Hitachi

高信頼化システム監視機能 HAモニタ Linux(R)(x86)編


8.3.1 HAモニタの環境設定(sysdef)

HAモニタの環境を設定する定義ファイルは,HAモニタの環境設定用ディレクトリの下にsysdefというファイル名で作成します。

また,HAモニタのサンプルファイル用ディレクトリの下に,sysdefファイルのサンプルが用意されています。このファイルをHAモニタの環境設定用ディレクトリにコピーし,書き換えて使用すると,定義ファイルを最初から作成する手間が省けます。

なお,この定義ファイルは系ごとに作成します。太字部分は,系間で同じ値を指定してください。太字以外の部分は,系間で矛盾がないように設定してください。

HAモニタの環境設定をする定義ファイルを,次に示します。

/*    HAモニタの環境設定    */
  environment  name  自系のホスト名
              ,address
                     自系のホストアドレス
              ,patrol
                     系障害監視時間
              ,lan   TCP/IPのホスト名〔:TCP/IPのホスト名…〕
              ,lanport
                     TCP/IPのサービス名〔:TCP/IPのサービス名…〕
            〔,fs_log_sizeファイルシステム切り替えログファイルのサイズ65536}〕
            〔,servmax1664128129〜512}〕
            〔,hostmax接続する系の最大数32}〕
            〔,pgmmax同時稼働プログラムの最大数0}〕;
〔function  〔 cpudownonlinestandbysystem}{,|;}〕
            〔 clearwait系リセット発行待ち時間20}{,|;}〕
            〔 standbyresetusenouse}{,|;}〕
            〔 pathpatrol
                     監視パスのヘルスチェック間隔{,|;}〕
            〔 pathpatrol_retry再チェック間隔30}:{再チェック回数5}{,|;}〕
            〔 message_retryリトライ間隔3}{,|;}〕
            〔 connect_retry接続間隔5}:{接続回数200}{,|;}〕
            〔 monbegin_restartusenouse}{,|;}〕
            〔 netmaskbytebit}{,|;}〕
            〔 usrcommand
                     ユーザコマンドの絶対パス名{,|;}〕
            〔 resetpatrolリセットパスのヘルスチェック間隔2}{,|;}〕
            〔 resetpath_retryusenouse}{,|;}〕
            〔 resetpath_inter
                      リセットパスの再チェック間隔{,|;}〕
       〔 multistandbyusenouse}{,|;}〕
            〔 deviceoff_orderorderreverse}{,|;}〕
            〔 reset_typeserverhost}{,|;}〕
            〔 partition_reset
                   {use|nouse}{,|;}〕
            〔 jp1_eventusenouse}{,|;}〕
            〔 ph_log_size
                     監視履歴ファイルのサイズ{,|;}〕
            〔 ph_threshold
                     系監視履歴取得時間{,|;}〕
            〔 termcmd_at_abortusenouse}{,|;}〕
            〔 alive_interval
                     aliveメッセージの送信間隔{,|;}〕
            〔 alive_multicastusenouse}{,|;}〕
            〔 multicast_lan
                     マルチキャストグループのホスト名{,|;}〕
            〔 lanfailswitchusenouse}{,|;}〕
            〔 lancheck_patrolLANの監視間隔15}{,|;}〕
            〔 lancheck_modepacketroute}{,|;}〕
            〔 disk_ptrlusenouse}{,|;}〕
            〔 disk_ptrl_interシステムディスクの監視間隔120}{,|;}〕
            〔 disk_ptrl_retryシステムディスクの監視のリトライ間隔60}:
                   {システムディスクの監視のリトライ回数1}{,|;}〕
            〔 disk_log_sizeディスクの監視のログサイズ1048576}{,|;}〕
            〔 patrol_100msusenouse}{,|;}〕
            〔 suppress_reset
                     最少稼働ホスト数{,|;}〕
            〔 exitcodetype1|type2}{,|;}〕
            〔 vg_offsequentialparallel}{,|;}〕
            〔 vmware_envusenouse}{,|;}〕
            〔 patrol_typeserverhost}{,|;}〕
            〔 resetpatrol_modemode1|mode2}{,|;}〕
            〔 fence_resetusenouse}{,|;}〕
            〔 fence_scsiusenouse}{,|;}〕
            〔 fence_lanusenouse}{,|;}〕
            〔 scsi_checkリザーブ状況の監視時間5}{,|;}〕
            〔 scsi_pathcheckディスクパスの状況監視間隔1}{,|;}〕
            〔 scsi_timeoutSCSIコマンドの応答待ち時間30}{,|;}〕
            〔 scsi_retrySCSIコマンドのリトライ回数2}{,|;}〕
            〔 hbond_lacp
                     hbondingのインタフェース名
                     〔:hbondingのインタフェース名…〕{,|;}〕
            〔 vg_offskip
                   {use|nouse}{,|;}〕
            〔 notswitch_notifyuse|nouse}{,|;}〕
            〔 servcomplete_msg
                   {use|nouse}{,|;}〕
            〔delay_kamn238KAMN238-Dメッセージ出力を遅らせる時間0}{,|;}〕
〔options   〔 clearcheck系リセット終了時間20};〕

注※ HAモニタ Extensionを使用する場合だけ指定できます。

なお,共有ディスクのSCSIリザーブをする場合(fence_scsiオペランドにuseを指定),次のオペランドは指定しても無視されます。

また,業務で使用するLANの通信可否による系切り替え制御機能を使用する場合(fence_lanオペランドにuseを指定),次のオペランドは指定しても無視されます。

〈この項の構成〉

(1) environment定義文

HAモニタの動作環境を定義します。environment定義文のオペランドを,次に示します。

(a) name

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

132文字の英数字

--

(単位:--)

不可

--

説明

HAモニタで複数の系を識別するために使用する名称です。

系ごとに固有となる任意の名称を指定します。nameオペランドに指定した名称は,HAモニタのコマンド実行時にホスト名(host name)として表示されます。

(b) address

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

14桁の符号なし整数

09999function定義文のfence_scsiオペランドにuseを指定した場合は,19999

(単位:--)

不可

--

説明

系をリセットする場合はCPUのリセット時に系を特定するために,共有ディスクのSCSIリザーブをする場合はリザーブした系を特定するために,自系のホストアドレスを任意の値で指定します。

