Dynamic Link Manager ユーザーズガイド(Linux®用)

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4.2.2 Red Hat Enterprise Linux 5,Red Hat Enterprise Linux 6,またはRed Hat Enterprise Linux 7の場合

Red Hat Enterprise Linux 5,Red Hat Enterprise Linux 6,またはRed Hat Enterprise Linux 7を使用している場合,HDLMはインストールした状態で,カーネルパッケージの更新またはOSのアップデートパッケージの適用ができます。その場合,シングルユーザーモードでも適用できます。

ただし,次のカーネルのバージョンアップはできません。その場合は,「4.2.1 Oracle Enterprise Linux 5,Oracle Unbreakable Enterprise Kernel,Oracle Linux 6,Oracle Linux 7,またはSUSE LINUX Enterprise Serverの場合」の手順に従ってください。

この項の構成
(1) HDLMデバイスをブートディスクとして使用していない場合
(2) HDLMデバイスをブートディスクとして使用している場合
(3) HDLMデバイス上の論理ボリューム(LVM2)をブートディスクとして使用している場合

(1) HDLMデバイスをブートディスクとして使用していない場合

HDLMデバイスをブートディスクとして使用していない場合,カーネルパッケージを更新またはOSのアップデートパッケージを適用する手順を,次に説明します。

  1. 3.6.4 HDLMを再インストールまたはアップグレードインストールする前の準備」の手順を実行します。
  2. カーネルパッケージを更新,またはOSのアップデートパッケージを適用します。
  3. システムスクリプト更新ユティリティ(dlmupdatesysinit)を実行します。
    dlmupdatesysinitユティリティの詳細については,「7.9 dlmupdatesysinit システムスクリプト更新ユティリティ」を参照してください。
  4. ホストを再起動します。

(2) HDLMデバイスをブートディスクとして使用している場合

HDLMデバイスをブートディスクとして使用している場合,カーネルパッケージを更新またはOSのアップデートパッケージを適用する手順を,次に説明します。

  1. 3.6.4 HDLMを再インストールまたはアップグレードインストールする前の準備」の手順を実行します。
    ただし,ルートディレクトリ「/」,/bootディレクトリや/usrなどのOSの動作に必要なファイルシステムについては,非活性化は不要です。
  2. 設定ファイルを編集して,SCSIデバイスが設定された状態でOSを起動するように定義を変更します。
    具体的な編集方法については,手順3から手順17で説明します。
  3. Linuxに,root権限を持つユーザでログインします。
  4. /etc/fstabファイルの定義にHDLMデバイスが指定されていることを確認します。
    HDLM管理対象デバイスのマウントポイントが,HDLMデバイスをマウントする定義になっていることを確認します。
    /etc/fstabファイルの例を次に示します。
     
                                :
                                :
    /dev/sddlmaa2   /     ext2    defaults       1 1
                                :
                                :
    /dev/sddlmaa4   /tmp  ext2    defaults       1 2
                                :
                                :
     
  5. /etc/fstabファイルを編集します。
    手順4で確認した/bootのマウントポイントを,HDLMデバイスからUUIDまたはLABELを使ってマウントするように書き換えます。
    既存のHDLMデバイス指定は先頭に#を付けてコメントアウトして,UUIDまたはLABELを使ってマウントするように修正します。
    HDLMデバイスにつけられたUUIDを確認します。手順は「3.6.8 ディスク複製OSインストール」の「(2) Red Hat Enterprise Linux 6(カーネルパラメータにUUID を使用する)の場合」を参照してください。
    • LABELを使用している場合
      変更前
              :
      /dev/sddlmca2           /                       ext4    defaults      1 1
      /dev/sddlmca1           /boot                   ext4    defaults      1 2
              :
      
      変更後
              :
      #/dev/sddlmca2          /                       ext4    defaults      1 1
      LABEL=/           /                       ext4    defaults      1 1
      #/dev/sddlmca1          /boot                   ext4    defaults      1 2
      LABEL=/boot        /boot                   ext4    defaults      1 2
              :
      
    • UUIDを使用している場合
      変更前
              :
      /dev/sddlmca2          /                       ext4    defaults      1 1
      /dev/sddlmca1          /boot                   ext4    defaults      1 2
              :
      
      変更後
              :
      #/dev/sddlmca2          /                       ext4    defaults      1 1
      UUID=198c6ab4-3aa1-49d7-9d40-56b999101186  /      ext4    defaults      1 1
      #/dev/sddlmca1          /boot                   ext4    defaults      1 2
      UUID=5d3a3935-26ee-4d69-b86e-70108aa2c306  /boot  ext4    defaults      1 2
              :
      
