cjlisttrn(稼働中のJ2EEサーバのトランザクション情報の表示)
形式
cjlisttrn [<サーバ名称>] [-nameserver <プロバイダURL>] [-gid <グローバルトランザクションID>] [-pending] [-time <経過時間>] [-bqual] [-tp1]
機能
指定したJ2EEサーバで稼働しているトランザクションの状態,経過時間などを一覧表示します。
同一OS上で複数のJ2EEサーバを起動している場合は,トランザクションに関連するすべてのJ2EEサーバプロセスごとにこのコマンドを発行する必要があります。
usrconf.properties(J2EEサーバ用ユーザプロパティファイル)の設定で,ejbserver.distributedtx.XATransaction.enabledキーの値が,trueの場合に実行できます。
引数
- <サーバ名称>
-
接続先J2EEサーバ名称を指定します。サーバ名称を省略したときは,ホスト名称がサーバ名称として使用されます。
- -nameserver <プロバイダURL>
-
CORBAネーミングサービスへのアクセスプロトコル,CORBAネーミングサービスが稼働しているホスト名,およびそれが使用しているポート番号を次に示す形式で指定します。
<プロトコル名称>::<ホスト名称>:<ポート番号>
指定内容の詳細については,「2.1.2 プロバイダURLについて」を参照してください。
- -gid <グローバルトランザクションID>
-
表示対象となる,グローバルトランザクションIDを指定します。
- -pending
-
このオプションが指定されている場合,次の未決着処理中のトランザクションについての情報が表示されます。
-
Preparing
-
Prepared
-
Committing
-
Rollingback
-
HeuristicCommit
-
HeuristicRollback
-
HeuristicMixed
-
HeuristicHazard
-
- -time <経過時間>
-
トランザクションを開始してからの経過時間を,0〜2147483647の整数(単位:秒)で指定します。このオプションで指定した時間を経過しているトランザクションについて情報が表示されます。
- -bqual
-
このオプションが指定されている場合,トランザクションに関連している,すべてのXidのブランチIDを表示します。
- -tp1
-
アプリケーションサーバのグローバルトランザクションIDに対応する,OpenTP1のトランザクショングローバル識別子,およびトランザクションブランチ識別子を表示します。
OpenTP1と連携しているトランザクションが存在する場合,OpenTP1のトランザクショングローバル識別子,およびトランザクションブランチ識別子を出力結果に追加して表示します。
OpenTP1と連携していないトランザクションの場合,OpenTP1のトランザクショングローバル識別子,およびトランザクションブランチ識別子は表示しません。
入力例
cjlisttrn MyServer -gid d13800010000000000000000000000fefb57e6480000000000000001 -bqual
出力形式
引数に-tp1を指定している場合
[Global transaction information] Status GlobalTransactionId ElapsedTime BranchType TP1TRNGID TP1TRNBID ----------------- -------------------------------------------------------- ----------- -------------- ---------------- ---------------- <トランザクションの状態> <グローバルトランザクションID> <経過時間> <ブランチの種類> <OpenTP1のGID> <OpentTP1のBID> [<XidのブランチID一覧>] <トランザクションの状態> <グローバルトランザクションID> <経過時間> <ブランチの種類> <OpenTP1のGID> <OpentTP1のBID> [<XidのブランチID一覧>] ・・・ total count <表示エントリ数>
引数に-tp1を指定していない場合
[Global transaction information] Status GlobalTransactionID ElapsedTime BranchType ----------------- -------------------------------------------------------- ----------- -------------- <トランザクションの状態> <グローバルトランザクションID> <経過時間> <ブランチの種類> [<XidのブランチID一覧>] <トランザクションの状態> <グローバルトランザクションID> <経過時間> <ブランチの種類> [<XidのブランチID一覧>] ・・・ total count <表示エントリ数>
- <トランザクションの状態>
Active : アクティブな状態。 MarkedRollback : ロールバックにマークされた状態。 Preparing : プリペア処理中。 Prepared : Superiorからの決着指示待ち状態。 Committing : コミット処理中。 RollingBack : ロールバック処理中。 HeuristicCommit : 強制コミットされた状態。 HeuristicRollback : 強制ロールバックされた状態。 HeuristicMixed : 部分的にコミットまたはロールバックされたため,データの一貫性が失われた状態。 HeuristicHazard : コミットしたかロールバックしたか,わからない状態。 Invalid : 上記以外で内部矛盾が発生した状態。
- <グローバルトランザクションID>
-
対象のグローバルトランザクションIDが表示されます。
- <経過時間>
-
トランザクションを開始してからの経過時間が表示されます。ただし,<ブランチの種類>が「Top(recovered)」または「Sub(recovered)」のトランザクションの場合は,ステータスファイルから回復されてからの経過時間を,「Xid(recovered)」のトランザクションの場合は,Xid回復後に新規に作成されてからの経過時間が表示されます。
- <ブランチの種類>
Top :トップルートブランチ。 Sub :サブオーディネートブランチ。 Top(recovered):ステータスファイルから回復されたトップルートブランチ。 Sub(recovered):ステータスファイルから回復されたサブオーディネートブランチ。 Xid(recovered):XAResourceからXidが回復されたが,これに対応するブランチが存在しないため,新規に生成されたブランチ。
- <XidのブランチID一覧>
-
トランザクションに関連しているすべてのXidのブランチIDが表示されます。
- <OpenTP1のGID>
-
アプリケーションサーバのグローバルトランザクションIDに対応する,OpenTP1のトランザクショングローバル識別子を表示します。
- <OpentTP1のBID>
-
アプリケーションサーバのグローバルトランザクションIDに対応する,OpenTP1のトランザクションブランチ識別子を表示します。
- <表示エントリ数>
-
表示したエントリの数が表示されます。
戻り値
- 0:
-
正常終了しました。
- 1:
-
異常終了しました。
- 3:
-
タイムアウトが発生しました。
- 9:
-
管理者特権がないため,コマンドが実行できません(Windowsの場合)。
注意事項
-
コマンドの引数にサーバ名称を指定する場合,コマンド名の直後にする必要があります。そのほかの引数は,サーバ名称より後ろ(サーバ名称を省略した場合はコマンド名の後ろ)にあれば順序は任意です。ただし,オプション名と値の順序の入れ替え(例:<プロバイダURL> -nameserver )やオプション名と値を非対応にすること(例:-nameserver <グローバルトランザクションID> -gid <プロバイダURL>)はできません。
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コマンドの引数にサーバ名称を指定する場合,cjsetupコマンドで指定したサーバ名称と大文字・小文字を一致させた文字列を指定する必要があります。
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-gidオプション,-pendingオプション,および-timeオプションを同時に指定した場合,すべての条件を満たすトランザクションについての情報が出力されます。