出力します。このため,6LPIを超える大きな行間値で出力したときは,拡大率によっては横線が縦線に比べ太く見えることがあります。

  • けい線文字の字形は,センタ漢字プリンタの出力とは完全には一致しない場合があります。例えば,センタ漢字プリンタのけい線文字では線の太さが3種類ありますが,PDE for Openで扱えるけい線文字の線の太さは2種類しかありません。また,PDE for Openでは,点線はけい線文字として出力できません。

  • HOPSS3/AS REV/OSEと連携する場合は,[行間値に合わせる]は指定しないでください。

(7) 画像データフォルダ(変換種別がGDI,PostScriptまたはPDFの場合)

画像データファイルを格納するフォルダを指定します。

なお,デフォルトでは何も入力されていないため,画像データを使用する場合は必ず入力してください。入力されていないと画像データ使用時にエラーになります。

デフォルト値

デフォルト値はありません。

(8) 機能キャラクタカスタマイズの詳細設定(変換種別がGDI,PostScriptまたはPDFの場合)

[機能キャラクタカスタマイズ]の[詳細設定]ボタンをクリックすると,[機能キャラクタ詳細設定]画面が表示されます。[機能キャラクタ詳細設定]画面では,機能キャラクタのパラメタを設定します。

[図データ]

[機能キャラクタ詳細設定]画面で設定できる項目を次に示します。

[変更]ボタン

選択したパラメタの値を変更します。クリックすると[パラメタ値変更]画面が表示されます。複数のパラメタを選択している場合は,選択したパラメタを同じ値に一括して変更します。ただし,文字サイズ(1A46)16のパラメタ89,字間値(1A47)16のパラメタ80,拡張字間値(1AA8)16のパラメタ80は変更できません。

[連続値]ボタン

1バイト文字,2バイト文字,または両方の連続するパラメタに連続する値を指定します。クリックすると[連続値生成]画面が表示されます。

[リセット]ボタン

選択したパラメタの値をデフォルト値に戻します。デフォルト値については,「付録I.3 文字サイズ指定(1A46xx)16」,「付録I.6 字間値指定(固定ドット)(1A47xx)16」,または「付録I.7 拡張字間値指定(ポイント)(1AA8xx)16」を参照してください。

[全リセット]ボタン

すべてのパラメタの値をデフォルト値に戻します。デフォルト値については,「付録I.3 文字サイズ指定(1A46xx)16」,「付録I.6 字間値指定(固定ドット)(1A47xx)16」,または「付録I.7 拡張字間値指定(ポイント)(1AA8xx)16」を参照してください。

[文字サイズ設定ファイルを使用する]チェックボックス(文字サイズの場合)

文字サイズ設定ファイルを使用する場合に指定します。

[文字サイズ設定ファイルを使用する]にチェックすると,文字サイズや文字ピッチについて柔軟な指定ができるようになります。また,[機能キャラクタ詳細設定]画面上では指定できないパラメタ89への設定ができるようになります。文字サイズ設定ファイルの詳細については「7.2.10(9) 文字サイズ設定ファイル」を参照してください。

なお,文字サイズ設定ファイルを使用する場合,[機能キャラクタ詳細設定]画面上で各パラメタに設定した値はすべて無効になり,文字サイズ設定ファイルで指定した値が適用されます。

(a) パラメタ値変更

[パラメタ値変更]画面では,[機能キャラクタ詳細設定]画面で選択したパラメタの値を変更します。

[図データ]

[パラメタ値変更]画面で設定できる項目を次に示します。

[1バイト文字]

選択したパラメタの1バイト文字に対する文字サイズ,または字間値をポイント数で指定します。

[2バイト文字]

選択したパラメタの2バイト文字に対する文字サイズ,または字間値をポイント数で指定します。

(b) 連続値生成

[連続値生成]画面では,1バイト文字,2バイト文字,または両方の連続するパラメタに連続する値を指定します。

[図データ]

[連続値生成]画面で設定できる項目を次に示します。

パラメタ

対象となるパラメタの範囲を指定します。文字サイズ(1A46)16のパラメタ89を含む範囲は指定できません。

[1バイト文字]

1バイト文字に対する文字サイズ,または字間値をポイント数で指定します。チェックしない場合,1バイト文字の文字サイズ,または字間値は変更されません。

[2バイト文字]

2バイト文字に対する文字サイズ,または字間値をポイント数で指定します。チェックしない場合,2バイト文字の文字サイズ,または字間値は変更されません。

(9) 文字サイズ設定ファイル

文字サイズ設定ファイルでは,文字サイズ機能キャラクタの各パラメタに対して,文字ピッチ,フォント長,フォント幅,フォントの縦横比の変更有無,横方向調整値,および縦方向調整値が指定できます。

(a) 文字サイズ設定ファイルの設定方法

文字サイズ設定ファイルの設定方法を次に示します。メモ帳などを利用して,次の形式で作成してください。

文字サイズ設定ファイルの形式

文字サイズ設定パラメタ用ヘッダ,文字サイズ設定情報用ヘッダ〔,文字サイズ設定情報用ヘッダ〔,…〕〕

文字サイズ設定パラメタ,文字サイズ設定情報〔,文字サイズ設定情報〔,…〕〕

文字サイズ設定パラメタ,文字サイズ設定情報〔,文字サイズ設定情報〔,…〕〕

文字サイズ設定パラメタ,文字サイズ設定情報〔,文字サイズ設定情報〔,…〕〕

  :

(凡例)