  6. HDLMデバイスからの起動に使用していた,ブートローダの設定ファイルに記載されている設定をコピーします。
    Red Hat Enterprise Linux 7の場合はこの手順は不要なため,手順9に進んでください。
    設定の内容例を,次に示します。なお,内容例の「オプション」は,ユーザ環境に応じた任意指定のオプションを表します。
    • Xen対応のカーネルで,ブートローダとしてGRUBを使用している場合
      Xen対応のカーネルは,「表3-74 HDLMがサポートするXenハイパーバイザの動作環境」を参照してください。
              :
              :
      title XEN
          root (hd0,1)
          kernel /boot/xen.gz 
          module /boot/vmlinuz-2.6.16.60-0.21-xen vga=0x31a splash=silent showopts
          module /boot/initrd-2.6.16.60-0.21-xen.hdlm
       
    • Xen非対応のカーネルで,ブートローダとしてGRUBを使用している場合
      HDLMでサポートしているカーネルは,「3.1.1 HDLMがサポートするホストとOS」を参照してください。
              :
              :
      title Red Hat Enterprise Linux (2.6.18-194.el5)
          root (hd0,0)
          kernel /vmlinuz-2.6.18-194.el5 ro オプション ramdisk_size=18958 オプション
          initrd /initrd-hdlm-2.6.18-194.el5.gz
       
    • ブートローダとしてELILOを使用している場合
              :
              :
      image=/boot/vmlinuz-2.6.18-194.el5
            label=HDLM_194.EL
            initrd=/boot/initrd-hdlm-2.6.18-194.el5.gz
            read-only
            append="オプション ramdisk_size=18958 オプション"
       
  7. ブートローダの設定ファイルに記載されている設定の名前を変更します。
    手順6でコピーした設定の名前を変更してください。SCSIデバイス指定用だとわかるような名前を任意に付けます。
    • ブートローダとしてGRUBを使用している場合
      次の下線部を変更します。
      変更前
       title  Red Hat Enterprise Linux (2.6.18-194.el5) 
      変更後
       title  sd-Red Hat Enterprise Linux (2.6.18-194.el5) 
    • ブートローダとしてELILOを使用している場合
      次の下線部を変更します。
      変更前
       label= HDLM_194.EL 
      変更後
       label= sd-HDLM_194.EL 
  8. 手順5で確認したUUIDまたはLABELをブートローダの設定ファイルのrootに指定します。
    手順6でコピーした設定のrootの指定を変更してください。
    • ブートローダとしてGRUBを使用している場合
      kernelの行に「root=UUID=UUIDの値」または「root=LABEL=/」を追加してください。
       :
       :
      title Red Hat Enterprise Linux (2.6.18-194.el5)
       root (hd0,0)
       kernel /vmlinuz-2.6.18-194.el5 ro  オプション  ramdisk_size=18958  root=/dev/sda2   オプション 
      
    • ブートローダとしてELILOを使用している場合
      設定の最後の行に「root=UUID=UUIDの値」または「root=LABEL=/」を追加してください。
  9. ホスト起動時にHDLMデバイスが構成されないように設定します。
    /etc/opt/DynamicLinkManager/hdlm.confに定義されている「hdlm_cfg_all=y」の記述を,「hdlm_cfg_all=n」に変更します。
  10. Red Hat Enterprise Linux 6またはRed Hat Enterprise Linux 7の場合は,/etc/opt/DynamicLinkManager/hdlm.confに定義されている「hdlm_dracut」の記述を確認します。
    hdlm_dracut=y」の記述があるときは,「hdlm_dracut=n」に変更します。
    hdlm_dracut=y」の記述がないときは,手順11に進んでください。
  11. SCSIデバイス用の初期RAMディスクイメージファイルを作成します。また,SCSIデバイス用の初期RAMディスクイメージファイルをブートローダの設定ファイルのinitrdに指定します。
    手順6でコピーした設定のinitrdの指定を変更してください。
    また,ユーザ環境に応じた任意指定のオプションが設定されている場合,オプションを削除しないように注意してください。
    SCSIデバイス用の初期RAMディスクイメージファイルは,OSのmkinitrdコマンドまたはdracutコマンドのマニュアルを参考に作成してください。
  12. ブートローダの設定ファイルを編集して,起動時に使用する設定を指定します。
    Red Hat Enterprise Linux 7の場合はこの手順は不要なため,手順13に進んでください。
    • ブートローダとしてGRUBを使用している場合
      手順6でコピーした設定で起動できるように,defaultの数字を変更します。
       default= 2 
    • ブートローダとしてELILOを使用している場合
      defaultlabelを記述します。
       default  sd-HDLM_194.EL 
  13. ホストを停止します。
    次に示すコマンドを実行して,ホストを停止します。
     
    # shutdown -h now
     
  14. マルチパス構成をシングルパス構成に変更します。
  15. ホストを起動します。
  16. mountコマンドを実行して,SCSIデバイスがマウントされていることを確認します。
    ブートローダとしてGRUBを使用している場合の実行例を次に示します。
     
    # mount
    /dev/sda2 on / type ext2 (rw)
                  :
                  :
    /dev/sda1 on /boot type ext2 (rw)
    /dev/sda4 on /tmp type ext2 (rw)
    /dev/sda5 on /var type ext2 (rw)
    /dev/sda6 on /usr type ext2 (rw)
    none on /dev/shm type tmpfs (rw)
     
