12.4.3 [エージェントホストの設定]ダイアログボックス
マネージャーホストでエージェントホストの設定,追加,および定義を変更する[エージェントホストの設定]ダイアログボックスについて説明します。一つのホストで,マネージャーホストおよびエージェントホストの両方の設定は,できません。[エージェントホストの設定]ダイアログボックスを次の図に示します。
- 〈この項の構成〉
(1) 表示方法
[エージェントホストの設定]ダイアログボックスを表示するには,次の二つの方法があります。
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Windowsの[スタート]メニューから,[プログラム]−[JP1_Power Monitor]−[リモート電源マネージャー]を選択し,[マネージャー−リモート電源連携]ウィンドウを表示して,[ホスト]−[エージェントホストの追加]または[ホスト]−[エージェントホストの定義変更]を選択する。
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[マネージャー−リモート電源連携]ウィンドウのボタンをクリックする。
ただし,JP1/PW Manager Serviceサービスを起動しないと[エージェントホストの設定]ダイアログボックスは,表示できません。
(2) 設定項目およびボタン
設定項目およびボタンについて次に説明します。
- [ホスト名]
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エージェントホストにしたいホスト名を入力します。一つのホスト名が設定できます。ホスト名は,255バイト以内で設定してください。マネージャーホストの名称は,設定できません。[ホスト名]では,大文字と小文字を区別します。マネージャーホストとなるホスト上でイベントサーバ名をFQDN形式で設定して運用している場合は,FQDN形式でホスト名を設定してください。
- [参照]ボタン
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このボタンをクリックすると,[コンピュータの参照]ダイアログボックスが表示されます。[コンピュータの参照]ダイアログボックスでエージェントホストにしたいホスト名を設定し[OK]ボタンをクリックすると,選択したホスト名が[エージェントホストの設定]ダイアログボックスの[ホスト名]に表示されます。マネージャーホストとなるホスト上でイベントサーバ名をFQDN形式で設定して運用している場合は,FQDN形式で直接入力してください。
- [電源制御装置]
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ホスト名に設定したエージェントホストに接続されている電源制御装置の種別を設定します。エージェントホストに接続されている電源制御装置を,マネージャーホストから直接制御してエージェントホストの電源をオン・オフする場合に必要な設定です。
- [種別]
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電源制御装置の種別として設定できる値を次に示します。デフォルトは,[なし]です。
[APC]
シュナイダーエレクトリック社製のPowerChute Business EditionまたはPowerChute Network Shutdownをサポートする無停電電源装置をエージェントホストに接続している場合に設定します。
[SVP]
エージェントホストがSVPボードを装着しているWindowsサーバの場合に設定します。
[AMT]
エージェントホストがAMTで電源制御するWindowsサーバの場合に設定します。
[WOL]
エージェントホストがWake on LANで電源制御するWindowsサーバの場合に設定します。
[なし]
エージェントホストに接続されている電源制御装置を直接制御する必要がない場合に設定します。
[(そのほかの電源制御装置名)]
[電源制御装置の設定]ダイアログボックスの[制御装置種別]に入力した電源制御装置名が表示されます。[電源制御装置の設定]ダイアログボックスについては,「12.2.1 [電源制御装置の設定]ダイアログボックス」を参照してください。
- [パスワード]
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選択した電源制御装置に設定されているパスワードを入力します。パスワードに入力できる文字は,20バイトまでです。半角で入力してください。入力した文字は,すべて「*」で表示されます。
電源制御装置にパスワードを設定していない場合は,この項目に何も設定しないでください。
[電源制御装置]の[種別]で[なし][WOL]を設定した場合は,この項目は,不活性になります。
- [電源制御装置のアクセス方法]
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エージェントホストに接続されている電源制御装置に対する通信手段を指定します。
LAN,またはモデムを使用した電話回線のどちらかを選択します。
[電源制御装置]の[種別]で[なし]を選択した場合,すべての項目が,不活性になります。
- [LAN]
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エージェントホストに接続されている電源制御装置へのアクセスにLANを使用する場合に選択します。
[電源制御装置]の[種別]で[APC]を選択した場合,接続時に相手から応答がないと,10秒間隔で3回接続を試みます。3回試みても接続できない場合は,操作を打ち切ります。
[IPアドレス]
エージェントホストに接続されている電源制御装置のIPアドレスを設定します。IPv4アドレスは「x.x.x.x」(x:0〜255),IPv6アドレスは「y:y:y:y:y:y:y:y」(y:0〜ffff)で指定します。
[電源制御装置]の[種別]で[SVP]または[WOL]を選択した場合は,IPv6アドレスは指定できません。
[機器番号]
マネージャーホストからエージェントホストに接続されている電源制御装置を制御するための識別子です。0から9,999の数値で指定してください。
[コミュニティ名]
コミュニティ名には,8バイトの文字列が指定できます。
なお,指定した文字列の最初または最後にある空白文字(半角スペース,タブ)は削除されます。
[電源制御装置]の[パスワード]に電源制御装置のパスワードを入力したときは,[コミュニティ名]は無効となり[パスワード]の入力内容が優先されます。
[サブネットマスク]
[電源制御装置]の[種別]で[WOL]を選択した場合,エージェントホストに設定しているサブネットマスクを指定します。指定形式は「x.x.x.x」(x:0〜255)です。
[電源制御装置]の[種別]で[WOL]以外を選択した場合,この項目は不活性になります。
[MACアドレス]
[電源制御装置]の[種別]で[WOL]を選択した場合,エージェントホストのネットワークカードのMACアドレスを指定します。指定形式は「z:z:z:z:z:z」(z:0〜ff)です。
[電源制御装置]の[種別]で[WOL]以外を選択した場合,この項目は不活性になります。
[ユーザー名]
[電源制御装置]の[種別]で[AMT]を選択した場合,エージェントホストのAMTのユーザー名(半角文字で16バイト以内)を指定します。「5.3.10 AMTを使用する場合の設定」でエージェントホストに設定したユーザー名を指定してください。
ユーザー名に「"(ダブルクォーテーションマーク)」および「\(円記号)」は使用できません。
AMTのユーザー名に使用可能な文字は,Intel社にご確認ください。
[電源制御装置]の[種別]で[AMT]以外を選択した場合,この項目は不活性になります。
- [モデム]
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エージェントホストに接続されている電源制御装置へのアクセスにモデム経由で電話回線を使用する場合に選択します。
[電源制御装置]の[種別]で[(そのほかの電源制御装置名)]以外を選択した場合,この項目は不活性になります。
[電話番号]
エージェントホストにアクセスするための電話番号を設定します。半角数字および半角の「#」,「*」,「-」,および「,」が設定できます。50バイト以内で設定してください。外線発信の場合は,外線発信番号の後ろに「,」を入力してから,電話番号を入力します。
[COMポート番号]
使用するCOMポートの番号を設定します。1から256までの数値で設定してください。デフォルトは,1です。
[受信までのコール時間]
電話の接続までに必要な時間を指定します。設定した時間内に接続が完了しない場合は,ホストに対する操作を打ち切ります。1から999(単位:秒)までの数値が設定できます。デフォルトは,500です。