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 ボリューム管理 クイックリファレンス


2.7.2 SIMコード一覧

SIMコードを次の表に示します。表で示す事象が発生した場合、SIMを出力してユーザに警告し、SNMPにトラップを報告します。

コード(SIMレベル)

事象

しきい値、

または値

各種報告

対処方法

623xxx(Moderate)

xxxはプール番号です。

Dynamic Provisioningのプールで障害を検出しました。

なし

ホストへの報告:あり

保守員通報:あり

日立サポートサービスに連絡して、対策を依頼してください。

624000(Moderate)

シェアドメモリに空きがありません。

なし

ホストへの報告:あり

保守員通報:あり

次の対策を実施してください。

627xxx(Moderate)

xxxはプール番号です。

プールボリュームが閉塞しました。

なし

ホストへの報告:あり

保守員通報:あり

日立サポートサービスに連絡して、対策を依頼してください。

628000(Service)

Data Retention UtilityのProtect属性が設定されました。

なし

ホストへの報告:あり

保守員通報:あり

次の対策を実施してください。

  • プールにプールボリュームを追加して、プールの空き容量を増やす(「1.5.18 プール容量を拡張する」を参照)。

  • ゼロデータページ破棄を実施して、ゼロデータが格納されているページを解放する(「1.6.5 仮想ボリュームのページを解放する」を参照)。

  • 日立サポートサービスに連絡してプールボリュームを回復する。

  • 閉塞したプールボリュームが外部ボリュームの場合、パスの閉塞や外部ストレージシステムの状態を確認する。

  • 上記の対策を実施したあと、Storage Navigatorの[Data Retention]画面でProtect属性を解除する。

629xxx(Moderate)

xxxはプール番号です。

Dynamic Provisioningのプールの使用率(%)が警告しきい値を超えました。

1%~100%(1%単位に設定)

初期値は70%

ホストへの報告:あり

保守員通報:なし

次の対策を実施してください。

62Axxx(Moderate)

xxxはプール番号です。

Dynamic Provisioningのプールの容量が満杯です。

100%

ホストへの報告:あり

保守員通報:なし

次の対策を実施してください。

62B000(Moderate)

Dynamic Provisioningのプールの使用率(%)がしきい値の最高値を超えた状態で継続しています。

Dynamic Provisioningのプールのしきい値の最高値

ホストへの報告:あり

保守員通報:なし

次の対策を実施してください。

62Cxxx(Moderate)

xxxはプール番号です。

Dynamic Provisioningのプールの使用率(%)が枯渇しきい値を超えました。

1%~100%(1%単位に設定)

初期値は80%

ホストへの報告:あり

保守員通報:なし

次の対策を実施してください。

62Dxxx(Moderate)

xxxはプール番号です。

Dynamic Provisioningのプールの使用率(%)が固定枯渇しきい値を超えました。

90%

ホストへの報告:あり

保守員通報:なし

次の対策を実施してください。

62Exxx(Moderate)

xxxはプール番号です。

Dynamic Provisioningのプール使用量が枯渇しきい値を超えたため。

このSIMは、[枯渇しきい値超過時にTIペアを中断する]に[はい]が設定されている場合に出力されます。

枯渇しきい値

ホストへの報告:あり

保守員通報:なし

次の対策を実施してください。

  • ペアの状態がPSUEのThin Imageペアを削除および再作成する(Thin Imageユーザガイドを参照)。

631000(Moderate)

プールにプールボリュームを自動で追加できません。

なし

ホストへの報告:あり

保守員通報:なし

LDEV IDの空き状況を確認して、次の対策を実施してください。

  1. LDEV IDに空きがない場合

    使用していないLDEVを削除してください。

  2. LDEV IDに空きがある、または「1.」の対処後も同じSIMが報告される場合

    日立サポートサービスに連絡して、対策を依頼してください。

631001(Moderate)

キャッシュ管理デバイスが最大数まで作成されているため、プールにプールボリュームを自動で追加できません。

なし

ホストへの報告:あり

保守員通報:なし

LDEV IDの空き状況を確認して、次の対策を実施してください。

  1. LDEV IDに空きがない場合

    使用していないLDEVを削除してください。または、容量拡張設定が有効なパリティグループのプールボリュームの自動追加機能が動作しない場合のトラブルシューティングを実施してください(「1.9.1 Dynamic ProvisioningのトラブルシューティングおよびSIMコード」を参照)。

  2. LDEV IDに空きがある、または「1.」の対処後も同じSIMが報告される場合

    日立サポートサービスに連絡して、対策を依頼してください。

631002(Moderate)

長時間の保守作業をしているため、プールにプールボリュームを追加できません。

なし

ホストへの報告:あり

保守員通報:なし

保守作業の完了後に、このSIMが報告されていないことを確認してください。

また、保守作業をしていないにもかかわらず、このSIMが報告された場合、日立サポートサービスに連絡して、対策を依頼してください。

631003(Moderate)

システム内にシュレッディング操作を実施中のボリュームが存在するため、プールにプールボリュームを追加できません。

なし

ホストへの報告:あり

保守員通報:なし

シュレッディング操作の実施状況を確認して、次の対策を実施してください(確認方法は、Volume Shredderユーザガイドのシュレッディング状況を[タスク]画面で確認する手順を参照)。

  1. シュレッディング操作を実施中のボリュームが存在する場合は、シュレッディング操作の完了を待つか、シュレッディング操作を中断してください

    Volume Shredderユーザガイドのシュレッディングを[タスク]画面で中断する手順を参照)。

  2. シュレッディング操作を実施中のボリュームが存在しない、または「1.」の対処後も同じSIMが報告される場合、日立サポートサービスに連絡して、対策を依頼してください。