    下線部を確認してください。
  17. swapパーティションにSCSIデバイスが割り当てられていることを確認します。
    /proc/swapsファイルを参照して,Filename列の部分に指定したSCSIデバイス名が表示されていることを確認してください。
  18. カーネルパッケージを更新,またはOS のアップデートパッケージを適用します。
  19. システムスクリプト更新ユティリティ(dlmupdatesysinit)を実行します。
    dlmupdatesysinitユティリティの詳細については,「7.9 dlmupdatesysinit システムスクリプト更新ユティリティ」を参照してください。
  20. ホストを再起動します。
  21. HDLMデバイスをブートディスクとして使用するための設定をします。
  22. /etc/fstabファイルを編集します。
    次に示すHDLM管理対象デバイスのマウントポイントを,UUIDまたはLABELからHDLMデバイスに書き換えます。
    • LABEL を使用している場合
      変更前
              :
      #/dev/sddlmca2 / ext4 defaults 1 1
      LABEL=/     / ext4 defaults 1 1
      #/dev/sddlmca1 /boot ext4 defaults 1 2
      LABEL=/boot   /boot ext4 defaults 1 2
              :
      
      変更後
              :
      /dev/sddlmca2 / ext4 defaults 1 1
      #LABEL=/     / ext4 defaults 1 1
      /dev/sddlmca1 /boot ext4 defaults 1 2
      #LABEL=/boot   /boot ext4 defaults 1 2
              :
      
    • UUID を使用している場合
      変更前
              :
      #/dev/sddlmca2 / ext4 defaults 1 1
      UUID=198c6ab4-3aa1-49d7-9d40-56b999101186 / ext4 defaults 1 1
      #/dev/sddlmca1 /boot ext4 defaults 1 2
      UUID=5d3a3935-26ee-4d69-b86e-70108aa2c306 /boot ext4 defaults 1 2
              :
      
      変更後
              :
      /dev/sddlmca2 / ext4 defaults 1 1
      #UUID=198c6ab4-3aa1-49d7-9d40-56b999101186 / ext4 defaults 1 1
      /dev/sddlmca1 /boot ext4 defaults 1 2
      #UUID=5d3a3935-26ee-4d69-b86e-70108aa2c306 /boot ext4 defaults 1 2
              :
      
  23. ホスト起動時にHDLMデバイスが構成されるように設定します。
    /etc/opt/DynamicLinkManager/hdlm.confに定義されている「hdlm_cfg_all=n」の記述を,「hdlm_cfg_all=y」に変更します。
  24. HDLM起動ユティリティ(dlmstart)を実行します。
    詳細については「7.8 dlmstart HDLM起動ユティリティ」を参照してください。
  25. HDLM用の初期RAMディスクイメージファイルを作成します。
    ホストのOSに応じて,次の手順を実行してください。
    • Red Hat Enterprise Linux 6またはRed Hat Enterprise Linux 7の場合

      1. /etc/opt/DynamicLinkManager/hdlm.confに定義されている「hdlm_dracut=n」の記述を,「hdlm_dracut=y」に変更します。
      2. dracutコマンドを実行します。
        作成する初期RAMディスクイメージファイルがすでにある場合,初期RAMディスクイメージファイルを上書きするために,-fパラメタを指定してください。
        コマンドの実行例を次に示します。
        • Red Hat Enterprise Linux 6の場合
           
          # /sbin/dracut /boot/initramfs-hdlm-2.6.32-71.el6.i686.img `uname -r`
           
        • Red Hat Enterprise Linux 7の場合
           
          # /sbin/dracut /boot/initramfs-3.10.0-123.el7.x86_64.img `uname -r`
           
      3. /etc/opt/DynamicLinkManager/hdlm.confに定義されている「hdlm_dracut=y」の記述を,「hdlm_dracut=n」に変更します。
    • 上記以外のOSの場合
      ブートディスクサポートユティリティ(dlmmkinitrd)を実行します。
      作成する初期RAMディスクイメージファイルがすでにある場合,Red Hat Enterprise Linux 5を使用しているときは,初期RAMディスクイメージファイルを上書きするために,-fパラメタを指定してください。SUSE LINUX Enterprise Serverを使用しているときは,パラメタを指定しなくても,初期RAMディスクイメージファイルが上書きされます。
      dlmmkinitrdユティリティについては,「7.5 dlmmkinitrd ブートディスクサポートユティリティ」を参照してください。
  26. 初期RAMディスクイメージファイルを作成したときにファイルを上書きしていない場合は,不要になった既存の初期RAMディスクイメージファイルを削除します。
  27. 手順18でブートローダの設定ファイルに追加された設定をコピーします。
    Red Hat Enterprise Linux 7の場合はこの手順は不要なため,手順32に進んでください。
  28. ブートローダの設定ファイルに記載されている設定の名前を変更します。
    手順27でコピーした設定の名前を変更してください。更新後のHDLMデバイス指定用だとわかるような名前を任意に付けます。
    • ブートローダとしてGRUBを使用している場合
      次の下線部を変更します。
      変更前
      title sd-Red Hat Enterprise Linux (2.6.18-194.el5)
      変更後
      title HDLM-Red Hat Enterprise Linux (2.6.18-194.el5)
    • ブートローダとしてELILOを使用している場合
      次の下線部を変更します。
      変更前
      label=sd-HDLM_194.EL
      変更後
      label=HDLM-HDLM_194.EL
  29. ブートローダの設定ファイルに記載されているrootの指定を編集します。
    ホストのOSに応じて,次の手順を実行してください。
    • Red Hat Enterprise Linux 6の場合
      次の手順を実行して,rootにルートデバイスのUUIDを指定します。

