Dynamic Link Manager ユーザーズガイド(Linux®用)
Compute Systems Managerのマスターイメージデプロイ機能またはDeployment Managerのディスク複製機能を使用してHDLMがインストールされた環境を複製する手順を説明します。必要に応じてCompute Systems Managerのマニュアルも参照してください。
なお,この手順は次の環境に対して適用できます。
- Red Hat Enterprise Linux 5
- Red Hat Enterprise Linux 6
複製元ホストでディスクイメージを作成するときは,複製元ホストが認識しているLU数を256以下にしてください。ディスクイメージを複製先ホストに配布したあと,複製先ホストでHDLMがサポートする最大LU数までLUを増設できます。
- この項の構成
- (1) Red Hat Enterprise Linux 5(カーネルパラメータにLABEL を使用する)の場合
- (2) Red Hat Enterprise Linux 6(カーネルパラメータにUUID を使用する)の場合
(1) Red Hat Enterprise Linux 5(カーネルパラメータにLABEL を使用する)の場合
Red Hat Enterprise Linux 5でカーネルパラメータにLABELを使用する場合の手順を次に示します。
- 複製元ホストをバックアップします。
複製作業後に複製元ホストを元に戻すため,およびディスク複製OSインストールの操作で障害が発生した場合に元の状態に戻せるようにするため,Compute Systems Managerのシステムバックアップ機能またはDeployment Managerを使用して,複製元ホストをバックアップしてください。- 複製元ホストで,/etc/fstabファイルに記述されたHDLMデバイスを確認します。
HDLMデバイスが記述されている/etc/fstabファイルの例を次に示します。: /dev/sddlmaa1 /boot ext3 defaults 1 2 : /dev/sddlmaa3 swap swap defaults 0 0 :- 複製元ホストで,HDLMデバイスに付けられたLABELを確認します。
コマンドの実行例を次に示します。# /sbin/blkid -c /dev/null /dev/sddlmaa1 /dev/sddlmaa1: LABEL="/boot" TYPE="ext3"LABELが「/boot」であることを確認できます。
LABELが設定されていない場合の出力結果の例を次に示します。LABELが設定されていない場合,次の手順で設定してください。LABELにはホスト上でほかのブロックデバイスと重複しない名称を設定してください。また,手順ではtune2fsコマンドを使用していますが,e2labelコマンドでも設定できます。
- パーティションタイプがswap以外かつファイルシステムタイプがext2またはext3の場合:
# /sbin/blkid -c /dev/null /dev/sddlmaa1 /dev/sddlmaa1: SEC_TYPE="ext2" TYPE="ext3"- パーティションタイプがswapの場合:
# /sbin/blkid -c /dev/null /dev/sddlmaa3 /dev/sddlmaa3: TYPE="swap"
- パーティションタイプがswap以外かつファイルシステムタイプがext2またはext3の場合:
- tune2fsコマンドを実行してLABELを設定します。
コマンドの実行例を次に示します。# /sbin/tune2fs -L /boot /dev/sddlmaa1 tune2fs 1.39 (29-May-2006)- blkidコマンドを実行してLABELが設定されていることを確認します。
コマンドの実行例を次に示します。# /sbin/blkid -c /dev/null /dev/sddlmaa1 /dev/sddlmaa1: SEC_TYPE="ext2" TYPE="ext3" LABEL="/boot"- パーティションタイプがswapの場合:
- swapoffコマンドを実行してswapデバイスを無効にします。
コマンドの実行例を次に示します。# /sbin/swapoff /dev/sddlmaa3- mkswapコマンドを実行してLABELを設定したswapデバイスを再作成します。
コマンドの実行例を次に示します。# /sbin/mkswap -L SWAP-sda3 /dev/sddlmaa3 Setting up swapspace version 1, size = 4095996 KiB LABEL=SWAP-sda3, no uuid- swaponコマンドを実行してswapデバイスを有効にします。
コマンドの実行例を次に示します。# /sbin/swapon /dev/sddlmaa3- blkidコマンドを実行してLABELが設定されていることを確認します。
コマンドの実行例を次に示します。# /sbin/blkid /dev/sddlmaa3 /dev/sddlmaa3: TYPE="swap" LABEL="SWAP-sda3"- 複製元ホストで,/etc/fstabファイルを編集します。
