画面・帳票サポートシステム XMAP3 実行ガイド


9.3.6 ESC/Pプリンタでのプリンタ任せの改ページ印刷

ESC/Pプリンタに印刷するときに,XMAP3ではなくプリンタに改ページ制御させる機能について説明します。

〈この項の構成〉

(1) ESC/Pプリンタでプリンタ任せの改ページ印刷をする機能の概要

ESC/Pプリンタに印刷するときに,印刷後または印刷前の改ページ制御を,プリンタに任せて実行できます。

この機能を使うと,XMAP3以外のAPから印刷を実行したあと,印刷ヘッドが用紙の途中に位置づいている場合でも,プリンタによって改ページが実行されるため,XMAP3から印刷を実行しても正常な開始位置から印刷できます。

この機能を使う場合は,プリンタのハードウェアの設定に従って改ページ処理が実行されるため,改行命令ではなく改ページ命令が発行されます。この機能を使わない改ページ制御で発行される初期化命令(プリンタのページ先頭位置を設定する命令)およびJP1連携時に発行するページ長設定命令(プリンタのページ長を変更する命令)は,発行されません。

この機能を利用した場合の印刷前および印刷後の改ページ動作を次に示します。

動作

XMAP3が制御する

プリンタにまかせる

印刷前改ページの場合

直前の印刷ページに,印刷されていない行が残っているときは,残っている行数だけ改行してから印刷します。

印刷サービス起動直後の印刷命令(SEND要求)時には,印刷前改ページは無視され,改ページしません。

直前の印刷ページに,印刷されていない行が残っているときは,プリンタに改ページを指示し,プリンタが保持する用紙の長さ(ページ長)に従って改ページしてから,印刷します。ただし,印刷サービス起動直後の印刷命令(SEND要求)時には,直前の印刷ページに印刷されていない行があるかどうかにかかわらず,改ページします。

印刷後改ページの場合

現在印刷しているページに残っている行数だけ,印刷完了後に改行します。

現在印刷しているページに,印刷されていない行が残っているときには,印刷終了後にプリンタに改ページを指示し,プリンタが保持する用紙の長さ(ページ長)に従って改ページします。

すでにプリンタの印刷ヘッドがページの先頭行にある場合,改ページ動作が印刷前,印刷後にかかわらず,改ページ指示は無視されます。

印刷前の改ページ動作

印刷実行後は改ページ動作を行わないで,印字終了時点で印刷ヘッドが停止します。

[図データ]

印刷後の改ページ動作

印刷前に改ページ動作は行いません。

[図データ]

(2) 印刷モードの設定

Windows版XMAP3の場合

表示・印刷セットアップで,「PDLスルー:ESC/P準拠シリアルインパクトプリンタ」,「PDLスルー:拡張ESC/P シリアルインパクトプリンタ」または「日立ESC/P」を選択します。

UNIX版XMAP3の場合

この機能をサポートする印刷モードは,ESC/P J84準拠のページ記述言語を認識できる180dpiのシリアルプリンタまたはラインプリンタです。

印刷モードに,ESC/P J84準拠のページ記述言語を認識できる180dpiのシリアルプリンタまたはラインプリンタを指定するには,表示・印刷環境ファイル(XPWconfig)に次のパラメタを設定します。

印刷サービス名.PCRPRT=ESCP_D

(3) 改ページ動作の設定

表示・印刷セットアップでは,[プリンタ]タブの[高度な設定]の「改ページ動作」で印刷前改ページおよび印刷後改ページの動作を設定できます。

表示・印刷環境ファイル(X3PCONF/XPWconfig)では,次に示すパラメタを指定します。