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JP1 Version 11 JP1/Service Level Management


10.4.4 [イベント/性能グラフ]エリア([性能グラフ]タブを選択した状態)

〈この項の構成〉

(1) 画面の構成

[図データ]

(2) 画面の説明

監視対象サービスの監視対象の性能グラフが表示されます。

表示項目を次の表に示します。

項番

項目

説明

1

X-Y-Z

性能グラフを表示する対象となるサービスグループの名称,監視対象サービスの名称,監視対象サービスの監視対象の名称が表示されます。

Xは,サービスグループの名称です。Yは監視対象サービスの名称です。Zは監視対象サービスの監視対象の名称です。

2

[ノード状態表示]プルダウンメニュー

監視項目のノード状態表示を決める基準を,次の項目から選択します。デフォルトは「イベント」です。

  • イベント

  • 監視項目状況

選択した項目によって[構成情報]および[グラフ]の表示状態が変わります。

3

[表示期間]プルダウンメニュー

性能グラフの表示期間を次の値から選択します。デフォルトは「1時間」です。

  • 1分

  • 10分

  • 30分

  • 1時間

  • 6時間

  • 1日

なお,どの値を選択した場合も,性能グラフにプロットされるデータの数は61個です。表示期間を等間隔に61個に分けた期間の開始時刻の位置に,その期間に取得したデータから算出される値がプロットされます。

4

[日時指定]ボタン

性能グラフに表示する対象となる日付と開始時刻を選択します。[日時指定]ボタンをクリックすると表示される[日時指定]ダイアログボックスで指定してください。指定できるのは,60日前までの日時です。

5

[アクセス履歴]ボタン

監視対象サービスの監視対象についての[問題調査]画面で[アクセス履歴]エリアを表示するためのボタンです。選択している監視対象サービスの監視対象の過去の状況を確認できます。過去の状況の確認方法については,「4.4.2 過去データを確認する」を参照してください。

6

[図データ]メッセージ[図データ]

イベント一覧からグラフを表示した場合に表示されます。

メッセージには,イベントの種類を示すアイコン,イベントの種別,詳細,監視項目,およびイベントが発生した日時が次の形式で表示されます。

アイコン 種別詳細監視項目

YYYY/MM/DDhh:mm:ss

YYYY:年,MM:月,DD:日,hh:時間,mm:分,ss:秒)

メッセージの前後の[図データ]または[図データ]をクリックすると,1つ前に発生したイベント,または1つあとに発生したイベントのメッセージが表示されます。なお,前後に発生したイベントがない場合はクリックできません。

7

[構成情報]

監視対象サービスとホストの間の関係が表示されます。

イベントの一覧からグラフを表示した場合は,選択したイベントが発生した監視対象サービスの構成情報が表示されます。[サービス一覧]エリアから監視対象を選択した場合は,[サービス一覧]エリアから選択したサービスグループまたは監視対象サービスの構成情報が表示されます。

構成情報の表示は[ノード状態表示]プルダウンメニューの選択状態によって変わります。

  • [イベント]が選択されている場合

    [グラフ]で表示されている時間範囲内で発生したイベントを基に表示されます。

  • [監視項目状況]が選択されている場合

    監視項目の状況を基に表示されます。

監視状態は優先度が「エラー > 警告 > 正常」と設定されています。

監視状態は次の規則で伝播します。

  • サービスの監視状態には,サービスと親子関係にあるサービス性能の監視対象(All Web Access,Webトランザクション)で,優先度が最も高い監視状態が表示されます。ただし,システム性能の各ホストの監視状態はサービスの監視状態には伝播しません。伝播するように設定したい場合は,システム定義ファイルのdashboardPropagateSystemStatusプロパティを編集してください。システム定義ファイルの詳細については「5.6 動作を変更するためのシステム定義ファイルの編集」を参照してください。

