Hitachi

Hitachi IT System Configuration Manager 解説


3.3.3 環境構築

〈この項の構成〉

(1) 定義

csd.propertiesの次に示すプロパティを変更します。定義の詳細はマニュアル「Hitachi IT System Configuration Manager リファレンス」を参照してください。

表3‒14 ミドルセットアップUOCで使用する定義

項番

定義ファイル

プロパティ名

説明

1

システム定義

uoc.path.middlesetup

UOCのファイルパスを指定します。

2

uoc.path.middlesetup.class

UOCのクラスパスを指定します。

3

uoc.timer.middlesetup

UOCのタイムアウト時間を指定します。この時間を過ぎてもUOCが終了しない場合は,UOC実行スレッドへの割り込みが発生します。

4

uoc.timer.lock

ロックを取得するためのタイムアウト時間を指定します。この時間を過ぎてもロック取得できない場合は,例外が発生します。

(2) ユーザ登録

ミドルセットアップUOCを使用する前に,JP1/Baseにユーザを登録しておく必要があります。PaaS提供者,利用者のユーザを登録してください。なお,ユーザ名はOSアカウントのユーザ名に合わせてください。

表3‒15 PaaS提供者が設定する項目と内容

項番

ロール

登録ユーザ名

JP1資源グループ

権限レベル

1

PaaS提供者

Administrator

*

【JP1/PFM監視設定を行う場合】

JP1_PFM_Admin

【JP1/IM監視設定を行う場合】

JP1_Console_Admin

JP1_CF_Admin

2

PaaS利用者

PaaS利用者名

設定しない

設定しない

ミドルセットアップUOCでは,PaaS提供者が業務システムをデプロイした場合は,JP1資源グループと権限レベルを操作しません。PaaS利用者が業務システムをデプロイした場合は,JP1/Baseに登録されているユーザに対して資源グループと権限レベルを追加します。ISCMが追加する資源グループと権限レベルを示します。

表3‒16 ISCMが設定する項目と内容

項番

ロール

登録ユーザ名

JP1資源グループ

権限レベル

1

PaaS提供者

追加・削除しない

追加・削除しない

追加・削除しない

2

PaaS利用者

追加・削除しない

"CSD"+マスターイメージID(0詰め8桁)

例:CSD00000001

【JP1/PFM監視設定を行う場合】

JP1_PFM_Operator

【JP1/IM監視設定を行う場合】

JP1_Console_User

JP1_CF_User

なお,業務システムのアンデプロイ時には,ISCMが上記で追加した内容を削除します。

さらに,JP1/Baseのユーザ認証機能を利用するためにはJP1/PFM-Managerの定義を編集する必要があります。次に示す定義を行ってください。

定義ファイル:<JP1/PFM-Managerインストール先フォルダ>\mgr\viewsvr\jpcvsvr.ini

定義内容:UserServer.authenticationMode=JP1

(3) 業務グループによるアクセスコントロール機能の有効化

業務グループを使用するには,JP1/PFM - Managerでアクセスコントロール機能を有効化する必要があります。次に示す定義を行ってください。詳細は,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」を参照してください。

定義ファイル:<JP1/PFM-Managerインストール先フォルダ>\jpccomm.ini

定義内容:Business Group Monitor Mode=1

(4) JP1/PFM - RM for Platformのインスタンス作成

ISCMが使用するJP1/PFM - RM for PlatformのインスタンスをすべてのJP1/PFM - RM for Platformに登録します。ISCMが使用するインスタンスはあらかじめすべて作成しておく必要があります。

登録するコマンドの例を次に示します。詳細はマニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」を参照してください。

ここでは"CSDInst01"という名前のインスタンスを作成する例を示します。

図3‒8 インスタンスの作成例

[図データ]