632xxx(Moderate)

xxxはプール番号です。

プールボリュームの自動追加処理が動作しませんでした。対象のプールの状態が、プールボリュームの自動追加を実行できない状態になっている可能性があります。

このSIMはDynamic Provisioningのプールに容量拡張設定が有効なパリティグループに属するLDEVが含まれる場合に出力されます。

なし

ホストへの報告:あり

保守員通報:あり

日立サポートサービスに連絡して、対策を依頼してください。

633xxx(Moderate)

xxxはプール番号です。

Dynamic Provisioningのプールに、次のどれかの操作をしているときに障害が発生したため、処理を中断しました。

  • プール作成

  • プール拡張

  • プール削除

プールに含まれないLDEVまたはパリティグループが残っている可能性があります。

なし

ホストへの報告:あり

保守員通報:あり

日立サポートサービスに連絡して、対策を依頼してください。

634xxx(Moderate)

xxxはプール番号です。

LDEV IDが最大数まで使用されているため、プールボリュームの自動追加処理が動作しませんでした。

このSIMはDynamic Provisioningのプールに容量拡張設定が有効なパリティグループに属するLDEVが含まれる場合に出力されます。

なし

ホストへの報告:あり

保守員通報:なし

次の対策を実施してください。

641xxx(Service)

xxxはプール番号です。

Dynamic Tieringのプールで、階層再配置がシステムによって中断されました。

このSIMはStorage Navigatorの[システム詳細設定編集]画面で、[階層再配置がシステムによって中断されたときにアラートを通知]が有効の場合に出力されます。

なし

ホストへの報告:あり

保守員通報:なし

次の対策を実施してください。

680001(Moderate)

容量削減機能の動作に異常が発生しました。

なし

ホストへの報告:あり

保守員通報:あり

選択した仮想ボリュームのプールに重複排除用システムデータボリュームが関連づけられている場合、次の対策を実施してください。

  1. プールに関連づけられていて[重複排除データ]が[有効]の、すべての仮想ボリュームのデータをバックアップする。

    注意:バックアップ中に、SIMコード680001が報告され、データを読み出せないことがあります。その場合、読み出せるデータのみバックアップしてください。また、SIMコード680001が報告されてもこの手順を進めてください。

  2. 次の順序で仮想ボリュームを閉塞する。

    1. すべての[重複排除データ]が[有効]の仮想ボリューム

    2. すべての重複排除用システムデータボリューム

  3. 重複排除用システムデータボリュームが属するプール名を選択してから[仮想ボリューム]タブを選択して、重複データ初期化を実行する。

  4. 次の順序で仮想ボリュームをフォーマットする。

    1. すべての重複排除用システムデータボリューム(データストア)

    2. すべての[重複排除データ]が[有効]の仮想ボリューム

  5. 再度、仮想ボリュームの容量削減の設定を変更する。

  6. バックアップしたデータをリストアする。

プールに重複排除用システムデータボリュームが関連づけられていない場合、対象の仮想ボリュームを閉塞してフォーマットしたあとに再操作してください。

680002(Moderate)

仮想ボリュームの削除処理に異常が発生しました。

なし

ホストへの報告:あり

保守員通報:あり

選択した仮想ボリュームのプールに重複排除用システムデータボリュームが関連づけられている場合、次の対策を実施してください。

  1. プールに関連づけられていて[重複排除データ]が[有効]の、すべての仮想ボリュームのデータをバックアップする。

  2. 次の順序で仮想ボリュームを閉塞する。

    1. すべての[重複排除データ]が[有効]の仮想ボリューム

    2. すべての重複排除用システムデータボリューム

  3. 重複排除用システムデータボリュームが属するプール名を選択してから[仮想ボリューム]タブを選択して、重複データ初期化を実行する。

  4. 次の順序で仮想ボリュームをフォーマットする。

    1. すべての重複排除用システムデータボリューム(データストア)

    2. すべての[重複排除データ]が[有効]の仮想ボリューム

  5. 再度、仮想ボリュームの容量削減の設定を変更する。

  6. バックアップしたデータをリストアする。

プールに重複排除用システムデータボリュームが関連づけられていない場合、対象の仮想ボリュームを閉塞してフォーマットしたあとに再操作してください。

681xxx(Moderate)

xxxはプール番号です。

重複排除用システムデータボリュームがプールから削除できません。

重複排除用システムデータボリュームを削除するときに障害が発生して、処理が中断しました。

なし

ホストへの報告:あり

保守員通報:あり

次の対策を実施してください。

  1. 次の順序で仮想ボリュームを閉塞する。

    1. すべての[重複排除データ]が[有効]の仮想ボリューム

    2. すべての重複排除用システムデータボリューム

  2. 重複排除用システムデータボリュームが属するプール名を選択してから[仮想ボリューム]タブを選択して、重複データ初期化を実行する。

  3. 次の順序で仮想ボリュームをフォーマットする。

    1. すべての重複排除用システムデータボリューム(データストア)

    2. すべての[重複排除データ]が[有効]の仮想ボリューム

  4. 重複排除用システムデータボリュームをRAID Managerの「raidcom modify pool -pool -delete dsd_volumes」コマンドで削除する。

682000(Moderate)

重複排除用システムデータボリュームがプールから削除できません。

重複排除用システムデータボリュームの削除処理が停止しました。

なし

ホストへの報告:あり

保守員通報:なし

構成情報を確認して、次の対策を実施をしてください。

  • SVPまたはStorage Navigatorのサブ画面がModifyモードになっている場合、Viewモードに変更する。

  • 保守作業を完了させてください。

  • LDEVの作成または削除が失敗している場合、再操作してください。

  • 仮想ボリュームの[容量削減状態]が[Deleting Volume]になっていて、進捗率が増加しない場合、Dynamic Provisioningのトラブルシューティングを実施してください。