  • ホストの監視状態には,ホストと親子関係にある監視対象で,優先度が最も高い監視状態が表示されます。

  • 監視対象の監視状態には,監視対象と親子関係にある監視項目で,優先度が最も高い監視状態が表示されます。

  • 監視項目の監視状態には,現在の表示期間にその監視項目で発生しているイベントの監視状態が表示されます。複数イベントが発生している場合は優先度が最も高い監視状態を表示され,1つも発生していない場合は正常アイコンが表示されます。

  • 親ノードが正常でも,子ノードがエラーまたは警告の場合,親ノードにも子ノードの状態が伝播します。親ノードに属する複数の子ノードが異なる状態の場合,優先度が高い順で親ノードに状態が伝播します。ただし,監視停止中の状態のノードにほかの状態が伝播することはありません。

  • システム性能に関する監視項目にエラーや警告が表示された場合,JP1/SLM - Managerのシステム定義ファイル(jp1itslm.properties)中のdashboardPropagateSystemStatusプロパティにtrueが設定されているとき,監視対象サービスに状態が伝播します。falseが設定されているときは監視対象サービスに状態は伝播しません。

監視項目の[図データ]をクリックすると,監視項目の性能グラフを表示できます。ただし,[グラフ]に表示できるグラフは10個までです。監視項目の[図データ]または性能グラフの右上の[図データ]をクリックすると,性能グラフを非表示にできます。

また,ホストと関連づけられている監視対象の[図データ]をクリックするとJP1/PFM - Web Console画面が別のブラウザで起動されます。

8

[構成情報]凡例

凡例アイコンの横のチェックボックスで,[構成情報]の監視項目を,状態別に表示または非表示にできます。

9

[グラフ]

選択したイベントの性能グラフが表示されます。

次の性能グラフが日付(YYYY/MM/DD YYYY:年,MM:月,DD:日)と時刻とともに表示されます。

  • 平均応答時間(単位:ミリ秒)

  • スループット(単位:件/秒)

  • エラー率(単位:%)

また,JP1/PFMと連携している場合はシステム性能の性能グラフも表示できます。

それぞれの性能グラフには,次の項目を折れ線グラフとして表示できます。

  • 計測値(平均値)

    表示期間を61個に分けた期間ごとの計測値の平均値です。

  • 計測値(最大値)

    表示期間を61個に分けた期間ごとの計測値の最大値です。

  • 計測値(最小値)

    表示期間を61個に分けた期間ごとの計測値の最小値です。

  • しきい値

    [設定]画面の[SLO監視設定]で設定した値です。

  • ベースライン

    表示期間を61個に分けた期間ごとのベースラインの平均値です。[設定]画面の[予兆検知設定]を設定していない場合,グラフは表示されません。

  • 予兆検知(上限)

    表示期間を61個に分けた期間ごとのベースラインの最大値です。[設定]画面の[予兆検知設定]を設定していない場合,グラフは表示されません。

  • 予兆検知(下限)

    表示期間を61個に分けた期間ごとのベースラインの最小値です。[設定]画面の[予兆検知設定]を設定していない場合,グラフは表示されません。

[ノード状態表示]プルダウンメニューの選択状態によって性能グラフ上部の表示が変わります。

  • [イベント]が選択されている場合

    性能グラフで表示されている時間範囲内で発生したイベントがアイコンで表示されます。

  • [監視項目状況]が選択されている場合

    性能グラフで表示されている時間範囲内で発生したイベントがアイコンで表示されます。また,監視項目の状況が帯で表示されます。

    [図データ](エラー):赤い帯が表示されます。

    [図データ](警告):黄色い帯が表示されます。

[表示期間]を6時間または1日に指定した場合,1分間隔でイベントを1つのアイコンに集約して表示されます。そのため,詳細にイベント発生状況を確認する場合は,[表示期間]を1時間以下に指定してください。