(5) ミドルセットアップUOCのカスタマイズ

ミドルセットアップUOCを使用するためには,JP1/PFM-Manager,JP1/PFM-RM for Platform,JP1/IM-Manager,JP1/Baseがインスールされているホストの情報をミドルセットアップUOCに定義する必要があります。次のディレクトリ内のSetupInfoHolder.javaを編集します。

<ISCMインストールディレクトリ>\mgr\uoc\sample\middle_setup_uoc\src\csd\sample
図3‒9 ミドルセットアップUOCの設定個所のコーディング例

[図データ]

登録する情報を次に示します。

表3‒17 ミドルセットアップUOCに設定する情報

項番

登録対象

設定項目

説明

1

JP1/PFM - RM for Platform

ホスト名

JP1/PFM-RM for Platformのホスト名を定義します。

2

IPアドレス

JP1/PFM-RM for PlatformのホストのIPアドレスを定義します。

3

ユーザ名

JP1/PFM-RM for Platformのホストにログインするためのユーザ名を定義します。

4

パスワード

JP1/PFM-RM for Platformのホストにログインするためのパスワードを定義します。

5

インストールディレクトリ

JP1/PFM-RM for Platformのインストールディレクトリを定義します。

6

JP1/PFM - Manager

ホスト名

JP1/PFM - Managerのホスト名を定義します。

7

IPアドレス

JP1/PFM - ManagerのホストのIPアドレスを定義します。

8

ユーザ名

JP1/PFM - Managerのホストにログインするためのユーザ名を定義します。

9

パスワード

JP1/PFM - Managerのホストにログインするためのパスワードを定義します。

10

インストールディレクトリ

JP1/PFM - Managerのインストールディレクトリを定義します。

11

JP1/IM - Manager

ホスト名

JP1/IM - Managerのホスト名を定義します。

12

IPアドレス

JP1/IM - ManagerのホストのIPアドレスを定義します。

13

ユーザ名

JP1/IM - Managerのホストにログインするためのユーザ名を定義します。

14

パスワード

JP1/IM - Managerのホストにログインするためのパスワードを定義します。

15

インストールディレクトリ

JP1/IM - Managerのインストールディレクトリを定義します。

16

JP1/Base

ホスト名

JP1/Baseのホスト名を定義します。

17

IPアドレス

JP1/BaseのホストのIPアドレスを定義します。

18

ユーザ名

JP1/Baseのホストにログインするためのユーザ名を定義します。

19

パスワード

JP1/Baseのホストにログインするためのパスワードを定義します。

20

インストールディレクトリ

JP1/Baseのインストールディレクトリを定義します。

21

ユーザとJP1/IM - Managerの関係

ユーザ名

複数のユーザが別々のJP1/IM - Managerを使用する場合に,登録対象のJP1/IM - Managerのユーザ名を指定します。

22

IPアドレス

複数のユーザが別々のJP1/IM - Managerを使用する場合に,登録対象のJP1/IM - ManagerのIPアドレスを指定します。

23

JP1/PFM - RM for Platformの登録先インスタンス

インスタンス名

JP1/PFM - RM for Platformに登録されているインスタンス名を指定します。

ミドルセットアップUOCはここで定義されたインスタンスのどれかにVMを登録します。

24

JP1/PFM - RM for Platformの監視接続情報

ユーザ名

JP1/PFM - RM for Platformが監視対象のVMに接続するためのユーザ名を指定します。

25

パスワード

JP1/PFM - RM for Platformが監視対象のVMに接続するためのパスワードを指定します。

26

JP1/PFM - Managerへの業務グループ登録

登録要否

JP1/PFM - Managerに業務グループを自動で登録するかどうかを指定します。

true:登録する

false:登録しない

(6) ミドルセットアップUOCのコンパイル

ミドルセットアップUOCを使用するには,ミドルセットアップUOCを作成し,コンパイルする必要があります。コンパイルには,ISCMが提供するbuild.batを使用します。

build.batは次のディレクトリに格納されています。

<ISCMのインストールディレクトリ>\mgr\uoc\sample\middle_setup_uoc

(a) 環境変数の設定

ミドルセットアップUOCのコンパイルを行うためには,環境変数を設定する必要があります。次に示す環境変数を設定してください。

表3‒18 ミドルセットアップUOCのコンパイルに必要な環境変数

項番

環境変数

説明

1

JDK_HOME

JDK(Java Development Kit)のホームディレクトリを設定してください。

例:

C:\Program Files\HITACHI\Cosminexus\jdk

2

CSDUOCIF_JAR_PATH

ISCMが提供するUOCのJarファイルを設定してください。

例:

C:\Program Files\Hitachi\uCSD\mgr\lib\csduocif.jar

3

VELOCITY_JAR_PATH

ISCMが提供するvelocityのJarファイルを設定してください。

例:

C:\Program Files\Hitachi\uCSD\mgr\lib\velocity-1.7.jar

(b) build.batの実行

build.batの実行例を次に示します。

<ISCMインストールディレクトリ>\mgr\uoc\sample\middle_setup_uocに移動して,次に示すコマンドを実行します。

ミドルセットアップUOCのコンパイルの例

>SET JDK_HOME=C:\Program Files\HITACHI\Cosminexus\jdk
>SET CSDUOCIF_JAR_PATH=C:\Program Files\Hitachi\uCSD\mgr\lib\csduocif.jar
>SET VELOCITY_JAR_PATH=C:\Program Files\Hitachi\uCSD\mgr\lib\velocity-1.7.jar
>build.bat
:

カレントディレクトリにmiddleSetupUoc.jarという名前でファイルが作成されますので,ISCMのシステム定義のuoc.path.middlesetupプロパティで指定したディレクトリにコピーします。

(7) 定義ファイルの作成

JP1/PFMやJP1/IMへの監視設定を行うための定義ファイルを準備します。必要なファイルを次に示します。

表3‒19 準備する定義ファイル

項番

ミドルウェア

定義ファイル

サンプルファイルのパス※3

配置先

備考

1

JP1/PFM - Manager

業務グループ定義ファイル

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\sample\middle_setup_uoc\pfm_manager_jp1base\bg_template

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\middle_setup_uoc\pfm_manager_jp1base\bg_temlate

2

JP1/PFM - RM for Platform

監視対象登録の定義ファイル

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\sample\middle_setup_uoc\pfm_rm_platform\target_template_linux.vm

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\

middle_setup_uoc\pfm_rm_platform\target_template_linux.vm

※1,※2

3

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\sample\middle_setup_uoc\pfm_rm_platform\target_template_win.vm

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\middle_setup_uoc\pfm_rm_platform\target_template_win.vm

※1,※2

4

JP1/PFM - Agent for Cosminexus

インスタンス定義ファイル

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\sample\middle_setup_uoc\pfm_cosminexus\linux\inst_sample

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\middle_setup_uoc\pfm_cosminexus\linux\inst_sample

5

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\sample\middle_setup_uoc\pfm_cosminexus\windows\inst_sample

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\middle_setup_uoc\pfm_cosminexus\windows\inst_sample

6

JP1/PFM - Agent for HiRDB

インスタンス定義ファイル

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\sample\middle_setup_uoc\pfm_hirdb\linux\inst_sample

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\middle_setup_uoc\pfm_hirdb\linux\inst_sample

7

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\sample\middle_setup_uoc\pfm_hirdb\windows\inst_sample

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\middle_setup_uoc\pfm_hirdb\windows\inst_sample

8

インスタンス設定ファイル

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\sample\middle_setup_uoc\pfm_hirdb\linux\jpcagtbdef.ini

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\middle_setup_uoc\pfm_hirdb\linux\jpcagtbdef.ini

9

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\sample\middle_setup_uoc\pfm_hirdb\windows\jpcagtbdef.ini

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\middle_setup_uoc\pfm_hirdb\windows\jpcagtbdef.ini