斜体の文字列:可変の文字列を示します。

〔 〕:省略できます。

…:繰り返し指定できます。

注1 文字コードにはシフトJISを使用してください。

注2 空白行やコメント行など,不要な定義はしないでください。

注3 1行の終わりは必ず改行コード(0D0A)16にしてください。行の終わりが改行コードではない場合,その行は無視されます。

注4 項目中に改行コード(0D0A)16や(0A)16は指定しないでください。

文字サイズ設定ファイルの設定項目の詳細を次に示します。

表7‒33 文字サイズ設定ファイルの設定項目

項目名

内容

入力規則

文字サイズ設定パラメタ用ヘッダ※1

1列目が文字サイズ設定パラメタであることを示すためのヘッダ情報です。

PARAM固定

文字サイズ設定パラメタ※2

カスタマイズを行う文字サイズ機能キャラクタのパラメタ値(3バイト目の値)を指定します。

80〜FFの値を指定してください。

文字サイズ設定情報用ヘッダ※3

同じ列が,1バイト文字または2バイト文字のどの文字サイズ設定情報(文字ピッチ,フォント長,フォント幅,横方向調整値,縦方向調整値)であるかを示すためのヘッダ情報です。

各項目に関する指定可能な値は「表7-34 文字サイズ設定情報用ヘッダおよび文字サイズ設定情報の指定範囲」を参照してください。

文字サイズ設定情報

カスタマイズを行う文字サイズ設定情報(文字ピッチ,フォント長,フォント幅,横方向調整値,縦方向調整値)のそれぞれの設定値です。

各項目に関する指定可能な値は「表7-34 文字サイズ設定情報用ヘッダおよび文字サイズ設定情報の指定範囲」を参照してください。

注※1

不正な文字サイズ設定パラメタ用ヘッダを指定した場合はエラーになります。

注※2

文字サイズ設定パラメタは,昇順に定義してください。なお,次のどれかに該当する場合はエラーになります。

・文字サイズ設定パラメタに同じ値が複数指定されている。

・文字サイズ設定パラメタが昇順に指定されていない。

・文字サイズ設定パラメタに指定範囲外の値が指定されている。

注※3

不正な文字サイズ設定情報用ヘッダを指定した場合や,複数の列で同じ文字サイズ設定情報用ヘッダを指定した場合はエラーになります。

表7‒34 文字サイズ設定情報用ヘッダおよび文字サイズ設定情報の指定範囲

項目名

文字サイズ設定情報用ヘッダ

文字サイズ設定情報の指定範囲

(単位:ポイント)

1バイト文字

2バイト文字

文字ピッチ

PITCH1

PITCH2

0.0〜256.0※1

フォント長

FONTH1

FONTH2

0.1〜256.0

フォント幅

FONTW1

FONTW2

0.0〜256.0※2または-※3

横方向調整値

ADJUSTX1

ADJUSTX2

-256.0〜256.0

縦方向調整値

ADJUSTY1

ADJUSTY2

-256.0〜256.0

注1 指定範囲以外の値を指定した場合はエラーになります。

注2 数値は「小数点なし」または「小数点第1位」までで指定してください。「小数点第2位」以降の値を指定した場合はエラーになります。

注※1

文字ピッチに「0.0」を指定した場合,1バイト文字はフォント長の1/2,2バイト文字はフォント長と同じ値として扱います。

注※2

フォント幅に「0.0」を指定した場合,1バイト文字はフォント長の1/2,2バイト文字はフォント長と同じ値として扱います。

注※3

「-(ハイフン)」は,1バイト文字のフォント幅だけに指定できます。フォント幅に「-(ハイフン)」を指定した場合,フォントの縦横比を変更しないで出力します。このとき,出力する文字の幅は,1バイトフォント長の指定値によって自動的に決定されます。フォントの縦横比の変更有無による動作の違いについては,「7.2.6(3)(c) フォントの縦横比の詳細」を参照してください。

なお,文字サイズ設定パラメタにはカスタマイズが必要なパラメタだけを指定できます。文字サイズ設定情報ヘッダに必要な項目だけを指定することで,カスタマイズ不要な項目の指定を省略できます。

項目の設定を省略した場合の仮定値を次に示します。

表7‒35 項目省略時の仮定値

項目名

仮定値

文字ピッチ

0.0

フォント長

文字サイズ機能キャラクタの各パラメタのデフォルトの文字サイズが仮定されます。実際に適用される値は,「表I-3 文字サイズ指定のパラメタ(実際に適用される値)」を参照してください。

フォント幅

0.0

横方向調整値

0.0

縦方向調整値

0.0

横倍機能キャラクタ指定時は,文字ピッチ,フォント幅,および横方向調整値は2倍になります。ただし,フォントの縦横比を変更しない場合は,文字ピッチと横方向調整値だけ2倍になります。

また,字間値機能キャラクタ指定時は,文字の始点から次の文字の始点までの距離は,文字ピッチと字間値の和になります。

(b) 文字サイズ設定ファイルの設定例

文字サイズ設定ファイルの設定例を次に示します。

なお,次の例では可読性を高めるため,コンマ(,)の位置合わせに空白を挿入していますが,実際の指定では空白は挿入しないでください。

  • パラメタA0〜A4の1バイト文字および2バイト文字に,7,9,12,14,19ポイントの縦倍の文字を設定

    [図データ]

  • パラメタ87,89,8Cの1バイト文字に,7,9,12ポイントのフォントの縦横比を変更しない文字を設定

    [図データ]

  • パラメタ89の1バイト文字および2バイト文字に,文字ピッチは9ポイントで文字サイズが9ポイントより2ドット小さい文字(15×30および30×30ドット(240DPI換算))を設定

    [図データ]