6.7.2 設定値の例(BladeSymphony)
マシンの機種がBladeSymphonyの場合の,リセットパスの設定値の例を説明します。ここで示す表にある設定項目は,「表6-4 リセットパスの設定に必要な情報(BladeSymphony)」の設定に必要な情報と対応しています。
- 〈この項の構成〉
(1) 2シャーシ/2系(Basicモード)の構成
次のような構成(系1・系2間で系切り替え)の場合に,monsetupコマンドで設定する値の例を示します。
設定項目 |
系ごとの設定値 |
|
---|---|---|
系1 |
系2 |
|
パーティション名 |
MS0001 |
MS0002 |
リセットパスのIPアドレス |
x.x.x.a |
x.x.x.b |
リセットパスのポート番号 |
ppppp |
ppppp |
SVPのIPアドレス |
x.x.x.c |
x.x.x.d |
SVPのポート番号 |
qqqqq |
qqqqq |
(2) 1シャーシ/2系(LPARモード)の構成
次のような構成(系1・系2間で系切り替え)の場合に,monsetupコマンドで設定する値の例を示します。
設定項目 |
系ごとの設定値 |
|
---|---|---|
系1 |
系2 |
|
パーティション名 |
MS0001 |
MS0001 |
LPAR名 |
LPAR1 |
LPAR2 |
リセットパスのIPアドレス |
x.x.x.a |
x.x.x.b |
リセットパスのポート番号 |
ppppp |
ppppp |
SVPのIPアドレス |
x.x.x.c |
x.x.x.c |
SVPのポート番号 |
qqqqq |
qqqqq |
(3) 2シャーシ/4系(Basicモード)の構成
ここでは,次の条件で運用するシステムでのリセットパスの設定値の例について説明します。
-
システム内に,互いに監視し合わない1:1系切り替え構成が二組ある。
-
二組の系切り替え構成がリセットパスを共用している。
-
二組の系切り替え構成がSVPを共用している。
- 重要
-
ここで説明する系切り替え構成の場合,ホストアドレスの設定(HAモニタの環境設定のaddressオペランド)に注意が必要です。詳細は「(2) 系切り替え構成間でリセットパスを共用する場合の注意事項」を参照してください。
これらの条件を満たす,次のような構成(系1・系3間,系2・系4間で系切り替え)の場合に,monsetupコマンドで設定する値の例を次に示します。なお,BladeSymphonyのモデルによって,SVPのHAモニタ連携設定で系切り替え構成ごとに異なるポート番号を設定できます。系切り替え構成ごとにポート番号を分ける場合と,ポート番号を分けない場合のそれぞれについて例を示します。
(a) 二組の切り替え構成でポート番号を分ける場合
設定項目 |
系ごとの設定値 |
|||
---|---|---|---|---|
系1 |
系2 |
系3 |
系4 |
|
パーティション名 |
MS0001 |
MS0002 |
MS0003 |
MS0004 |
リセットパスのIPアドレス |
x.x.x.a |
x.x.x.b |
x.x.x.d |
x.x.x.e |
リセットパスのポート番号 |
ppppp |
rrrrr |
ppppp |
rrrrr |
SVPのIPアドレス |
x.x.x.c |
x.x.x.c |
x.x.x.f |
x.x.x.f |
SVPのポート番号 |
qqqqq |
sssss |
qqqqq |
sssss |
この系切り替え構成の場合に,HAモニタの環境設定のaddressオペランドに設定する値の例を次に示します。
設定項目 |
系ごとの設定値 |
|||
---|---|---|---|---|
系1 |
系2 |
系3 |
系4 |
|
自系のホストアドレス |
11 |
21 |
12 |
22 |
(b) 二組の切り替え構成でポート番号を分けない場合
これらの条件を満たす,次のような構成(系1・系3間,系2・系4間で系切り替え)の場合に,monsetupコマンドで設定する値の例を次に示します。
設定項目 |
系ごとの設定値 |
|||
---|---|---|---|---|
系1 |
系2 |
系3 |
系4 |
|
パーティション名 |
MS0001 |
MS0002 |
MS0003 |
MS0004 |
リセットパスのIPアドレス |
x.x.x.a |
x.x.x.b |
x.x.x.d |