※1,※2

10

JP1/IM

セットアップスクリプトファイル

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\sample\middle_setup_uoc\im_jp1base\linux\setup.sh

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\middle_setup_uoc\im_jp1base\linux\setup.sh

11

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\sample\middle_setup_uoc\im_jp1base\windows\setup.bat

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\middle_setup_uoc\im_jp1base\windows\setup.bat

12

起動順序定義ファイル

なし

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\middle_setup_uoc\im_jp1base\linux\JP1SVPRM.DAT

JP1/Baseのサンプルファイルを配置先にコピーしてください。

13

なし

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\middle_setup_uoc\im_jp1base\windows\JP1SVPRM.DAT

14

転送設定ファイル

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\sample\middle_setup_uoc\im_jp1base\linux\forward.vm

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\middle_setup_uoc\im_jp1base\linux\forward.vm

※1,※2

15

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\sample\middle_setup_uoc\im_jp1base\windows\forward.vm

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\middle_setup_uoc\im_jp1base\windows\forward.vm

※1,※2

16

イベントログトラップ動作定義ファイル

(Windowsの場合だけ)

なし

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\middle_setup_uoc\im_jp1base\windows\ntevent.conf

17

ログファイルトラップ動作定義ファイル

(Linuxの場合だけ)

なし

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\middle_setup_uoc\im_jp1base\linux\jevlog_SYSLOG.conf

18

ログファイルトラップ起動定義ファイル

(Linuxの場合だけ)

なし

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\middle_setup_uoc\im_jp1base\linux\jevlog_start.conf

注※1 下表の変換前文字列に示す文字列がファイル中に記述されている場合,ミドルセットアップUOCでVelocityを用いた文字列変換を行います。

注※2 Velocityによる変換対象となるファイルは,文字コードを”MS932”,改行コードを"CR+LF"としてください。

注※3 サンプルファイルは,<ISCMインストールパス>¥mgr¥uoc¥sampleディレクトリ下にあります。配置先のパスと似ているため,注意してください。

表3‒20 ミドルセットアップUOCで行う文字列変換

項番

定義ファイル

変換対象ファイルのパス

変換前文字列

変換後文字列の説明

1

監視対象登録の定義ファイル

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\middle_setup_uoc\

pfm_rm_platform\

target_template_linux.vm

${CsdS_HostName}

JP1/PFM - RM for Platformが監視対象とする仮想ホストのホスト名

2

${CsdS_VmUser}

JP1/PFM - RM for Platformが監視対象のVMに接続するためのユーザ名

3

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\middle_setup_uoc\

pfm_rm_platform\

target_template_win.vm

${CsdS_HostName}

JP1/PFM - RM for Platformが監視対象とする仮想ホストのホスト名

4

${CsdS_VmUser}

JP1/PFM - RM for Platformが監視対象のVMに接続するためのユーザ名

5

${CsdS_VmPass}

JP1/PFM - RM for Platformが監視対象のVMに接続するためのパスワード

6

インスタンス設定ファイル

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\middle_setup_uoc\

pfm_hirdb\

windows\jpcagtbdef.ini

${CsdS_HostName}

JP1/PFM - Managerの監視対象となる,JP1/PFM - Agent for HiRDBがインストールされた仮想ホストのホスト名

7

転送設定ファイル

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\middle_setup_uoc\

im_jp1base\

linux\forward.vm

${CsdS_IpAddress}

デプロイした仮想ホストの監視登録先となるJP1/IM - ManagerのIPアドレス

8

<ISCMインストールパス>

\mgr\uoc\middle_setup_uoc\

im_jp1base\

windows\forward.vm

${CsdS_IpAddress}

デプロイした仮想ホストの監視登録先となるJP1/IM - ManagerのIPアドレス

(8) WMIと管理共有の設定

ファイル転送や,リモートホストのコマンドを実行するためにWMIと管理共有の設定を行う必要があります。次の手順に従って設定を行ってください。(次の手順は,Windows Server 2008 R2での設定例を示しています。OSによって,実施手順や設定方法が異なることがあります。)