ハードウェアへの設定はHAモニタがします。

監視パスまたはリセットパスでつながるすべての系で,それぞれ固有のアドレスを指定してください。なお,システム内に互いに監視し合わない系切り替え構成が複数あり,かつ,それらがリセットパスを共用する場合,すべての系でそれぞれ固有となるように指定してください。

複数の系で同じアドレスを設定すると,HAモニタが誤動作するおそれがあります。もし誤って同じアドレスを設定してしまい,メッセージKAMN414-Eが出力された場合は,「7.5.14 addressオペランドの指定値の重複に対処する」を参照の上,対処してください。

ハードウェアの制約上,09999の範囲で指定してください。ただし,function定義文のfence_scsiオペランドにuseを指定した場合は,19999の範囲で指定してください。

function定義文のmultistandbyオペランド,または,reset_typeオペランドにhostを指定した場合,ホストアドレスが小さい系ほどリセット優先度が高くなります。次の点を考慮してホストアドレスを決定してください。

  • 実行系と待機系とで同時に系障害を検出したときに,実行系を優先させ,待機系をリセットしたい場合は,実行系よりも待機系のホストアドレスを大きくします。マルチスタンバイ構成での待機系では,サーバの環境設定のstandbypriオペランドの指定値が小さい系ほど,ホストアドレスが小さくなるようにします。

  • 実行系と待機系とで同時に系障害を検出したときに,系切り替えを優先させ,実行系をリセットしたい場合は,実行系よりも待機系のホストアドレスを小さくします。マルチスタンバイ構成での待機系では,サーバの環境設定のstandbypriオペランドの指定値が大きい系ほど,ホストアドレスが小さくなるようにします。なお,実行系のスローダウンなどで,調査に有効なダンプを早急に取得したい場合は,この設定をお勧めします。

  • 実行系と待機系が明確に分かれない,すべての系が実行系のような構成の場合は,業務の重要度やリソース量などから,系のリセット優先度を検討して,ホストアドレスを決めてください。

(c) patrol

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

符号なし整数

3600

(単位:秒)

不可

--

説明

系障害の判断基準となる,他系からのaliveメッセージを監視する時間(系障害監視時間)を指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。patrolオペランドに指定した時間を超えても他系からaliveメッセージが送信されない場合,HAモニタは系障害と判断します。5秒未満を指定する場合はalive_intervalオペランドを指定してください。

(d) lan

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

132文字のパス名

--

(単位:--)

不可

--

説明

監視パスに使用するTCP/IP LANのホスト名を指定します。

系ごとに固有の名称にしてください。

lanオペランドに指定するホスト名は,/etc/hostsファイルに設定したホスト名と同じにしてください。/etc/hostsファイルについては,「6.11.1 ホスト名とサービス名の登録」を参照してください。

TCP/IP LANのホスト名は,":"で区切って指定します。6個まで指定できます。複線化した監視パスの中で優先して使用したいパスがある場合は,そのパスのホスト名の前に,"#"を付けて指定します。優先して使用したいパスは,一つだけ指定できます。次に指定の例を示します。

lan  #path11:path12,

例で示す指定では,監視パスが"path11"と"path12"の2本に複線化され,"path11"の監視パスが優先して使用されます。なお,優先的に使用する監視パスが障害になった場合,aliveメッセージが系障害監視時間の7割の時間途絶したときに,すべての監視パスで通信が行われ,応答のあった正常な監視パスに交替します。

(e) lanport

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

132文字の英数字

--

(単位:--)

不可

--

説明

監視パスに使用するTCP/IP LANのサービス名を指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

lanportオペランドに指定するサービス名は,/etc/servicesファイルに設定したサービス名と同じにしてください。/etc/servicesファイルについては,「6.11.1 ホスト名とサービス名の登録」を参照してください。

lanportオペランドでは,lanオペランドで指定したホスト名に対応するサービス名を,同じ位置の引数に指定します。サービス名の指定数はlanオペランドのホスト名の指定数と同じにしてください。次に指定の例を示します。

   lan   path11 :path12,
         ↓   ↓
   lanport HAmon1 :HAmon2,

例の場合,lanオペランドの"path11"はlanportオペランドの"HAmon1"に,lanオペランドの"path12"はlanportオペランドの"HAmon2"に対応します。

(f) fs_log_size

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

符号なし整数

02147483647

(単位:バイト)

65536

説明

ファイルシステム切り替え時のログファイルの最大サイズをバイト数で指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。ファイルサイズが最大を超えた場合,次のログ取得時点でファイルが自動的にバックアップされ,クリアされます。

(g) servmax

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

1664128129512

--

(単位:--)

16

説明

一つの系で同時に稼働できるサーバの最大数を指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。次に示す以外の数値は指定できません。

  • 16:同時に稼働できるサーバの最大数を16に設定します。

  • 64:同時に稼働できるサーバの最大数を64に設定します。

  • 128:同時に稼働できるサーバの最大数を128に設定します。

  • 129512:同時に稼働できるサーバの最大数を129〜512に設定します。HAモニタ Extensionを使用する場合にだけ指定できる値です。

同時に稼働できるサーバの最大数をデフォルトの16以外に設定した場合,カーネルのパラメタの設定も変更する必要があります。カーネルのパラメタの設定の詳細については,「6.3.6 カーネルのパラメタの設定」を参照してください。

(h) hostmax

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

符号なし整数

32256

(単位:--)

32

説明

自系を含む,接続する系の最大数を指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

このオペランドは,HAモニタ Extensionを使用する場合だけ指定できます。

HAモニタ Extensionについては,「3.7 HAモニタ Extensionの機能」を参照してください。

また,系の最大数を変更した場合,カーネルのパラメタの設定も変更する必要があります。カーネルのパラメタの設定の詳細については,「6.3.6 カーネルのパラメタの設定」を参照してください。

(i) pgmmax

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

符号なし整数

0256

(単位:--)

0

説明

モニタモードのプログラム管理機能を使用する場合に,一つの系でhamon_patrolstart関数を発行するプロセスの最大数を指定します。

プログラム管理機能を使用する場合は,必ずデフォルト値から変更してください。系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

(2) function定義文

HAモニタの動作オプションを定義します。定義は任意です。定義していない場合は,仮定値が設定されます。function定義文のオペランドを,次に示します。

(a) cpudown

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

onlinestandbysystem

--

(単位:--)

online

説明

実行系と待機系のどちらをリセット優先系にするかを指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。リセット優先系に指定すると,実行系と待機系とで同時に系障害を検出した場合に,リセット優先系に指定した系が優先的に相手の系をリセットします。

