画面・帳票サポートシステム XMAP3 入門
XMAP3では,画面・帳票を定義する機能に加えて,メインフレームの資産をPCインポートして,PCの環境で画面・帳票を扱うアプリケーションプログラムの開発や実行ができます。また,メインフレームの資産をPCにインポートして定義ツールとして使用することもできます。このような機能をメインフレーム連携機能と呼びます。メインフレーム連携機能については,マニュアル「画面・帳票サポートシステム XMAP3 メインフレーム連携ガイド」を参照してください。
ここでは,メインフレーム連携機能の三つの利用形態について説明します。
- メインフレームのマッピングをPCに分散する
PCを開発および実行に利用する形態です。メインフレームでのマッピングをPCに分散する形態の概要を,図1-19に示します。
メインフレームへの負荷を軽減させるために,アプリケーションプログラムはメインフレーム上で動作させ,画面・帳票データの編集および入出力マッピングをPCへ分散します。マッピング処理をメインフレームからPCに分散すると,メインフレーム上のアプリケーションプログラムからPCのGUI画面を利用できます。また,PC側でマッピングするため,メインフレームとPCの間でのデータ転送量が少なくなり,データ量の削減ができます。なお,メインフレームとPCで扱う文字コードの違いはXMAP3が吸収するので,メインフレーム側のアプリケーションプログラムに大きな変更を加えないでGUI画面を利用できます。
図1-19 メインフレームでのマッピングをPCに分散する形態の概要
また,メインフレーム用のパネル定義文をPCのマップ定義ファイルに変換するためのインポート機能を提供しています。これによって,画面・帳票定義のPCへの移行,またはPC上での画面・帳票定義の編集が簡単にできます。
- メインフレームの画面・帳票をPCに移行する
PCを開発および実行に利用する形態です。概要を図1-20に示します。
従来,メインフレームで使用していたパネル定義文をPCに転送し,インポート機能を利用してPC用のマップ定義ファイルに変換します。変換したマップ定義ファイルは,PCのXMAP3で編集できます。これで,メインフレームの画面・帳票をPC用に変換して,PC上のアプリケーションプログラムから利用できます。
図1-20 メインフレームの画面・帳票をPCに移行する形態の概要
- PCで定義した画面・帳票をメインフレームで運用する
PCを開発環境として利用する形態です。概要を図1-21に示します。
XMAP3で画面・帳票を定義して,パネル定義文を作成します。このパネル定義文をメインフレームへファイル転送し,メインフレーム上のXMAPシリーズを使ってパネル定義文からマップを生成し,アプリケーションプログラムで利用します。
PC上での優れた画面・帳票定義環境で,画面・帳票定義の生産性を大幅に向上できます。
図1-21 PCで定義してメインフレームで運用する形態の概要
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