/etc/fstabファイルの編集例を次に示します。
(変更前): /dev/sddlmaa1 /boot ext3 defaults 1 2 : /dev/sddlmaa3 swap swap defaults 0 0 :(変更後): #/dev/sddlmaa1 /boot ext3 defaults 1 2 LABEL=/boot /boot ext3 defaults 1 2 : #/dev/sddlmaa3 swap swap defaults 0 0 LABEL=SWAP-sda3 swap swap defaults 0 0 :
- HDLMデバイスが記述された行をコピーします。
- コピー元の行の先頭に#を付けてコメントアウトします。
- コピーした行のHDLMデバイスを,LABELを使用した記述に変更します。
- 複製元ホストで複製の準備をします。
- Compute Systems Managerの場合
- 複製元ホストからCompute Systems ManagerのWebクライアントにアクセスします。[ツール]メニューの[ダウンロード]からLinux用のSysprepツールをダウンロードし,複製元ホストで解凍後,次のコマンドを実行してください。
Sysprepツールの解凍先/linuxrep/LinuxRepSetUp- Deployment Managerの場合
- 複製元ホストで次のコマンドを実行してください。
- Deployment Managerのインストールメディアのマウントポイント/Linux/ホストのアーキテクチャ/bin/linuxrep/LinuxRepSetUp
- Compute Systems Managerの場合,複製用のマスターイメージを作成します。
Deployment Managerの場合,複製元ホストのディスクイメージを作成します。
- Compute Systems Managerの場合
- Compute Systems Manager を使用して,複製元ホストのスナップショットを取得してください。
- Deployment Managerの場合
- Deployment Manager を使用して,複製元ホストのディスクをバックアップしてください。
- 複製元ホストの状態を戻します。
- Compute Systems Managerの場合
- 複製元ホストを継続して業務で利用する場合,手順1でバックアップしたイメージを,Compute Systems Manager のシステムリストア機能を使用して,複製元ホストにリストアしてください。
- Deployment Managerの場合
- 複製元ホストを継続して業務で利用する場合,手順1でバックアップしたイメージを,Deployment Managerを使用して,複製元ホストにリストアしてください。
- Compute Systems Managerの場合,複製先ホストのデプロイテンプレート情報を入力します。
Deployment Managerの場合,複製先ホストのディスク複製用情報ファイルを作成します。
- Compute Systems Managerの場合
- Compute Systems Manager を使用して,複製先ホスト用のデプロイテンプレート情報を入力してください。
- Deployment Managerの場合
- Deployment Managerを使用して,複製先ホスト用のディスク複製用情報ファイルを作成してください。
- Compute Systems Managerの場合,複製先ホストへマスターイメージを配布します。
Deployment Managerの場合,複製先ホストへディスクイメージを配布します。
- Compute Systems Managerの場合
- 手順6で作成したマスターイメージと手順8で入力した情報を使用して,複製先ホストに対しCompute Systems Managerのマスターイメージデプロイ機能を実行してください。
- Deployment Managerの場合
- Deployment Managerを使用して,複製先ホストへディスクイメージを配布してください。
- 複製先ホストで,ファイルシステムのマウントポイントとデバイスの対応関係,およびswapデバイスに使用されているデバイスをそれぞれ確認します。
HDLMデバイスは,複製先ホストで新しく構成されます。このため,HDLMデバイス名は複製元ホストと複製先ホストの間で異なります。
mountコマンドを実行し,/etc/fstabファイルに記載されたファイルシステムのマウントポイントとデバイスの対応関係を確認します。また,swapon -sコマンドを実行して,swapデバイスに使用されているデバイスを確認します。
ここでは,手順4で/bootとswapの行を編集した例を基に説明します。実行結果には,HDLMデバイスが表示される場合とSCSIデバイスが表示される場合があります。
- HDLMデバイスが表示される場合:
- コマンドの実行例を次に示します。