x.x.x.e |
リセットパスのポート番号 |
ppppp |
ppppp |
ppppp |
ppppp |
SVPのIPアドレス |
x.x.x.c |
x.x.x.c |
x.x.x.f |
x.x.x.f |
SVPのポート番号 |
qqqqq |
qqqqq |
qqqqq |
qqqqq |
この系切り替え構成の場合に,HAモニタの環境設定のaddressオペランドに設定する値の例を次に示します。
設定項目 |
系ごとの設定値 |
|||
---|---|---|---|---|
系1 |
系2 |
系3 |
系4 |
|
自系のホストアドレス |
11 |
21 |
12 |
22 |
(4) 4シャーシ/4系(Basicモード)の構成
ここでは,次の条件で運用するシステムでのリセットパスの設定値の例について説明します。
-
システム内に,互いに監視し合わない1:1系切り替え構成が二組ある。
-
二組の系切り替え構成がリセットパスを共用している。
-
二組の系切り替え構成がSVPを共用していない。
- 重要
-
ここで説明する系切り替え構成の場合,ホストアドレスの設定(HAモニタの環境設定のaddressオペランド)に注意が必要です。詳細は「(2) 系切り替え構成間でリセットパスを共用する場合の注意事項」を参照してください。
これらの条件を満たす,次のような構成(系1・系3間,系2・系4間で系切り替え)の場合に,monsetupコマンドで設定する値の例を次に示します。
設定項目 |
系ごとの設定値 |
|||
---|---|---|---|---|
系1 |
系2 |
系3 |
系4 |
|
パーティション名 |
MS0001 |
MS0002 |
MS0003 |
MS0004 |
リセットパスのIPアドレス |
x.x.x.a |
x.x.x.c |
x.x.x.e |
x.x.x.g |
リセットパスのポート番号 |
ppppp |
rrrrr |
ppppp |
rrrrrr |
SVPのIPアドレス |
x.x.x.b |
x.x.x.d |
x.x.x.f |
x.x.x.h |
SVPのポート番号 |
qqqqq |
sssss |
qqqqq |
sssss |
この系切り替え構成の場合に,HAモニタの環境設定のaddressオペランドに設定する値の例を次に示します。
設定項目 |
系ごとの設定値 |
|||
---|---|---|---|---|
系1 |
系2 |
系3 |
系4 |
|
自系のホストアドレス |
11 |
21 |
12 |
22 |
(5) VMware ESXiで仮想化する構成
ここでは,次の条件で運用するシステムのリセットパスの設定値の例について説明します。
-
VMware ESXiで仮想化する構成である。
-
システムに,互いに監視し合わない1:1系切り替え構成が二組ある。
-
二組の系切り替え構成がリセットパスを共用している。
-
二組の系切り替え構成がSVPを共用している。
これらの条件を満たす,次のような構成(系1・系3間,系2・系4間で系切り替え,系1・系2・系3がVMware ESXiの管理上にある)の場合に,monsetupコマンドで設定する値の例を次に示します。
設定項目 |
系ごとの設定値 |
|||
---|---|---|---|---|
系1 |
系2 |
系3 |
系4 |
|
パーティション名 |
MS0001 |
MS0001 |
MS0002 |
MS0003 |
リセットパスのIPアドレス |
x.x.x.a |
x.x.x.b |
x.x.x.d |
x.x.x.e |
リセットパスのポート番号 |
ppppp |
ppppp |
ppppp |
ppppp |
SVPのIPアドレス |
x.x.x.c |
x.x.x.c |
x.x.x.f |
x.x.x.f |
SVPのポート番号 |
qqqqq |
qqqqq |
qqqqq |
qqqqq |
マシンアドレス |
11 |
11 |
12 |
− |
VMware ESXiのIPアドレス |
y.y.y.a |
y.y.y.a |
y.y.y.b |
− |
VMware ESXiのポート番号 |
default※ |
default※ |
rrrrr |
− |
仮想マシン名 |
VM0001 |
VM0002 |
VM0003 |
− |
(凡例)−:設定は不要です。
注※ SSH接続用ポート番号(22)を使用する場合,"default"と設定してください。
