Hitachi

JP1 Version 10 JP1/Performance Management - Remote Monitor for Virtual Machine


付録G.2 非クラスタ環境の移行

非クラスタ環境での移行手順を次に示します。移行するインスタンスごとに必要な操作を繰り返します。

〈この項の構成〉

(1) 移行元Storeデータベースのバックアップ

Storeデータベースの移行方法2および移行方法3の場合は,移行するインスタンスのStoreデータベースのバックアップファイルを作成してください。

PFM - Agent for Virtual MachineでStoreデータベースのバックアップファイルを作成する際のコマンド実行例を次に示します。

C:\Program Files\Hitachi\jp1pc\tools> jpctool db backup -id 5S1inst1[aovmhost]
KAVE06000-I Storeデータベースのバックアップ処理が正常終了しました(service=5S1inst1[aovmhost])

(2) 移行先Storeデータベースのバックアップ

既存のインスタンス環境に監視対象を追加して移行する場合,障害に備えて移行先インスタンスのStoreデータベースのバックアップを作成してください。

PFM - RM for Virtual MachineでStoreデータベースのバックアップファイルを作成する際のコマンド実行例を次に示します。

C:\Program Files\Hitachi\jp1pc\tools> jpctool db backup -id 8S1newinst[rmvmhost]
KAVE06000-I Storeデータベースのバックアップ処理が正常終了しました(service=8S1newinst[rmvmhost])

(3) インスタンスの移行

移行コマンドを使って,インスタンスの移行作業を実施します。

移行コマンドの使い方については,「付録G.8 移行コマンドの実行例」を参照してください。また,移行コマンドの詳細については,「付録G.5 コマンドリファレンス」を参照してください。

(4) 移行後の設定

Storeデータベースを移行後,必要に応じて次の作業を実行します。

(a) ネットワークの環境設定

IPアドレスやポート番号などを設定します。ネットワークの環境設定については,「2.1.4(7) ネットワークの設定」を参照してください。

(b) パフォーマンスデータの格納先の設定

パフォーマンスデータの格納先をデフォルトの場所から変更する場合,パフォーマンスデータの場所を設定します。詳細については,「2.4.1 パフォーマンスデータの格納先の変更」を参照してください。

パフォーマンスデータの格納先を変更する際のコマンド実行例を次に示します。

C:\Program Files\Hitachi\jp1pc\tools> jpcconf db define -key RMVM -inst newinst -sd "c:\Store" -move
KAVE05856-I Storeデータベースの設定情報の更新処理が正常終了しました (servicekey=RMVM, inst=newinst, label=Store Dir)

(c) パフォーマンスデータの収集間隔・オフセットの設定

パフォーマンスデータの収集間隔(Collection Interval)と収集開始のオフセット(Collection Offset)を設定します。収集間隔と収集開始のオフセットを設定するには,PFM - Web Consoleを使います。

PFM - Agent for Virtual Machineの収集間隔はデフォルトで60秒,PFM - RM for Virtual Machineの収集プロセスの収集間隔(Interval)のデフォルトは300秒です。移行後の収集間隔・オフセットでは,共通メッセージログにKAVL20516-Wエラーが出力されることがあります。

パフォーマンスデータの収集間隔 ≧ 収集プロセスの収集間隔となるように,パフォーマンスデータの収集間隔または,収集プロセスの収集間隔を指定してください。パフォーマンスデータの収集間隔 ≧ 収集プロセスの収集間隔となっている状態でこの現象が頻繁に発生する場合は,パフォーマンスデータの収集間隔を長くするかインスタンス環境での監視対象ホストの数を減らしてください。

パフォーマンスデータの収集間隔・オフセットについては,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,稼働監視システムの運用設計について説明している章を参照してください。

収集プロセスの収集間隔(Interval)については,「1.3.1 パフォーマンスデータ収集の流れ」を参照してください。

(d) その他の必要な設定

その他,PFM - Agent for Virtual Machineの環境構築時の設定情報を参考に,アラーム定義やレポート定義など,必要な項目を設定します。