VOS3上のAPとPC上の画面管理プログラムが連携してBMPの処理をする仕組みを次の図に示します。
なお,PC側のBMP用画面管理プログラムとして,提供されているサンプル「TPCLPRC2.C」を使用していることを前提とします。
図5-7 XDM/DCCM3,TP1/Client/P環境でのAPと画面管理プログラムの連携(BMP)
![[図データ]](FIGURE/ZU050023.GIF)
- 1 開始
- PCでは,画面管理プログラムを起動して,メインフレームからの命令を待ちます。
- メインフレームでは,オペレータのコマンド実行,または定時起動によって,APを起動します。
- 2 メインフレームAPからのオープン命令
- メインフレームAPは,仮想端末を起動するために,PCにオープン命令を送信します。
- 通信論理マップに,要求種別(オープン命令はX'10')を設定します。
- 次のようにして,オープン命令をPCに送信します。
- SEND 通信記述名 FROM メッセージエリア WITH EMI.
- メインフレームAPから送信するメッセージは次のような形式です。
![[図データ]](FIGURE/ZU050022.GIF)
- 3 PCのオープン命令受信
- 画面管理プログラムはメインフレームAPからのオープン命令を受信し,XMAP3にオープン要求を発行して仮想端末を開きます。DCCM3/TCPの送達確認機能によって,メインフレームAPから送信したメッセージをDCCM3/TCPが自動的に書き換えます。したがって,画面管理プログラムがメインフレームAPから受信するメッセージは,次のような形式になります。
![[図データ]](FIGURE/ZU050024.GIF)
- 仮想端末が起動されたら,画面管理プログラムからメインフレームに送達確認メッセージが送信されます。
PCから送信する送達確認メッセージの内容は,受信時に受け取ったメッセージの長さだけなので,次のような形式になります。
![[図データ]](FIGURE/ZU050025.GIF)
メインフレームでは,PCから送信された送達確認メッセージをDCCM3/TCPが受信します。メインフレームAPには何も通知しません。
- 4 メインフレームAPからの出力命令
- 帳票を印刷するために,出力命令を発行します。
- PCへ送信する出力論理マップを編集し,要求種別とマップ名称を設定します。
要求種別にX'13'を設定します。
- 「2メインフレームAPからのオープン命令」に挙げたSEND文でPCに出力命令を送信します。メインフレームAPから送信するメッセージは次のような形式です。
![[図データ]](FIGURE/ZU050019.GIF)
- 5 PCでの出力処理
- 画面管理プログラムはメインフレームAPからの出力命令を受信し,XMAP3に出力要求を発行します。DCCM3/TCPの送達確認機能によって,メインフレームAPから送信したメッセージをDCCM3/TCPが自動的に書き換えます。したがって,画面管理プログラムがメインフレームAPから受信するメッセージは,次のような形式になります。
![[図データ]](FIGURE/ZU050024.GIF)
- プリンタへ帳票を出力したら,画面管理プログラムからメインフレームに送達確認メッセージが送信されます。PCから送信する送達確認メッセージの内容は,受信時に受け取ったメッセージの長さだけなので,次のような形式になります。
![[図データ]](FIGURE/ZU050025.GIF)
メインフレームでは,PCから送信された送達確認メッセージをDCCM3/TCPが受信します。メインフレームAPには何も通知しません。
- 業務終了まで,「4 メインフレームAPからの出力命令」および「5 PCでの出力処理」を繰り返します。
- メインフレームAPは,出力命令をすべて発行したら,クローズ命令を発行して業務終了の処理を行います。
- 6 メインフレームAPからのクローズ命令
- 仮想端末を終了するために,PCにクローズ命令を送信します。要求種別にX'11'を設定します。
- メインフレームから送信するメッセージは次のような形式です。
![[図データ]](FIGURE/ZU050022.GIF)
- 7 PCでのクローズ処理
- 画面管理プログラムはメインフレームAPからのクローズ命令を受信し,XMAP3にクローズ要求を発行します。DCCM3/TCPの送達確認機能によって,メインフレームAPから送信したメッセージをDCCM3/TCPが自動的に書き換えます。したがって,画面管理プログラムがメインフレームAPから受信するメッセージは,次のような形式になります。
![[図データ]](FIGURE/ZU050024.GIF)
- 画面管理プログラムからXMAP3にクローズ要求が発行され,仮想端末が閉じられます。
仮想端末が閉じられると,画面管理プログラムは送達確認メッセージをメインフレームに送信します。PCから送信する送達確認メッセージの内容は,受信時に受け取ったメッセージの長さだけなので,次のような形式になります。
![[図データ]](FIGURE/ZU050025.GIF)
メインフレームでは,PCから送信された送達確認メッセージをDCCM3/TCPが受信します。メインフレームAPには何も通知しません。
- 8 メインフレームAPからの終了命令
- メインフレームAPは,画面管理プログラムを終了するために,PCに終了命令を送信します。要求種別にX'1F'を設定します。
- メインフレームAPから送信するメッセージは次のような形式です。
![[図データ]](FIGURE/ZU050022.GIF)
- 9 PCでの終了処理
- 画面管理プログラムはメインフレームAPからの終了命令を受信します。DCCM3/TCPの送達確認機能によって,メインフレームAPから送信したメッセージをDCCM3/TCPが自動的に書き換えます。したがって,画面管理プログラムがメインフレームAPから受信するメッセージは,次のような形式になります。
![[図データ]](FIGURE/ZU050024.GIF)
- 画面管理プログラムから,送達確認メッセージをメインフレームに送信します。PCから送信する送達確認メッセージの内容は,受信時に受け取ったメッセージの長さだけなので,次のような形式になります。
![[図データ]](FIGURE/ZU050025.GIF)
メインフレームでは,PCから送信された送達確認メッセージをDCCM3/TCPが受信します。メインフレームAPには何も通知しません。
- PCでは,画面管理プログラムが処理を終了します。
メインフレームとPCの間でやり取りされる送受信メッセージについては,「5.2.2 XDM/DCCM3でのインタフェース(TP1/Client/P使用時)」を参照してください。
APの命令については,VOS3のマニュアル「COBOL85 言語」およびマニュアル「データマネジメントシステム XDM E2系 プログラム作成の手引(XDM/BASE・DCCM3・TM2)」を参照してください。
画面管理プログラムの,メインフレームと送受信を行う関数については,「5.3 PC側のインタフェース」および次に示すOpenTP1のマニュアルのどれかを参照してください。
- マニュアル「OpenTP1クライアント使用の手引」
- マニュアル「OpenTP1 クライアント使用の手引 TP1/Client/W,TP1/Client/P編」
- マニュアル「OpenTP1 クライアント使用の手引 TP1/Client/J編」
画面管理プログラムからXMAP3に要求を伝える関数については,「5.3 PC側のインタフェース」を参照してください。
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