# /bin/mount : /dev/sddlmab1 on /boot type ext3 (rw) :- /bootが「/dev/sddlmab1」であることを確認できます。
# /sbin/swapon -s Filename Type Size Used Priority /dev/sddlmab3 partition 4095992 0 -1- swapが「/dev/sddlmab3」であることを確認できます。
- HDLMデバイスが表示された場合は,手順12に進んでください。
- SCSIデバイスが表示される場合:
- コマンドの実行例を次に示します。
# /bin/mount : /dev/sda1 on /boot type ext3 (rw) :- /bootが「/dev/sda1」であることを確認できます。
# /sbin/swapon -s Filename Type Size Used Priority /dev/sda3 partition 4095992 0 -1- swapが「/dev/sda3」であることを確認できます。
- 複製先ホストで,HDLMデバイスとSCSIデバイスの対応関係をHDLM構成定義ユティリティ(dlmcfgmgr)に-vパラメタを指定して確認します。
コマンドの実行例を次に示します。# /sbin/dlmcfgmgr -v HDevName Management Device Host Channel Target Lun /dev/sddlmaa configured - 2 0 0 0 - 2 0 1 0 /dev/sddlmab configured /dev/sda 3 0 0 0 /dev/sdb 3 0 1 0 KAPL10302-I /sbin/dlmcfgmgr completed normally.SCSIデバイス「/dev/sda」および「/dev/sdb」がHDLMデバイス「/dev/sddlmab」に対応していることが確認できます。
また,Device列に「-」が表示されることがありますが問題ありません。- 複製先ホストで,/etc/fstabファイルを編集します。
手順10および手順11(手順10でSCSIデバイスが表示された場合だけ実施)で確認した結果から,/etc/fstabファイルを編集します。
手順4で編集した/etc/fstabファイルの編集例を次に示します。
(変更前): #/dev/sddlmaa1 /boot ext3 defaults 1 2 LABEL=/boot /boot ext3 defaults 1 2 : #/dev/sddlmaa3 swap swap defaults 0 0 LABEL=SWAP-sda3 swap swap defaults 0 0 :(変更後): #/dev/sddlmaa1 /boot ext3 defaults 1 2 #LABEL=/boot /boot ext3 defaults 1 2 /dev/sddlmab1 /boot ext3 defaults 1 2 : #/dev/sddlmaa3 swap swap defaults 0 0 #LABEL=SWAP-sda3 swap swap defaults 0 0 /dev/sddlmab3 swap swap defaults 0 0 :
- デバイスがLABELで記述された行をコピーします。
- コピー元の行の先頭に#を付けてコメントアウトします。
- コピーした行のLABELで記述されたデバイスを,HDLMデバイスを使用した記述に変更します。
- 複製先ホストを再起動します。
手順12の編集結果を反映するため,次に示すコマンドを実行して複製先ホストを再起動します。# /sbin/shutdown -r now- 複製先ホストに作成されたHDLMデバイスの不要な情報を削除します。
HDLM構成定義ユティリティ(dlmcfgmgr -u all -s)を実行し,HDLMデバイスの不要な情報を削除します。
コマンドの実行例を次に示します。# dlmcfgmgr -u all -s KAPL10340-E Several processes failed. See the /var/opt/DynamicLinkManager/log/dlmcfgmgr1.log file. Check the message output before this message.KAPL10340-Eのメッセージが出力されますが,HDLMの動作上の問題はありません。- HDLMコマンドのviewオペレーション(dlnkmgr view -lu)を実行して,HDLMが認識しているストレージの数,LU数,パス数が正しいことを確認します。
コマンドの実行例を次に示します。# /opt/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr view -lu Product : AMS SerialNumber : 85003482 LUs : 1 iLU HDevName Device PathID Status 0115 sddlmab /dev/sda 000000 Online /dev/sdb 000001 Online KAPL01001-I HDLMコマンドが正常終了しました。オペレーション名 = view, 終了時刻 = yyyy/mm/dd hh:mm:ss上記の実行結果は,ストレージシステムが1台,2パス構成のLUが1つあることを示しています。