(a) WMIの設定

(i)ISCMホストでの設定

DCOMの設定
  1. スタートメニューから[ファイル名を指定して実行]を選択し,「dcomcnfg.exe」を実行する。

  2. コンポーネントサービスのツリーを展開し,コンピューターを選択する。

  3. マイコンピューターを選択し右クリックからプロパティを選択する。

  4. [既定のプロパティ]タブを選択し,[このコンピューター上で分散COMを有効にする]をチェックする。

  5. マシンを再起動する。

(ii) JP1/PFM-RM for Platform・JP1/PFM-Managerホストでの設定

DCOMの設定
  1. スタートメニューから[ファイル名を指定して実行]を選択し,「dcomcnfg.exe」を実行する。

  2. コンポーネントサービスのツリーを展開し,コンピューターを選択する。

  3. マイコンピューターを選択し右クリックからプロパティを選択する。

  4. [既定のプロパティ]タブを選択し,[このコンピューター上で分散COMを有効にする]をチェックする。

  5. [COMセキュリティ]タブを選択し,[アクセス許可]の[制限の編集]をクリックする。

  6. JP1/PFM-RM for Platformに接続するユーザまたは対象ユーザが所属するグループを選択し,「リモートアクセス」の[許可]がチェックされていることを確認する。

  7. [COMセキュリティ]タブを選択し,[起動とアクティブ化のアクセス許可]の「制限の編集」をクリックする。

  8. JP1/PFM-RM for Platformに接続するユーザまたは対象ユーザが所属するグループを選択し,「リモートからの起動」と「リモートからのアクティブ化」の「許可」がチェックされていることを確認する。

  9. マシンを再起動する。

ファイアウォールの設定
  1. スタートメニューから[ファイル名を指定して実行]を選択し,「gpedit.msc」を実行する。

  2. [コンピューターの構成]−[管理用テンプレート]−[ネットワーク]−[ネットワーク接続]および[Windowsファイアウォール]をクリックし,ツリーを展開する。

  3. [標準プロファイル]をクリックして,右ペインにある[Windowsファイアウォール:着信リモート管理の例外を許可する]の右クリックメニューから[編集]を選択する。

  4. 開いたウィンドウで[有効]を選択する。

  5. 「Windowsファイアウォール:着信リモート管理の例外を許可する」のダイアログを閉じる。

WMIの名前空間の設定
  1. スタートメニューから[ファイル名を指定して実行]を選択し,「wmimgmt.msc」を実行する。

  2. [WMIコントロール(ローカル)]を選択し,右クリックから[プロパティ]を選択する。

  3. [セキュリティ]タブを選択し,[Root][CIMV2]をクリックする。

  4. [セキュリティ]ボタンをクリックし,JP1/PFM-RM for Platformホストに接続するユーザまたは対象ユーザが所属するグループを選択し,「アカウントの有効化」と「リモートの有効化」の「許可」がチェックされていることを確認する。

  5. [Windows Management Infrastructure(WMI)]を終了する。

(b) 管理共有の設定

JP1/PFM-RM for Platformホストで次のコマンドを実行します。

reg add HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Lanmanserver\parameters /v AutoShareServer /t REG_DWORD /d 1

(9) コンポーネントテンプレートの設定

JP1/PFM - Agent for Cosminexus/HiRDBはあらかじめ仮想イメージテンプレートにインストールしておく必要があります。さらに,インストールしたJP1/PFM - Agent for Cosminexus/HiRDBに対応する定義をコンポーネントテンプレートに記載します。

表3‒21 コンポーネントテンプレートに記載する内容

項番

タグ名

属性

記述内容

1

ProductSection(class=pp.ミドルウェア識別子)

ovf:class

pp.optional.PFM_AgentforCosminexus

または

pp.optional.PFM_AgentforHirdb

2

info

PFMAgentCosminexus

または

PFMAgentHirdb

3

property(key=tier)