      1. mountコマンドを実行して,ルートパーティション「/」にマウントされたデバイス名を確認します。
        コマンドの実行例を次に示します。
         
        # mount
        /dev/sda2 on / type ext4 (rw)
        proc on /proc type proc (rw)
             :
             :
         
        下線部のデバイス名を確認してください。
      2. blkidコマンドを指定して,a.で確認したデバイスのUUIDを確認します。
        コマンドの実行例を次に示します。
         
        # blkid /dev/sda2
        /dev/sda2: UUID="19597725-5d20-4d1d-9906-f9f891b7711a" TYPE="ext4"
        #
         
      3. 手順27でコピーした設定のrootの指定を,b.で確認したUUIDに変更します。
         
        root=UUID=19597725-5d20-4d1d-9906-f9f891b7711a
         
    • Red Hat Enterprise Linux5の場合
      手順27でコピーした設定のrootの指定をHDLM起動用に編集します。
      変更前
      root=LABEL=/
      変更後
      root=/dev/sddlmca2
    • 上記以外のOSの場合
      手順27でコピーした設定のrootの指定を削除してください。Xen対応のカーネルを使用している場合は,moduleで指定されたrootデバイスの記述を削除してください。Xen対応のカーネルは,「表3-74 HDLMがサポートするXenハイパーバイザの動作環境」を参照してください。
  30. 手順25で作成した初期RAMディスクイメージファイルをブートローダの設定ファイルに記載されているinitrdに指定します。
    手順27でコピーした設定のinitrdの指定を変更してください。Xen対応のカーネルを使用している場合は,moduleで指定されたinitrdファイル名を手順25で作成した初期RAMディスクイメージファイルに変更してください。Xen対応のカーネルは,「表3-74 HDLMがサポートするXenハイパーバイザの動作環境」を参照してください。
    initrdはブートローダによって指定の方法が異なるので注意してください。
    また,ユーザ環境に応じた任意指定のオプションが設定されている場合,オプションを削除しないように注意してください。
  31. ブートローダの設定ファイルを編集して,起動時に使用する設定を指定します。
    • ブートローダとしてGRUBを使用している場合
      手順27でコピーした設定で起動できるように,defaultの数字を変更します。
       default= 3 
    • ブートローダとしてELILOを使用している場合
      defaultlabelを記述します。
       default  HDLM-HDLM_194.EL 
  32. ホストを停止します。
    次に示すコマンドを実行してホストを停止します。
     
    # shutdown -h now
     
  33. シングルパス構成からマルチパス構成に変更します。
  34. ホストを起動します。
  35. mountコマンドを実行して,HDLMデバイスがマウントされていることを確認します。
    ブートローダとしてGRUBを使用している場合の実行例を次に示します。
     
    # mount
    /dev/sddlmaa2 on / type ext2 (rw)
                  :
                  :
    /dev/sddlmaa1 on /boot type ext2 (rw)
    /dev/sddlmaa4 on /tmp type ext2 (rw)
    /dev/sddlmaa5 on /var type ext2 (rw)
    /dev/sddlmaa6 on /usr type ext2 (rw)
    none on /dev/shm type tmpfs (rw)
     
    下線部を確認してください。
  36. swapパーティションにHDLMデバイスが割り当てられていることを確認します。
    /proc/swapsファイルを参照して,Filename列の部分にHDLMデバイス名が表示されていることを確認してください。

(3) HDLMデバイス上の論理ボリューム(LVM2)をブートディスクとして使用している場合

HDLMデバイス上の論理ボリューム(LVM2)をブートディスクとして使用している場合,カーネルパッケージを更新またはOSのアップデートパッケージを適用する手順を,次に説明します。

  1. 3.6.4 HDLMを再インストールまたはアップグレードインストールする前の準備」の手順を実行します。
    ただし,ルートディレクトリ「/」,/bootディレクトリや/usrなどのOSの動作に必要なファイルシステムについては,非活性化は不要です。
  2. 設定ファイルを編集して,SCSIデバイスが設定された状態でOSを起動するように定義を変更します。
  3. Linuxに,root権限を持つユーザでログインします。
  4. /etc/fstabファイルの定義で,/bootにHDLMデバイスが指定されていることを確認します。
     
