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JP1 Version 12 JP1/Service Support 構築・運用ガイド


9.13 案件ごとに参照権限を設定するための環境設定

案件ごとに参照権限を設定する場合,あらかじめ設定が必要です。案件ごとに参照権限を設定するための環境設定手順を,次に示します。

  1. 案件ごとに参照権限を設定するプロセスワークボードを作成する。

    プロセスワークボードの作成方法については,「9.6 プロセスワークボードの作成」を参照してください。

  2. プロセスワークボード管理者を設定する。

    プロセスワークボード管理者の設定については,「9.6 プロセスワークボードの作成」を参照してください。

  3. 案件の参照権限を設定する項目として使用する拡張ユーザー情報を選定する。

    案件の参照権限を設定する項目を,拡張ユーザー情報01〜05から一つ選定します。

  4. 案件フォームをカスタマイズする。

    手順1で作成したプロセスワークボードで使用する案件フォームをカスタマイズします。

    手順3で選定した拡張ユーザー情報を案件フォームに追加します。その際,項目の型を「userrole」にし,入力必須項目として設定してください。なお,拡張ユーザー情報の表示名は任意に設定できますが,このマニュアルでは「案件ごとの参照権限所有者」を表示名としています。

    案件フォームのカスタマイズについては,「9.10 案件フォーム定義ファイルのカスタマイズ」を参照してください。

    上記のように案件フォームをカスタマイズした場合の[案件作成]画面を,次に示します。

    図9‒32 [案件作成]画面(案件ごとに参照権限を設定した場合)

    [図データ]

  5. プロセスワークボードにアクセス権を設定する。

    手順1で作成したプロセスワークボードにアクセス権を設定します。アクセス権の設定については,「9.7 アクセス権の割り当て」を参照してください。

    アクセス権は,あらかじめ設計が必要です。アクセス権の設計については,「5.2.3 アクセス権の割り当ての設計」を参照してください。

  6. 案件管理DBをバックアップする。

    jssdbbackup.bat(データベースバックアップ)コマンドを実行して案件管理DBをバックアップします。引数には,-maintオプションを指定してください。jssdbbackup.bat(データベースバックアップ)コマンドの詳細については,「12. コマンド」の「jssdbbackup.bat(データベースバックアップ)」を参照してください。

  7. 案件ごとの参照権限設定機能をセットアップする。

    jssrefaclsetup(案件ごとの参照権限設定セットアップ)コマンドを実行します。引数の-idオプションには,手順3で選定したユーザー拡張情報の案件フォーム項目IDを指定してください。jssrefaclsetup(案件ごとの参照権限設定セットアップ)コマンドの詳細については,「12. コマンド」の「jssrefaclsetup(案件ごとの参照権限設定セットアップ)」を参照してください。

  8. プロセスワークボードの案件ごとの参照権限設定機能を有効にする。

    [プロセスワークボード編集]画面の[案件ごとに参照権限の設定を行う]をチェックします。プロセスワークボードの編集については,「9.6.2 プロセスワークボード情報の編集」を参照してください。

  9. 案件管理DBをバックアップする。

    案件ごとに参照権限を設定するための環境を設定したあとに案件管理DBをバックアップし,このバックアップファイルを基にリカバリーすることによって,手順7以降の操作が不要となります。

    jssdbbackup.bat(データベースバックアップ)コマンドを実行して案件管理DBをバックアップします。引数には,-maintオプションを指定してください。jssdbbackup.bat(データベースバックアップ)コマンドの詳細については,「12. コマンド」の「jssdbbackup.bat(データベースバックアップ)」を参照してください。

注意事項

プロセスワークボードの運用を開始する前に,案件ごとに参照権限を設定するための環境を設定してください。運用を開始したあとに,案件の参照権限を設定する項目として使用する拡張ユーザー情報を変更しないでください。