  • online:実行系をリセット優先系にします。

  • standby:待機系をリセット優先系にします。

  • system:リセット優先系を決めないで,系の同時リセットを防止します。相互系切り替え構成で,かつマシンの機種がBladeSymphonyでSVPがクラスタ管理機能に対応している場合以外は,systemを指定しないでください。

    また,次のようにオペランドを指定する場合,systemは指定できません。

    • reset_typeオペランドにhostを指定

    • multistandbyオペランドにuseを指定

    • standbyresetオペランドにuseを指定

    • vmware_envオペランドにuseを指定

(b) clearwait

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

符号なし整数

1600

(単位:秒)

20

説明

すべての監視パスの障害時に,系の同時リセットを防止するため,リセット優先系でない系が,系のリセットを発行するまでの待ち時間(秒)を指定します。

このオペランドを指定する場合は,次の点に注意してください。設定を誤ると,すべての監視パスの障害時に,系の同時リセットとなり業務が停止してしまうおそれがあります。

  • clearcheckオペランドと同じ値を指定してください。詳細は,clearcheckオペランドの説明を参照してください。

  • 系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。系切り替え構成内に,このオペランドの設定が必要な機種と不要な機種が混在する場合は,設定不要の機種にも同じ値を指定してください。

(c) standbyreset

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

usenouse

--

(単位:--)

nouse

説明

待機系の系障害を実行系が検出した場合に,待機系をリセットするかどうかを指定します。系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。1:1系切り替え構成以外では,useを指定しないでください。

  • use:待機系をリセットします。

  • nouse:待機系をリセットしません。

(d) pathpatrol

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

符号なし整数

1240

(単位:分)

--

注※ 指定を省略した場合は,監視パスのヘルスチェックを実施しません。

説明

監視パスのヘルスチェック間隔を指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

このオペランドを指定すると,ヘルスチェックが実行され,複線化した監視パスの一部に障害が発生した場合に障害を早期に検知できます。指定を省略した場合は,監視パスのヘルスチェックを実施しません。必ず設定してください。

(e) pathpatrol_retry

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

再チェック間隔:符号なし整数

3600

(単位:秒)

30

再チェック回数:符号なし整数

020

(単位:回)

5

説明

監視パスの障害検出時に,監視パスの状態を再チェックする間隔と回数を,":"で区切って指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。pathpatrolオペランドの指定を省略した場合は,監視パスの再チェックはしません。

  • 再チェック間隔

    監視パスの再チェックの間隔を指定します。

  • 再チェック回数

    監視パスの再チェックの回数を指定します。0を指定すると,監視パスの再チェックはしません。

再チェック間隔と再チェック回数には,それぞれの積がpathpatrolオペランドで指定した監視パスのヘルスチェック間隔を超えない値を指定してください。指定する値は,次に示す計算式で確認してください。

監視パスのヘルスチェック間隔×60 ≧ 再チェック間隔×(再チェック回数+1)+a

(凡例) a:30〜60秒

例えば,pathpatrolオペランドの指定が1分で再チェック間隔を5秒とした場合,再チェック回数が5以下だと計算式を満たします。

(f) message_retry

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

符号なし整数

3600

(単位:秒)

3

説明

監視パスを使用する問い合わせ応答メッセージの送信失敗時に,メッセージ送信をリトライする間隔を指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

message_retryオペランドの指定を省略した場合は,HAモニタが3秒間隔でメッセージ送信をリトライします。

リトライは,送信が成功するまで続けます。系間の監視中(aliveメッセージの監視中)でない場合,HAモニタは,60秒を超えても問い合わせ応答メッセージの送信が成功しなければ系障害が発生したと判断します。なお,message_retryオペランドに60秒以上を指定した場合は,指定した時間までメッセージの受信を待ってから系障害と判断します。

問い合わせ応答メッセージのリトライについては,「(4) 問い合わせ応答メッセージのリトライ」を参照してください。

(g) connect_retry

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

接続間隔:符号なし整数

560

(単位:秒)

5

接続回数:符号なし整数

19999

(単位:回)

200

説明

HAモニタ間で接続処理をする間隔と回数を,":"で区切って指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

接続されているHAモニタが多い場合は,HAモニタ間が接続しなくなることがあるため,必ず指定してください。このオペランドはHAモニタの接続構成設定ファイルが作成されている場合に有効となります。

  • 接続間隔

    HAモニタ間での接続処理の間隔を指定します。間隔が短いとHAモニタの性能に影響し,長いとHAモニタ間の接続が遅れる場合があります。目安として,接続されているHAモニタの数が10以上の場合は,10秒以上を指定してください。

  • 接続回数

    HAモニタ間での接続処理のリトライ回数を指定します。9999を指定すると,すべてのHAモニタと接続するまで接続処理を繰り返します。

    回数が少ないとHAモニタ間の接続ができない場合があり,多いとHAモニタの性能に影響します。したがって,通常はデフォルト値を指定しておき,HAモニタ間の接続ができないことがある場合だけ,回数を増やして指定してください。

    なお,この回数を超えても接続できなかった場合は,メッセージKAMN176-Eを出力します。

(h) monbegin_restart

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

usenouse

--

(単位:--)

use

説明

次の場合に,自動でモニタモードのサーバ起動コマンド(monbeginコマンド)を実行して,モニタモードのサーバを起動するかどうかを指定します。

  • 系障害によって系切り替えしたあと,障害となった系のHAモニタが再起動した場合

  • 待機サーバが稼働している系のHAモニタが再起動した場合

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

  • use:モニタモードのサーバを自動で起動します。JP1などの運用管理ソフトウェアを使用して自動でサーバを起動しない場合は,useを指定することをお勧めします。

