画面・帳票サポートシステム XMAP3 実行ガイド


9.3.5 帳票のPDFファイル出力

ページプリンタ用の帳票はPDFファイル形式で出力できます。PDFファイル出力する場合の帳票定義から実行までの概要を次に示します。

[図データ]

  1. ドローでの帳票定義時,印刷ドキュメント名を定義します。このとき,APからの指定がない場合に仮定する印刷ドキュメント名も定義します。

  2. ドローでの定義内容を保存後,生成される論理マップに印刷ドキュメント名項目が出力されます。

  3. 表示・印刷セットアップの[プリンタ]タブで,印刷モードが「PDFファイル出力:網掛け/グラフィック/書式用」の印刷サービスを定義します。ここで,PDFファイルの出力先なども設定します。

    ファイルを直接編集する場合は,表示・印刷環境ファイルまたはプリンタ構成ファイルを編集して,PDFファイルの出力先などを設定します。

  4. APによって,論理マップの印刷ドキュメント名項目に,印刷ドキュメント名が格納されます。この印刷ドキュメント名が出力PDFファイル名となります。

    注※

    印刷ドキュメント名を動的に変更するには,環境変数「XMAP3_PRINT_DOCNAME」を使用する方法もあります。この場合,バッチなどで環境変数「XMAP3_PRINT_DOCNAME」に印刷ドキュメント名を設定することで,APから設定することなく印刷ドキュメント名を変更できます。

    なお,環境変数「XMAP3_PRINT_DOCNAME」は,OLTP構成では使用できません。

  5. PDFファイル出力を実行します。

  6. XMAP3実行環境によって,プリンタ構成ファイルから印刷モードと出力先フォルダが読み出されます。

  7. PDFファイルが生成されます。

〈この項の構成〉

(1) 出力されるPDFファイル名

出力されるPDFファイル名は,印刷ドキュメント名に指定された名称と同じになります。印刷ドキュメント名の設定の違いによって,PDFファイル名の決定のされ方も異なります。

(a) マップ帳票印刷の場合

出力されるPDFファイル名は,次に示す優先順で決定されます。

  1. 環境変数「XMAP3_PRINT_DOCNAME」の印刷ドキュメント名(環境変数「XMAP3_PRINT_DOCNAME」に,印刷ドキュメント名を定義している場合)

  2. APから指定された印刷ドキュメント名(帳票定義時,印刷ドキュメント名をAPで変更する設定をしている場合)

  3. 帳票属性ダイアログで指定した印刷ドキュメント名

  4. 物理マップ名(印刷ドキュメント名の指定がない場合)

(b) 書式オーバレイ印刷の場合

出力されるPDFファイル名は,次に示す優先順で決定されます。

  1. 環境変数「XMAP3_PRINT_DOCNAME」の印刷ドキュメント名(環境変数「XMAP3_PRINT_DOCNAME」に,印刷ドキュメント名を定義している場合)

  2. 環境変数「XMAP3_DOCNAME」に指定された印刷ドキュメント名(環境変数「XMAP3_DOCNAME」に,印刷ドキュメント名を定義している場合)

  3. 書式属性ダイアログで指定した印刷ドキュメント名

  4. 書式イメージファイル名(印刷ドキュメント名の指定がない場合)

(2) PDFファイル出力後のユーザAP起動

XMAP3の帳票をPDFファイル形式で出力したあと,あらかじめ実行環境に用意したユーザAPを起動できます。この機能を利用すれば,XMAP3が生成したPDFファイル形式の帳票を,自動的にInternet Explorerや Acrobat Readerなどのブラウザで表示したり,電子帳票運用管理ツールで管理したりできます。

ユーザAP起動のための環境設定については,「9.3.9(6) ユーザAP起動有無(印刷サービス名.PCPAPP=)」を参照してください。

注※

Acrobat Reader 5,Adobe Reader 6,Adobe Reader 7,Adobe Reader 8,Adobe Reader 9またはAdobe Reader Xが前提となります。

ユーザAP起動の概要を次に示します。

[図データ]

バッチファイルでAdobe Readerのコマンドライン(AcroRd32.exe %**%)を記述して起動する方法は,アドビシステムズ社ではサポートしていないため,動作は保障しません。

  1. サーバAPがXMAP3に対して帳票印刷を実行する。

  2. XMAP3が,PDFファイル生成後に起動するユーザAP(ユーザバッチファイル)のファイルパスを取得する。

  3. XMAP3によってPDFファイルが生成される。

  4. PDFファイルの生成後,ユーザAPが起動する。ユーザAPからの操作によって,PDFファイルをブラウザで表示したり,電子帳票運用管理ツールで管理したりできるようになる。

(a) ユーザAP起動時の環境変数

PDFファイル出力後にユーザAPが起動するとき,次に示す環境変数にPDFファイル情報が格納されます。

  • XMAP3_PDF_PATH(PDFファイルパス)

    出力されたPDFファイルが絶対パスで格納されます。この格納値によって,PDFファイルへアクセスできるようになります。

  • XMAP3_PDF_SERVICE(印刷サービス名)

    PDFファイルを出力した印刷サービス名(#PRT,xppPRT01など)が格納されます。この格納値によって,PDFファイルがどのサービスから出力されたかを特定できます。

(3) HOPSS3/AS 日立電子帳票システムとの連携

XMAP3で出力したPDFファイルは,HOPSS3/AS 日立電子帳票システムで管理できます。PDFファイルとして出力する帳票に外字コードがある場合,PDFファイル中の外字データにユーザ定義文字情報が付加されます。これによって,HOPSS3/AS 日立電子帳票システムでの文字列検索ができるようになります。HOPSS3/AS 日立電子帳票システムとの連携については,「6.6.4 HOPSS3/AS 日立電子帳票システムとの連携」を参照してください。

HOPSS3/AS 日立電子帳票システムと連携する場合,次の点に注意してください。

(4) PDF出力時の注意事項