性能グラフの右側には,それぞれの折れ線グラフの意味を示す凡例が表示されます。

表示する項目は,[表示項目選択]ダイアログボックスで選択できます。[表示項目選択]ダイアログボックスは,凡例をクリックすると表示されます。表示したい項目のチェックボックスをチェックし「設定」ボタンをクリックしてください。デフォルトでは計測値(平均値),計測値(最大値),計測値(最小値),しきい値,およびベースラインが表示されます。

各項目は,[表示期間]プルダウンメニューで設定した間隔に応じて集計された値を基に表示されます。ただし,変化点を示す帯の幅は,表示期間に関係なく一定です。

10

性能グラフの詳細

各性能グラフの折れ線グラフ上にカーソルを合わせると表示されます。次の項目が表示されます。

  • 折れ線グラフの種類

  • 日付

    YYYY/MM/DDhh:mm:ssYYYY:年,MM:月,DD:日,hh:時間,mm:分,ss:秒)

構成情報に表示される内容

構成情報に表示される内容を次の表に示します。

表10‒3 構成情報の表示内容

項番

ヘッダ名

表示される内容

サービス性能に関係するノード

システム性能に関係するノード

1

サービス

監視対象サービスが表示されます。

2

ホスト

表示なし。

親ノードの監視対象サービスに属するホストが表示されます。

3

監視対象

親ノードの監視対象サービスに属する次のどちらかが表示されます。

  • All Web Access

  • Webトランザクション

親ノードのホストに属する監視エージェントが表示されます。

4

監視項目

親ノードの監視対象に属するサービス性能の監視項目が表示されます。表示される監視項目は次のどれかになります。

  • 平均応答時間

  • スループット

  • エラー率

親ノードの監視対象に属するシステム性能の監視項目が表示されます。

5

平均値

計測値(平均値)のグラフに使用されている最大61点のデータから算出した平均値が表示されます。

6

最大値

計測値(最大値)のグラフに使用されている最大61点のデータから算出した最大値が表示されます。

7

最小値

計測値(最小値)のグラフに使用されている最大61点のデータから算出した最小値が表示されます。

8

単位

監視項目の単位が表示されます。

注※

性能グラフの左端から右端までの範囲に算出できるデータが1個もない場合は,「−」(ハイフン)が表示されます。

性能グラフが表示されないケース
  • 性能グラフのベースラインは,[設定]画面の[予兆検知設定]で設定した開始日数まで監視の開始から日数が経過していない場合は,表示されません。[設定]画面での開始日数の設定については,「3.2.9 サービス性能の監視項目を設定する」を参照してください。

  • ある時刻の情報がない場合(該当する監視対象サービスの監視が停止されているなどの要因でデータが蓄積されていない期間がある場合),その時刻の性能グラフの線は表示されません。また,グラフの変化点を算出する前に監視対象サービスの監視を停止した場合,停止する直前は変化点を示す帯が表示されません

性能データがない場合の性能グラフの表示

性能データがデータベースに格納されていない範囲は,直前の状況が次のイベントまで継続して表示されます。

性能グラフに表示される期間
  • イベント一覧のイベントを選択した状態で[問題調査]画面の[性能グラフ]タブを表示した場合,イベント発生時刻を中心に,[表示期間]で選択した表示期間分の性能グラフが表示されます。

  • [サービス一覧]エリアから監視対象を選択して[問題調査]画面の[性能グラフ]タブを表示した場合,または[リロード]ボタンをクリックして[問題調査]画面の[性能グラフ]タブを表示した場合は,グラフの右端を現在時刻として,[表示期間]で選択した表示期間分の性能グラフが表示されます。

  • [日時指定]ダイアログボックスで日時を指定した場合,指定した時刻を中心に,[表示期間]で選択した表示期間分の性能グラフが表示されます。

性能グラフの操作

性能グラフは,左右にドラッグすることで,事象の発生時期の前後の時間での監視対象サービスの状況を確認できます。1回のドラッグでは,現在の表示期間と同じ期間だけ表示できます。例えば,表示期間が10分であった場合,1回のドラッグで合計20分の期間を確認できます。

[図データ]

(3) 補足事項