画面・帳票サポートシステム XMAP3 開発・実行ガイド

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5.6.2 FAXコネクションを使用したシステム構成

FAXコネクションと連携して,ユーザが作成した帳票APから帳票データをFAXに出力できます。プリンタへの出力と同様の帳票処理を実現できます。

FAXコネクションは,FAXC/SPOOLやFAXCなどの複数のプログラムプロダクトで構成されています。XMAP3からのFAX出力では,FAXC/SPOOLを使用します。FAXC/SPOOLについては,マニュアル「Windows NT FAXコネクション Version3.0 ユーザーズガイド」またはFAXC/SPOOLが提供する「使用の手引き.pdf」を参照してください。

<この項の構成>
(1) システム構成
(2) XMAP3とFAXコネクションを連携するための設定手順

(1) システム構成

FAXC/SPOOLとの連携は,XMAP3のスタンドアロン構成の環境でだけ利用できます。C/Sシステム構成の環境では利用できません。ただし,XMAP3システムのアプリケーションサーバ上の帳票APから,スタンドアロン構成で接続されているFAX仮想端末にSEND命令を発行することで,そのPC内のFAXコネクションに対して帳票データを出力できます。

なお,C/Sシステム構成でこの機能を利用する場合は,FAXコネクション側のC/S構成を利用します。Windows 95,Windows 98,またはWindows MeでFAX出力を行う場合には,FAXコネクションでのC/Sシステム構成が前提となります。

注※
FAXコネクション Version4.0の場合,Windows 95は適用OSに含まれません。

次に,XMAP3システムでこの機能を利用した場合の構成例を示します。

(a) XMAP3−スタンドアロン構成/FAXコネクション−スタンドアロン構成

[図データ]

(b) XMAP3−スタンドアロン構成/FAXコネクション−C/Sシステム構成

[図データ]

(c) XMAP3−C/Sシステム構成(ただし,FAXはスタンドアロン出力)/FAXコネクション−スタンドアロン構成

[図データ]

(d) XMAP3−C/Sシステム構成(ただし,FAXはスタンドアロン出力)/FAXコネクション−C/Sシステム構成

[図データ]

(2) XMAP3とFAXコネクションを連携するための設定手順

XMAP3とFAXC/SPOOLを連携するための設定手順と,帳票AP実行時のデータの流れを,次の図に示します。

XMAP3でのFAX宛先ファイルの作成規則や設定の詳細については,「7.4.1 FAXコネクションと連携したFAX出力」を参照してください。

[図データ]

(a) 設定

図に従って設定手順を説明します。

  1. コントロールパネルの「モデム」を設定します。
    Windowsのコントロールパネルを開いて「モデム」アイコンを選択し,使用するFAXモデムを設定します。
    • 使用するFAXモデムのドライバのインストール
    • ダイアルのプロパティの設定
  2. 必要に応じて,FAXC/SPOOL共通情報の環境を設定します。
    モデムの機種や接続する回線によっては,モデムを制御するための「atコマンド」の設定が必要な場合があります。
    (例)
    追加するatコマンド="X0"
  3. FAXライタの環境を設定します。
    FAXライタが送信する際の各種情報を設定します。
    (例)
    • キュー情報の設定
      キューの種類 =W15
      キューファイル=サーバまたはスタンドアロンで使用
    • 異常時の対応の設定
      リトライ回数 =2回
      リトライ間隔 =2分
  4. XMAP3の帳票環境を設定します。
    • 表示・印刷セットアップ機能の[プリンタ]タブで,FAXC/SPOOLと連携してFAX出力するための帳票環境を設定します。
    (例)
    仮想端末名=PRT001
    サービス名=#PRT1
    印刷モード=日立FAXC/SPOOL出力:ページプリンタ
    プリンタ名=Hitachi FAXC/SPOOL
    • 固定の宛先情報をFAX宛先ファイルに準備しておく場合,テキストエディタを使ってファイルを編集します。
    (例)
    [図データ]
    なお,FAX宛先ファイルを直接編集するAPの作成方法は,マニュアル「XMAP3 プログラミングガイド 帳票編」を参照してください。
(b) 設定と実行時のデータの流れについて

設定と帳票AP実行時のデータの流れを説明します。

  1. 帳票APからマップ帳票の印刷指示(SEND)が発行されます。
  2. XMAP3が,FAX宛先ファイルから送信情報を読み込みます。
    • キュー定義情報(キュー種別,キュー名称)
    • 送信先定義情報(送信先FAX番号,送信先宛名)
  3. XMAP3で,マップ帳票が描画処理されます。
  4. FAXCキューへデータが登録されます。
    (例)
    登録イメージ(「キュー操作」実行時表示画面)
    • キュー:W15
    • 相手局機器番号:00312345678
    • 頁数:1
    • キュー名称:申込書
    • 相手局氏名:新規加入者
  5. FAXライタが起動されます。FAXC/SPOOLの環境設定で指定したライタキューから,登録されたキューデータが順番に取得されます。
  6. FAXモデムを経由して,FAXへデータが送信されます。FAXC/SPOOLのキューデータ単位に,相手局機器番号へ送信されます。