                                :
                                :
    /dev/sddlmaa1             /boot     ext3    defaults        1 2
                                :
                                :
     
    この例はGRUBを使用した場合です。ELILOを使用したIPFの場合は,/bootが記述されている行のマウントポイント/boot/boot/efiに,ファイルシステムタイプext3vfatと表示されます。
  5. /etc/fstabファイルを編集します。
    手順4で確認した/bootのマウントポイントを,HDLMデバイスからSCSIデバイスに書き換えます。既存のHDLMデバイス指定は先頭に#を付けてコメントアウトして,UUIDまたはLABELを使ってマウントするように修正します。
    HDLMデバイスにつけられたUUIDを確認します。手順は「3.6.8 ディスク複製OSインストール」の「(2) Red Hat Enterprise Linux 6(カーネルパラメータにUUID を使用する)の場合」を参照してください。
    • LABELを使用している場合
      変更前
              :
      /dev/sddlmaa1 /boot ext3 defaults 1 2
              :
      
      変更後
              :
      #/dev/sddlmaa1  /boot ext3 defaults 1 2
      LABEL=/boot   /boot ext3 defaults 1 2
              :
      
    • UUIDを使用している場合
      変更前
              :
      /dev/sddlmaa1 /boot ext3 defaults 1 2
              :
      
      変更後
              :
      #/dev/sddlmaa1  /boot ext3 defaults 1 2
      UUID=5d3a3935-26ee-4d69-b86e-70108aa2c306  /boot ext3 defaults 1 2
              :
      
  6. ボリュームグループの情報を更新します。
    次に示すコマンドを実行して,ボリュームグループの情報を更新します。
     
    # vgscan
      Reading all physical volumes.  This may take a while...
      Found volume group "VolGroup00" using metadata type lvm2
     
  7. ボリュームグループとHDLMデバイスの関係を確認します。
    次に示すコマンドを実行して,ボリュームグループを構成する物理ボリュームがHDLMデバイスであることを確認します。
    [図]
  8. LVM2がHDLMデバイスではなくSCSIデバイスを認識するように,/etc/lvm/lvm.confファイルを編集します。
    /etc/lvm/lvm.confファイルの編集例を次に示します。
    • Red Hat Enterprise Linux 7の場合
      変更前
      # This section allows you to configure which block devices should
      # be used by the LVM system.
      devices {    
                                    :
      
              # filter = [ "a/.*/" ]
                                    :
      
              # global_filter = [ "a/.*/" ]
                  global_filter = [ "a|sddlm[a-p][a-p].*|", "r|/dev/sd|" ]
      
                                    :
      
              # types = [ "fd", 16 ]
                  types = [ "sddlmfdrv", 16 ]
      
                                    :
      
              # md_component_detection = 1
                  md_component_detection=0
      
                                    :
      }
      変更後
      # This section allows you to configure which block devices should
      # be used by the LVM system.
      devices {    
                                    :
      
              # filter = [ "a/.*/" ]
                                    :
      
              # global_filter = [ "a/.*/" ]
              # global_filter = [ "a|sddlm[a-p][a-p].*|", "r|/dev/sd|" ]
                  global_filter = [ "r|sddlm[a-p][a-p].*|", "a|/dev/sd|" ]
                                    :
      
              # types = [ "fd", 16 ]
              # types = [ "sddlmfdrv", 16 ]
                                    :
      
              md_component_detection = 1
              # md_component_detection=0
                                    :
      }
      既存のglobal_filterおよびtypesの行をコメントアウトし,下線部を追加します。
      また,md_component_detectionの項目をインストール前の値に戻します。
    • 上記以外のOSの場合
      変更前
      # This section allows you to configure which block devices should
      # be used by the LVM system.
      devices {    
                                    :
      
              # filter = [ "a/.*/" ]
                  filter = [ "a|sddlm[a-p][a-p].*|", "r|/dev/sd|" ]
                                    :
      
              # types = [ "fd", 16 ]
                  types = [ "sddlmfdrv", 16 ]
                                    :
      
              # md_component_detection = 1
                  md_component_detection=0
                                    :
      }
      変更後
      # This section allows you to configure which block devices should
      # be used by the LVM system.
      devices {    
                                    :
      
              # filter = [ "a/.*/" ]
              # filter = [ "a|sddlm[a-p][a-p].*|", "r|/dev/sd|" ]
                  filter = [ "r|sddlm[a-p][a-p].*|", "a|/dev/sd|" ]
                                    :
      
              # types = [ "fd", 16 ]
              # types = [ "sddlmfdrv", 16 ]
                                    :
      
              md_component_detection = 1
              # md_component_detection=0
                                    :
      }
      既存のfilterおよびtypesの行をコメントアウトし,下線部を追加します。
      また,md_component_detectionの項目をインストール前の値に戻します。
  9. ブートローダの設定ファイルを編集して,OSの起動時にSCSIデバイスを設定した状態で起動する定義に変更します。
    Red Hat Enterprise Linux 7の場合はこの手順は不要なため,手順12に進んでください。
    図4-2 grub.confファイルの編集例」に示すように,ブートローダの設定ファイルを編集します。
    SUSE LINUX Enterprise Serverを使用しているときは,grub.confファイルの代わりに/boot/grub/menu.lstファイルを編集してください。
    設定ファイルの編集例を次に示します。
    具体的な編集方法については,手順10から手順15で説明します。

