Hitachi Command Suite ユーザーズガイド

8.3.4 Quorumディスクを設定する（global-active device）

正ボリュームと副ボリュームのデータの同期状態を判断するため，global-active deviceはQuorumディスクを使用します。

正ストレージシステムおよび副ストレージシステムの両方から外部接続された外部ストレージシステムで，Quorumディスクとして使用するボリュームを選択して，正ストレージシステムおよび副ストレージシステムの外部ボリュームとして仮想化します。また，すでに仮想化されている外部ストレージシステムのボリュームをQuorumディスクとして使用することもできます。

この操作には，Replication Managerのライセンスの登録が必要です。

参考

次のストレージシステムの場合，Quorumディスク閉塞時に，正ストレージシステムと副ストレージシステムの間でコピーペアのデータの同期状態を判断し，global-active deviceによるボリュームの冗長化を継続します。

• VSP 5000シリーズ
• VSP G1000（マイクロバージョンが80-05-0X/XX以降）
• VSP G1500
• VSP F1500
• VSP Gx00（マイクロバージョンが83-04-0X/XX以降）
• VSP Fx00

Quorumディスクを設定する方法は，ストレージシステムの種別およびマイクロバージョンの組み合わせで異なります。次の表で確認してください。

表8-1 Global-Active Device環境の初期設定ダイアログでQuorumディスクを設定する方法

Quorumディスクを設定する方法	VSP G1000 （80-01-4X-XX/XX以降 80-02-2X-XX/XXより前）	VSP 5000シリーズ， VSP G1000 （80-02-2X-XX/XX以降）， VSP G1500， VSP F1500， VSP Gx00モデル， VSP Fx00モデル （83-01-2X-XX/XX以降）
外部ボリュームを新規に作成※	○	○
既存の外部ボリュームを使用	×	○

（凡例）

○：設定できる

×：設定できない

注※　外部パスにiSCSIを使用する構成は非サポートです。

参考

既存のQuorumディスクを利用する場合は，Global-Active Device環境の初期設定ダイアログのQuorumディスク設定で［詳細表示］リンクをクリックしてQuorumディスクの情報を確認してください。

事前に確認しておく情報

• 対象のLDEV ID（既存の外部ボリュームを使用する場合）

事前に完了しておく操作

• Quorumディスク用の外部ストレージシステムの登録（外部ボリュームを新規に作成する場合）
• Quorumディスク用の外部ストレージシステムと正および副ストレージシステムのファイバーチャネル接続またはFCoE接続
• 正および副ストレージシステムのポート属性の設定（参考：5.9.2 ファイバーチャネルまたはiSCSIポートの設定を変更する）
• global-active deviceを構成するストレージシステムの選択（参考：8.3.2 global-active deviceを構成するストレージシステムを選択する）
• Quorumディスク用の外部ボリュームの作成（外部パスにiSCSIポートを使用する場合）
  ［リソース］タブで対象のストレージシステムの配下の［外部ストレージ］を右クリックして［System GUI］を選択するか，アプリケーションエリアに表示される［System GUI］リンクをクリックして表示される画面で実施してください。
  

Quorumディスクを設定するには（外部ボリュームを新規に作成する場合）

1. ［レプリケーション］タブの［よく使うタスク］から［レプリケーション/GAD環境設定］を選択します。
2. ［Global-Active Device環境の初期設定］で，［Global-Active Device環境の初期設定］ボタンをクリックします。
3. ［Quorumディスク設定］の［設定方法］で［外部ボリュームを新規に作成する］ラジオボタンを選択します。
4. ［ボリューム選択］ボタンをクリックし，Quorumディスクに使用するボリュームを選択します。
   選択できるボリュームがない場合は，［ボリューム作成］ボタンをクリックし，Quorumディスクに使用するボリュームを作成します。
   
5. ［Quorumディスク設定］で，正サイトの［ボリューム仮想化］ボタンをクリックします。
6. ［内部ボリューム設定］でQuorumディスクの情報を設定し，［プラン確認］ボタンをクリックします。
   指定した条件に合致する，ボリューム仮想化のプランが表示されます。
   
7. プランを確認し，問題がなければ実行します。
   実行したプランがタスクとして登録されます。
   
8. ［Quorumディスク設定］で，副サイトの［ボリューム仮想化］ボタンをクリックします。
9. 副サイトについて，手順6と手順7（Quorumディスクの設定）を実行します。
10. global-active device環境の初期設定のすべての操作を実施したら，レプリケーション/GAD環境設定ダイアログの［Global-Active Device環境の初期設定］で［表示更新］ボタンをクリックします。
    ［未設定］が［設定済み］に変更されます。
    

Quorumディスクが正ストレージシステムおよび副ストレージシステムの外部ボリュームとして仮想化され，global-active deviceで使用できるようになります。設定したQuorumディスクはGlobal-Active Device環境の初期設定ダイアログの［Quorumディスク設定］で［詳細表示］リンクをクリックして表示される一覧から確認できるようになります。

参考

タスクは，スケジュールを設定して，あとで実行することもできます。

Quorumディスクを設定するには（既存の外部ボリュームを使用する場合）

1. ［レプリケーション］タブの［よく使うタスク］から［レプリケーション/GAD環境設定］を選択します。
2. ［Global-Active Device環境の初期設定］で，［Global-Active Device環境の初期設定］ボタンをクリックします。
3. ［Quorumディスク設定］の［設定方法］で［既存の外部ボリュームを使用する］ラジオボタンを選択します。
4. 正サイトおよび副サイトの［Quorumディスクの設定］ボタンをクリックし，Quorumディスク追加ウィザードで正サイトおよび副サイトのQuorumディスクの設定を実行します。
   画面内での操作手順や項目の説明については，global-active deviceのマニュアルを参照してください。
   
5. global-active device環境の初期設定のすべての操作を実施したら，レプリケーション/GAD環境設定ダイアログの［Global-Active Device環境の初期設定］で［表示更新］ボタンをクリックします。
   ［未設定］が［設定済み］に変更されます。
   

設定したQuorumディスクはGlobal-Active Device環境の初期設定ダイアログの［Quorumディスク設定］で［詳細表示］リンクをクリックして表示される一覧から確認できるようになります。

関連項目

• 8.3.1 global-active device環境の初期設定とは

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