  • nouse:モニタモードのサーバを自動で起動しません。JP1などの運用管理を使用して自動でサーバを起動する場合は,nouseを指定してください。

(i) netmask

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

bytebit

--

(単位:--)

byte

説明

監視パスとして使用するLANインタフェースに設定したネットマスクを指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。また,LANが同一ネットワーク番号で複数のサブネットとして構成されているネットワークでは,同じネットマスクを設定してください。ネットマスクの設定については,「5.4.2 必要なIPアドレスとポート番号」を参照してください。

netmaskオペランドの設定およびネットマスクの設定を誤ると,他系のHAモニタと通信ができないなど,HAモニタが誤動作します。

  • byte:ネットマスクが10進表現で2550の値の場合にだけ指定します。次に例を示します。

    255.255.0.0
  • bit:ネットマスクが10進表現で2550以外の値がある場合に指定します。次に例を示します。

    255.255.255.192

    netmaskオペランドにbitを指定する場合,ネットマスクの設定では,次の制限があります。

    IPアドレスとネットマスクの組み合わせによって認識されるネットワークアドレスの部分(ネットワーク番号の部分とサブネット番号の部分)は,各クラスで決められているネットワーク番号の部分をすべて含んでいる必要があります。例えば,クラスBのネットワークに対して"255.254.0.0"というネットマスクは設定できません。

ネットマスクの値は,OSのifconfigコマンドで確認できます。ネットマスクおよびifconfigコマンドの詳細については,OSのマニュアルを参照してください。

(j) usrcommand

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

11000文字のパス名

--

(単位:--)

--

説明

HAモニタに自動発行させるユーザコマンドの絶対パス名を指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

ユーザコマンドの作成方法やコーディング例については,「6.20 ユーザコマンドの作成」を参照してください。

(k) resetpatrol

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

符号なし整数

160

(単位:分)

2

説明

リセットパスのヘルスチェック間隔を指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

リセットパスのヘルスチェック間隔は,接続するHAモニタの数によって異なります。指定する値は,次の計算式を満たすようにしてください。

リセットパスのヘルスチェック間隔×60 > ホスト数×10

(l) resetpath_retry

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

usenouse

--

(単位:--)

use

説明

リセットパスのヘルスチェックで異常を検知したあと,リセットパスの回復のためにリセットパスの状態を再チェックするかどうかを指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を設定してください。この機能を使用すると,障害管理プロセサの再起動などで一時的なリセットパス障害が発生した場合に,リセットパス障害から復旧後に自動的にリセットできる状態に回復できます。リセットパスが回復するとメッセージKAMN646-Iを出力します。

  • use:HAモニタが自動でリセットパスの状態を回復します。

  • nouse:HAモニタが自動でリセットパスの状態を回復しません。

(m) resetpath_inter

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

符号なし整数

101440

(単位:分)

15

説明

リセットパスのヘルスチェックで異常を検知したあと,リセットパスの復旧のためにリセットパスの状態を再チェックする間隔を,10〜1440分の範囲で指定します。

このオペランドはresetpath_retryオペランドを省略するか,またはresetpath_retryオペランドにuseを指定した場合だけ有効です。resetpath_retryオペランドにnouseを指定した場合,このオペランドの指定は無視されます。

(n) multistandby

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

usenouse

--

(単位:--)

nouse

説明

一つの実行サーバに対して複数の待機サーバを定義できる,マルチスタンバイ機能を使用するかどうかを指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。マルチスタンバイ機能の詳細については,「4.5 マルチスタンバイ機能を使用する場合のサーバと系の管理」を参照してください。

  • use:マルチスタンバイ機能を使用します。

  • nouse:マルチスタンバイ機能を使用しません。

(o) deviceoff_order

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

orderreverse

--

(単位:--)

order

説明

共有リソースの切り離しをする順序を指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。このオペランドの指定は,HAモニタに定義されているサーバすべてに適用されます。

また,サーバごとに共有リソースの切り離しをする順序を指定することもできます。サーバごとに指定する方法については,「8.4.1 サーバ対応の環境設定(servers)」を参照してください。また,共有リソースの切り離しをする順序の詳細については,「4.8.7 共有リソースの切り離しを接続時と逆順にする場合の処理の流れ」を参照してください。

  • order:接続時と同じ順番で共有リソースの切り離しをします。

  • reverse:接続時と逆の順番で共有リソースの切り離しをします。

(p) reset_type

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

serverhost

--

(単位:--)

server

説明

リセット発行系の決定方法を指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。HAモニタの環境設定のmultistandbyオペランドにuseを指定した場合は,このオペランドの設定に関係なく,hostが仮定されます。

  • server:リセット発行系とリセット優先系の決定手順に従い,リセット発行系を決定します。

  • host:リセット発行系決定時のリセット優先系を,リセット優先度に基づいて決定します。リセット優先度は,HAモニタの環境設定のaddressオペランドに指定したホストアドレスが小さい系ほど,高くなります。

(q) partition_reset

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

usenouse

--

(単位:--)

nouse

説明

物理パーティションリセット機能を使用するかどうかを指定します。

このオペランドは,自系が日立サーバ論理分割機構(Virtage)またはVMware ESXiを利用して,仮想化されている場合に有効です。仮想化と非仮想化の環境を系切り替え構成にする場合,非仮想化環境の系に指定する必要はありません。仮想化環境の系だけに指定してください。

  • use:物理パーティションリセット機能を使用します。仮想化環境の系のリセット失敗時にプロセサごとリセットして系切り替えする場合はuseを指定してください。

  • nouse:物理パーティションリセット機能を使用しません。仮想化環境の系のリセット失敗時に系切り替え待ち状態にする場合はnouseを指定してください。

(r) jp1_event

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

usenouse

--

(単位:--)

nouse

説明

JP1のイベント通知機能を使用するかどうかを指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。JP1のイベント通知機能を使用するには,システムに物理ホスト環境のJP1/Baseが必要です。

jp1_eventオペランドにuseを指定すると,HAモニタがJP1のイベントを発行します。jp1_eventオペランドを省略した場合,HAモニタではJP1のイベントを発行しません。

  • use:JP1のイベント通知機能を使用します。

  • nouse:JP1のイベント通知機能を使用しません。

(s) ph_log_size

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

符号なし整数

102410485760

(単位:バイト)

--

説明

サーバや系に発生したスローダウンの情報を監視履歴として記録する監視履歴ファイルのサイズを指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

このオペランドを指定しておくと,HAモニタ起動時に指定したサイズで監視履歴ファイルが作成され,サーバや系の監視履歴を取得できます。監視履歴ファイル内の空白がなくなると監視履歴ファイルの内容はラップアラウンドされ,バックアップファイルに書き換えられます。監視履歴ファイルのサイズを見積もるための計算式を,次に示します。

監視履歴を取得するサーバや系の起動回数×180+監視履歴ファイルに記録させたいスローダウンの回数×90

(t) ph_threshold

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

符号なし整数

5559

(単位:秒)