4

ovf:key

tier

5

ovf:type

string

6

ovf:value

PFMAgentCosminexus

または

PFMAgentHirdb

注意事項

ProductSection(class=pp.ミドルウェア識別子)タグの子要素にはinfo,Property(key=tier)タグのほかにProduct,Vendor,Version,FullVersion,ProductUrl,VendorUrl,Property(key=ppname.PP形名),Property(key=dirname),Property(key=errorProcess),Property(key=LoadBalancer),Property(key=script.スクリプト名)がありますが表3-21のタグ以外は定義しません。

次に,コンポーネントテンプレートの記述例を示します。

コンポーネントテンプレートの記載例(JP1/PFM - Agent for Cosminexusの場合)

<VirtualSystem ovf:id="VirtualSystemId01">
          ・
          ・
  <ProductSection ovf:class="pp.hitachi.Cosminexus">
    <Info>Cosminexus</Info>
    <Property ovf:key="tier" ovf:type="string" ovf:value="AppServer"/>
    <Property ovf:key="dirname" ovf:type="string" ovf:value="config"/>
    <Property ovf:key="LoadBalancer" ovf:type="boolean" ovf:value="true"/>
  </ProductSection>
  <ProductSection ovf:class="pp.optional.PFM_AgentforCosminexus">
    <Info>PFMAgentCosminexus</Info>
    <Property ovf:key="tier" ovf:type="string" ovf:value="PFMAgentCosminexus"/>
  </ProductSection>

コンポーネントテンプレートの記載例(JP1/PFM - Agent for HiRDBの場合)

<VirtualSystem ovf:id="VirtualSystemId01">
          ・
          ・
  <ProductSection ovf:class="pp.hitachi.HiRDB">
    <Info>Cosminexus</Info>
    <Property ovf:key="tier" ovf:type="string" ovf:value="DbServer"/>
    <Property ovf:key="dirname" ovf:type="string" ovf:value="config"/>
    <Property ovf:key="LoadBalancer" ovf:type="boolean" ovf:value="true"/>
  </ProductSection>
  <ProductSection ovf:class="pp.optional.PFM_AgentforHirdb">
    <Info>PFMAgentHirdb</Info>
    <Property ovf:key="tier" ovf:type="string" ovf:value="PFMAgentHirdb"/>
  </ProductSection>

JP1/IMの監視設定機能を使用する場合,JP1/Baseはあらかじめ仮想イメージテンプレートにインストールしておく必要があります。さらに,インストールしたJP1/Baseに対応する定義をコンポーネントテンプレートに記載します。

表3‒22 コンポーネントテンプレートに記載する内容(JP1/IMの監視設定機能を使用する場合)

項番

タグ名

属性

記述内容

1

ProductSection(class=pp.ミドルウェア識別子)

ovf:class

pp.optional.Jp1Base

2

info

Jp1Base

3

property(key=tier)

4

ovf:key

tier

5

ovf:type

string

6

ovf:value

Jp1Base

注意事項

ProductSection(class=pp.ミドルウェア識別子)タグの子要素にはinfo,Property(key=tier)タグのほかにProduct,Vendor,Version,FullVersion,ProductUrl,VendorUrl,Property(key=ppname.PP形名),Property(key=dirname),Property(key=errorProcess),Property(key=LoadBalancer),Property(key=script.スクリプト名)がありますが表3-22のタグ以外は定義しません。

次に,JP1/IMの監視設定機能を使用する場合のコンポーネントテンプレートの記述例を示します。

コンポーネントテンプレートの記載例(JP1/IMの監視設定機能を使用する場合)

<VirtualSystem ovf:id="VirtualSystemId01">
          ・
          ・
    <ProductSection ovf:class="pp.optional.Jp1Base">
      <Info>Jp1Base</Info>
      <Property ovf:key="tier" ovf:type="string" ovf:value="Jp1Base"/>
    </ProductSection>

