画面・帳票サポートシステム XMAP3 メインフレーム連携ガイド

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1.1.2 メインフレームとPCで処理を分散する

メインフレームでのマッピング処理をPCで実行し,メインフレームの負荷を分散する利用方法です。APで使用する画面やマップ帳票はPCで開発できます。マッピング処理をPCに分散する形態の概要を次の図に示します。

図1-1 メインフレームでのマッピング処理をPCに分散する形態の概要

[図データ]

APはメインフレーム上で動作させ,画面データやマップ帳票データの編集,および入出力マッピングをPCへ分散します。マッピング処理をメインフレームからPCに分散すると,メインフレーム上のAPからPCのGUI画面を利用できます。また,PC側でマッピングするため,メインフレームとPC間でのデータ転送量を抑えることができ,通信コストを削減できます。なお,メインフレームとPCで扱う文字コードの違いはXMAP3によって処理されます。したがって,メインフレームだけで実行していた形態から分散処理形態に移行する場合でも,既存のAPを大きく変更することなくGUI画面を利用できるようになります。

また,XMAP3では,メインフレーム用のパネル定義文をPCのマップ定義ファイルに変換するためのインポート機能を提供しています。これによって,画面・帳票定義のPCへの移行,またはPC上での画面・帳票定義の編集を容易に実行できます。

なお,実行環境となる分散システムの構成や必要なソフトウェアについては,「1.2 VOS3-PC分散システムの構成」,「1.3 VOS1-PC分散システムの構成」,または「1.4 VOSK-PC分散システムの構成」をそれぞれ参照してください。また,分散システムの開発環境や開発手順については,「2.1 メインフレーム-PC分散システムの開発環境と開発手順」を参照してください。

利用できるXMAP3シリーズの機能
メインフレーム-PC分散システム用の画面・マップ帳票で利用できる機能を次の表に示します。

表1-1 メインフレーム-PC分散システム用の画面・マップ帳票で利用できる機能

機能の種類 利用できる範囲
適用言語 COBOL(メインフレーム側)
環境
  • VOS3:XDM/DCCM3またはTIOP3
  • VOS1:DCCM3またはBCF/GCAST
  • VOSK:OSCF/GCAST
画面機能 CUI画面(T-560/20 タイプ3と同等)※1
GUI画面(CUI画面と同様のコーディングでGUI画面処理ができる)※1
マップ帳票機能2 シリアルプリンタの機能※1
ページプリンタの機能※1
APインタフェース 論理マップと物理マップの対応は1対1
DFCのビットパターンによる直接指定は使用できない

注※1
XMAP3で定義する場合,利用できる機能が一部制限されます。メインフレーム用のXMAPとPC用のXMAP3の違いについては,「付録B メインフレームとの処理分散」を参照してください。

注※2
BCF/GCASTまたはOSCF/GCASTを使用する場合,マップ帳票機能は利用できません。