なお,手順1で作成したバックアップは,以降使用する必要がない場合は削除してもかまいません。
(2) Red Hat Enterprise Linux 6(カーネルパラメータにUUID を使用する)の場合
Red Hat Enterprise Linux 6でカーネルパラメータにUUIDを使用する場合の手順を次に示します。
- 複製元ホストをバックアップします。
複製作業後に複製元ホストを元に戻すため,およびディスク複製OSインストールの操作で障害が発生した場合に元の状態に戻せるようにするため,Compute Systems Managerのシステムバックアップ機能またはDeployment Managerを使用して,複製元ホストをバックアップしてください。- 複製元ホストで,/etc/fstabファイルに記述されたHDLMデバイスを確認します。
複製元ホストのディスクイメージを作成するために,UUIDを使った記述にHDLMデバイスを変更します。
HDLMデバイスが記述されている/etc/fstabファイルの例を次に示します。: /dev/sddlmaa1 /boot ext4 defaults 1 2 : /dev/sddlmaa3 swap swap defaults 0 0 :- 複製元ホストで,HDLMデバイスに付けられたUUIDを確認します。
コマンドの実行例を次に示します。# /sbin/blkid -c /dev/null /dev/sddlmaa1 /dev/sddlmaa1: UUID="a136da75-c151-472d-ac5c-20f165f93776" TYPE="ext4"UUIDが「a136da75-c151-472d-ac5c-20f165f93776」であることを確認できます。
UUIDが設定されていない場合の出力結果の例を次に示します。UUIDが設定されていない場合,次の手順で設定してください。
- パーティションタイプがswap以外かつファイルシステムタイプがext4の場合:
# /sbin/blkid -c /dev/null /dev/sddlmaa1 /dev/sddlmaa1: TYPE="ext4"- パーティションタイプがswapの場合:
# /sbin/blkid -c /dev/null /dev/sddlmaa3 /dev/sddlmaa3: TYPE="swap"
- パーティションタイプがswap以外かつファイルシステムタイプがext4の場合:
- tune2fsコマンドを実行してUUIDを設定します。
コマンドの実行例を次に示します。# /sbin/tune2fs -U `/usr/bin/uuidgen` /dev/sddlmaa1 tune2fs 1.39 (29-May-2006)- blkidコマンドを実行してUUIDが設定されていることを確認します。
コマンドの実行例を次に示します。# /sbin/blkid -c /dev/null /dev/sddlmaa1 /dev/sddlmaa1: UUID="9cc2f846-cb45-4506-927b-a3c1e3f7b8a2" TYPE="ext4"- パーティションタイプがswapの場合:
- swapoffコマンドを実行してswapデバイスを無効にします。
コマンドの実行例を次に示します。# /sbin/swapoff /dev/sddlmaa3- mkswapコマンドを実行してUUIDを設定したswapデバイスを再作成します。
コマンドの実行例を次に示します。# /sbin/mkswap -U `/usr/bin/uuidgen` /dev/sddlmaa3 mkswap: /dev/sddlmaa3: warning: don't erase bootbits sectors on whole disk. Use -f to force. Setting up swapspace version 1, size = 2097148 KiB no label, UUID=ae3d45f6-202e-48c5-9050-c04f172a95fe- swaponコマンドを実行してswapデバイスを有効にします。
コマンドの実行例を次に示します。# /sbin/swapon /dev/sddlmaa3- blkidコマンドを実行してUUIDが設定されていることを確認します。
コマンドの実行例を次に示します。# /sbin/blkid -c /dev/null /dev/sddlmaa3 /dev/sddlmaa3: UUID="ae3d45f6-202e-48c5-9050-c04f172a95fe" TYPE="swap"- 複製元ホストで,/etc/fstabファイルを編集します。
/etc/fstabファイルの編集例を次に示します。
(変更前): /dev/sddlmaa1 /boot ext4 defaults 1 2 : /dev/sddlmaa3 swap swap defaults 0 0 :(変更後): #/dev/sddlmaa1 /boot ext4 defaults 1 2 UUID=a136da75-c151-472d-ac5c-20f165f93776 /boot ext4 defaults 1 2 : #/dev/sddlmaa3 swap swap defaults 0 0 UUID=898c0125-39b1-4e0d-9dad-4118de688349 swap swap defaults 0 0 :