    図4-2 grub.confファイルの編集例

    [図]

    網掛けの部分を編集します。

    図4-3 /boot/grub/menu.lstファイルの編集例(Xenをサポートしているカーネルを使用している場合)

    [図]

    網掛けの部分を編集します。

    図4-4 elilo.confファイルの編集例

    [図]

    網掛けの部分を編集します。
  10. HDLMデバイスからの起動に使用していた設定をコピーします。
  11. コピーした設定に名前を付けます。
    SCSIデバイス指定用だとわかるような名前を任意に付けます。
    titleを変更します。
    • ブートローダとしてGRUBを使用している場合
      titleを変更します。
    • ブートローダとしてELILOを使用している場合
      labelを変更します。
  12. ホスト起動時にHDLMデバイスが構成されないように設定します。
    /etc/opt/DynamicLinkManager/hdlm.confに定義されている「hdlm_cfg_all=y」の記述を,「hdlm_cfg_all=n」に変更します。
  13. Red Hat Enterprise Linux 6またはRed Hat Enterprise Linux 7の場合は,/etc/opt/DynamicLinkManager/hdlm.confに定義されている「hdlm_dracut」の記述を確認します。
    hdlm_dracut=y」の記述があるときは,「hdlm_dracut=n」に変更します。
    hdlm_dracut=y」の記述がないときは,手順15に進んでください。
  14. SCSIデバイス用の初期RAMディスクイメージファイルをinitrdに指定します。
    Red Hat Enterprise Linux 7の場合はこの手順は不要なため,手順16に進んでください。
    ユーザ環境に依存したオプションが設定されている場合,オプションを削除しないように注意してください。
    SCSIデバイス用の初期RAMディスクイメージファイルは,OSのmkinitrdコマンドまたはdracutコマンドのマニュアルを参考に作成してください。
  15. 起動時に使用される設定を記述します。
    • ブートローダとしてGRUBを使用している場合
      defaultに何番目の有効なtitleであるかを記述します。
    • ブートローダとしてELILOを使用している場合
      defaultlabelを記述します。
  16. ホストを停止します。
    次に示すコマンドを実行してホストを停止します。
    # shutdown -h now
     
  17. マルチパス構成をシングルパス構成に変更します。
  18. ホストを起動します。
  19. mountコマンドを実行して,/bootにSCSIデバイスがマウントされていることを確認します。
    ブートローダとしてGRUBを使用している場合の実行例を次に示します。
     
    # mount
                  :
                  :
    /dev/sda1 on /boot type ext3 (rw)
                  :
                  :
     
    下線部を確認してください。
  20. ボリュームグループの情報を更新します。
    次に示すコマンドを実行して,ボリュームグループの情報を更新します。
     
    # vgscan
      Reading all physical volumes.  This may take a while...
      Found volume group "VolGroup00" using metadata type lvm2
     
  21. ボリュームグループとHDLMデバイスの関係を確認します。
    次に示すコマンドを実行して,ボリュームグループを構成する物理ボリュームがHDLMデバイスでないことを確認します。
    [図]
  22. カーネルパッケージを更新,またはOSのアップデートパッケージを適用します。
  23. システムスクリプト更新ユティリティ(dlmupdatesysinit)を実行します。
    dlmupdatesysinitユティリティの詳細については,「7.9 dlmupdatesysinit システムスクリプト更新ユティリティ」を参照してください。
  24. ホストを再起動します。
  25. HDLMデバイスをブートディスクとして使用するための設定をします。
  26. LVM2がSCSIデバイスではなくHDLMデバイスを認識するように,/etc/lvm/lvm.confファイルを編集します。
    /etc/lvm/lvm.confファイルの編集例を次に示します。
    • Red Hat Enterprise Linux 7の場合
      変更前
      # This section allows you to configure which block devices should
      # be used by the LVM system.
      devices {    
                                    :
      
              # filter = [ "a/.*/" ]
                                    :
      
                global_filter = [ "r|sddlm[a-p][a-p].*|", "a|/dev/sd|" ]
                                    :
      
              # types = [ "fd", 16 ]
                                    :
      
              md_component_detection = 1
                                    :
      }
      変更後
      # This section allows you to configure which block devices should
      # be used by the LVM system.
      devices {    
                                    :
      
              # filter = [ "a/.*/" ]
                                    :
      
              # global_filter = [ "r|sddlm[a-p][a-p].*|", "a|/dev/sd|" ]
                  global_filter = [ "a|sddlm[a-p][a-p].*|", "r|/dev/sd|" ]
                                    :
      