(10) 仮想イメージテンプレートの作成

ここでは「3.1.4 PaaS環境を準備」,または,「3.2.4 PaaS環境を準備」で説明しているISCM用の仮想イメージテンプレートを作成済みとして,ミドルセットアップUOCを利用するための追加の手順を説明します。仮想イメージテンプレート作成時に次の設定を実施してください。

(a) JP1/PFM-Agent for XX(XX:Cosminexus or HiRDB)に関する設定

(i) インストール

JP1/PFM-Base,および,インストール済みのミドルウェアに対応したJP1/PFM製品を仮想イメージテンプレートにインストールしてください。なお,インストールする際は必ずJP1/PFM-Base,JP/PFM-Agent for XXの順に実行してください。

さらに,インストール後,JP1/PFM関連のサービスが起動している場合は,次に示すサービス停止コマンドですべてのサービスを停止してください。

例:

jpcspm stop -key all

(ii) サービスの自動起動解除の設定

この設定は仮想イメージテンプレートがWindowsの場合だけ必要です。JP1/PFMサービスの[スタートアップの種類]を[手動]に設定します。なお,次の設定を該当するすべてのサービスについて行ってください。

  1. [スタート]−[管理ツール]−[サービス]一覧で表示される"PFM - XXX"(XXXは任意の文字列)を右クリックする。

  2. [プロパティ]を選択し,[スタートアップの種類]を[手動]に変更する。

(iii) エイリアス名の設定

ミドルセットアップUOCによるJP1/PFMへの監視登録を行うためには,仮想イメージテンプレートにホスト名のエイリアス名を設定しておく必要があります。設定方法は次のとおりです。

  1. hostsファイルのlocalhost行の末尾にエイリアス名を追加する。

    項番

    OS

    編集するhostsファイルのパス

    修正例

    1

    Linux

    /etc/hosts

    この例では,エイリアス名としてlocalhost-aliasを追加します。

    [変更前]

    127.0.0.1 localhost

    [変更後]

    127.0.0.1 localhost localhost-alias

    2

    Windows

    <Windowsのシステムドライブ>\Windows\System32\drivers\etc\hosts

    注※ ホスト名と同一の名称,および,"localhost"は指定しないでください。

  2. 次のコマンドを実行する。

    jpcconf host hostmode -mode alias -aliasname エイリアス名 -d バックアップディレクトリパス
     エイリアス名:1.で設定したエイリアス名
     バックアップディレクトリパス:バックアップ先のディレクトリのパス名
           (存在する,空のディレクトリを指定してください。)

(b) JP1/PFM-RM for Platformに関する設定

(i) 監視用ユーザの設定

JP1/PFM-RM for Platformによる監視を行うためには,仮想イメージテンプレートで監視用のユーザを作成する必要があります。

(ii) SSHの設定

この設定は仮想イメージテンプレートがLinuxの場合だけ必要です。JP1/PFM-RM for PlatformによるLinuxホストの監視を行うためには,仮想イメージテンプレートでSSHサーバの設定と公開鍵の配置が必要です。詳細は,マニュアル「JP1/Performance Management - Remote Monitor for Platform」を参照してください。

(c) JP1/Baseに関する設定

(i) インストール

インストーラを使用し,JP1/Baseをインストールしてください。

Windowsの場合はインストール中に表示される自動セットアップのチェックボックスのチェックを外してインストールを実行してください。

(ii) サービスの自動起動解除の設定

この設定は仮想イメージテンプレートがWindowsの場合だけ必要です。JP1/Base Control Serviceの[スタートアップの種類]を[手動]に設定します。設定は次のとおりです。

  1. [スタート」→[管理ツール」→[サービス]一覧の中の"JP1/Base Control Service"を右クリックする。

  2. [プロパティ]を選択し,[スタートアップの種類]を[手動]に変更する。