- HDLMデバイスが記述された行をコピーします。
- コピー元の行の先頭に#を付けてコメントアウトします。
- コピーした行のHDLMデバイスを,UUIDを使用した記述に変更します。
- 複製元ホストで複製の準備をします。
- Compute Systems Managerの場合
- 複製元ホストからCompute Systems ManagerのWebクライアントにアクセスします。[ツール]メニューの[ダウンロード]からLinux用のSysprepツールをダウンロードし,複製元ホストで解凍後,次のコマンドを実行してください。
Sysprepツールの解凍先/linuxrep/LinuxRepSetUp- Deployment Managerの場合
- 複製元ホストで次のコマンドを実行してください。
- Deployment Managerのインストールメディアのマウントポイント/Linux/ホストのアーキテクチャ/bin/linuxrep/LinuxRepSetUp
- Compute Systems Managerの場合,複製用のマスターイメージを作成します。
Deployment Managerの場合,複製元ホストのディスクイメージを作成します。
- Compute Systems Managerの場合
- Compute Systems Manager を使用して,複製元ホストのスナップショットを取得してください。
- Deployment Managerの場合
- Deployment Manager を使用して,複製元ホストのディスクをバックアップしてください。
- 複製元ホストの状態を戻します。
- Compute Systems Managerの場合
- 複製元ホストを継続して業務で利用する場合,手順1 でバックアップしたイメージを,Compute Systems Manager のシステムリストア機能を使用して,複製元ホストにリストアしてください。
- Deployment Managerの場合
- 複製元ホストを継続して業務で利用する場合,手順1でバックアップしたイメージを,Deployment Managerを使用して,複製元ホストにリストアしてください。
- Compute Systems Managerの場合,複製先ホストのデプロイテンプレート情報を入力します。
Deployment Managerの場合,複製先ホストのディスク複製用情報ファイルを作成します。
- Compute Systems Managerの場合
- Compute Systems Manager を使用して,複製先ホスト用のデプロイテンプレート情報を入力してください。
- Deployment Managerの場合
- Deployment Managerを使用して,複製先ホスト用のディスク複製用情報ファイルを作成してください。
- Compute Systems Managerの場合,複製先ホストへマスターイメージを配布します。
Deployment Managerの場合,複製先ホストへディスクイメージを配布します。
- Compute Systems Managerの場合
- 手順6 で作成したマスターイメージと手順8で入力した情報を使用して,複製先ホストに対しCompute Systems Manager のマスターイメージデプロイ機能を実行してください。
- Deployment Managerの場合
- Deployment Managerを使用して,複製先ホストへディスクイメージを配布してください。
- 複製先ホストで,ファイルシステムのマウントポイントとデバイスの対応関係,およびswapデバイスに使用されているデバイスをそれぞれ確認します。
HDLMデバイスは,複製先ホストで新しく構成されます。このため,HDLMデバイス名は複製元ホストと複製先ホストの間で異なります。
mountコマンドを実行し,/etc/fstabファイルに記載されたファイルシステムのマウントポイントとデバイスの対応関係を確認します。また,swapon -sコマンドを実行して,swapデバイスに使用されているデバイスを確認します。
ここでは,手順4で/bootとswapの行を編集した例を基に説明します。実行結果には,HDLMデバイスが表示される場合とSCSIデバイスが表示される場合があります。
- HDLMデバイスが表示される場合:
- コマンドの実行例を次に示します。
# /bin/mount : /dev/sddlmab1 on /boot type ext4 (rw) :- /bootが「/dev/sddlmab1」であることを確認できます。
# /sbin/swapon -s Filename Type Size Used Priority /dev/sddlmab3 partition 4095992 0 -1- swapが「/dev/sddlmab3」であることを確認できます。
- HDLMデバイスが表示された場合は,手順12に進んでください。
- SCSIデバイスが表示される場合:
- コマンドの実行例を次に示します。
