2.18 複数の部門やネットワークで構成される大規模システムの管理
組織の規模やネットワーク構成に応じて管理用サーバを複数台設置することで、システム管理者や管理用サーバの負荷を分散したり、NAT環境を含むシステムの管理に対応したりできます。
管理用サーバを複数台設置したシステム構成を、「複数サーバ構成」と呼びます。複数サーバ構成は、システム全体をまとめる1台の統括管理用サーバと、各拠点やネットワーク内を管理する複数台の管理用中継サーバで階層状に構成されます。
4階層に構築した複数サーバ構成のシステム構成例を次の図に示します。
各管理用中継サーバは、1つ上の階層にある管理用サーバ(統括管理用サーバまたは管理用中継サーバ)のうちの1台に接続し、管理している情報を通知したり、設定が適用されたりします。この接続先の管理用サーバのことを「上位の管理用サーバ」と呼びます。反対に、接続先の管理用サーバから見た管理用中継サーバのことを「下位の管理用中継サーバ」と呼びます。また、下位の管理用中継サーバと、下位の管理用中継サーバに接続している管理用中継サーバを、まとめて「配下の管理用中継サーバ」と呼びます。
上記の構成例の場合、次のとおりとなります。
-
管理用中継サーバ(A)の「上位の管理用サーバ」:統括管理用サーバ
-
統括管理用サーバの「下位の管理用中継サーバ」:管理用中継サーバ(A)または管理用中継サーバ(B)
-
管理用中継サーバ(A)の「配下の管理用中継サーバ」:管理用中継サーバ(A1)、管理用中継サーバ(A2)、管理用中継サーバ(A11)および管理用中継サーバ(A12)
さらに、管理対象のコンピュータが接続している管理用サーバのことを、管理対象のコンピュータから見て「管理元の管理用サーバ」と呼びます。反対に、接続先の管理用サーバから見た管理対象のコンピュータを「直下のコンピュータ」と呼びます。
関連リンク
- 〈この節の構成〉
-