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Cosminexus V11 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム 開発ガイド 基本開発編


2.3.1 開発手順

サービスプラットフォームを利用してシステムを開発する手順を次に示します。

図2‒1 システムの開発手順

[図データ]

注※1

HCSC簡易セットアップについては,マニュアル「サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド」の「1.3 テスト環境と本番環境との関係」を参照してください。リポジトリのエクスポートについては,マニュアル「サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド」の「4.2 リポジトリのエクスポート」を参照してください。

注※2

HCSC簡易セットアップ機能を使用してテスト環境を構築します。HCSC簡易セットアップ機能については,「2.4 テスト環境の簡易セットアップ」を参照してください。HCSC簡易セットアップ機能を使用しない場合は,マニュアル「サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド」を参照して,運用・実行環境を構築してください。

注※3

サービスアダプタの定義およびユーザ定義受付の定義については,マニュアル「サービスプラットフォーム 開発ガイド 受付・アダプタ定義編」の「2. ユーザ定義受付の定義」および「3. サービスアダプタの定義」を参照してください。

注※4

これらの作業を一括して実行することもできます。ただし,一括実行は,システム開発時,または単体テストから結合テスト時を対象としています。なお,運用環境で実施するHCSCコンポーネントの配備と開始も一緒に実行されます。詳細については,「8.5 HCSCコンポーネントをHCSCサーバに配備して開始する処理の一括実行」を参照してください。

各工程の作業を次に示します。

〈この項の構成〉

(1) リポジトリのインポート(システム構成定義の取得)

運用環境で作成したHCSCサーバの情報をマスタ開発環境に統合するため,システム構成定義だけをインポートします。リポジトリのインポートについては,「3.2.3 リポジトリをインポートする」を参照してください。

(2) 電文フォーマットの作成

サービスリクエスタ,サービスアダプタ,およびサービス部品の間でやり取りされる電文の形式(電文フォーマット)を定義します。作成する電文フォーマットは,サービス部品の実行に利用する電文でXML形式のデータを扱うか,バイナリ形式(XML形式以外)のデータを扱うかによって異なります。電文フォーマットの作成の詳細については,「4. 電文フォーマットの作成」を参照してください。

(3) サービスアダプタの定義

サービスアダプタを使用してシステムを開発する場合,サービスアダプタ追加用のウィザードおよび定義済みのサービスアダプタを利用して,サービスアダプタを追加します。追加したサービスアダプタは,サービスアダプタ定義画面で定義します。サービスアダプタの定義の詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム 開発ガイド 受付・アダプタ定義編」の「3. サービスアダプタの定義」を参照してください。

(4) ビジネスプロセスの定義

ビジネスプロセスを使用してシステムを開発する場合,ビジネスプロセス追加用のウィザードおよび定義済みのビジネスプロセスを利用して,ビジネスプロセスを追加します。追加したビジネスプロセスは,ビジネスプロセス定義画面で定義します。ビジネスプロセスの定義の詳細については,「5. ビジネスプロセスの定義」を参照してください。

また,ビジネスプロセスの実行要求を標準受付以外で受け付ける場合,ユーザ定義受付を定義する必要があります。ユーザ定義受付の定義の詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム 開発ガイド 受付・アダプタ定義編」の「2. ユーザ定義受付の定義」を参照してください。

(5) データ変換定義の作成

サービス部品との電文のやり取りでデータ変換が必要な場合は,データ変換を定義します。データ変換の定義の詳細については,「7. データ変換の定義」を参照してください。

(6) ユーザ定義受付の定義

サービス部品実行要求を受け付け,応答を返すインターフェースとして任意の形式を定義する場合,ユーザ定義受付を定義します。ユーザ定義受付の定義の詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム 開発ガイド 受付・アダプタ定義編」の「2. ユーザ定義受付の定義」を参照してください。

(7) リポジトリのエクスポート(マスタ開発環境への統合)

複数の開発環境でHCSCコンポーネントを開発(分散開発)する場合,マスタ開発環境以外の環境で開発したHCSCコンポーネントが含まれるリポジトリをエクスポートします。

リポジトリのエクスポートについては,「3.2.2 リポジトリをエクスポートする」を参照してください。

(8) リポジトリのインポート(マスタ開発環境への統合)

マスタ開発環境以外のマシンで分散開発したHCSCコンポーネントの情報をマスタ開発環境に統合するため,「(7) リポジトリのエクスポート(マスタ開発環境への統合)」でエクスポートしたリポジトリの一部をマスタ開発環境にインポートします。リポジトリのインポートについては,「3.2.3 リポジトリをインポートする」を参照してください。

(9) HCSCコンポーネントの組み立て(パッケージング)

(3) サービスアダプタの定義」〜「(6) ユーザ定義受付の定義」で定義したHCSCコンポーネントの定義に関連する定義ファイル,および実行環境が提供するファイルをまとめてEARファイルにパッケージングします。パッケージングの方法については,「8. HCSCコンポーネントのパッケージングと配備定義」を参照してください。

(10) 配備定義

HCSCコンポーネントを配備するクラスタ(または単一のHCSCサーバ)の情報を定義します。配備定義の詳細については,「8. HCSCコンポーネントのパッケージングと配備定義」を参照してください。

参考

配備する前に,配備するクラスタ(または単一のHCSCサーバ)に設定されている,データベースとReliable Messagingの使用有無を確認する場合の手順を次に示します。

  1. Eclipseのメニューから,[HCSC-Definer]−[システム構成定義一覧]を選択します。

    ツリービューのシステム構成定義一覧に,配備するクラスタ(または単一のHCSCサーバ)の一覧が表示されます。

  2. 配備するクラスタ(または単一のHCSCサーバ)の一覧から,確認したいクラスタ(または単一のHCSCサーバ)を選択し,ダブルクリックします。

    配備するクラスタ(または単一のHCSCサーバ)に設定されている,データベースとReliable Messagingの使用有無の情報が表示されます。

(11) リポジトリのエクスポート(運用環境へのデータ移行)

マスタ開発環境で,HCSCコンポーネントの配備に必要な定義ファイルを格納したリポジトリをエクスポートします。マスタ開発環境からエクスポートした情報は,運用環境にインポートして利用されます。リポジトリのエクスポートについては,「3.2.2 リポジトリをエクスポートする」を参照してください。

(12) サービスリクエスタの作成

HCSCコンポーネントにサービス部品の実行を要求する電文を送信するためのサービスリクエスタを作成します。なお,サービスリクエスタの作成は,サービスアダプタの定義やビジネスプロセスの定義と同時に行うこともできます。同時に行う場合,サービスアダプタの定義やビジネスプロセスの定義で設定するインターフェース情報などをあらかじめ確認して,サービスリクエスタでも同じ設定にしてください。HCSCコンポーネントの作成方法については,「9. サービスリクエスタの作成」を参照してください。

(13) ビジネスプロセスのデバッグ

定義したビジネスプロセスを運用環境で利用する前に,開発環境でテストおよびデバッグします。ビジネスプロセスをデバッグする方法については,「10. ビジネスプロセスのデバッグ」を参照してください。