# /bin/mount : /dev/sda1 on /boot type ext4 (rw) :- /bootが「/dev/sda1」であることを確認できます。
# /sbin/swapon -s Filename Type Size Used Priority /dev/sda3 partition 4095992 0 -1- swapが「/dev/sda3」であることを確認できます。
- 複製先ホストで,HDLMデバイスとSCSIデバイスの対応関係をHDLM構成定義ユティリティ(dlmcfgmgr)に-vパラメタを指定して確認します。
コマンドの実行例を次に示します。# /sbin/dlmcfgmgr -v HDevName Management Device Host Channel Target Lun /dev/sddlmaa configured - 2 0 0 0 - 2 0 1 0 /dev/sddlmab configured /dev/sda 3 0 0 0 /dev/sdb 3 0 1 0 KAPL10302-I /sbin/dlmcfgmgr completed normally.SCSIデバイス「/dev/sda」および「/dev/sdb」がHDLMデバイス「/dev/sddlmab」に対応していることが確認できます。
また,Device列に「-」が表示されることがありますが問題ありません。- 複製先ホストで,/etc/fstabファイルを編集します。
手順10および手順11(手順10でSCSIデバイスが表示された場合だけ実施)で確認した結果から,/etc/fstabファイルを編集します。
手順4で編集した/etc/fstabファイルの編集例を次に示します。
(変更前): #/dev/sddlmaa1 /boot ext4 defaults 1 2 UUID=a136da75-c151-472d-ac5c-20f165f93776 /boot ext4 defaults 1 2 : #/dev/sddlmaa3 swap swap defaults 0 0 UUID=898c0125-39b1-4e0d-9dad-4118de688349 swap swap defaults 0 0 :(変更後): #/dev/sddlmaa1 /boot ext4 defaults 1 2 #UUID=a136da75-c151-472d-ac5c-20f165f93776 /boot ext4 defaults 1 2 /dev/sddlmab1 /boot ext4 defaults 1 2 : #/dev/sddlmaa3 swap swap defaults 0 0 #UUID=898c0125-39b1-4e0d-9dad-4118de688349 swap swap defaults 0 0 /dev/sddlmab3 swap swap defaults 0 0 :
- デバイスがUUIDで記述された行をコピーします。
- コピー元の行の先頭に#を付けてコメントアウトします。
- コピーした行のUUIDで記述されたデバイスを,HDLMデバイスを使用した記述に変更します。
- 複製先ホストを再起動します。
手順12の編集結果を反映するため,次に示すコマンドを実行して複製先ホストを再起動します。# /sbin/shutdown -r now- 複製先ホストに作成されたHDLMデバイスの不要な情報を削除します。
HDLM構成定義ユティリティ(dlmcfgmgr -u all -s)を実行し,HDLMデバイスの不要な情報を削除します。
コマンドの実行例を次に示します。# dlmcfgmgr -u all -s KAPL10340-E Several processes failed. See the /var/opt/DynamicLinkManager/log/dlmcfgmgr1.log file. Check the message output before this message.KAPL10340-Eのメッセージが出力されますが,HDLMの動作上の問題はありません。- HDLMコマンドのviewオペレーション(dlnkmgr view -lu)を実行して,HDLMが認識しているストレージの数,LU数,パス数が正しいことを確認します。
コマンドの実行例を次に示します。# /opt/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr view -lu Product : AMS SerialNumber : 85003482 LUs : 1 iLU HDevName Device PathID Status 0115 sddlmab /dev/sda 000000 Online /dev/sdb 000001 Online KAPL01001-I HDLMコマンドが正常終了しました。オペレーション名 = view, 終了時刻 = yyyy/mm/dd hh:mm:ss上記の実行結果は,ストレージシステムが1台,2パス構成のLUが1つあることを示しています。
なお,手順1で作成したバックアップは,以降使用する必要がない場合は削除してもかまいません。
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