JP1/Base 運用ガイド

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12.2.1 ホスト名の変更による影響および必要な作業

ここでは,ホスト名を変更したときに影響する機能および必要な作業について説明します。

<この項の構成>
(1) ユーザー認証
(2) ユーザーマッピング
(3) イベントサービス
(4) JP1/IM - Managerを利用している場合
(5) クラスタシステムを運用している場合
(6) 統合トレース(HNTRLib2)

(1) ユーザー認証

認証サーバのホスト名を変更した場合は,Windowsの場合[JP1/Base環境設定]ダイアログボックスの[認証サーバ]タブで,UNIXの場合jbssetusrsrvコマンドで,ホスト名を変更してください。認証サーバのホスト名を変更していなければ,ユーザー認証関係に影響はありません。

(2) ユーザーマッピング

ユーザーマッピングの場合,変更漏れが発生するおそれがあるため,十分注意して次に示す作業を行ってください。

(a) マネージャー側のホスト名を変更した場合

マネージャーからリモートコマンド実行を出すすべてのエージェントホスト上のマッピング定義ファイルの確認をしてください。

マッピング定義ファイルに記述されている"JP1ユーザー名 : サーバホスト名 : ユーザーリスト"の二つ目のフィールドである"サーバホスト名"をマネージャー側のホスト名の変更に伴って変更する必要があります。変更手順を次に示します。

  1. jbsgetumapコマンドを実行して,テキストベースのファイルを取得する。
  2. 該当するサーバホスト名を変更後のサーバホスト名に変更する。
    変更前の"サーバホスト名"が「*」の場合は,変更する必要はありません。
  3. サーバホスト名を変更した後,jbsmkumapコマンドを実行して,新しい定義情報を登録する。

コマンドの詳細については,「13. コマンド」の「jbsgetumap」と「jbsmkumap」を参照してください。

注意事項
DNS運用でドメイン名を使用する場合,サーバホスト名には,FQDN形式のホスト名を指定してください。

(b) エージェント側のホスト名を変更した場合

エージェント側のホスト名を変更した場合は,特に影響はありません。

(3) イベントサービス

イベントサービスの環境設定ファイル(すべてテキスト形式)に,ホスト名を指定している場合は,漏れがないように修正してください。なお,修正する必要があるのは,ユーザーが設定した部分だけです。デフォルトで設定されていた個所については,修正する必要はありません。イベントサービスが自動的にどこかに記憶し,それを修正しないと動作しなくなる,ということはありません。

(4) JP1/IM - Managerを利用している場合

イベント検索で「選択イベント条件」を使用する場合は,JP1/IM - Managerを使用するマシンから変更前のホスト名も参照できる(例:"ping 変更前ホスト名"が成功する)ようにhostsなどが設定されている必要があります。このような操作の必要がなければ,イベントサービスに関する設定を変更する必要は特にありません。

JP1/IM - Managerの場合,システムの構成を構成定義ファイルで行っています。このため,ホスト名が変更されるたびに,システム構成の再配布(jbsrt_distribコマンドの実行)が必要となります。システム構成の再配布を行わないと,JP1イベントが正しく転送されなくなるおそれがあります。システム構成の再配布の方法については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager システム構築・運用ガイド」を参照してください。

注意事項
旧ホスト名のときに発行されたJP1イベントは,ホスト名変更後もJP1/IM - Viewの登録ホスト名には,旧ホスト名が表示されます。検索する場合でも,登録ホスト名の指定は,旧ホスト名がマッチします。また,このようなJP1イベントからJP1/AJS2のモニター表示は行えません。

(5) クラスタシステムを運用している場合

クラスタシステムを運用している環境で論理ホスト名を変更した場合は,変更前の論理ホスト名を削除してください。その後,変更後の論理ホスト名に対して,クラスタ運用ができるよう再セットアップしてください。

Windowsの場合
論理ホスト名の削除方法については,「10.3.6 論理ホストの削除」を参照してください。クラスタシステムのセットアップ方法については,「10.3.3 セットアップ」を参照してください。

UNIXの場合
論理ホスト名の削除方法については,「10.4.6 論理ホストの削除」を参照してください。クラスタシステムのセットアップ方法については,「10.4.3 セットアップ」を参照してください。

(6) 統合トレース(HNTRLib2)

ホスト名の変更をした場合,統合トレース(HNTRLib2)の再起動は必須ではありませんが,再起動を行わなかった場合,統合トレースログのヘッダ情報に変更前のホスト名が出力されます。

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