--

注※ このオペランドを省略した場合,系の監視履歴は取得しません。

説明

自系・他系に発生したスローダウンの情報を監視履歴として取得する場合に,aliveメッセージが途絶してから監視履歴を取得するまでの時間(系監視履歴取得時間)を指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。系監視履歴取得時間は,HAモニタの環境設定のpatrolオペランドで指定した系障害監視時間よりも小さい値になるように指定する必要があります。

このオペランドを指定して系の監視履歴を取得する場合,必ずph_log_sizeオペランドも指定してください。

(u) termcmd_at_abort

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

usenouse

--

(単位:--)

nouse

説明

サーバの起動コマンドの失敗によるサーバの起動中止,およびサーバ障害時に系切り替えまたは連動系切り替えをする場合に,サーバの停止コマンドであと処理ができるようにするかどうかを指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

  • use:サーバの停止コマンドによるあと処理をできるようにします。

    サーバの起動コマンドの失敗によるサーバの起動中止の場合,およびサーバ障害時に系切り替えまたは連動系切り替えをする場合,サーバの停止コマンドを引数"-c"で実行します。

    サーバの停止コマンドが引数"-c"で実行された場合にあと処理をするように,サーバの停止コマンドを作成してください。

  • nouse:サーバの停止コマンドによるあと処理はできません。

    サーバの起動コマンドの失敗によるサーバの起動中止の場合,サーバの停止コマンドを実行しません。

    サーバ障害時に系切り替えまたは連動系切り替えをする場合,サーバの停止コマンドを実行しますが,サーバの正常停止などと同様に引数"-w"または"-e"で実行します。

サーバの停止コマンドについては,「6.14.2 サーバの停止コマンドの作成」を参照してください。

(v) alive_interval

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

符号なし整数

110

(単位:100ミリ秒)

10

説明

aliveメッセージの送信間隔を,デフォルトから変更する場合に指定します。

aliveメッセージの送信間隔は,デフォルトでは1,000ミリ秒です。系障害監視時間を短く設定する場合は,aliveメッセージの送信間隔の設定を変更することを推奨します。系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

このオペランドを省略した場合,aliveメッセージの送信間隔はデフォルト値が仮定されます。aliveメッセージの送信間隔がデフォルト値のままで問題ない場合は,オペランドに10を指定するのではなく,オペランドを省略することを推奨します。

なお,このオペランドを指定した場合,すべての監視パスにaliveメッセージを送信するため,優先して使用する監視パスを指定できません。

patrolが短い場合にこのオペランドを指定しないと,alive途絶を検知しやすく,障害誤検知となるおそれがあります。

(w) alive_multicast

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

usenouse

--

(単位:--)

nouse

注※ hostmaxオペランドで33以上を指定した場合だけはuseが仮定されます。

説明

aliveメッセージをマルチキャストで送受信するかどうかを指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

  • usealiveメッセージをマルチキャストで送受信します。

  • nousealiveメッセージをマルチキャストで送受信しません(ユニキャストで送受信します)。

このオペランドを指定すると,すべての監視パスでaliveメッセージが同じ通信方式で送受信されます。

aliveメッセージをマルチキャストで送受信する場合,マルチキャストグループIDとして"239.0.0.1"を使用します。マルチキャストグループIDを任意に指定したい場合は,multicast_lanオペランドを指定してください。

(x) multicast_lan

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

132文字の英数字

--

(単位:--)

--

注※ このオペランドを省略すると,/etc/hostsファイルのマルチキャストグループIDは"239.0.0.1"が仮定されます。

説明

aliveメッセージをマルチキャストで送受信するときに使用する,マルチキャストグループIDに対応するホスト名を指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

このオペランドに指定するホスト名は,/etc/hostsファイルに設定したホスト名と同じ値を指定してください。/etc/hostsファイルに指定するIPアドレスは,クラスDのマルチキャストアドレスを指定します。

aliveメッセージをマルチキャストで送受信しない場合,指定しても無視されます。

(y) lanfailswitch

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

usenouse

--

(単位:--)

nouse

説明

LANを監視するかどうかを指定します。

LANを監視するすべての系で同じ値を指定してください(系切り替え構成内のすべての系で同じ値である必要はありません)。

  • use:LANを監視します。

  • nouse:LANを監視しません。

このオペランドを指定する場合は,サーバ対応の環境設定のswitchbyfailオペランドに,監視対象のLANインタフェース名称を必ず指定してください。なお,switchbyfailオペランドを指定したサーバがグループ化されている場合,指定したLANインタフェースに障害が発生すると,グループ化されているすべてのサーバの系切り替えをします。

(z) lancheck_patrol

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

符号なし整数

1180

(単位:秒)

15

説明

LANを監視する場合の,LANの監視間隔を指定します。

LANを監視するすべての系で同じ値を指定してください(系切り替え構成内のすべての系で同じ値である必要はありません)。

lanfailswitchオペランドを指定しなかった場合,指定しても無視されます。

なお,このオペランドには,LAN監視スクリプトの実行時間よりも長い値を指定してください。LAN監視スクリプトについては,「(2) LAN監視スクリプトの設定」を参照してください。

なお,hbondingのステータスだけを監視する場合,監視間隔は1秒固定であるため,このオペランドを指定する必要はありません。

(aa) lancheck_mode

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

packetroute

--

(単位:--)

packet

説明

LANを監視する場合の,LANの監視方法を指定します。

LANを監視するすべての系で同じ値を指定してください(系切り替え構成内のすべての系で同じ値である必要はありません)。

lanfailswitchオペランドを省略するか,またはnouseを指定した場合は,このオペランドは無視されます。HAモニタのバージョンが01-68以前のLAN監視スクリプト(lanpatrol.sh)を使用している場合は,このオペランドを指定しないか,またはpacketを指定してください。

  • packet:監視対象のLANアダプタの受信パケット数を監視します。

  • route:LAN監視定義ファイルに指定された宛先へのping応答を監視します。

(ab) disk_ptrl

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

usenouse

--

(単位:--)

nouse

説明

システムディスクを監視するかどうかを指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

  • use:システムディスクを監視します。

  • nouse:システムディスクを監視しません。

このオペランドにuseを指定した場合には,システムディスクの監視定義ファイルを設定してください。システムディスクの監視定義ファイルの設定については,「6.21.2 ディスクの監視に必要なファイルの設定」の「(1) システムディスクの監視に必要なファイルの設定」を参照してください。

