6.11.1 ホスト名とサービス名の登録
監視パスに使用するTCP/IP LANのホスト名とサービス名を登録します。登録する必要があるのは,次のファイルです。
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/etc/hostsファイル
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/etc/servicesファイル
登録するホスト名とサービス名は,HAモニタの環境設定でも同じ名称を設定します。ここでは,登録する内容,およびファイルの設定例について説明します。/etc/hostsファイルおよび/etc/servicesファイルへの指定の追加方法については,OSのマニュアルを参照してください。
- 〈この項の構成〉
(1) ホスト名の登録
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/etc/hostsファイルに,すべての監視パスに使用するTCP/IP LANのホスト名を指定します。ホスト名は,系ごとに固有にしてください。また,IPアドレスには,エイリアスIPアドレスを指定しないでください。
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/etc/hostsファイルには,監視パスで接続されている他系のHAモニタのIPアドレスおよびホスト名も指定してください。指定しないと,監視パス状態表示コマンド(monpath -iコマンド)を実行したときに,IPアドレスに対応するホスト名が表示されません。
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HAモニタ Extensionを使用して系の最大数を変更し,マルチキャストでaliveメッセージを送受信する場合に,任意のマルチキャストグループIDを指定するときは,マルチキャストグループID,およびマルチキャストグループIDに対応するホスト名を/etc/hostsファイルに指定してください。
(2) サービス名の登録
/etc/servicesファイルに,すべての監視パスに使用するTCP/IP LANのサービス名を指定します。系切り替え構成内のすべての系で同じ名称にしてください。
また,ポート番号の値は5001以上のシステムで未使用の番号とし,すべての系で同じポート番号を指定してください。プロトコル名にはudpを指定してください。
(3) ファイルの設定例
次に示すファイルの設定例について説明します。
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/etc/hostsファイル
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/etc/servicesファイル
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HAモニタの環境設定(sysdef)
HAモニタ Extensionを使用して系の最大数を変更し,マルチキャストでaliveメッセージを送受信する場合のファイルの設定例については,「(4) ファイルの設定例(HAモニタ Extensionを使用し,マルチキャストでaliveメッセージを送受信する場合)」を参照してください。
(a) 設定例で示す監視パスの構成
この設定例では,監視パスは次の図のように構成されていることを想定しています。
(b) /etc/hostsファイルの設定例
/etc/hostsファイルの設定例を,次に示します。系1と系2で同じ内容を設定します。
# IPアドレス ホスト名 192.168.0.11 path11 192.168.1.11 path12 192.168.0.12 path21 192.168.1.12 path22
系1で使用している監視パスとしてpath11とpath12を指定します。また,系2で使用している監視パスとしてpath21とpath22を指定します。
(c) /etc/servicesファイルの設定例
/etc/servicesファイルの設定例を,次に示します。系1と系2で同じ内容を設定します。
# サービス名 ポート番号/プロトコル名 HAmon1 7777/udp HAmon2 7778/udp
監視パスを二重化するため,HAmon1およびHAmon2の二つのサービスを指定します。
(d) HAモニタの環境設定例
HAモニタの環境設定(/opt/hitachi/HAmon/etc/sysdef)の設定例を次に示します。系1と系2で設定する内容は異なります。なお,この例では,ホスト名とサービス名の登録に関係する部分だけを抜き出して記載しています。
系1の設定例
environment lan path11:path12, lanport HAmon1:HAmon2 ;
系2の設定例
environment lan path21:path22, lanport HAmon1:HAmon2 ;
lanオペランドには/etc/hostsファイルに指定した監視パス名を,lanportオペランドには/etc/servicesファイルに指定したサービス名を指定します。lanオペランドおよびlanportオペランドに指定する値は,順番をそろえてください。この構成例では,path11やpath21の監視パスがHAmon1というサービスと対応しているため,両オペランドの最初に指定します。
lanオペランドやlanportオペランドの詳細については,「8.3.1 HAモニタの環境設定(sysdef)」を参照してください。
(4) ファイルの設定例(HAモニタ Extensionを使用し,マルチキャストでaliveメッセージを送受信する場合)
HAモニタ Extensionを使用して系の最大数を変更し,マルチキャストでaliveメッセージを送受信する場合の,次に示すファイルの設定例について説明します。
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/etc/hostsファイル
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/etc/servicesファイル
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HAモニタの環境設定(sysdef)
(a) 設定例で示す監視パスの構成
この設定例では,監視パスは次の図のように構成されていることを想定しています。
(b) /etc/hostsファイルの設定例
/etc/hostsファイルの設定例を,次に示します。系1と系2で同じ内容を設定します。
# IPアドレス ホスト名 192.168.0.11 path11 192.168.1.11 path12 192.168.0.12 path21 192.168.1.12 path22 239.1.1.1 alive_id
系1で使用している監視パスとしてpath11とpath12を指定します。系2で使用している監視パスとしてpath21とpath22を指定します。
また,この設定例では任意のマルチキャストグループIDを指定するため,マルチキャストグループIDとして239.1.1.1を,マルチキャストグループIDに対応するホスト名としてalive_idを指定します。
(c) /etc/servicesファイルの設定例
/etc/servicesファイルの設定例を,次に示します。系1と系2で同じ内容を設定します。
# サービス名 ポート番号/プロトコル名 HAmon1 7777/udp HAmon2 7778/udp
監視パスを二重化するため,HAmon1およびHAmon2の二つのサービスを指定します。
(d) HAモニタの環境設定例
HAモニタの環境設定(/opt/hitachi/HAmon/etc/sysdef)の設定例を次に示します。系1と系2で設定する内容は異なります。なお,この例では,HAモニタ Extensionを使用し,マルチキャストでaliveメッセージを送受信する場合の,ホスト名とサービス名の登録に関係する部分だけを抜き出して記載しています。
系1の設定例
environment lan path11:path12, lanport HAmon1:HAmon2, hostmax 33, alive_multicast use, multicast_lan alive_id ;
系2の設定例
environment lan path21:path22, lanport HAmon1:HAmon2, hostmax 33, alive_multicast use, multicast_lan alive_id ;
lanオペランドには/etc/hostsファイルに指定した監視パス名を,lanportオペランドには/etc/servicesファイルに指定したサービス名を指定します。lanオペランドおよびlanportオペランドに指定する値は,順番をそろえてください。この構成例では,path11やpath21の監視パスがHAmon1というサービスと対応しているため,両オペランドの最初に指定します。
hostmaxオペランドには,一つの系切り替え構成での系の最大数を指定します。この設定例では系の最大数として33以上を指定するため,alive_multicastオペランドにuseを指定しなくても,aliveメッセージはマルチキャストで送受信されます。
また,multicast_lanオペランドには,マルチキャストグループIDに対応するホスト名として,alive_idを指定します。
各オペランドの詳細については,「8.3.1 HAモニタの環境設定(sysdef)」を参照してください。