              # types = [ "fd", 16 ]
                types = [ "sddlmfdrv", 16 ]
                                    :
      
              # md_component_detection = 1
              md_component_detection=0
                                    :
      }
      既存のglobal_filterおよびmd_component_detectionの行をコメントアウトし,下線部の行を追加します。
      md_component_detectionの項目に0を設定します。HDLMをアンインストール,アップグレードインストールをするときに使用するため,変更前の値は控えてください。
    • 上記以外のOSの場合
      変更前
      # This section allows you to configure which block devices should
      # be used by the LVM system.
      devices {    
                                    :
      
                filter = [ "r|sddlm[a-p][a-p].*|", "a|/dev/sd|" ]
                                    :
      
              # types = [ "fd", 16 ]
                                    :
      
              md_component_detection = 1
                                    :
      }
      変更後
      # This section allows you to configure which block devices should
      # be used by the LVM system.
      devices {    
                                    :
      
              # filter = [ "r|sddlm[a-p][a-p].*|", "a|/dev/sd|" ]
                  filter = [ "a|sddlm[a-p][a-p].*|", "r|/dev/sd|" ]
                                    :
      
              # types = [ "fd", 16 ]
                types = [ "sddlmfdrv", 16 ]
                                    :
      
              # md_component_detection = 1
              md_component_detection=0
                                    :
      }
      既存のfilterおよびmd_component_detectionの行をコメントアウトし,下線部の行を追加します。
      md_component_detectionの項目に0を設定します。HDLMをアンインストール,アップグレードインストールをするときに使用するため,変更前の値は控えてください。
  27. /etc/fstabファイルを編集します。
    手順5で変更した/bootのマウントポイントを,UUIDまたはLABELからHDLMデバイスに書き換えます。既存のUUIDまたはLABEL指定は先頭に#を付けてコメントアウトして,次のようにHDLMデバイス指定を追加します。
    • LABELを使用している場合
      変更前
              :
              :
      #/dev/sddlmaa1 /boot ext3 defaults 1 2
      LABEL=/boot /boot ext3 defaults 1 2
              :
              :
      
      変更後
              :
              :
      /dev/sddlmaa1 /boot ext3 defaults 1 2
      #LABEL=/boot /boot ext3 defaults 1 2
              :
              :
      
    • UUIDを使用している場合
      変更前
              :
              :
      #/dev/sddlmaa1 /boot ext3 defaults 1 2
      UUID=5d3a3935-26ee-4d69-b86e-70108aa2c306 /boot ext3 defaults 1 2
              :
              :
      
      変更後
              :
              :
      /dev/sddlmaa1 /boot ext3 defaults 1 2
      #UUID=5d3a3935-26ee-4d69-b86e-70108aa2c306 /boot ext3 defaults 1 2
              :
              :
      
    この例はGRUBを使用した場合です。ELILOを使用したIPFの場合は,/bootが記述されている行のマウントポイント/boot/boot/efiに,ファイルシステムタイプext3vfatと表示されます。
  28. ホスト起動時にHDLMデバイスが構成されるように設定します。
    /etc/opt/DynamicLinkManager/hdlm.confに定義されている「hdlm_cfg_all=n」の記述を,「hdlm_cfg_all=y」に変更します。
  29. HDLM起動ユティリティ(dlmstart)を実行します。
    詳細については「7.8 dlmstart HDLM起動ユティリティ」を参照してください。
  30. HDLM用の初期RAMディスクイメージファイルを作成します。
    ホストのOSに応じて,次の手順を実行してください。
    • Red Hat Enterprise Linux 6またはRed Hat Enterprise Linux 7の場合

      1. /etc/opt/DynamicLinkManager/hdlm.confに定義されている「hdlm_dracut=n」の記述を,「hdlm_dracut=y」に変更します。
      2. dracutコマンドを実行します。
        作成する初期RAMディスクイメージファイルがすでにある場合,初期RAMディスクイメージファイルを上書きするために,-fパラメタを指定してください。
        コマンドの実行例を次に示します。
        • Red Hat Enterprise Linux 6の場合
           
          # /sbin/dracut /boot/initramfs-hdlm-2.6.32-71.el6.i686.img `uname -r`
           
        • Red Hat Enterprise Linux 7の場合
           
          # /sbin/dracut /boot/initramfs-3.10.0-123.el7.x86_64.img `uname -r`
           
      3. /etc/opt/DynamicLinkManager/hdlm.confに定義されている「hdlm_dracut=y」の記述を,「hdlm_dracut=n」に変更します。
    • 上記以外のOSの場合
      ブートディスクサポートユティリティ(dlmmkinitrd)を実行します。
      作成する初期RAMディスクイメージファイルがすでにある場合,Red Hat Enterprise Linux 5を使用しているときは,初期RAMディスクイメージファイルを上書きするために,-fパラメタを指定してください。SUSE LINUX Enterprise Serverを使用しているときは,パラメタを指定しなくても,初期RAMディスクイメージファイルが上書きされます。
      dlmmkinitrdユティリティについては,「7.5 dlmmkinitrd ブートディスクサポートユティリティ」を参照してください。
      Red Hat Enterprise Linux 5を使用している場合のdlmmkinitrdユティリティの実行例を,次に示します。