また,必要に応じて,HAモニタの環境設定の次のオペランドを指定してください。

  • disk_ptrl_inter

  • disk_ptrl_retry

  • disk_log_size

(ac) disk_ptrl_inter

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

符号なし整数

33600

(単位:秒)

120

説明

システムディスクの監視間隔を指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

このオペランドの指定値は,HAモニタの環境設定のdisk_ptrl_retryオペランドで指定する次の項目を考慮する必要があります。

  • システムディスクの監視のリトライ間隔

  • システムディスクの監視のリトライ回数

次に示す計算式を満たすように指定してください。

システムディスクの監視間隔システムディスクの監視のリトライ間隔×(システムディスクの監視のリトライ回数+1)

(ad) disk_ptrl_retry

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

システムディスクの監視のリトライ間隔:符号なし整数

13600

(単位:秒)

60

システムディスクの監視のリトライ回数:符号なし整数

060

(単位:回)

1

説明

システムディスクへのアクセスに失敗した場合に,システムディスクの監視のリトライ間隔と回数を,":"で区切って指定します。指定した回数を超えてシステムディスクへのアクセスに失敗した場合は,システムディスクの障害と判断します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

  • システムディスクの監視のリトライ間隔

    システムディスクの監視のリトライ間隔を指定します。リトライ間隔は,ディスクのI/Oタイムアウト以上の値を設定してください。ディスクのI/Oタイムアウトとは,ドライバの設定,OSのカーネルパラメタ,マルチパスソフトウェアの設定で決まる,アプリケーションがI/Oを要求してから応答が返ってくるまでの待ち時間です。

  • システムディスクの監視のリトライ回数

    システムディスクの監視のリトライ回数を指定します。0を指定すると,システムディスクの監視をリトライしません。

(ae) disk_log_size

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

符号なし整数

6553510485760

(単位:バイト)

1048576

説明

ディスクの監視について,ログファイルの最大サイズをバイト数で指定します。このオペランドは,次の両方のログファイルに適用されます。

  • システムディスクの監視

  • 業務ディスクの監視

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

通常,このオペランドの指定値を変更する必要はありません。

(af) patrol_100ms

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

usenouse

--

(単位:--)

nouse

説明

aliveメッセージの確認間隔を,デフォルトから変更する場合に指定します。

aliveメッセージの確認間隔は,デフォルトでは1秒です。このオペランドを指定すると,100ミリ秒間隔で確認します。系障害監視時間を短く設定する場合は,100ミリ秒間隔でaliveメッセージを確認することを推奨します。系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

  • usealiveメッセージを,100ミリ秒間隔で確認します。

  • nousealiveメッセージを,1秒間隔で確認します。

(ag) suppress_reset

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

符号なし整数

132

(単位:--)

--

注※ このオペランドを省略した場合は,系のリセットを抑止しません。

説明

系のリセットを抑止する場合に,リセットを抑止する基準となる最少稼働ホスト数を指定します。

最少稼働ホスト数は,システムを構成する系の総数の半数よりも大きい値(最少稼働ホスト数>システム全体の系の数/2)で,かつhostmaxオペランドの指定値以下の値を指定します。系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

系のリセットの抑止については,「3.3.4 系のリセットの抑止」を参照してください。

(ah) exitcode

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

type1type2

--

(単位:--)

type1

説明

HAモニタのコマンドが返すリターンコードを指定します。

  • type1:「9. コマンド」に記載されているリターンコードを返します。

  • type2:P-9S2C-E111 HAモニタの01-41以前のバージョンのリターンコードを返します。

(ai) vg_off

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

sequentialparallel

--

(単位:--)

parallel

説明

複数サーバを同時に停止するなど,ボリュームグループの切り離し処理が複数実行される場合に,切り離し処理をボリュームグループごとにシーケンシャルに実行するかパラレルに実行するかを指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

なお,OSがRHEL7以降では,このオペランドの指定は不要です。

  • sequential:ボリュームグループの切り離し処理を,ボリュームグループごとにシーケンシャルに実行します。

  • parallel:ボリュームグループの切り離し処理を,パラレルに実行します。

(aj) vmware_env

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

usenouse

--

(単位:--)

nouse

説明

系のリセットをする場合に,VMware ESXiによる仮想化環境で,系切り替えをするかどうかを指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

  • use:VMware ESXiによる仮想化環境で系切り替えをします。

  • nouse:VMware ESXiによる仮想化環境で系切り替えをしません。

monsetup -resetpathコマンドによるリセットパスの設定で,VMware ESXiの仮想マシンを使用する設定を行った場合は,useが仮定されます。

次のどちらかの場合,VMware ESXiによる仮想化環境でもこのオペランドを指定する必要はありません。

  • 共有ディスクのSCSIリザーブをする場合

  • RV3000で高信頼化機能を追加したvSphereを使用している場合

リセットパスの設定値の例については,「6.7.2 設定値の例(BladeSymphony)」,「6.8.2 設定値の例(HA8000xMモデル以前)」,または「6.9.2 設定値の例(HA8000xNモデル以降)」を参照してください。

(ak) patrol_type

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

serverhost

--

(単位:--)

server

説明

系を監視するタイミングを指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

  • server:系切り替えができる状態のときに系を監視します。

  • host:HAモニタの系間が接続している状態のときに系を監視します。

次の条件を満たす場合に,hostを指定してください。

  • suppress_resetオペランドを指定

  • 系切り替え構成内のすべての系でサーバが監視し合っていない構成

これ以外の場合は,serverを指定するか,このオペランドを省略してください。

(al) resetpatrol_mode

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

mode1mode2

--

(単位:--)

mode1

説明

マシンの機種がBladeSymphonyの場合,SVPが一時的にリセットパスのヘルスチェックに応答できないときにリセットパスの障害を検知しないようにするかどうかを指定します。

BladeSymphonyの場合は,mode2を指定してください。HA8000またはRV3000の場合は,このオペランドを省略するかmode1を指定してください。このオペランドを省略した場合は,mode1が仮定されます。

このオペランドは,リセットパスのヘルスチェックに対してだけ有効です。

  • mode1:SVPが一時的にリセットパスのヘルスチェックに応答できない状態を,リセットパスの障害として検知します。

  • mode2:SVPが一時的にリセットパスのヘルスチェックに応答できない状態を,リセットパスの障害として検知しません。

注※

BladeSymphonyのSVPは,保守作業などでSVP交代を行う場合に,リセットパスのヘルスチェックに対して一時的に(最大2分間)応答できないことがあります。