この構成の場合は,系切り替え構成内のすべての系で,HAモニタの環境設定(sysdef)のvmware_envオペランドにuseを設定してください。
(6) N+Mコールドスタンバイ構成
ここでは,次の条件で運用するシステムのリセットパスの設定値の例について説明します。
-
N+Mコールドスタンバイ構成である。
-
1:1系切り替え構成である。
-
系3として,予備のサーバモジュールが存在する。
- 重要
-
ここで説明する系切り替え構成の場合,ホストアドレスの設定(HAモニタの環境設定のaddressオペランド)に注意が必要です。詳細は「(2) 系切り替え構成間でリセットパスを共用する場合の注意事項」を参照してください。
これらの条件を満たす,次のような構成(系1・系2間で系切り替え,系3が予備のサーバモジュール)の場合に,システムに設定される値の例を次に示します。
上記のような設定をするために,monsetupコマンドで指定する値の例を次に示します。
設定項目 |
系ごとの設定値 |
||
---|---|---|---|
系1 |
系2 |
系3 |
|
パーティション名 |
MS0001 |
MS0002 |
− |
リセットパスのIPアドレス |
x.x.x.a |
x.x.x.b |
− |
リセットパスのポート番号 |
ppppp |
ppppp |
− |
SVPのIPアドレス |
auto |
auto |
− |
SVPのポート番号 |
qqqqq |
qqqqq |
− |
(凡例)−:設定は不要です。
- BladeSymphony BS2000を使用している場合
-
この系切り替え構成の場合に,SVPコマンドモードのHAコマンドで設定する値の例を次に示します。
設定項目
SVPごとの設定値
系1のSVP
系2のSVP
系3のSVP
SVPのポート番号
qqqqq
qqqqq
−
パーティション名
MS0001
MS0002
−
N+Mコールドスタンバイ機能に対応したシステム構成で稼働するための設定
Enable
Enable
−
(凡例)−:設定は不要です。
- BladeSymphony BS500またはBS2500を使用している場合
-
この系切り替え構成の場合に,HAモニタ連携で設定する値の例を次に示します。
設定項目
SVPごとの設定値
系1のSVP
系2のSVP
系3のSVP
HAモニタ連携
有効
有効
−
ポート
qqqqq
qqqqq
−
システム名
MS0001
MS0002
−
N+Mコールドスタンバイ連携
Enable
Enable
−
(凡例)−:設定は不要です。
(7) 相互系切り替え構成(リセット優先系を指定しない)
ここでは,次の条件で運用するシステムのリセットパスの設定値の例について説明します。
-
相互系切り替え構成である。
-
リセット優先系を指定しない(HAモニタの環境設定のcpudownオペランドでsystemを指定している)。
これらの条件を満たす,次のような構成(系1・系2間で系切り替え)の場合に,システムに設定される値の例を次に示します。
上記のような設定をするために,monsetupコマンドで指定する値の例を次に示します。
設定項目 |
系ごとの設定値 |
|
---|---|---|
系1 |
系2 |
|
パーティション名 |
MS0001 |
MS0002 |
リセットパスのIPアドレス |
x.x.x.a |
x.x.x.b |
リセットパスのポート番号 |
ppppp |
ppppp |
SVPのIPアドレス |
x.x.x.c |
x.x.x.d |
SVPのポート番号 |
qqqqq |
qqqqq |
- BladeSymphony BS2000を使用している場合
-
この系切り替え構成の場合に,SVPのHAモニタ連携で設定する値の例を次に示します。
設定項目
SVPごとの設定値
系1のSVP
系2のSVP
クラスタ管理機能
有効
有効
クラスタマネージャ
有効※
無効
注※ システム内のSVPの,どれか一つだけに「有効」を設定します。
- BladeSymphony BS2500を使用している場合
-
この系切り替え構成の場合に,SVPのHAモニタ連携で設定する値の例を次に示します。
設定項目
SVPごとの設定値
系1のSVP
系2のSVP
ポート(5001-65535)
ppppp
ppppp
高速切替支援
無効
無効
クラスタ管理機能
有効
有効
管理設定
管理する※
管理しない
注※ システム内のSVPの,どれか一つだけに「管理する」を設定します。