Hitachi Multi Payment Network communications server for Biller

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7.1.4 取消SPP用インターフェース

ここでは,取消SPPの機能および通信形式について説明します。

なお,国庫金の場合は,取消依頼電文を国庫金取消依頼電文,国庫金の取消応答電文を国庫金取消応答電文と読み替えてください。

<この項の構成>
(1) 取消SPPの機能
(2) RPC通信形式
(3) 引数

(1) 取消SPPの機能

取消SPPは,次の順序で取消依頼電文を処理します。

  1. MPNセンタから取消依頼電文を受信する
  2. 収納業務プログラムに応答電文の作成を要求する
  3. 収納業務プログラムで作成された応答電文を受信する
  4. 受信した応答電文をMPNセンタに返送する

取消依頼電文の処理の流れを次に示します。

図7-10 取消依頼電文の処理の流れ

[図データ]

注※1
通信サーバfor BillerがMPNセンタに送信する取消応答電文は次のとおりです。また,取消応答電文の電文種別コードを参照した結果によって消込情報を取り消すかどうかが決定します。
リターンコードにALL0を設定した場合
収納業務プログラムが作成した取消応答電文の電文種別コードを参照した結果,正常応答のとき,取消応答電文をMPNセンタに送信し,該当する消込情報を取り消します。また,電文種別コードを参照した結果,正常応答以外のときは,収納業務プログラムが作成した取消応答電文をMPNセンタに送信しますが,該当する消込情報を取り消しません。
消込情報の取消は,収納情報の取消カウンタの更新および消込情報の取消フラグの更新によって行われます。
リターンコードにALL0以外を設定した場合
通信サーバfor Billerが取消エラー応答電文を作成し,MPNセンタに送信しますが,該当する消込情報は取り消しません。

注※2
設定または更新される項目を次に示します。

表7-13 DBで設定または更新される項目(取消SPP用インターフェース)

項目名 内容説明
取消フラグ DBで,該当する消込情報の項目として設定されます。なお,該当する消込情報は,「お客様番号」,「確認番号」,「納付区分」,「仕向センタコード」,「仕向処理年月日」および「仕向処理通番」によって特定されます。
取消カウンタ 該当する収納情報の取消に対する履歴情報の項目です。DBで更新されます。また,消込情報レコードが複数ある場合は,該当するすべてのレコードに反映されます。

(2) RPC通信形式

通信形式を次に示します。

int dc_rpc_call_to(
  struct  DCRPC_BINDING_TBL  *direction,
         char    *group,
         char    *service,
         char    *in,
         DCULONG *in_len,
         char    *out,
         DCULONG *out_len,
         DCLONG  flags )

(3) 引数

引数には,通信サーバfor Billerが設定する引数と,収納業務プログラムが設定する引数があります。

(a) 通信サーバfor Billerが設定する引数

通信サーバfor Billerが設定する引数を次に示します。

表7-14 通信サーバfor Billerが設定する引数(取消SPP用インターフェース)

引数 設定値
direction サービスの要求先を特定する検索キーを格納するDCRPC_BINDING_TBL構造体のアドレス
group 通信サーバシステム定義で指定したサービスグループ名
service 通信サーバシステム定義で指定したサービス名
in 下図の形式で電文を設定
in_len inの形式の電文長
out_len out領域の電文長(10,257バイトを設定)
flags DCNOFLAGS

図7-11 通信サーバが送信する電文の形式(取消SPP用インターフェース)

[図データ]

(b) 収納業務プログラムが設定する引数

収納業務プログラムが設定する引数を次に示します。

表7-15 収納業務プログラムが設定する引数(取消SPP用インターフェース)

引数 設定値
out 下図の形式で電文を設定(通信サーバfor Billerの引数out_lenで設定した電文長(10,257バイト)以上の情報は設定できません)
out_len outの形式の電文長

図7-12 通信サーバが受信する電文の形式(取消SPP用インターフェース)

[図データ]