(am) fence_reset

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

usenouse

--

(単位:--)

use

説明

共有ディスクのデータの保護方法として,系のリセットをするかどうかを指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

  • use:系のリセットをします。

  • nouse:系のリセットをしません。

使用する機能によって,オペランドに指定する値が異なります。

ハイブリッドフェンシングを使用する場合

このオペランドを省略するかuseを指定して,fence_scsiオペランドにuseを指定してください。

ハイブリッドフェンシングを使用しない場合

このオペランドにuseまたはnouseを指定してください。指定を省略した場合はuseになります。このオペランドを省略するかuseを指定した場合は,fence_scsiオペランド,およびfence_lanオペランドにnouseを指定してください。逆に,このオペランドにnouseを指定した場合は,fence_scsiオペランド,またはfence_lanオペランドにuseを指定してください。

このオペランドにnouseが指定されている場合は,HAモニタの環境設定コマンド(monsetupコマンド)でリセットパスの設定をしても無視されます。

系のリセットの詳細については,「2.3.5 系のリセット」を参照してください。リセットパスの設定値の例については,「6.7.2 設定値の例(BladeSymphony)」,「6.8.2 設定値の例(HA8000xMモデル以前)」,または「6.9.2 設定値の例(HA8000xNモデル以降)」を参照してください。

(an) fence_scsi

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

usenouse

--

(単位:--)

nouse

説明

共有ディスクのデータの保護方法として,共有ディスクのSCSIリザーブをするかどうかを指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

  • use:共有ディスクのSCSIリザーブをします。

  • nouse:共有ディスクのSCSIリザーブをしません。

使用する機能によって,オペランドに指定する値が異なります。

ハイブリッドフェンシングを使用する場合

このオぺランドにuseを指定して,fence_resetオペランドを省略するか,useを指定してください。

ハイブリッドフェンシングを使用しない場合

このオペランドにuseまたはnouseを指定してください。指定を省略した場合はnouseになります。このオペランドにuseを指定した場合は,次の設定も必要です。

fence_resetオペランド,およびfence_lanオペランドにnouseを指定

・共有ディスクを使うサーバについて,サーバ対応の環境設定のscsi_deviceまたはdmmp_deviceオペランドを指定

注※ scsi_deviceまたはdmmp_deviceオペランドを指定しなかった場合,複数の系で実行サーバが起動してしまい,共有ディスクのデータ破壊となるおそれがあります。

共有ディスクのSCSIリザーブの詳細については,「2.3.6 共有ディスクのSCSIリザーブ」を参照してください。

(ao) fence_lan

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

usenouse

--

(単位:--)

nouse

説明

LANの通信可否による系切り替え制御機能を使用するかどうかを指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

  • use :LANの通信可否による系切り替え制御機能を使用します。

  • nouse:LANの通信可否による系切り替え制御機能を使用しません。

このオペランドにuseを指定した場合は,fence_resetオペランド,およびfence_scsiオペランドにnouseを指定してください。また,lanfailswitchオペランドにuseを指定し,サーバ対応の環境設定のswitch_judgeオペランドに,通信可否を判断するLANインタフェース名称を指定してください。

LANの通信可否による系切り替え制御機能の詳細については,「2.3.7 LANの通信可否による系切り替え制御機能」を参照してください。

(ap) scsi_check

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

符号なし整数

1600

(単位:秒)

5

説明

共有ディスクのSCSIリザーブをする場合に,実行系から共有ディスクのリザーブ状況を監視する間隔を指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

このオペランドを省略した場合は,5秒が仮定されます。通常は,このオペランドの指定値を変更する必要はありません。

fence_scsiオペランドを省略するか,またはnouseを指定した場合,このオペランドは無視されます。

(aq) scsi_pathcheck

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

符号なし整数

160

(単位:分)

1

説明

共有ディスクのSCSIリザーブをする場合,待機系からの共有ディスクのパスの状況を監視する間隔を指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

fence_scsiオペランドを省略するか,またはnouseを指定した場合,このオペランドは無視されます。

(ar) scsi_timeout

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

符号なし整数

13600

(単位:秒)

30

説明

共有ディスクのSCSIリザーブをする場合,物理デバイスに対して発行するSCSIコマンドの応答待ち時間を指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

コントローラとLinuxのSCSIサブシステム間のタイムアウト値や,Linuxのブロックデバイスのタイムアウトの値など,OSの設定などでI/Oタイムアウト値を設定する場合があります。この場合は,scsi_timeoutオペランドにはこの指定値よりも大きな値を指定します。

fence_scsiオペランドを省略するか,またはnouseを指定した場合,このオペランドは無視されます。

(as) scsi_retry

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

符号なし整数

160

(単位:回)

2

説明

共有ディスクのSCSIリザーブをする場合に,物理デバイスに対して発行するSCSIコマンドが失敗,またはタイムアウトしたときに,SCSIコマンドをリトライする回数を指定します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

このオペランドを省略した場合は,2回が仮定されます。最初にSCSIコマンドを実行し,そのあとに2回リトライするため,合計3回SCSIコマンドを実行することになります。

fence_scsiオペランドを省略するか,またはnouseを指定した場合,このオペランドは無視されます。

(at) hbond_lacp

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

132文字の英数字

--

(単位:--)

--

注※ このオペランドを省略した場合,hbondingの物理リンク状態だけ監視します。

説明

HAモニタのLAN監視機能で,802.3adモードでLACP監視方式のhbondingを監視する場合に,hbondingのインタフェース名を指定します。

":"で区切って32個まで指定できます。このオペランドを指定した場合,hbondingのステータスによるネットワークスイッチ,および物理リンクの障害を検知できます。このオペランドを省略した場合,hbondingの物理リンク状態だけ監視します。

hbondingを監視する場合の設定については,「(4) 必要な環境設定」を参照してください。

(au) vg_offskip

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

usenouse

--

(単位:--)

nouse

説明

系切り替え元である実行系の共有リソースの切断処理で,ボリュームグループの切り離しの以前に行っているリソースの切断処理に失敗した場合に,ボリュームグループの切り離しをスキップするかどうかを指定します。

