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JP1 Version 12 JP1/Service Support 構築・運用ガイド


3.7.2 案件の一括操作の結果

案件の一括操作は,メイン画面(案件一覧)または[案件検索結果一覧]画面から操作します。案件の一括操作を有効にすると,メイン画面(案件一覧)の案件一覧の左端にチェックボックスが表示されます。担当者は,一括操作する案件をチェックし,案件のステータスを一括で変更します。案件の一括操作を使用した場合のメイン画面(案件一覧)の案件一覧,および[案件検索結果一覧]画面を,次の図に示します。

図3‒31 案件の一括操作が有効な場合のメイン画面(案件一覧)

[図データ]

図3‒32 案件の一括操作が有効な場合の[案件検索結果一覧]画面

[図データ]

メイン画面(案件一覧)から案件を一括で操作する場合,案件一覧に表示できる案件の上限以上は指定できません。

注※

システムプロパティファイルで設定します。詳細については,「13. 定義ファイル」の「システムプロパティファイル(hptl_jp1_imss_main_setting.properties)」を参照してください。

案件の一括操作の手順については,マニュアル「JP1/Service Support 操作ガイド」を参照してください。

メイン画面(案件一覧)または[案件検索結果一覧]画面から案件を一括操作すると,実行結果が[一括操作結果一覧]画面に表示されます。

ここでは,[一括操作結果一覧]画面に表示される実行結果,案件の一括操作で発行されるJP1イベント,およびメール通知について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 一括操作の実行結果

[一括操作結果一覧]画面に表示された実行結果は,[編集結果]と[JP1イベント]で確認できます。

[編集結果]に表示される実行結果を,次の表に示します。

表3‒40 [編集結果]に表示される実行結果

項番

実行結果

説明

1

成功

案件の編集が成功した場合に表示される。

2

案件削除

次のどちらかの状態の場合に表示される。

  • 削除待ち状態

  • jssdelrecコマンドが実行され,案件管理DBから案件が削除された状態

3

案件保存

対象が保存案件の場合に表示される。保存案件は編集できないため,エラーとなる。

4

編集回数上限超過

編集回数が上限に達した場合に表示される。

5

権限不正

案件を編集するための権限がない場合に表示される。

6

状態不正

プロセスワークボードのステータスが案件を編集できない状態になっている場合に表示される。

7

案件編集中

ほかのユーザーが案件を編集している場合に表示される。

8

遷移不正

次のどちらかの場合に表示される。

  • 遷移先のステータスを制限して,遷移できないステータスに編集しようとした。

  • 「承認済み」のステータスを使用していない。

9

担当者不正

次のどちらかの場合に表示される。

  • 一括操作する前に,設定されていた担当者が削除された。

  • 一括操作する前に案件に設定されていた担当者に対して,遷移先のステータスで担当者に設定できる権限がない。

10

必須項目未設定

案件で入力が必須となっている項目が入力されていない場合に表示される。

11

その他

データベースのアクセスなどに失敗した場合に表示される。

注※

1件の案件で複数のエラー要因がある場合,項番2から順に表示されます。

[JP1イベント]に表示される実行結果を,次の表に示します。

表3‒41 [JP1イベント]に表示される実行結果

項番

実行結果

説明

1

成功

JP1イベントの発行に成功した。

2

失敗

JP1イベントの発行に失敗した。

3

JP1イベントを発行しない案件。

また,案件のクローズ時にメールを送信する設定にしている場合,一括操作で案件のステータスを「クローズ」に変更すると,[一括操作結果一覧]画面の[メール送信]でメールの送信結果を確認できます。案件のクローズ時にメールを送信しない設定の場合,[メール送信]は表示されません。メールの送信の詳細については,「3.12 メールによる通知」を参照してください。

[メール送信]に表示される実行結果を,次の表に示します。

表3‒42 [メール送信]に表示される実行結果

項番

実行結果

説明

1

成功

メールの送信に成功した。

2

失敗

メールの送信に失敗した。

3

メールを送信しない案件。次に示す場合は,メールを送信しない。

  • 案件を一括承認した

  • 案件の編集に失敗した

  • ステータスが「クローズ」の案件に対して一括クローズした

(2) 一括操作で発行されるJP1イベント

案件を一括操作した場合,JP1/Service Supportは次の表に示すJP1イベントを発行できます。

表3‒43 案件の一括操作で発行できるJP1イベント

項番

JP1イベント

説明

1

対処済み連動用JP1イベント

(イベントID:00005F00)

一括操作で案件のステータスを「クローズ」にした場合に発行される。

2

ステータス変更JP1イベント

(イベントID:00005F01)

一括操作で案件のステータスを「クローズ」または「承認済み」にした場合に発行される。

3

対処済み連動用集約JP1イベント

(イベントID:00005F02)

JP1イベントを集約する設定にしている場合,一括操作で複数の案件のステータスを「クローズ」にしたときに発行される。

対処済み連動用集約JP1イベントは,対処済み連動用JP1イベントをホスト名(項目ID:JIMSD_FORM_IMHOSTNAME)で集約したJP1イベント。このJP1イベントが発行された場合は,対処済み連動用JP1イベントは発行されない。

注※

JP1イベントを集約する設定にしていても,一括操作で1件の案件のステータスを「クローズ」にした場合は,対処済み連動用JP1イベントが発行されます。JP1イベントについては,「5.11.1 JP1/IM - Manager連携の検討」を参照してください。

JP1イベントを発行するには,次に示す定義ファイルの設定が必要です。

(3) 案件の一括操作によるメール通知

案件の一括操作でステータスを「クローズ」に変更した場合,ユーザーにメールで通知できます。JP1イベントを集約する設定にしていても,内容を担当者に通知する必要があるため,メールは集約されません。

メールによる通知の詳細については,「3.12 メールによる通知」を参照してください。