Hitachi

JP1 Version 12 JP1/IT Desktop Management 2 - Asset Console 構築・運用ガイド


2.1.1 ほかのシステムのデータを資産管理データベースに登録する

ほかのシステムから移行したデータを一括して登録するために、資産管理データベースにインポートします。インポートは、Asset Consoleにログインできる環境であれば、どこからでも実行できます。

CSVファイルのインポートは、インポート画面から実行します。

インポートは、まず条件を作成してから、その条件に従って実行します。インポートの条件は、情報の種類ごとにサンプルが提供されています。サンプルの資産種別については、「16.10.2(1) 資産種別の選択」を参照してください。

インポートの実行方法には、インポート画面から実行するほかに、jamCsvImport.batおよびjamimportコマンドを実行する方法があります。それぞれの実行方法については、「9.1.1 インポートの流れ」を参照してください。

ほかのシステムで管理している情報を資産管理データベースにインポートする作業の流れを次に示します。ここでは、機器の情報として、「機器No.」(資産ごとにユニークな値)、「氏名」、「PCの状態」(使用/未使用)および「MACアドレス」を管理している場合を例に説明します。

図2‒1 ほかのシステムで管理している機器の情報をインポートする作業の流れ

[図データ]

  1. CSVファイルを作成する。

    データがCSV形式でないと、資産管理データベースにインポートできないため、移行するデータのCSVファイルを作成します。CSVファイルの項目名は任意の文字列を記述できます。CSVファイルのフォーマットについては、「16.10.1(1) CSVファイルのフォーマット」を参照してください。

    作成するCSVファイルの例を次の図に示します。

    図2‒2 作成するCSVファイルの例

    [図データ]

  2. 「PCの状態」の「使用」および「未使用」の文字列を変更する。

    Asset Consoleの既存の運用に合わせるため、CSVファイルの「PCの状態」の「使用」および「未使用」を、「運用」および「在庫」に変更します。

    移行前の名称を引き継ぐ場合は、コード管理画面で、状態の文字列を変更してください。コード管理画面での操作方法については、「16.8.2 コードの表示文字列を変更する」を参照してください。

  3. インポートの条件を作成する。

    資産管理データベースにデータを登録するために、インポートの条件を作成してCSVファイルの項目名と管理項目を引き当てます。インポートの条件は、まず、インポート画面の[パターン登録]ボタンをクリックすると表示される[資産種別選択]ダイアログで、「資産種別」に「機器に関する情報」を選択します。次に、管理項目の[参照]ボタンをクリックすると表示される[引き当て設定]ダイアログで引き当て項目を設定します。

    条件を作成する際の引き当て項目の設定値を次の表に示します。

    表2‒1 条件作成時の引き当て項目の設定値

    管理項目

    引き当て項目の設定値

    資産情報.資産番号

    「CSV項目」に「機器No.」を指定

    資産情報.ユーザ名

    「CSV項目」に「氏名」を指定

    資産情報.稼働管理種別

    「固定値」に「稼働管理対象」を指定

    資産情報.機器状態

    • 「CSV項目」に「PCの状態」を指定

    • 「デフォルト値」チェックボックスをチェックして、「運用」を選択

    資産情報.登録日

    「固定値」に「2006/01/01」を指定

    ハードウェア資産情報.MACアドレス

    「CSV項目」に「MACアドレス」を指定

    条件を作成する際のポイントを次に示します。

    • 項目名に「★」の付いた項目は、必ず指定してください。

    • 資産ごとにユニークな値を資産番号に引き当てると、ほかのシステムで管理していた値を資産番号として管理できます。値を登録しない場合は、資産番号は自動採番されます。

    • MACアドレスをインポートすると、インポートした機器の情報にJP1/IT Desktop Management 2 - Managerから取得した管理情報を引き当てられます。

    インポートの条件を作成する手順については、「16.10.2 インポートの条件を作成する」を参照してください。

    条件を保存したあと、[戻る]ボタンをクリックして元の画面に戻ります。

  4. インポートを実行する。

    インポート画面で、作成した条件を指定してインポートを実行します。インポートを実行する手順については、「16.10.3 インポートを実行する」を参照してください。

  5. インポート結果を確認する。

    インポート結果一覧画面で、実行したインポート結果を確認します。インポート結果を確認する手順については、「16.12 インポートの結果を確認する(インポート結果一覧)」を参照してください。

  6. 機器を管理する。

    保有機器集計画面で保有機器の台数を集計したり、一括変更画面で機器の情報を変更したりして機器を管理します。

インポート業務では、すべての情報がインポートできるまで、手順1.〜手順4.を繰り返し実施します。