      GRUBを使用した場合のdlmmkinitrdユティリティの実行例
       
      # /opt/DynamicLinkManager/bin/dlmmkinitrd /boot/initrd-hdlm-2.6.9-11.EL.gz `uname -r`
      KAPL12329-I The utility for supporting the boot disk started.
      KAPL12344-I A compressed initial ramdisk image /boot/initrd-hdlm-2.6.9-11.EL.gz was created.
      KAPL12330-I The utility for supporting the boot disk completed.
       

      ELILOを使用したIPFの場合のdlmmkinitrdユティリティの実行例
       
      # /opt/DynamicLinkManager/bin/dlmmkinitrd /boot/efi/efi/redhat/initrd-hdlm-2.6.9-11.EL.gz `uname -r`
      KAPL12329-I The utility for supporting the boot disk started.
      KAPL12344-I A compressed initial ramdisk image /boot/efi/efi/redhat/initrd-hdlm-2.6.9-11.EL.gz was created.
      KAPL12330-I The utility for supporting the boot disk completed.
       
      SUSE LINUX Enterprise Serverを使用している場合のdlmmkinitrdユティリティの実行例を,次に示します。
       
      # /opt/DynamicLinkManager/bin/dlmmkinitrd
      KAPL12329-I The utility for supporting the boot disk started.
      KAPL12344-I A compressed initial ramdisk image /boot/initrd-2.6.16.46-0.14-default.hdlm was created.
      KAPL12330-I The utility for supporting the boot disk completed.
       
  31. 初期RAMディスクイメージファイルを作成したときにファイルを上書きしていない場合は,不要になった既存の初期RAMディスクイメージファイルを削除します。
    次に示すコマンドを実行します。
    • GRUBを使用した場合の実行例
      # rm /boot/initrd-hdlm-2.6.9-11.EL.gz
    • ELILOを使用したIPFの場合の実行例
      # rm /boot/efi/efi/redhat/initrd-hdlm-2.6.9-11.EL.gz
  32. ブートローダの設定ファイルを編集して,OSの起動時にHDLMを設定した状態で起動する定義に変更します。
    Red Hat Enterprise Linux 7の場合はこの手順は不要なため,手順37に進んでください。
    図4-5 grub.confファイルの編集例」に示すように,ブートローダの設定ファイルを編集します。
    設定ファイルの編集例を次に示します。
    具体的な編集方法については,手順33から手順36で説明します。

    図4-5 grub.confファイルの編集例

    [図]

    網掛けの部分を編集します。

    図4-6 /boot/grub/menu.lstファイルの編集例(Xenをサポートしているカーネルを使用している場合)

    [図]

    網掛けの部分を編集します。

    図4-7 elilo.confファイルの編集例

    [図]

    網掛けの部分を編集します。
  33. 手順22でブートローダの設定ファイルに追加された設定をコピーします。
  34. コピーした設定に,更新後のHDLMデバイス指定用だとわかるような名前を任意に付けます。
    • ブートローダとしてGRUBを使用している場合
      titleを変更します。
    • ブートローダとしてELILOを使用している場合
      labelを変更します。
  35. 手順30で作成した初期RAMディスクイメージファイルをinitrdに指定します。
    Xenをサポートしているカーネルを使用している場合は,moduleで指定されたinitrdファイル名を手順30で作成した初期RAMディスクイメージファイルに変更してください。
    ユーザ環境に依存したオプションが設定されている場合,オプションを削除しないようにしてください。
  36. 起動時に使用される設定を記述します。
    • ブートローダとしてGRUBを使用している場合
      defaultに何番目の有効なtitleであるかを記述します。
    • ブートローダとしてELILOを使用している場合
      defaultlabelを記述します。
  37. ホストを停止します。
    次に示すコマンドを実行してホストを停止します。
    # shutdown -h now
     
  38. シングルパス構成からマルチパス構成に変更します。
  39. ホストを起動します。
  40. mountコマンドを実行して,/bootにHDLMデバイスがマウントされていることを確認します。
    ブートローダとしてGRUBを使用している場合の実行例を次に示します。
     
    # mount
                  :
                  :
    /dev/sddlmaa1 on /boot type ext3 (rw)
                  :
                  :
     
    下線部を確認してください。
  41. ボリュームグループの情報を更新します。
    次に示すコマンドを実行して,ボリュームグループの情報を更新します。
     
    # vgscan
      Reading all physical volumes.  This may take a while...
      Found volume group "VolGroup00" using metadata type lvm2
      
  42. ボリュームグループとHDLMデバイスの関係を確認します。
    次に示すコマンドを実行して,ボリュームグループを構成する物理ボリュームがHDLMデバイスであることを確認します。
    [図]

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