  • use:ボリュームグループの切り離しをスキップします。

  • nouse:ボリュームグループの切り離しをスキップしません。

このオペランドにuseを指定すると,系切り替え元である実行系で共有リソースの切り離しが失敗した場合に,ボリュームグループの切り離しをスキップするため,系切り替え時間を短縮できます。共有リソースの切り離しに失敗した場合,ボリュームグループの切り離しをスキップするリソースを次に示します。

deviceoff_orderオペランドの定義値がorderの場合
  • ファイルシステムの切り離し

  • ボリュームグループの切り離し

deviceoff_orderオペランドの定義値がreverseの場合
  • ファイルシステムの切り離し

  • HA Boosterに定義した制御グループの切り離し

  • ボリュームグループの切り離し

注※

「制御グループの切り離し」は,共有リソースのアクセス制御状態を,アクセス禁止に設定したあとで参照専用に設定することを指します。

なお,実行系は系のリセットをする場合はリセットされ,共有ディスクのSCSIリザーブをする場合はカーネルパニックを発生させるため,ボリュームグループは切り離されます。

(av) notswitch_notify

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

usenouse

--

(単位:--)

use

説明

系切り替えができない状態の場合に,1時間おきに繰り返し警告メッセージを出力して通知するかどうかを指定します。

  • use:繰り返し警告メッセージを出力して通知します。

  • nouse:通知しません。

このオペランドにuseを指定すると,系切り替えができない状態を事前に認識することができます。

警告メッセージを出力する系切り替えができない状態と警告メッセージのIDを次の表に示します。

表8‒3 警告メッセージを出力する系切り替えができない状態と警告メッセージのID

警告メッセージを出力する系切り替えができない状態

警告メッセージのID

実行サーバが起動完了しているが,系切り替えできる状態になっていない場合

KAMN288-W

系の稼働数が最少稼働ホスト数以下である場合

KAMN447-W

サーバの監視が一時停止中の場合

KAMN521-W

システムディスクの監視が一時停止中の場合

KAMN540-W

リセットパスのヘルスチェックで異常を検知している場合

KAMN644-W

SCSIリザーブ使用時,待機系からの共有ディスクのパスの状況のチェックで,ディスクパスの異常を検知している場合

KAMN729-W

注※

サーバを起動していないHAモニタも含みます。

(aw) servcomplete_msg

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

usenouse

--

(単位:--)

nouse

説明

サーバの停止完了時にメッセージKAMN298-Iを出力,および連動系切り替え完了時にメッセージKAMN496-Iを出力するかどうかを指定します。

  • use:サーバの停止完了時および連動系切り替え完了時にメッセージを出力します。

  • nouse:サーバの停止完了時および連動系切り替え完了時にメッセージを出力しません。

連動系切り替えの場合,切り替え先で連動系切り替えの対象となったサーバのうち,一部のサーバでも切り替え失敗したときは,メッセージKAMN496-Iは出力されません。また,サーバ対応の環境設定のswitch_errorオペランドを指定して起動リトライするサーバは,異常終了として扱われるため,メッセージは出力されません。

(ax) delay_kamn238

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

符号なし整数

1600

(単位:秒)

0

注※ このオペランドを省略した場合は,KAMN238-Dメッセージの出力を遅らせません。

説明

待機サーバが実行サーバの起動を待つ状態になったときに出力するメッセージKAMN238-Dについて,オペランドに指定した時間,出力を遅らせます。

注※

このオペランドは,メッセージの初回出力時にだけ適用されます。2回目以降のメッセージの出力時は,このオペランドの指定値に関係なく,ユーザへの状態通知を目的として一定間隔で出力します。

系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。

このオペランドに値を指定する場合,目安として60秒を指定してください。60秒を指定してもメッセージKAMN238-Dが出力される場合は,60秒よりも長い秒数を指定してください。

実行サーバと待機サーバを同時に起動する運用の場合,タイミングによってはメッセージKAMN238-Dが出力されることがあります。このオペランドを指定することで,タイミングによるメッセージKAMN238-Dの出力を防止できます。実行サーバと待機サーバを同時に起動しない運用の場合,このオペランドの指定は不要です。

マルチスタンバイの場合,メッセージKAMN238-Dと一緒に出力されるメッセージKAMN972-Dも出力を遅らせます。なお,メッセージKAMN242-DKAMN243-DKAMN244-DKAMN973-Dと一緒に出力されるメッセージKAMN238-Dについては,このオペランドの対象ではありません。

(3) options定義文

HAモニタの動作オプションを定義します。定義は任意です。定義していない場合は,仮定値が設定されます。options定義文のオペランドを,次に示します。

(a) clearcheck

ユーザ指定値

値の種別

数値の範囲

値の省略

指定を省略したときの仮定値

符号なし整数

1600

(単位:秒)

20

説明

系のリセット終了時間(秒)を指定します。

系切り替え時に,指定時間内に系のリセットが完了しなかった場合は,エラーメッセージを出力し,系切り替え待ち状態になります。そのあと,系のリセットが完了すれば,系切り替えを再開します。

このオペランドの指定については,次の表を参照してください。

機種

環境

サーバ構成

指定要否および指定値

HA8000xNモデル以降

VMware ESXiを使用していない

管理サーバを使用しない

HA Monitor Connectorのドキュメントに従ってこのオペランドの指定値を設定してください。HA Monitor Connectorのドキュメントに,このオペランドについての記載がない場合は,このオペランドを指定しないでください。

管理サーバを使用する

このオペランドを指定しないでください。

VMware ESXiを使用している

管理サーバを使用しない

HA Monitor Connectorのドキュメントに記載されている値に20(秒)を加えた値を指定してください。HA Monitor Connectorのドキュメントに,このオペランドについての記載がない場合は,このオペランドを指定しないでください。

管理サーバを使用する

このオペランドを指定しないでください。

RV3000

VMware ESXiを使用していない

-

このオペランドを指定しないでください。

高信頼化機能を追加したvSphereを使用している

-

HA Monitor Connectorのドキュメントに従ってこのオペランドの指定値を設定してください。HA Monitor Connectorのドキュメントに,このオペランドについての記載がない場合は,このオペランドを指定しないでください。

上記以外

-

-

このオペランドを指定しないでください。

(凡例)

-:該当しません。

このオペランドを指定する場合は,次の点に注意してください。

  • 系切り替え構成内のすべての系で同じ値を指定してください。系切り替え構成内に,このオペランドの設定が必要な機種と不要な機種が混在する場合は,設定不要の機種にも同じ値を指定してください。

  • clearwaitオペランドと同じ値を指定してください。